ハイラックスサーフが安い理由とは?中古車購入前に知るべき注意点とは?
ハイラックスサーフは人気の高いSUVですが、中古車市場では比較的安価で購入できることをご存知でしょうか。その理由と、ハイラックスサーフが安い背景について詳しく解説します。供給過剰や新モデル登場による価値の低下、メンテナンスコストの高さなど、ハイラックスサーフの価格に影響を与える要因はさまざま。ハイラックスサーフが安い理由を理解することで、お得に中古車を購入するためのポイントが見えてくるでしょう。
※目次※
・ハイラックスサーフは1983年から2009年まで生産していたピックアップトラックのモデル。
・安い理由はライバル車との価格競争や限定されたタターゲット層などがあげられる。
・購入するときは走行距離や修復歴をしっかり確認して信頼できる店舗を選ぶことが大切。
ハイラックスサーフとは
ハイラックスサーフとは、トヨタ自動車が1983年から2009年まで生産していた4ドアピックアップトラックのモデルです。ハイラックスシリーズの上級グレードに位置づけられ、キャビン部分は一般的な乗用車並みの装備が施されていました。
ボディタイプは2ドアや4ドアのレギュラーキャブの他、4ドアのエクストラキャブやクルーキャブなどがラインアップされていました。販売当時は3L直4ディーゼルや3.4L V6のガソリンエンジンなど排気量の高いエンジンが搭載されていました。
オフロード性能に優れ、荷物を積載できる実用性と、乗用車並みの居住性を兼ね備えていたため、多くの人々に親しまれました。特に北米市場では、アウトドア派の人気が高かったモデルと言えます。ネクステージでは149万8,000円~209万9,000円です。
(参考:『ハイラックスサーフ(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ハイラックスサーフが安い理由
ハイラックスサーフが安い理由について、いくつかの観点から解説します。供給過剰による価格下落や、新モデル登場で旧モデルの価値が下がること、維持費の高さから手放すオーナーが増えていることなどが挙げられます。また、同クラスの車種との競争激化や、限定的なターゲット層であることも、市場の需要を狭め、価格を押し下げる要因となっています。
供給過剰による価格下落
ハイラックスサーフが比較的安価で手に入る理由の一つに、供給過剰による価格下落が挙げられます。ハイラックスサーフは1983年から2009年まで販売されていましたが、特に後期の頃から供給が需要を上回るようになったことで価格が下がっていきました。
当時、ライバル車種であるSUVが次々と投入され、ピックアップトラックの選択肢が増えたことで、ハイラックスサーフの人気が相対的に下がってしまったのです。さらに、トヨタ自身がハイラックスサーフの後継車種を投入したこともあり、旧モデルの生産台数を絞る必要がありました。
結果として、新車の残り在庫を動かすために中古車価格にも影響を与えることになりました。
新モデル登場による旧モデルの価値低下
ハイラックスサーフが比較的安価な理由の一つに、新モデルの登場による旧モデルの価値低下が挙げられます。
新型モデルは、デザインや装備が一新されただけでなく、安全性能や燃費性能も向上しました。進化した新型に比べ、旧型のハイラックスサーフの人気が落ちてしまったことは言うまでもありません。新車購入の際、多くのユーザーが新型を選んだことで、旧型の需要が低下し、中古車価格は値下がりを余儀なくされました。
メンテナンスコストの高さによる需要減少
ハイラックスサーフの維持費の高さも、需要減少の一因となっています。2009年に生産が終了したモデルで、終了から10年以上経つと部品の供給が難しくなります。反対に、経年による消耗品の交換サイクルが短くなることなどが要因です。さらに、ハイラックスサーフはピックアップトラックという性格上、過酷な使用環境下に置かれることも多く、油脂類の交換などのメンテナンスが欠かせません。
このようなメンテナンスコストの高さから、ユーザーの需要が低下してしまい、中古市場での人気が落ちてしまいました。
同クラス車種との激しい競争
ハイラックスサーフの販売当時、同クラスの車種が多く発表されました。ランドクルーザープラドや三菱パジェロ、日産テラノなど、魅力的な性能を備えたライバル車の登場による競争もハイラックスサーフの価格を下げる要因となりました。
また、大きなハイラックスサーフは運転のしにくさを感じるユーザーも少なくなく、小型のSUVへ人気が移行したことも要因として考えられます。
ターゲット層の限定による市場の狭さ
ハイラックスサーフが比較的安価な理由の一つに、ターゲット層の限定による市場の狭さが挙げられます。ハイラックスサーフはピックアップトラックという特殊な車種であり、一般的な乗用車とは異なる用途やニーズに特化しています。
その性格上、主なターゲット層は業務用や釣りなどのレジャー用途で使用する男性ユーザーに限定されがちです。一方で、一般の家族層や女性ユーザーからの需要は限られています。
結果として、需要が少なく、価格が下がる要因となっているのです。ピックアップトラックという個性的な車種だからこそ、多くのユーザーに広く選ばれにくく、市場が狭まり安値が維持される側面があるといえます。
ハイラックスサーフの維持費と燃費
ハイラックスサーフが安い理由の一つに、維持費の高さが挙げられます。燃費や修理代など、ランニングコストがかさむのがサーフの宿命。果たして、実際の維持費はどのくらいなのでしょうか?他車種と比較しながら、年間予算の目安や高額になりやすい修理カ所を以下で詳しく解説します。
具体的な燃費の数値と他車種との比較
ハイラックスサーフの燃費は、他の同クラスのSUVと比べると決して良いとは言えません。180系のモデルの燃費性能は10・15モードで9.1kmですが、実燃費は8km/L程度という声もあります。
ライバル車の三菱パジェロは10.0km/L、トヨタ・ランドクルーザープラドはクリーンディーゼルのカタログ燃費は11.2km/Lとハイラックスサーフの燃費の悪さが浮き彫りになります。年間のガソリン代は約23万円となり、ガソリン価格が高騰している昨今、候補からは外れる傾向にあるのが分かります。
維持費の内訳と年間予算の目安
ハイラックスサーフの維持費は、燃費以外にも注意が必要です。寒冷地でスタッドレスに交換する必要がある場合は、スタッドレスタイヤ4本で約20万円と交換費用年間2回で8,000円、車検で約10万円など、定期的に発生する出費も高額です。
また、故障しやすいカ所の修理代も割高になります。例えば、エアコンの故障は約20万円、ラジエーターの交換は約10万円です。同時にオイル交換や消耗品の交換も発生します。年間の維持費は、走行距離にもよりますが、30万円程度が目安になるでしょう。
高額になりやすい修理カ所
ハイラックスサーフの修理で高額になりやすいのが、エンジン周りとサスペンションです。タイミングベルトの交換は約4万円以上、オーバーヒートによるヘッドガスケットの損傷は最悪エンジン載せ替えで100万円超えになるでしょう。サスペンションは経年劣化で交換が必須ですが、パーツ代だけで20万円近くになります。
他にもラジエーター、ブレーキ、エアコンなどのトラブルも多く、修理代がかさむのがサーフの宿命とも言われるほどです。
ハイラックスサーフの中古車購入時の注意点
ハイラックスサーフは魅力的な車ですが、中古車選びには注意が必要です。安い理由も踏まえつつ、走行距離や年式のバランス、事故歴のチェック方法、購入前の確認ポイントを押さえましょう。
ここからは、ハイラックスサーフの中古車購入で特に気をつけたい4つのポイントを詳しく見ていきます。
走行距離と年式を見る
中古車選びで重要なのは、走行距離と年式です。走行距離が短く、年式が新しいほど、車の状態は良好でしょう。しかし、走行距離が短すぎる車には偽装の可能性もあるので注意が必要です。
一方、年式が古くても、丁寧に扱われていれば問題ありません。とはいえ、10年以上経過した車は、部品の劣化が進んでいる可能性が高いため、修理の可能性を考え、走行距離と年式のバランスを考慮することが大切です。
事故歴や修復歴がないか確認する
どんなに安くても事故歴や修復歴のある車はおすすめしません。というのも、後から修理や補修などの可能性が高いからです。事故歴や修復歴を見分ける方法は、車両検査証明書を確認することです。まずは、販売店に提示を求めましょう。
また、事故車は、ボンネットとドアの隙間が不自然だったり、塗装のムラが残ったりするケースが多いです。実車を見て、ボディのゆがみや色むらがないか確認をしましょう。
試乗や目視で車を隅々まで見る
ハイラックスサーフを購入する前に、実車で確認したいカ所があります。まず、エンジンルームです。オイル漏れやエンジンをかけたときの異音がないか、しっかり見ておきましょう。
次に、足回りを見ます。サスペンションやブレーキに不具合はないか、タイヤの残り溝はあるかチェックしましょう。試乗では、エンジンのかかりや加速の様子を感じとることが大切です。違和感があれば、購入を控えましょう。
信頼できる販売店を選ぶ
ハイラックスサーフは中古車でしか購入できません。安心できる車を購入するためには信頼できる中古車販売店を選ぶことが大切です。まず実績と評判を確認しましょう。販売台数が多く、口コミの評価が高い店舗は安心です。
次に、アフターサービスの充実度もチェックしましょう。故障した際のサポートや、無料の点検・保証があるかどうかを見極めます。
また、販売員の対応も大切。知識が豊富で、あなたの要望をしっかりと聞いてくれる店舗が理想的です。
ハイラックスサーフのライバル車種
ハイラックスサーフには魅力的なライバル車種が存在します。サーフが安い理由の一つとして、同クラスの競合車種との激しい競争が挙げられますが、それぞれ個性的な特徴を持っています。ここでは、サーフと人気を二分するライバル車種を3つピックアップして、それぞれの魅力や違いを解説していきましょう。
トヨタ・ランドクルーザープラド
トヨタ・ランドクルーザープラドは、ハイラックスサーフの最大のライバル車種の一つです。プラドは、サーフと同じくオフロード走行に適した本格的なSUVですが、より高級感のあるインテリアや装備を備えています。
一方で、価格はサーフよりも高めに設定されており、維持費も少し高くなる傾向があります。しかし、プラドのブランドイメージの高さから、リセールバリューはサーフよりも優れているのが特徴です。ネクステージでは、169万9,000円~669万9,000円です。
(参考:『ランドクルーザープラド(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
三菱・パジェロ
三菱・パジェロは、ハイラックスサーフと同様に本格的なオフロード性能を持ちながら、よりタフでワイルドなイメージが特徴的です。外観はサーフよりも角を強調したデザインで、男性的な印象を与えます。また、パジェロは7人乗りのモデルもラインアップしており、大人数での移動にも適しています。
パジェロのパワフルなエンジンは、重い荷物を積んでも力強い走りを実現してくれるでしょう。サーフとパジェロ、どちらもアウトドア派には魅力的な選択肢ですが、よりタフでパワフルな走りを求めるならパジェロがおすすめです。
ネクステージでは99万9,000円~279万9,000円の在庫があります。
(参考:『パジェロ(三菱)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
日産・テラノ
日産・テラノは、サーフと同じくオフロード走行に適したSUVですが、よりシンプルで実用的なデザインが特徴です。燃費性能も優れており、長距離ドライブでも経済的です。ただし、インテリアの質感はサーフやプラドに比べるとやや見劣りするかもしれません。
テラノのユーザー層は、アウトドアを楽しむ男性が中心ですが、シンプルなデザインと手頃な価格から、幅広い層に支持されています。ネクステージでは、現在取り扱いはありません。
まとめ
ハイラックスサーフは供給過剰や新モデル登場による旧モデルの価値低下、高いメンテナンスコストなどから販売価格は安い傾向です。同クラスの競合車種との競争も激しく、ターゲット層が限定的なため市場の需要は狭いといえるでしょう。
中古車購入時は燃費や維持費、リセールバリューの推移などに注意しながら詳細分析や他車種との比較も大切です。
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【この記事の執筆者】
松永つむじ
予備校講師からライターに転身した車特化ライター
車の情報だけでなく、MaaSやCASEをはじめ社会、産業、経済そしてジェンダーなど、多岐にわたる車をテーマにした記事執筆に携わる。これまでの執筆数は500記事以上になる。
歴代の愛車は全てMT車の車好き&モータースポーツファン。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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