ハイブリッド化を望む声も多かったマークXは中古車市場でも注目度が高い
マークXは、トヨタが2004年から2019年まで販売していた高級スポーツセダンです。希少なFRセダンのハイブリッド化を望んだ方も多いのではないでしょうか。中古車市場でも注目度が高いマークXも中古車なら入手可能です。
本記事では、マークXにはハイブリッドモデルが設定されなかった理由やおすすめの特別モデルを紹介します。中古車購入を検討している方はぜひチェックしてみてください。
※目次※
・マークXはトヨタの高級スポーツセダンとして2004年~2019年まで販売された車種。
・マークXにハイブリッドモデルが設定されなかった理由は主に2つ。
・マークXの特別モデル「イエローレーベル」「GRMN」「ファイナルエディション」。
マークXの基本情報
マークXは希少なFRセダンであるため、ハイブリッド化を望んだ方も多いのではないでしょうか。トヨタの高級スポーツセダンでありながら、クラウンよりも購入しやすい価格に設定されました。ここでは、マークXの概要を確認しましょう。
マークXの概要
マークXは、高級スポーツセダンとして2004年~2019年までトヨタが販売していたモデルです。「マークII」の後継車として誕生したのが始まりで、2代目モデルを最後に生産終了しています。
トヨタの高級セダンにはクラウンがありますが、マークXはクラウンよりも車両価格を抑えたことで、サラリーマンでも手の届く高級車として人気を集めました。
2007年には、ミニバンとステーションワゴンを融合させたマークXジオが派生モデルとして誕生しましたが、売れ行きが伸び悩み2013年に販売が終了しています。
(参考:『マークX(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
2代目マークXについて
マークXは、2009年10月に実施されたフルモデルチェンジにより2代目となりました。ここでは、マークXが2代目になってからのモデルチェンジや特別仕様車の発売がいつなのかについて確認しましょう。
2009年10月 |
フルモデルチェンジ |
2010年10月 |
特別仕様車発売 |
2011年8月 |
特別仕様車発売 |
2012年8月 |
マイナーチェンジ |
2013年2月 |
特別仕様車発売 |
2014年9月 |
一部改良 + イエローレーベル発売 |
2014年12月 |
「GRMN」第一弾発表 |
2016年11月 |
マイナーチェンジ |
2019年1月 |
「GRMN」第二弾発表 |
2019年4月 |
ファイナルエディション発売 |
基本スペック
マークXの駆動方式は、2WDと4WDの2種類です。2WDにはFR方式、4WDにはフルタイム4WDが採用されています。室内寸法は、全グレード共通です。
駆動方式 |
2WD(FR) |
4WD |
車体寸法 全長×全幅×全高(mm) |
4,770×1,795×1,435 |
4,770×1,795×1,445 |
室内寸法 長さ×幅×高さ(mm) |
1,975×1,500×1,170 |
|
車両重量(kg) |
1,510~1,560 |
1,560~1,570 |
最小回転半径(m) |
5.2 |
5.4 |
走行性能
2代目マークXには「2.5L V型6気筒エンジン」と「3.5L V型6気筒エンジン」の2種類のエンジンが採用されています。ほとんどのグレードがレギュラーガソリンですが「350RDS」のみ、無鉛プレミアムガソリンモデルです。
2WDには、走行状況や道路に合わせてサスペンションの働きが変わる「FADショックアブソーバー」を採用しています。350RDS、250RDSには、ショックアブソーバーと減衰力のコンピューター制御を組み合わせたシステム「AVS」が採用されました。
これにより、優れた操縦安定性と快適な乗り心地を両立しています。
安全性能
マークXは、2016年に実施されたマイナーチェンジにより、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」が全車に標準装備されました。特性の異なる2種類のセンサーである、ミリ波レーダーと単眼カメラにより高い認識能力を持つシステムです。
この他、ブレーキ制御機能付き「レーダークルーズコントロール」や、衝突回避または被害軽減をサポートする「プリクラッシュセーフティシステム」などの安全性能が搭載されています。
マークXを購入する場合は、安全性能の高い2016年以降に発売されたモデルを狙うのがおすすめです。
マークXにはハイブリッドモデルが設定されなかった
マークXは、ハイブリッドモデルを導入することなく生産終了しました。これには、2つの理由が関係していると考えられます。
ひとつは、トヨタの販売チャネルの統合です。これまで、クラウンはトヨタ店、マークXはトヨペット店と棲み分けられていたものの、販売チャネルの統合されれば、2つのFRセダンが同じ販売拠点に並ぶことになります。
2018年11月に販売チャネルの統合が発表されたこと、マークXが2019年に生産終了したことからみても、ハイブリッド化しなかったひとつの理由と考えられるでしょう。
もうひとつの理由は、セダン人気が低迷したことです。「車といえばセダン」という時代が続いていれば、2種類のFRセダンを置いても問題はなかったと考えられます。クラウンとマークXどちらかしか残せない状況になった時、選ばれるのはクラウンでしょう。
結果として、マークXは最後までガソリンエンジンモデルのみで展開され、ハイブリッドモデルが導入されることはありませんでした。
マークXの燃費性能
ハイブリッド化されず、純ガソリンエンジンのみのラインアップだったマークXの燃費性能が気になる方もいるでしょう。近年発売されている省燃費の車と比べると、燃費が良いとは言いがたいですが、マークXのカタログ燃費と燃費表示内容の違いについて確認しましょう。
マークXのカタログ燃費
近年発売されている新車は新燃費基準である、WLTCモードでの表記が義務付けされています。一方、マークXは2018年10月以前に発売されているため、WLTCモードでの表示義務はありません。そのため、従来のJC08モードで表記されています。
マークXのカタログ燃費は、下記の通りです。
JC08モード燃費 |
2.5Lエンジン |
3.5Lエンジン |
10.6km/L(4WD)11.8km/L(2WD) |
10.0km/L(2WD) |
また、カタログ燃費は定められた試験条件のもとで計測した数値です。一方、実燃費は使用環境(気象・渋滞など)や、運転方法(急発進やエアコンの使用など)に応じて異なります。
次の項目で、各燃費表示内容の違いを確認しましょう。
燃費表示内容の違いとは?
燃費表示内容は、時代とともに変化しています。従来まで使用されてきた燃費測定方法は「10モード」で、1991年の改定により「10・15モード」になりました。これは、市街地走行を想定した10モードと高速道路走行を想定した15モードを組み合わせたものです。
2013年3月以降は「JC08モード」となり、より実際の使用状況に近付けるために細かい速度変化での運転や、エンジンが冷えた状態からスタートする測定も加わりました。JC08モード燃費は、10・15モードよりも1割ほど数値が低い傾向があるといわれています。
2018年10月以降に導入された「WLTCモード」は、市街地、郊外、高速道路の3つの走行モードを平均的な使用時間で配分・構成した国際的な試験法です。これにより、ドライバーは自身の運転環境に合わせた燃費性能を把握しやすくなりました。
マークXの中古車価格は?
マークXは、省燃費を追求したハイブリッド車などの猛進により、惜しくも長い歴史の幕を閉じました。2019年生産終了のため、比較的状態の良い中古車を見つけられるでしょう。
2025年1月時点のネクステージにおけるマークXの中古車価格は、59万9,000円~344万9,000円です。流通台数は少ないものの中古車ならまだ購入できます。
(参考:『マークX(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
マークXの特別モデル3選をチェック
マークXには、ハイブリッド車が設定されませんでしたが、中古車市場で人気を集めています。これまでにいくつかの特別仕様車を設定していますが、特に注目されたモデルがあります。
ここでは、特におすすめの3モデルを紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
イエローレーベル
イエローレーベル(Yellow Labe)は、250Gと250G Fourをベースとした特別仕様車であり、2014年9月に発売されました。上質感とインパクトを合わせ持つ、カラーデザインがテーマです。
内装色とシート表皮は同色で、イエローとブラックの2色が設定されました。各所にピンキッシュゴールドの加飾やイエローステッチをあしらい、上質かつスポーティーな印象に仕上がっています。
ボディカラーは全4色です。シルバーメタリック、ブラック、オプション設定色のホワイトパールクリスタルシャイン、特別設定色のアウェイクンイエローが設定されました。
マークX「GRMN」
マークX「GRMN」は、GAZOO Racingが開発しています。スポーツモデル「GR」シリーズの最高峰に位置付けられる車です。第1弾は2015年に限定100台、第2弾は2019年に限定350台で販売されたため、希少価値が高いモデルとなっています。
350Sをベースに開発された第一弾では、国産のFRセダン唯一となる6MTが採用されました。350RDSをベースに開発された第二弾では、新開発のショックアブソーバーや専用サスペンション、EPSのチューニングを採用しています。
フロントブレーキには、対向4ポットキャリパーや2ピースローターが採用され、強力な制動力が実現されました。19インチの大径アルミホイール+ロープロファイルタイヤも魅力のひとつです。
ファイナルエディション
ファイナルエディションは、マークXの生産終了とともに発表された特別仕様車です。50年以上愛されてきた感謝を込めて 「250S“Final Edition”」と「250S Four“Final Edition”」が設定されました。
ダークメッキのフロントバンパーモールやスパッタリング塗装を施した18インチのアルミホイールなど、上質感を高める装備をふんだんに盛り込んでいます。
シートにはブラックとレッドのアルカンターラと合成皮革シート表皮を採用し、ステアリングやシフトブーツをはじめとする各所に本革+レッドステッチを施すことでスポーティーさを演出しています。
駐車時の接触や衝突回避に役立つ「クリアランスソナー&バックソナー」が標準搭載され、安全性が高められました。
まとめ
マークXは、惜しくも2019年に生産終了しました。人気の高い車種がハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、電気自動車(BEV)など、次々に電動車化していく中でマークXのハイブリッドに期待した方もいるでしょう。ハイブリッド化しなかった理由には、販売チャネルの統合やセダンの人気低迷が考えられます。
現在は中古車しか入手できませんが、比較的状態の良いFRセダンを望む場合、有力な選択肢となるでしょう。その場合、安全性能の高い2016年以降に発売されたモデルを狙うのがおすすめです。
【この記事の執筆者】
松田 莉乃
過去の愛車は32GT-R、180SX、33Z。車の構造に興味を持ち「自分の車は自分で作りたい」という気持ちから自動車整備工場に勤務した経験を持つ。中古車買取査定員やタウン情報誌の編集部として仕事をした経験を活かし、主に車・タイヤ関係のメディアを対象に2020年からフリーランスのライター兼エディターとして活動中。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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