ジムニーの燃費はどのくらい?年間維持費や燃費を向上させるコツも解説!
ジムニーはスズキが販売している人気の小型SUVです。ジムニーは軽自動車にもかかわらず、オフロード向けの車種となっており、高剛性のラダーフレームや扱いやすいスイッチ、高い車高などが特徴です。しかし走行性能が高い分、燃費性能が劣っていると言われているため、ここでは燃費や環境性能について詳しく解説します。
※目次※
・ジムニーは燃費よりも走行性能を重視している。オフロードも街乗りも快適なドライビングが可。
・燃費が気になる場合はライバル軽自動車と燃費以外も比較してみよう。
・ガソリン代が気がかりな場合は、中古車を購入して合計維持費を節約しよう。
ジムニーは燃費性能よりも走破性を重視した車
ジムニーはスズキが販売する軽自動車です。一般的な軽自動車と違って、オフロードに強く車高が高いという特徴があります。また、3ドアというところも他の軽自動車との違う部分です。
そんなジムニーは高い走破性を持ちますが、その引き換えに燃費性能が悪いと言われます。そこで、現行ジムニーの燃費を紹介します。
現行モデルのカタログ燃費
現行モデルのジムニーの燃費は以下のようになっています。
グレード |
XC |
XL |
XG |
|||
トランスミッション |
5MT |
4AT |
5MT |
4AT |
5MT |
4AT |
WLTCモード(km/L) |
16.6 |
14.3 |
16.6 |
14.3 |
16.6 |
14.3 |
JC08モード(km/L) |
17.1 |
16.4 |
17.1 |
16.4 |
17.1 |
16.4 |
最近は30km/L近い省燃費性能に優れた軽自動車が増えているため、比較すると確かに劣ります。走破性などを重視するという場合に許容できる範囲か検討してみると良いでしょう。
グレードによって燃費の違いはありませんが、4ATモデルよりも5ATモデルのほうが燃費はよくなっています。
現行モデルの実燃費
続いてはカタログ燃費ではなく、実燃費を見ていきます。4ATの燃費は13.16km/L、5MTは14.67km/Lという記録があります。いずれもカタログ値よりも劣っていることが分かります。
これは、ジムニーに限ったことではなく、一般的にカタログ値より実燃費のほうがやや悪いと言われています。この理由はカタログ値の燃費の計測方法にあり、平坦な道をエアコンやオーディオなどの電装品を使っていない計測だからです。
しかし実際の道路では上り坂や渋滞などもありますし、基本的にナビやエアコンを使用していることが多いと思います。このことから、カタログ燃費と実燃費の値に乖離が生まれてしまうのです。
先代ジムニーとの燃費を比較
現行のジムニーの燃費についてはよくお分かりいただけたかと思います。それでは、先代モデルのジムニーの燃費はどうでしょうか。
現行ジムニーは4代目に当たりますが、本項目では3代目ジムニーのカタログ燃費と実燃費を見ていきます。購入検討している場合は双方の燃費を比較して、購入モデルを決めるのもよいでしょう。
先代モデルのカタログ燃費
3代目ジムニーのカタログ燃費は以下のようになっています。
グレード |
XC |
XG |
ランドベンチャー |
|||
トランスミッション |
5MT |
4AT |
5MT |
4AT |
5MT |
4AT |
JC08モード(km/L) |
14.8 |
13.6 |
14.8 |
13.6 |
14.8 |
13.6 |
上記を見てみると、JC08モードで現行モデルよりも約3km/Lも燃費性能が劣っていることが分かります。そのため燃費を最優先するという場合は、現行モデルがおすすめです。
また、現行モデル同様に、5MTモデルのほうが、燃費性能が高くなっています。
先代モデルの実燃費
続いては3代目ジムニーの実燃費を見ていきましょう。4ATモデルの実燃費は10km/L、5MTは12.81km/Lです。先代ジムニーの比較時と同様に、やはり実燃費のほうが悪いということになります。10km/Lともなれば、普段乗っていて「燃費が悪いな」と感じることもあるかもしれません。
実際の道路の凹凸の激しいところや、上り坂が多い場所だと燃費は悪くなります。また、渋滞や信号の多い道路での停止や発進、アイドリングが多い状況でも燃費は悪化します。このような現実の道路での使用環境と、カタログ値の計測環境の違いによる結果と言えます。
ジムニーの燃費性能を向上させるには?
特別燃費性能が優れているわけではないジムニーですが、少し工夫をして乗れば、多少は燃費をよくすることができます。そこでここでは、ジムニーの燃費を少しでも向上させたい人に向けて、4つのコツをご紹介します。しっかりポイントを押さえて、ぜひ愛車に少しでも長く乗るための参考にしてください。
急発進や急加速はしない
まずは、急発進や急加速をしないということです。車は動き始めやスピードを上げる際に大きな動力を必要とします。アクセルを強く踏み込んで急発進や急加速をすると必要以上の動力を使用してしまい、余計なガソリンを消費してしまいます。
安全運転の観点からも、急加速や急発進は危険です。発進する際はゆっくりと、加速をする際は滑らかさを心掛けるようにしましょう。安全運転を意識すると、自然と燃費も向上できるかもしれません。
小まめなメンテナンスを心がける
次に大切なのは、こまめにメンテナンスをするということです。特にタイヤの空気圧には注意しましょう。一般的に、タイヤの空気圧が50kPaを下回ると、燃費は約3~5%悪化するといわれています。
また、タイヤの空気圧やオイル交換などは燃費を向上させるためだけではなく、車に安全に長く乗るために欠かせません。必ず定期的に点検やメンテナンスを行って、長く快適に愛車に乗れるようにしましょう。
4WDモードは必要な時だけONにする
また、必要なとき以外は4WDモードでの走行を控えることも効果的です。そもそも4WDモードは山道や雪道などの悪路を走行するのには適していますが、舗装道路で走るにはあまり向いていません。走行抵抗が増えることで燃費が悪化することに加え、振動が増加したり、タイヤが偏摩耗したりと問題も起こりやすくなります。
そのため、基本的に普段の走行は2WDで行い、4WDでの走行は必要なときだけ利用するとよいでしょう。
エアコンの使用は必要最小限にする
最後に、エアコンも必要なとき以外は使用しないようにすることです。エアコンはベルトを介してコンプレッサを回転させ、エアコンガスの圧力を高めることで作動します。その際にエンジン回転に大きな付加がかかり、多くの燃料が必要になるため、エアコンを使用すると燃費が悪化してしまいます。
エアコンは快適ですが、燃費を少しでも良くしたいなら、特別に暑い日や寒い日以外は使用を控えたほうが良いでしょう。
適切なタイヤの空気圧を維持する
タイヤの空気圧のチェックも燃費を向上させるための大きなポイントです。空気圧が下がっていると、走っているときにタイヤの形が変形してしまい、その分の転がり抵抗が大きくなってしまいます。そのため、空気圧を適正に保つことが重要です。
タイヤの空気圧はガソリンスタンドなどで確認することができます。最近はセルフで空気圧をチェックできる場所も増えましたが、それだと不安だという場合はスタッフに声をかけると見てもらうことができます。
また、基準値よりもやや空気圧を高めに設定すると省燃費に繋がりやすくなるので、スタッフに相談してみるとよいでしょう。
ジムニーには燃費性能をカバーする魅力がいっぱい
ここまでジムニーの燃費についての紹介を聞いて、少し不安を覚えたという方もいるかもしれません。しかし2018年7月に発売された現行モデルの納期が未だに1年程度かかるといわれていることからも、その人気ぶりがうかがえます。
つまり燃費性能を大きくカバーする魅力がジムニーにはあるということです。ここからは、軽SUVの中でも異彩を放つジムニーの魅力を改めてチェックしましょう。
さまざまな走行シーンに対応した走行性能
ジムニーは道が整備されていないオフロードなどの悪路走破がコンセプトになっています。そのため、車高が十分に確保され、新設計のねじり剛性を従来比の1.5倍に高めたラダーフレームやエンジンを縦置きにしたFRレイアウトが採用されています。
見た目もかなりワイルドなため、一般道での走行は逆に不向きかと思いきや、そうではありません。遮音性も高く、エンジンなどの振動も抑えられているので、街乗りで不快に感じることもありません。
伝統の丸目ヘッドライトを採用した力強いデザイン
ジムニーは直線を多用したスクエアなフォルムが特徴的です。ボディはコンパクトですが、力強く迫力のある出で立ちは軽自動車の枠を超えたインパクトを感じられるでしょう。特に、樹脂でできており縦型に開口部が大きく開いたバンパーと、それに組み合わされるまん丸なライトは一目でジムニーだと分かります。
単に見た目を変えるものだけではなく、電球付きのルーフキャリアなどの機能性を拡張するパーツも多く流通しているので、好みや用途に合わせて広範囲にわたるカスタマイズができるのが魅力です。
機能性や操作性を意識したインテリア
インテリアは機能美を追求したシンプルなデザインが魅力です。インパネなどは水平基調となっており、それぞれのパーツが立体的で大きいことが特徴です。これは手袋をつけた状態でも操作しやすいようにと機能面を考えられた設計です。装飾性よりも使いやすさを優先したまとまりのあるデザインといえるでしょう。
ドアグリップを大型化したり助手席に乗降用のグリップを設置したりと、過酷な環境でも車高の高いジムニーに乗り降りしやすいようになっています。
取り回しに優れたボディサイズ
ジムニーのボディは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,725mmとコンパクトで扱いやすいサイズです。パワフルな走破性に見合わない軽自動車サイズの小型ボディは取り回しが良く、入り組んだ道や木が生い茂る険しい道でも走れるでしょう。
ホイールベースは2,250mmで、軽自動車の中だと長すぎず短すぎず、バランスが良い長さであるといえます。ホイールベースをある程度確保していることで直進安定性もよく、また長過ぎることもないため最小回転半径は4.8mと小回りもよくききます。
視認性に優れた運転席
ジムニーは安全性が高いという評価もあります。特に死角を限りなく減らすように、Aピラーやドアミラーの位置と角度が工夫されており、ピラーとミラーの間の隙間も目視できるようになっています。こうして視界を広く確保することで交通事故を未然に防げるだけでなく、普段の運転にも余裕が生まれます。
また、手が届きやすく、大きなスイッチ類は人が直感的に操作できるようになっており、運転に集中できるように工夫されています。
ジムニーとよく比較される車の燃費性能をチェック
ジムニーには、一回り大きいサイズのジムニーシエラや、同メーカーから販売されているハスラーなど多数のライバル車があります。
こちらの項目では、ジムニーのライバル車の3つピックアップし、燃費や価格を比較していきます。ぜひ車選びの参考にしてみてください(なお、価格情報は2024年1月時点のものです)。
スズキ ジムニーシエラ
ジムニーシエラは、ジムニーと同じくスズキから販売されている車です。ジムニーよりも一回り大きいサイズが特徴で、元々は海外戦略の車種として開発されました。ジムニー伝統のラダーフレーム構造を持っており、剛性の高いボディが魅力的です。
ジムニーシエラの燃費は、以下の通りです。
グレード |
燃費 |
JC(MT) |
15.4km/L |
JC(AT) |
14.3km/L |
JL(MT) |
15.4km/L |
JL(AT) |
14.3km/L |
新車価格は186万3,400円~208万4,500円となっています。ネクステージでは、ジムニーシエラの中古車を99万9,000円~304万6,000円で取り揃えています。(2024年1月時点)
スズキ ハスラー
ハスラーは、スズキから販売されている車です。ジムニーに比べてかわいらしいデザインになっており、カラーバリエーションも豊富です。全車にマイルドハイブリッドが搭載されており、電気の力で低燃費を実現しています。
ハスラーの燃費は、以下の通りです。
グレード |
燃費 |
HYBRID Xターボ(2WD) |
22.6km/L |
HYBRID Xターボ(4WD) |
20.8km/L |
HYBRID X(2WD) |
25.0km/L |
HYBRID X(4WD) |
23.4km/L |
HYBRID Gターボ(2WD) |
22.6km/L |
HYBRID Gターボ(4WD) |
20.8km/L |
HYBRID G(2WD) |
25.0km/L |
HYBRID G(4WD) |
23.4km/L |
新車価格は138万7,100円~181万7,200円となっています。ネクステージでは、ハスラーの中古車を49万9,000円~209万9,000円で取り揃えています。(2024年1月時点)
ダイハツ タフト
タフトはダイハツから販売されているSUVで、大自然でも街中でも映えるスクエアなデザインが特徴です。DNGAに基づいたプラットフォームが採用されており、快適な走行性能を実現しています。
タフトの燃費は、以下の通りです。
グレード |
燃費 |
Gターボ(2WD) |
25.5km/L |
Gターボ(4WD) |
24.2km/L |
G(2WD) |
25.7km/L |
G(4WD) |
24.1km/L |
Xターボ(2WD) |
25.5km/L |
Xターボ(4WD) |
24.2km/L |
X(2WD) |
25.7km/L |
X(4WD) |
24.1km/L |
新車価格は132万円~153万3,500円となっています。ネクステージでは、タフトの中古車を112万7,000円~199万9,000円で取り揃えています。(2024年1月時点)
ジムニーにかかる維持費を確かめておこう
燃費性能が若干気になるジムニーですが、実際愛車として乗るとすると、一体どれくらいの維持費がかかるのでしょうか。ここでは、そんなジムニーの気になる維持費について、ガソリン代やメンテナンス費用、車検、税金まで、かかるお金の種類ごとに詳しく解説します。ぜひよく読んで、所有した後の費用についてのイメージを膨らませておきましょう。
ガソリン代
ガソリン車であればガソリンの単価は軽自動車も普通自動車も同じですが、車体がコンパクトで軽い分、軽自動車のほうが燃費は優れています。レギュラーガソリン代150円/L、年間走行距離1万kmとすると、ジムニーでも燃費が高いMT車の燃費は16.6km/Lなので、年間でかかるガソリン代は約90,300円です。
この金額をどのようにとらえるかは人によってさまざまですが、先にも紹介した燃費を向上させるためのポイントを実践すれば、さらにガソリン代を節約することもできるでしょう。
メンテナンス費用
愛車に長く乗り続けるためにはメンテナンス費用も欠かせません。例えば、洗車やワックス代はもちろん、年に2回のオイル交換代やウォッシャー液などの消耗品代、修理代などがこれに該当します。
ガソリン代同様、小さくて軽い軽自動車はメンテナンス代も安めの傾向にありますが、年間でおよそ3万~4万円はかかると見込んでおいたほうが良いでしょう。
車検費用
車に乗るうえで欠かせないのが車検費用です。車検は新車を購入してから3年目と、その後は2年に一度、必ず受けなければなりません。
車検代には、基本料金と法定費用が含まれます。自動車重量税や自賠責保険料、印紙代などの法定費用はどこの業者で受けても一定の金額ですが、基本料金は業者ごとに異なります。法定費用含め軽自動車は車検の費用も安く設定されており、業者によって多少の違いはあるものの、その相場は約66,000円です。
税金
最後に、忘れてはいけないのが税金です。軽自動車の場合は、年に一度軽自動車税を必ず納めなければなりません。普通自動車に対して課される自動車税では、新車登録時期と総排気量に対して納める税金が細かく決められています。
一方、軽自動車税ではそのような区分はなく、車種に関わらず2015年3月31日以前に新車登録された車は7,200円、2015年4月1日以降に新車登録された10,800円と金額は一律です。
ジムニーの燃費性能の負担を減らすなら中古車を検討しよう
ジムニーは燃費性能がやや劣っているため、年間に1万kmを走行すると10万円近くガソリン代がかかります。その分、安く手に入れることができる中古車を購入すれば維持費と車両価格を合わせて、お得に乗ることができるのではないでしょうか。
本項では中古車を購入するメリットを紹介しますので、参考にしてみてください。
中古車なら早めの納車が可能
中古車の大きなメリットは購入から納車までが大変スピーディーな事です。現在スズキの車種の新車納車期間をみてみますと、大体の車種が1.5カ月から2カ月ですが、ジムニーは1年から1年半と時間がかかります。
中古車ですと、ボディーカラーやグレード、オプションを自由に選ぶ事ができないのはデメリットですが、新車が1年待ちなのに対し、最短で1カ月以内に納車が可能なのはそのデメリットを上回る中古車の大きな利点といえます。
新車より安価で入手可能
納車の早さよりうれしい中古車のメリットは、安く手に入れることができるという事です。ジムニーの中古車は現在ネクステージで65万9,000円から262万9,000円で用意しています。ジムニーは人気と需要が高いため、中古車価格もやや高めの傾向があります。しかし、少しでも安く購入したいという場合にはおすすめです。
特に先代のモデルですと、さらに安く購入する事ができますので、とにかくコスパ重視という場合には、先代モデルの購入も検討してみてください。
PR新旧ジムニーの中古車をチェック
まとめ
スズキから50年にわたって販売されているジムニーは、本格的なオフロード仕様の軽自動車です。質実剛健なデザインと高い走破性が特徴で、安全性や耐衝撃性にも優れており、軽SUVの中でも独自の地位を築いています。
燃費性能はライバル車と比較すると高くはありませんが、それを上回る魅力がたくさんあります。もし、少しでも車に関する出費を抑えたいと考えるのなら、ぜひ中古車の購入も検討してみてはいかがでしょうか。
【この記事の執筆者】
兵頭 倫果(ひょうどう りんか)
大学時代は工学部で電気の分野を専攻し、電気自動車やソーラーカーの製作に励む。大会への出場あり。大学卒業後は国産自動車メーカーに技術者として入社。後に退職し、現在はフリーランスで、「若者にも響かせる」をモットーにYouTubeやライティング活動を行っている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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