仮ナンバーとは?取得方法を徹底解説!申請から交付までの5つのステップ
車検切れの車両を公道で運転するためには、仮ナンバーの取得が必要です。しかし、仮ナンバーの申請方法や必要書類、使用上の注意点などについて、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。違反すればペナルティを受ける可能性もあるため、正しい知識を持つことが大切です。
本記事では、仮ナンバーの取得から返却までの一連の流れを詳しく解説していきます。申請に必要な書類や手数料、使用時の注意点など、仮ナンバーに関する疑問も解決できるでしょう。
※目次※
・仮ナンバーとは、公道を走行できない車両に対して、一時的な運行を許可するためのナンバープレート。
・仮ナンバーの許可期間は、最長5日間。
・仮ナンバーの使用ルールを守らないと道路運送車両法違反とみなされる可能性がある。
仮ナンバーとは?その目的と対象となる車両
仮ナンバーとは一体何なのでしょうか?どのような車両が交付対象となり、許可される期間や走行範囲はどのようになっているのでしょうか。ここでは、仮ナンバー制度の基本的な仕組みについて解説します。
まず、仮ナンバーの定義と役割、交付対象となる車両の種類を見ていきましょう。次に、許可期間と、使用経路のみでの運行ルールについて確認します。
仮ナンバーの定義と役割
仮ナンバーとは、車検切れなどで公道を走行できない車両に対して、一時的な運行を許可するためのナンバープレートのことです。例えば、車検が切れた車を車検場まで移動させる時に必要です。
仮ナンバーの役割は、あくまで限定的な目的と期間内での運行を可能にすることです。つまり、通常の車検を受けるまでの"つなぎ"としての機能になります。そのため、安全運転はもちろん、許可された条件内での使用が大前提となります。
仮ナンバーの交付対象となる車両
仮ナンバーの交付対象となる車両は、車検切れの車以外にもさまざまなケースの車があります。例えば、新車を購入した際の新規登録車や、車検の継続検査を受ける車両などです。
また、中古車販売店が販売目的で車両を回送する際にも、仮ナンバーが必要となります。身近な場面で仮ナンバーが活躍していますが、どのようなケースであっても、許可された条件の範囲内で使用することが大切です。
仮ナンバー交付対象車両 |
新規登録車 |
継続検査車 |
販売目的の回送車 |
盗難ナンバー再交付車 |
仮ナンバーの許可期間と走行可能範囲
仮ナンバーの許可期間は、通常5日以内と定められています。つまり、必要最小限の日数のみの許可です。例えば、車検切れの車を車検場まで運ぶのに2日あれば十分な場合、許可される期間も2日間です。余分な期間の使用は認められません。
また、仮ナンバーで運行できるのは許可された経路のみです。別経路の走行や目的以外の運転も認められません。
これらのルールを守らないと、無許可運行として法的なペナルティを受ける可能性があるため注意しましょう。
仮ナンバーの申請方法と必要書類
仮ナンバーを申請する際のポイントを、以下の3つの観点から詳しく解説します。まず、申請の手順について、次に、申請に必要な書類として、申請書や自賠責保険証明書、車検証、印鑑証明書、本人確認書類などを具体的に紹介します。最後に、申請の手数料についても、金額や支払い方法を説明します。これらをおさえて、円滑な仮ナンバーの取得を目指しましょう。
仮ナンバー申請の手順
仮ナンバーを申請する際は、まず必要書類をそろえることから始めます。一般的に申請書、自賠責保険証明書、車検証、印鑑証明書、本人確認書類などが求められます。書類が準備できたら、市区町村役場の窓口に申請書を提出します。
その際、使用期間や運行経路、使用目的などを明確に伝えることが大切です。審査を経て、問題がなければ仮ナンバープレートが交付されます。
交付された仮ナンバープレートは、指定された位置に確実に取り付けましょう。許可された条件を守り、適切に使用することが重要です。
仮ナンバー申請に必要な書類
仮ナンバーの申請に必要な書類は、申請書、自賠責保険証明書、車検証、印鑑証明書、そして本人確認書類などが一般的です。特に自賠責保険証明書は、仮ナンバー車両の事故に備えて必須の書類です。
また、車検証は車両の基本情報を確認するために、印鑑証明書は申請者の本人確認のために求められます。マイナンバーカードや運転免許証などの公的な本人確認書類も忘れずに用意しましょう。
これらの書類を全てそろえることが、スムーズな仮ナンバー申請につながります。不備があると申請が受理されない可能性もあるので、事前の確認が大切です。
必要書類 |
目的 |
申請書 |
仮ナンバーの使用目的や期間、運行経路などを明示 |
自賠責保険証明書 |
仮ナンバー車両の事故に備えた保険加入の確認 |
車検証 |
車両の基本情報や所有者の確認 |
印鑑証明書 |
申請者本人の確認 |
本人確認書類 |
マイナンバーカードや運転免許証などで申請者の身元確認 |
仮ナンバー申請の手数料
仮ナンバーの申請には、手数料が必要となります。金額は申請する地域によって異なりますが、おおよそ1,000円程度です。
手数料の支払い方法は、現金や印紙、クレジットカードなど、申請先によって対応が異なるため、事前に確認しておきましょう。
スムーズな仮ナンバーの申請のためには、必要な書類を準備し、手数料と合わせて支払い方法も把握しておくと安心です。
仮ナンバーの交付から返却までの流れ
仮ナンバーを取得したら、交付から返却までの一連の流れを正しく理解し、適切に使用することが大切です。ここでは、仮ナンバーの交付手続き、車両への取り付け方法、使用期間終了後の返却手続きについて、詳しく解説していきます。仮ナンバーを正しく活用するためのポイントをしっかりとおさえておきましょう。
仮ナンバーの交付
申請が受理されると、申請先で仮ナンバープレートが交付されます。交付の際は、申請内容と車両の確認が行われ、問題がなければその場で仮ナンバープレートを受け取ることができます。
ただし、交付された仮ナンバープレートは、指定された車両に取り付けなければなりません。取り付け方法を誤ると、仮ナンバーが無効になる可能性があるので注意が必要です。
仮ナンバーの取り付け方法
仮ナンバープレートは車両の前後に取り付けます。フロントは、フロントのナンバープレートを工具で外し、外した位置に仮ナンバープレートを取り付けてねじで固定します。
リアは、封印に重ねるように取り付けて片側のみねじで固定します。工具がない場合は養生テープを使用して貼り付けても問題はありません。取り付けの際は、できるだけねじやボルトでしっかりと固定し、走行中に外れないようにすることが大切です。
仮ナンバーの返却手続き
仮ナンバーの使用期間が終了したら、速やかに返却手続きを行いましょう。返却方法は、仮ナンバーを交付された申請先の窓口に直接持参するか、郵送で返送するかの2通りがあります。
返却期限は、仮ナンバーに記載された有効期限までです。この期限を過ぎてしまうと、違反行為となり、罰則の対象になる可能性があるので注意が必要です。
万が一、返却期限を超過してしまった場合は、すぐに申請先に連絡を取り、指示に従って速やかに返却手続きを行いましょう。仮ナンバーは、一時的な運行を許可する特別な権利です。その権利を正しく使うためにも、返却手続きは忘れずに、期限内に行うよう心がけましょう。
仮ナンバー使用時の注意点とペナルティ
仮ナンバーを使用する際は、許可された経路以外の運行や紛失・盗難に注意が必要です。返却期限を守ることも重要です。違反すると、ペナルティが科せられる可能性があります。
また、違反中の事故は自動車保険が適用されず、全て自己責任となるリスクがあります。ここでは仮ナンバーの使用時の注意点について解説します。
仮ナンバー使用上の注意点
仮ナンバーを使用する際は、許可された経路以外での運行はできません。また、紛失や盗難に注意し、万が一、紛失してしまった場合は速やかに警察へ届け出て、再発行の手続きを行ってください。
予定返却期限を過ぎてしまうと、罰則の対象となる可能性があります。運行予定に余裕を持って申請し、期限内の返却を心がけることが大切です。
仮ナンバー違反のペナルティ
仮ナンバーの使用ルールを守らないと、ペナルティが科せられる可能性があります。例えば、許可された経路以外での運行や返却期限の超過は道路運送車両法違反とみなされ、6か月以下の懲役又は 30 万円以下の罰金に処すとされています。
また、仮ナンバー違反の間に事故を起こした場合、自動車保険が適用されない可能性が高くなります。つまり、違反運行中の事故は全て自己責任となり、多額の損害賠償を求められるリスクがあるのです。
仮ナンバーの使用は、ルールを守ることが何より大切です。違反のリスクを理解し、許可された条件の範囲内で正しく使用するよう心がけましょう。
仮ナンバーと自動車保険の関係
仮ナンバーを取得した車両の自動車保険については、いくつかの重要なポイントがあります。万が一事故を起こした際の対応方法や保険会社への連絡手順も把握しておきましょう。さらに、仮ナンバーの許可条件に違反して運行した場合、保険の適用外となるリスクについても注意が必要です。以下では、これらの点について詳しく解説していきます。
仮ナンバー車両に適用される自動車保険
仮ナンバーを取得した際には仮ナンバー使用期間中有効な自動車損害賠償責任保険の加入が必要になります。仮ナンバーで事故を起こしたときにカバーできる補償は死亡時3,000万円、重度後遺障害で4,000万円が上限です。
ただし、適用範囲は限定的で、許可された経路や目的以外での運行は保険の対象外となります。また、仮ナンバーで任意保険への加入については各自動車保険の会社に確認しましょう。
1日もしくは数日の任意自動車保険は、仮ナンバーの場合に加入できない場合もあります。
仮ナンバー車両の事故対応
仮ナンバー車両が事故を起こした場合、通常の自動車保険とは異なる対応が必要です。仮ナンバー車両には自動車損害賠償責任保険が適用されますが、その適用範囲は限定的です。
事故発生時は、まず警察への連絡と事故の報告が必須です。その上で、仮運行保険の適用条件を確認し、保険会社へすぐに連絡をしましょう。許可された経路や目的での運行中の事故であれば、保険の補償を受けられるでしょう。
ただし、仮ナンバーの条件違反があった場合、保険が適用されない可能性が高いです。違反の内容によっては、刑事責任を問われることもあるので注意が必要です。
仮ナンバー違反と保険適用の関係
仮ナンバーの許可条件に違反して運行した場合、自動車保険の適用はどうなるのでしょうか。残念ながら、ほとんどのケースで保険の補償は受けられません。
例えば、許可された経路以外を走行したり、用途外の目的で運転したりすると、仮ナンバー条件の適用外となってしまいます。つまり、無保険状態で事故を起こしたことになります。
その場合、相手方への損害賠償はもちろん、自身の車両の修理費用も全額自己負担となります。さらに、違反の内容によっては刑事責任を問われる可能性もあります。
仮ナンバーは便利な制度ですが、許可条件を守ることが何より大切です。うっかり違反や事故を起こさないよう、十分注意しましょう。
仮ナンバーに関する知っておきたいこと
仮ナンバーを取得・使用する際に知っておきたい追加情報を紹介します。まず、紛失や破損した際の再発行手続きについて解説します。次に、やむを得ない事情で使用期間を延長したい場合の手続きと、認められる理由を説明します。最後に、面倒な申請を代行してくれるサービスの利用方法と、メリット・デメリットについて触れます。
仮ナンバーの再発行
仮ナンバープレートの紛失や破損の場合、警察に盗難届、遺失物届を提出します。また、仮ナンバーの交付先で紛失や破損した仮ナンバーの標亡失(き損)届を提出し、弁償金の支払い(1,000円程度)が必要です。
また、仮ナンバープレートの再発行の申請は、警察に届けた盗難届、遺失物届の確認書類や受け取り番号が必要になる場合もあるので控えておきましょう。手数料は通常の仮ナンバー申請と同額です。仮ナンバーを紛失することがないよう、取り扱いには十分注意しましょう。
仮ナンバーの使用期間延長
やむを得ない事情により仮ナンバーの使用期間を延長したい場合、最長5日間の期間であれば延長は可能です。手続きは、延長申請書に必要事項を記入し、当初の仮ナンバー交付時に提出した書類一式と、期間延長の理由を証明する書類を添えて提出します。
延長が認められる理由としては、車両の修理や整備に時間がかかる場合、天災や事故による交通規制で目的地に到着できない場合などが挙げられます。単なる個人的な都合では、延長は認められません。
また、延長申請は期限切れ前に行う必要があります。期限を過ぎてからの申請は原則受け付けられません。やむを得ない事情で仮ナンバーの使用期間を延長する場合は、早めの手続きを心がけましょう。
仮ナンバー申請の代行サービス
仮ナンバーの申請を自分で行うのが面倒な場合、代行サービスを利用するのもひとつの手段です。業者に必要書類を渡せば、申請から仮ナンバーの受け取りまで全てお任せできるので、時間と手間が省けます
ただし、代行サービスを利用する際は、信頼できる業者を選ぶことが大切です。料金体系や、サービス内容、トラブル時の対応などを事前によく確認しておきましょう。また、個人情報の取り扱いにも注意が必要です。
代行サービスのメリットは手間や時間が省けることですが、デメリットとしては、手数料がかかることや、トラブル時の責任の所在が曖昧になりがちな点が挙げられます。自分で手続きを行うか、代行サービスを利用するかは、費用対効果を考えて判断しましょう。
まとめ
仮ナンバーを正しく取得し、適切に使用するための重要なポイントを解説しました。仮ナンバーは申請から交付、返却までの一連の流れを理解し、許可された条件を守って運行することが肝心です。
念のため、再発行や期間延長の手続きなど、トラブル対応の方法もおさえておくと安心です。仮ナンバーを上手に活用して、車検切れ車両を安全に運行しましょう。
【この記事の執筆者】
松永つむじ
予備校講師からライターに転身した車特化ライター
車の情報だけでなく、MaaSやCASEをはじめ社会、産業、経済そしてジェンダーなど、多岐にわたる車をテーマにした記事執筆に携わる。これまでの執筆数は500記事以上になる。
歴代の愛車は全てMT車の車好き&モータースポーツファン。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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