車検は当日に受けられる?即日車検のメリットや一日の流れ
車は公道を走行するために、初回3年以降2年ごと(自家用車の場合)に車検を受けなければなりません。車検は一般的に数日かかることから、日常生活で車が欠かせない方などは当日中に終わらせたいと思うでしょう。では、申し込んだ当日中に車検は終わらせられるのでしょうか。
この記事では、当日受けられる即日車検の概要、即日車検のメリットとデメリットを紹介します。最後まで読むことで、即日車検の魅力や注意点に関する理解が深まるでしょう。
※目次※
・ディーラーや民間指定整備工場、車検専門店、カー用品店では予約した即日に車検を受けられるサービスを展開している。
・即日車検は1時間程度で終わることが多く、代車を用意してもらう必要がない。
・満了日当日に車検を受けようとすると、車検切れのリスクもあるため、早い段階で予約するのがおすすめ。
車検は当日でも受けられる?
車検は、見積もりから車の受け取りまで数日かかるのが一般的です。通勤・通学など日常生活に車が欠かせない方にとって、車検で車が使えない期間があると困ることもあるでしょう。
そのようなときに便利なサービスが当日受けられる即日車検です。まずは、即日車検のサービス内容や必要書類をチェックしていきましょう。
当日に車検を受けられる「即日車検」とは
車検は、予約をした上で満了日の1か月前から受けるのが一般的です。業者によっては、通常の車検よりも短い時間で終わる即日車検に対応している場合があります。
即日車検に対応可能なのは「ディーラー」「民間指定整備工場」「車検専門店」「カー用品店」です。
満了日が近く早めに車検を終わらせたい場合、即日車検してもらえる業者の中でも予約の取りやすい傾向にある、車検専門店やカー用品店を選ぶとよいでしょう。
即日車検は予約が基本
即日車検も通常の車検と同じく、予約した上で持ち込みます。予約もせずに突然店舗へ持ち込んでも、作業枠が空いていないなどを理由に断られることもあるためです。また、車検を行う店舗であっても、即日車検に対応していない場合もあります。
作業枠が空いていれば、予約した即日車検を受けられることもあるでしょう。車検を短時間で終わらせるためにも、予約した上で車を預けることを心掛けましょう。
即日車検にかかる時間
一般的に車検は、車検の見積もりから点検整備、車の引き渡しまで2日~3日かかります。即日車検は、その名の通り1日で全て終わらせる車検です。業者によっては「45分車検」「60分車検」など、1時間前後で済ませるサービスを展開していることもあります。
即日車検ができるのは、車検の完成検査まで行える設備を持った指定工場です。認証工場も点検・整備は行えますが、車検場に持ち込む必要があるため、即日車検はできません。
車検を受ける当日に必要な書類
車検当日までに準備する書類は「車検証(自動車検査証)」「自賠責保険証明書」「自動車税納税証明書」です。以前は印鑑も必要でしたが、2021年3月以降は継続検査申請書への押印が不要となったため、用意する必要はありません。
車検証は携帯義務があることから、グローブボックスなど車内に保管している方も多いでしょう。自賠責保険証明書・自動車納税証明書など、紛失した場合は再発行が必要です。車検証と一緒に保管することをおすすめします。
「即日車検」は当日に終わる?メリットとデメリットを確認
即日車検は持ち込んだその日に点検・整備を受け、すぐに乗って帰れるのが大きな特徴です。しかし、全ての車に当てはまるわけではなく、車のコンディションや部品交換の有無などによっても異なります。
ここからは、即日車検のメリットとデメリットをチェックしていきましょう。
メリット
即日車検のメリットは2点あります。1点目は「車検に必要な時間が短く済むこと」です。
車の状態に問題がなければ、数時間以内で車検を完了させる業者もいます。車検を忘れていた、忙しくて車検に出せなかったといった人だけでなく、即日車検を終わらせたい人や手間をかけたくない方にとってうれしいサービスといえるでしょう。
2点目は「代車が必要ないこと」です。最短60分で終わるスピード車検であれば、車検の様子を見ながら終了まで待てます。代車のような普段乗り慣れていない車に乗りたくない方には、大きなメリットといえます。
デメリット
即日車検のデメリットは2点あります。
1点目は「当日中に終わらない可能性があること」です。車のコンディションによっては、部品交換をしなければ車検に合格できないことがあります。
交換する部品を業者が在庫品として取り扱っていれば問題ありませんが、取り寄せなければならない場合、当日中に作業は終わりません。後日交換作業を行い、車検を完了させることになります。
2点目は「見積書の比較ができないこと」です。見積書を比較すれば、車検費用を抑えられます。即日車検対応の業者が限られていることに加え、車検満了日が近いほど価格を比較する余裕がないことから、見積書の比較は困難であることを覚えておきましょう。
当日に車検を受ける「即日車検」の流れは?
即日車検をスムーズに進めるには、車検の大まかな流れを知ることが大切です。即日車検は通常の車検とは違い、対応可能な業者を探すことから始まります。ここで紹介する即日車検の流れをチェックし、車検のイメージをつかみましょう。
1.受け付けてくれる業者を探す
即日車検に対応できる業者は限られています。インターネットなどを使って即日車検対応が可能な業者を探し、予約しましょう。予約方法は業者ごとに異なりますが、車検満了日が近い場合はネットではなく電話で予約するのがおすすめです。
予約完了後、必要書類を持って予約時間に車を持ち込みます。持ち込んだ際、必要書類を提出すると同時に、異音など車の気になる部分があれば伝えましょう。気になる部分を伝えると、点検もスムーズに進みます。
2.整備内容の確認をして申し込む
車検を依頼すると、故障箇所や必要な部品交換の確認を行います。整備内容が決まったら、車検の基本料金などと一緒に見積額が提示されるため、内容や金額をチェックしましょう。整備内容によっては車検基本料だけで済まないこともあり、注意が必要です。
見積もりに同意したら車検に移ります。即日車検は、車を午前中に預けて夕方を目安に引き取るのが一般的です。
3.点検や部品交換をしてもらう
見積もりで必要な交換部品があれば交換作業・整備を行うとともに、法定点検を行います。法定点検は、ハンドル回りやエンジン、タイヤなど、国が定めた点検項目をチェックする作業です。法定点検・車検整備が完了したら、完成検査へ移ります。
完成検査は自動車検査員が立ち会い、ブレーキの制動力、ヘッドライトの光軸、スピードメーターの誤差などを検査ラインにて行うものです。完成検査が終わると、洗車や車内清掃を行う業者もいます。
4.清算をして車検証を受け取る
点検と必要な部品交換が終わったら、その結果を点検整備記録簿で確認します。特に問題がなければ精算しましょう。
車検に合格しても、当日中に車検証は受け取れません。車検が終わった車には、車検に合格したことを証明する「保安基準適合標章」が貼られています。
保安基準適合標章は、車検証や検査標章の代わりとなる重要なものです。後日、自宅などへ車検証が送付されるため、それまでは取らないようにしましょう。
車検を予約していた場合の当日キャンセルはOK?
当日依頼ではなく車検を予約している場合、車検当日に都合が悪くなることもあるでしょう。都合が悪ければキャンセルして再度予約をしますが、キャンセル料は請求されるのでしょうか。ここでは、車検予約を当日キャンセルした場合のリスクをチェックしていきましょう。
キャンセル料がかかることがある
車検予約日に突然都合が悪くなったなど、何らかの理由で予約をキャンセルする場合でも、一般的にキャンセル料はかかりません。
しかし、業者によってはキャンセル料を請求してくるケースもあるため事前に確認しておおくことをおすすめします。キャンセル料が発生する場合、車検予約日に近いほど料金が高くなる傾向にあります。
車検予約日の都合が悪くなった時点で早めに連絡することに加え、車検予約時に規約をしっかりと確認することが大切です。
車検が切れてしまう可能性も
予約をキャンセルする場合、新たに予約を取得するのが一般的です。しかし、依頼する業者の予定が空いておらず、数日以内に再予約することが困難なケースもあるでしょう。車検満了日に間に合わなければ、新たに車検が受けられる業者を探す必要があります。
車検満了日が近い車ほど、予約が取れずに車検切れになるリスクが高まることには注意が必要です。車検満了日を過ぎると公道を走行するために仮ナンバーを取得しなければならず、取得にも手間がかかります。
面倒なことを増やさないためにも、余裕を持って車検予約を取りましょう。
満了日当日の車検は要注意!車検を受けるタイミングは?
車検満了日当日に車検を依頼しても、予約で埋まっていれば車検は受けられません。また、車検を当日に受けても部品の調達が必要となれば車検が切れる可能性も出てきます。
車検切れになる前に車検を確実に受けるには、どのタイミングで依頼するとよいのでしょうか。ここからは、車検満了日当日に車検を受けることを避けるべく、車検を受けるおすすめのタイミングを確認していきます。
車検を受けるおすすめのタイミング
車検を受けるベストなタイミングは、満了日の1か月前です。新車であれば、新規登録(新規検査)から3年後に最初の車検満了日が訪れます。初回車検後は、2年ごとに車検が必要です。
「前倒しして車検を受ければよいのでは」「余裕を持って車検を受けたい」と思う方もいるでしょう。満了日の1か月よりも前でも車検は受けられますが、前倒しした分車検の有効期間が重複してしまいます。
車検の有効期間(2年)は変わらないため、前倒しするメリットはないといえるでしょう。
車検切れの車が公道を走行した場合の罰則
車検満了日を過ぎた車は、乗らずに所有するだけでは罰則がありません。しかし、公道を走行すると「無車検車」と見なされ、処罰の対象となるため注意が必要です。
交通違反点数は6点、30日間の免許停止処分が科されます。行政処分の他、6か月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金といった刑事処分の対象でもあることから、スケジュールに余裕を持って車検を受けることが大切です。
まとめ
車検は、即日車検対応の業者であれば対応してもらえます。車検当日に車を点検し、部品交換の必要性があると判断されれば、当日に終わらないこともあるため注意が必要です。車検を無事通過すると保安基準適合証が発行され、後日車検証を受け取れます。
部品交換にかかる日数などを考慮すると、車検満了日直前の車検はおすすめできません。車検が切れたときの手間を考えて、満了日の1か月を目安にスケジュールに余裕を持って車検予約しましょう。
【この記事の執筆者】
畠山達也
自動車Webライター
自動車免許のほか、一級自動車整備士、フォークリフト運転免許などを保有するライター。自動車メーカーや部品業界に携わった際の知識や経験を活かし、Webメディアを通して「車の楽しさ」を発信している。
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