車の売却時にナンバープレートはどうするべき?外すべきでない理由とは?
公道で車を運転するためには、ナンバープレートの取り付けが義務となっています。車両識別にも役立つプレートですが、中古車として売却する際に外すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、車売却時のナンバープレートの取り扱いについて解説していきます。買取業者への売却時には外すべきでない理由や県外ナンバーの車を売るケースもご紹介していきますので、適切な方法で売却できるようチェックしておきましょう。
※目次※
・公道を走行する際にナンバープレートの取り付けは必須。車の前後にわかりやすいかたちで取り付けるよう法律で定められている!
・中古車買取業者に売却する場合は、ナンバープレートを外したことでマイナス査定につながる可能性もあるので注意しよう
・県外ナンバーでも査定額は変動しないため、管轄エリア外の店舗でも安心して査定を依頼しよう
そもそも車のナンバープレートの必要性とは?
ナンバープレートは公道を運転するうえでの必需品です。普通自動車やトラックなどは「自動車登録番号標」、軽自動車・排気量200cc以上の二輪車は「車両番号標」、原付バイク・小型特殊自動車は「課税標識」が正式名称であり、これらは総称してナンバープレートと呼ばれています。
本来は車1台1台を識別するためのプレートで、犯罪・事故などで持ち主を特定する証拠としても重要です。日本国内だけでなく、世界中でナンバープレートの取り付けが義務付けられています。
ナンバープレートに関するルールは法律で定められており、車の前後に見えやすいかたちで取り付けなければなりません。内容がわからないようにステッカーを貼り付けたり、向きを変えて取り付けたりといった行為も違法にあたります。
車の売却時にはナンバープレートは外さないでおく!
ナンバープレートは車を運転するうえで非常に重要ですが、自分の手で取り付けたり外したりする機会は少ないものです。持ち主の情報が含まれるため「外してから売ったほうがよい」と考える方も多いですが、ナンバープレートがない状態で売却するとかえって損をする可能性もあります。ナンバープレートと査定額の関係について解説していきます。
ナンバープレートがないと査定額が下がる
車を売却する際にナンバープレートがない状態では、マイナス査定につながる可能性があります。ナンバープレートを外すためには「一時抹消登録」の手続きを行わなければなりません。一時抹消された車は車検切れの状態となるため、再び乗るには車検を通して「中古車新規登録」の手続きが必要です。
中古車新規登録は業者側が行いますが、車検・整備など登録までには費用も手間もかかります。売却後に必要な手続きの多さを考慮すると、査定額の下落は避けられないでしょう。さらに、公道走行不可の車を業者まで運ぶ際にも運送費用が必要です。
売り手・買取業者どちらの負担も増えるため、ナンバープレートを外してからの売却は賢明とはいえません。
買取店が名義変更手続きを行ってくれる
ナンバープレートと車の持ち主は紐づいているため、売却した際には名義変更手続きを行わなければなりません。必要な書類も多いため不安に感じるかもしれませんが、業者に売却した場合は業者側で手続きを済ませるケースがほとんどです。
中古車の買取や下取りサービスを利用した経験がある方は、手続き時に「委任状」を記入したことがあるでしょう。これは、本来売り手が行う名義変更手続きを業者に委託するための書類です。つまり、売り手の承諾が確認できれば業者が名義を変更できるのです。
したがって、「名義変更のために複雑な手続きが増える」といった心配は不要といえます。委任状も業者側で用意できるため、不安な方は査定前に確認しておくとよいでしょう。
個人売買の場合はナンバープレートを外しておこう
買取業者に売却するのであれば、ナンバープレートは付けたままのほうが時間・お金の節約につながります。しかし、個人間で売買する場合は取り外してから売ったほうが安心です。知人とのやり取りでもナンバープレートが原因でトラブルに発展する可能性があるため、個人売買を検討中の方は取引前にチェックしておきましょう。
きちんと「一時抹消登録」を行おう
個人間で車の売買を行った場合、「買い手が名義を変更しないまま乗り続ける」というケースがみられます。自動車税や重量税は車の持ち主に支払い義務があるため、売却したにもかかわらず納税しなければならない事態になりかねないのです。
こういったトラブルを避けるために、買い手がスムーズに再登録できるよう一時抹消登録を済ませておきましょう。手続きから運送までの手間や費用は必要ですが、安心して取引を進めるためには大切なポイントといえます。
ナンバープレートが欲しい場合
近年ではご当地ナンバーの人気も高まっているため、車を買い替えてもプレートだけは欲しいと考える方も多いでしょう。「自分のナンバープレートを記念に残したい」という場合は、一時抹消登録の手続き時にその旨を伝えるだけで持ち帰ることができます。
とくに特別な手続きは必要なく、提示された申請書の項目を埋めるのみです。受け取ったナンバープレートは再利用できないため、あくまでもコレクションとして楽しみましょう。
ナンバープレートを持ち帰る場合の手続き
ナンバープレートを残しておきたい場合は、車検証に記載のある「所有者」本人が手続きを行います。普通自動車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会の窓口で、所定の申請書に必要事項を記入しましょう。
通常、持ち帰るナンバープレートには不正利用を防ぐために穴を開けなければなりません。穴を開ける場所を自分で選び、その場で破壊(穴開け)してもらいます。地域によっては持ち帰ってから破壊するケースが認められる場合もあるため、傷を付けたくない方は相談してみましょう。
引っ越しなどで県外ナンバーを売却する場合
就職・転勤といった理由で転居する場合、「引っ越しと同時に車を買い替えよう」と考える方も多いでしょう。県外に引っ越すと車を管轄する運輸支局が変わりますが、県外ナンバーでも通常と同様に売却手続きが可能です。売却時には必要書類が増えるため、あらかじめ用意しておきましょう。
ここからはナンバープレートの住所変更・売却手続きの書類について解説していきます。
通常は引っ越し後15日以内に変更手続きを行う
ナンバープレートに記載された地域名や数字には「車がどの運輸支局の管轄か」ということを示す情報が含まれています。そのため、現在の管轄エリア外に引っ越す場合は住所変更の手続きを行わなければなりません。
継続して同じ車に乗る場合、引っ越し後15日以内に変更手続きを完了するよう法律で定められています。住所変更をしないまま車を保有した場合は罰金が課される可能性もあるため、売却が決まっている場合は15日以内の売却を計画しましょう。
県外ナンバーのままでも売却は可能
「県外ナンバーでは売却できない」と考える方も多いですが、実はそのまま売却しても問題ありません。売却後は業者側が住所変更を行いますが、名義変更などの手続きと同時に進めるためそれほど負担ではないのです。
県外ナンバーを理由にマイナス査定となることもほとんどないため、店舗の所在地は気にせず売却できます。むしろナンバープレートを取り外したほうが査定額を下げる要因となりますので、引っ越しなどで県外の買取店に売却する場合はそのままにしておきましょう。
売却時の必要書類
車の売却時には、以下のような書類が必要です。
- ・自動車検査証(車検証)
- ・自賠責保険証明書
- ・自動車税納税証明書または軽自動車税納税証明書
- ・印鑑登録証明書・実印(軽自動車は認印可)
- ・リサイクル券
引っ越しなどで県外ナンバーの車を売却する場合、上記に加えて「住民票」または「戸籍謄本」を提出しなければなりません。いずれもひとつ前の住所までしか遡れないため、2回以上の引っ越しがあった方は引っ越し歴を証明するために「戸籍の附票」を提出しましょう。
> 引っ越し後のナンバープレートについて関連する記事はこちら!
車売却時の変更手続きなどは買取店にお任せしよう!
中古車買取業者へ車を売却する際は、ナンバープレートをつけたまま査定に出すのがおすすめです。一時抹消登録後の売却は個人間で取引する場合はメリットもありますが、買取査定には不利になってしまいます。名義変更・住所変更といった手続きは業者側で行ってもらえるため、売却後の手続きはお任せしましょう。
手続きを任せることで、売り手の手間が省けるだけでなく取引自体もスムーズに進められます。ナンバープレートの扱いに関して不明点がある方は、信頼できる買取業者に相談しておくと安心です。
> 車の売却時の変更手続きについてさらに知りたい方はこちら!
まとめ
ナンバープレートには持ち主の個人情報が詰まっているため、車を売却する際は慎重に手続きを進めなければなりません。個人売買ではトラブルに発展するリスクも高くなるため、買取業者に依頼して安全な売却取引を進めましょう。
ネクステージでは、査定お申込みから売却後の手続きまで安心してお任せいただけるよう、専門スタッフが担当いたします。高品質なサービス・高額買取を強みとしておりますので、業者選びにお悩みの方はぜひネクステージの買取サービスをご検討ください。
よくある質問
Q.ナンバープレートを返却しないとどうなる?
A.車を廃車にする際にはナンバープレートの返却が求められます。道路運送車両法第20条に基づく義務で、不正利用や個人情報保護のための措置です。 車検切れの場合は状況が異なります。車検が切れた車両を所有しているだけの状態や私有地内での使用に限定する場合、ナンバープレートを返却する必要はなく、法的な罰則も発生しません。ただし、自動車税が課税され続ける点には注意が必要です。
Q.ナンバープレートは自分で外してもいいですか?
A.ナンバープレートの封印を自分で取り外すのは、法律で禁止されています。道路運送車両法によると、ナンバープレートを封印できるのは、運輸支局または認可された封印受託者のみです。 整備などの正当な理由がある場合を除き、封印を取り外すことは違法行為となり、違反点数2点、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金という罰則が設けられています。
Q.ナンバープレートは使い回しできますか?
A.車のナンバーは固有の識別番号として機能するため、使い回しはできません。新車登録の際には、新しいナンバーが順番に割り当てられます。一度使用されたナンバーが再度別の車両に割り当てられることはありません。 また、廃車した車両のナンバープレートを記念品として保管することも法律で禁止されています。廃車手続きの際にはナンバープレートを返却する必要があり、返却がない場合は手続きを完了できません。
Q.廃車になった車のナンバープレートは返却できますか?
A.道路運送車両法により、廃車手続きの際にはナンバープレートを返却する必要があります。思い入れのある愛車のナンバープレートでも、記念として手元に保管することは認められていません。これは不正利用による犯罪を防止するための重要な規制です。 ナンバープレートを取り外す際には、解体業者に依頼するとよいでしょう。取り外し後の車両は公道を走行できないため、レッカー移動での引き取りサービスを利用するのが賢明です。