プリウスはキャンピングカーにできる?車中泊に向いている理由や改造方法を解説
ハイブリッドカーのパイオニアであるプリウスですが、アウトドアと結びつけるケースは少ないかもしれません。しかし、プリウスでも改造することでキャンピングカーに仕立てることが可能です。では、どのように改造すればプリウスがキャンピングカーとして活用できるでしょうか。
そこでこの記事では、プリウスをキャンピングカー仕様に改造する方法や、ベース車両としての素質について解説します。またプリウス以外で車中泊に向いている車種や、キャンピングカーにしやすい車種についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
※目次※
・プリウスは、リアシートを前方に倒すことで車中泊できる広さを確保できる。
・プリウスをキャンピングカーに仕立てるには、専門業者に依頼するのがおすすめ。
・本格的なキャンピングカー仕様にしたい場合は、プリウス以外の車種にも注目しよう!
プリウスはキャンピングカーに改造できる
プリウスを含め、自動車をキャンピングカーに改造したい場合、自作にチャレンジする方もいるでしょう。まずはどの程度の規模のキャンピングカーにしたいのか、決めることが大切です。
ここでは、キャンピングカーは自作できるのか、さらに実際にプリウスのキャンピングカー仕様が販売されていた点について解説します。
キャンピングカーは自作できる
キャンピングカーは、内装に使用する材料や組み立てに必要な道具をそろえることで、自作することが可能です。同じ車種で自作したケースを参考に、オリジナルのキャンピングカーを検討してみるのもよいでしょう。
ただし、キャンピングカー登録するのか、もしくは貨物自動車として車中泊ができる仕様にするのかで法的要件が異なります。どちらの場合でも、キャンピングカーを作成したい場合は専門のショップなどプロに相談することが大切です。
実際に改造された車両もある
キャンピングカーとして登録する場合、就寝設備だけでなく水道設備や炊事設備を用意するなど、大幅な改造が必要です。そのため、プリウスを本格的なキャンピングカーとして活用することは難しいかもしれません。
ただ、車中泊用に改造した3代目プリウスがカスタムショップから販売されていたこともあります。大人4人~5人が寝られるスペースを綿密な設計で実現しており、100V電源が使用できるなど、プリウスの特徴を生かしている点が特徴です。現在は販売を休止していますが、興味がある方はインターネットなどで検索してみるとよいでしょう。
プリウスがキャンピングカーのベース車両になる理由
プリウスをキャンピングカーとして運用するには、高いハードルがあります。ただし、車中泊であれば、大きな改造を施さなくても可能といえるでしょう。ここでは、プリウスに車中泊する上で、優れているポイントについて解説します。
広々としたスペースを確保できる
プリウスは、2023年1月に5代目へと進化しました。よりスポーティーなスタイルとなり、先進的かつ個性的なデザインが特徴です。外見の印象とは裏腹に、車内空間が意外に広く感じたという方もいるようです。
後部座席のシートバックは6:4分割の可倒式で、前方に倒すと広めのスペースを確保できるため、体格によっては寝れるでしょう。
コンセントが設置されている
プリウスには、全グレードにアクセサリーコンセントが2つ装備されています。コンソールボックスの後部と、ラゲッジルームの左側に設定されており、AC100Vの電源として使用可能です。
電気毛布や電気調理器など、1500W以下の電気製品を使用できるため、キャンプでも重宝するでしょう。また、非常用としても使用できるため安心の装備といえます。
増えやすい荷物に対応できる
キャンプでは、さまざまな荷物を積み込むことも多いでしょう。その際、ラゲッジルームの容量が気になるところです。5代目プリウスの積載容量は410L確保されており、スーツケースを2つ積み込めます。
さらに荷物を積み込みたい場合は、後部座先を倒すと良いでしょう。就寝する際、荷物を前席など他の場所に置く必要はありますが、増えやすい荷物に対応できるのも魅力的なポイントといえます。
緊急通報システムを装備している
5代目プリウスには、緊急時に通報できるヘルプネットが用意されています。事故が発生した時や運転中に体調が悪くなった場合など、ヘルプネットボタンを押すことでオペレーターにつながる機能です。
また、エアバッグが作動した時は自動的につながります。車両の位置情報を元に緊急車両が手配されるため、どこにいるかが分からなくても問題ありません。さらにあおり運転など、トラブル時の通報にも使用できます。ヘルプネットを利用するための要件については、購入時に確認しておきましょう。
高い走行性能で快適な移動ができる
キャンプの際に遠くに出掛けるケースも多いでしょう。長距離ドライブは、長い間運転に集中しなければならないため、車の基本性能が重要です。プリウスは走行性能と安全性能に優れており、長距離でも安心して運転できます。
5代目プリウスには、第2世代のTNGAプラットフォームが採用されており、走行安定性や静粛性を向上させています。また、トヨタの強みであるハイブリッドシステムにより、力強い加速と低燃費を両立させている点が特徴です。さらに、自動ブレーキや車線逸脱を抑制する機能など、安全装備が充実しているため安心して運転できます。
プリウスをキャンピングカー仕様に改造する方法は?
では、プリウスをキャンピングカー仕様にするには、どのような手段があるのでしょうか。ここでは、車中泊で便利なグッズや、キャンピングカー仕様にする方法について解説します。また、DIYで費用がかさむ場合は中古車という選択肢もおすすめです。
車中泊に必要な装備をそろえる
プリウスは、後部座席を倒すことで、車中泊に必要なスペースを作り出すことが可能です。ただし、荷室とシートバックの段差を埋めるなど、快適になるためのグッズをそろえる必要があります。
例えば、マットを利用する方法があります。また、カーテンを取り付けることで周囲の視界が気にならなくなるでしょう。他にも、ライトや寝袋も必需です。寒い時期であれば防寒用の電気毛布なども重宝します。車中泊用のさまざまなグッズが販売されているので、最適なものを探してみるとよいでしょう。
本格的な改造は業者に依頼する
プリウスを本格的に改造して、キャンピング仕様にしたい場合は専門業者に依頼することをおすすめします。自分自身でDIYする場合、失敗したり車検に落ちてしまったりと、大きなリスクを伴うことも考えられます。
専門業者によって対応車種が異なるため、事前に問い合わせておくと暗視です。また、業者ごとに費用が異なることもあるため、見積もりも比較することを忘れないようにしましょう。
費用を抑えるなら中古車も検討しよう
プリウスをキャンピング仕様にしたい場合、現行モデルの新車にこだわる必要はありません。改造すると多額の出費となるため、車の購入費用は可能な限り抑えたいものです。そこでおすすめなのが中古車です。
中古車はほとんどのケースで新車よりも価格が安いことから、上級グレードを狙うこともできるでしょう。また、納車までの期間が短いのも中古車のメリットです。
中古車販売店のネクステージでは、2024年6月時点においてプリウスの中古車相場が43万9,000円~455万9,000円となっています。
(参考:『プリウス(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
プリウス以外の車中泊ができる車種は?
プリウスは燃費が良く、電気製品を気軽に使えるメリットがあります。ただし車中泊を目的としている場合、他のモデルもチェックしておくと理想の環境が手に入れられる可能性も高まります。ここでは、車中泊が可能な車種の中から3つのモデルをピックアップしました。
トヨタ シエンタ
トヨタにラインアップされているシエンタは、コンパクトミニバンで広い車内空間が特徴のモデルです。扱いやすいボディサイズで、日常使いからアウトドアまで多くのシーンで活躍します。
また、メーカーオプションではありますが、プリウスと同様にハイブリッドモデルにはアクセサリーコンセントが用意されており、電気製品を使用可能です。
(参考:『シエンタ(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ホンダ フリード
ホンダから販売されているフリードはコンパクトミニバンで、シエンタのライバル車です。シートアレンジによって、車中泊に必要な空間を簡単に作り出せる点が特徴です。
2列シートの5人乗りのモデルであれば、後部座席を倒して寝床を確保しつつ、アンダーラゲッジスペースに荷物を置けます。
(参考:『フリード(ホンダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
三菱 デリカD:5
アウトドアをより楽しみたい場合は、デリカD:5がおすすめです。全グレードに4WDが採用されており高い走破性が特徴で、悪路や雪道でも安定感があるため安心して走行できるでしょう。
また、室内空間が広く、シートアレンジにより車中泊に最適な空間を確保できます。さらにマットなどのグッズでシートの段差を埋めると、快適に寝ることが可能です。
(参考:『デリカD:5(三菱)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
キャンピングカーをDIYしてみたい方におすすめの車種
本格的なキャンピングカー仕様の車を所有したい場合、プリウス以外の車種を検討したほうがいいかもしれません。
その際におすすめなのが、バンタイプのモデルです。バンタイプならキャンピング仕様に改造しやすいでしょう。ここでは、軽自動車のN-VANとエブリイ、普通車のキャラバンについて特徴を紹介します。
ホンダ N-VAN
ホンダのNシリーズは、さまざまな人気車種がそろっています。その中でもN-VANは、キャンピングカー仕様に向いているモデルです。
ホンダ独自のセンタータンクレイアウトにより広い車内空間を確保しており、また、助手席から荷室までフラットになる大きな特徴を持っています。キャンピングカーのベース車としても最適でしょう。
(参考:『N-VAN(ホンダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
スズキ エブリイ
バンタイプの軽自動車の中で、代表的なモデルといえるのがエブリイです。N-VANのように助手席までフラットにはなりませんが、背の高い人が寝られる荷室スペースを確保できます。
また、平らに近い床面のため、マットを引くだけで車中泊が可能です。キャンピング仕様のベース車としても高いポテンシャルを持っています。
(参考:『エブリイ(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
日産 キャラバン
より本格的にアウトドアを楽しみたい場合は、キャラバンもおすすめです。商用車としても人気のあるモデルで、貨物タイプは軽自動車と比較にならないほど広々とした空間があります。好みのインテリアに仕上げることも可能でしょう。
また、ベッドを搭載した特別仕様車「MYROOM Launch edition」も用意されているので、ぜひチェックしてみてください。
(参考:『キャラバン(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
プリウスはリアシートの背もたれを倒すことで、車中泊が可能なスペースを作り出せます。また、アクセサリーコンセントが装備されており、電気製品を使用できる点が魅力のひとつです。快適に車中泊をしたい場合は、マットなどのグッズを用意するとよいでしょう。
ただし、より広い室内空間を求める場合は、シエンタやフリードなど他の車種をチェックしてみるのもおすすめです。本格的なキャンピングカー仕様に改造するのであれば、キャラバンなどバンタイプのモデルをベース車として検討すると快適さも増すでしょう。
【この記事の執筆者】
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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