新型プリウスのエンジンが進化!走行性能や燃費についても解説
2023年1月、トヨタはプリウスのフルモデルチェンジを行いました。フルモデルチェンジ後の新型プリウスは、先代モデルからさまざまな進化を遂げていますが、燃費性能や走行性能にも影響するエンジンは、どのように進化しているのでしょうか。
この記事では、5代目プリウスに搭載されるエンジンの特徴、エンジン以外の魅力を紹介します。この記事を読むことで、歴代モデルとの違いや魅力が理解できるでしょう。
※目次※
・5代目プリウスに搭載されるエンジンは、排気量1.8Lと2.0Lの2種類。
・プラグインハイブリッドモデルはエンジンを停止したEV走行状態で87km~105km走行できる。
・現行モデルは中古車市場にも多く流通しているため、お得に購入したい人はチェックしよう。
新型の5代目プリウスとは?
プリウスはハイブリッドカーのパイオニアとして、世界をけん引してきました。初代モデル誕生から25年以上たち、現在は5代目モデルが販売されています。ここでは、現在ラインアップされている5代目プリウスの特徴と歴史をチェックしましょう。
2023年1月にフルモデルチェンジ
2023年1月、トヨタは「Hybrid Reborn」をコンセプトに開発した、5代目のプリウスを販売しました。先代モデルから継承してきた高い環境性能はそのままに、近未来的で一目ぼれするようなエクステリアデザイン、夢中にさせる走行性能を兼ね備えています。
5代目プリウスは当初ハイブリッドモデルのみラインアップされていましたが、2023年3月にプラグインハイブリッドモデルが追加されました。ハイブリッドモデルとは違った、より電気自動車らしい走りを楽しめます。
4代目までのプリウス
プリウスの歴史は長く、初代モデルが誕生したのは1997年10月までさかのぼります。初代モデルは5ナンバーサイズのコンパクトボディ、世界初の量産ハイブリッドカーとして誕生しました。
2代目モデルが登場したのは、2003年9月です。初代モデルのセミノッチバック4ドアセダンから、5ドアハッチバックへと変更されたことで、快適性とユーティリティー性が高まっています。
3代目へとフルモデルチェンジされたのは、2009年5月です。ボディサイズとエンジン排気量が、2代目よりも拡大しました。高出力モーターを組み合わせたことで、排気量1.8Lエンジンを搭載しながらも、高い燃費性能と排気量2.4Lクラスの動力性能を実現しています。
2015年12月に誕生した4代目は、先代モデルよりも重心を下げ、アグレッシブさを感じるエクステリアデザインに変更されました。
新型プリウスのエンジンが持つ特徴
長い歴史を持つプリウスは、エンジンに関してもさまざまな改良が行われてきました。特に大きな変更点が排気量アップです。排気量アップしたことで、先代モデルよりもパワフルな走りを実現しています。
ここでは、新型プリウスのエンジンはどのような特徴があるのか、走行性能全体の特徴をチェックしましょう。
拡大された排気量
4代目プリウスには排気量1.8Lエンジンが搭載されていましたが、5代目へのモデルチェンジを機に、排気量1.8Lエンジンの他に排気量2.0Lエンジンをラインアップしています。
排気量アップが行われた理由は、エンジンをしっかり使い、力強さを堪能するためです。排気量をアップすると、力強い加速性能を発揮できる一方で、燃費性能が悪化する傾向にあります。
しかし、新型プリウスは燃費性能を悪化させることなく、排気量アップを実現しました。
低燃費を維持した最高出力
プリウスをはじめとしたハイブリッドカーは、燃費性能の良さのみが注目される傾向にあります。プリウスは、燃費性能と走行性能を両立させているのが特徴です。
ハイブリッドモデルは先代モデル同等の燃費性能を維持しながらも、最高出力72kW~112kW、最大トルク142N・m~188N・mを発揮します。先代モデルよりも最高出力がアップしたことで、スポーティーな走りを楽しめるのが魅力です。
プラグインハイブリッドモデルは、初採用されたプラグインハイブリッドシステムにより、0-100km/hで6.7秒という圧倒的な加速性能を発揮します。
パワートレインは2種類
新型プリウスは、ハイブリッドモデルとプラグインハイブリッドモデルがあります。
ハイブリッドモデルはさらにパワートレインによって分けられ、排気量1.8Lエンジンを搭載したグレード「U」、排気量2.0Lエンジンを搭載したグレード「Z」「G」から選択が可能です。
プラグインハイブリッドモデルは、排気量2.0エンジンを搭載したグレード「Z」のみを展開しています。駆動方式を入れると、7種類から選べるのが特徴です。
EVモードの航続可能距離
プラグインハイブリッドモデルはEVモードを備え、モーターのみで走行可能です。EVモードON状態であればエンジンがかからないことから、夜間の市街地など静かに走りたい場面で役に立ちます。
EVモードで走行できる距離は、87kmです。メーカーオプションの195/60R17サイズのタイヤを装着すると、105km走行できます。また、ルーフにソーラー充電システムを搭載すると、年間1,200km相当の発電が可能です。日常生活の多くをEV走行で賄えるでしょう。
新型プリウスの燃費や乗り心地は?
エンジン性能が高いほど車のパフォーマンス性は向上します。車を維持する上ではエンジン性能だけでなく、燃費性能や乗り心地も重要なポイントです。ここでは、新型プリウスが燃費性能、乗り心地の点でどのような進化を遂げているのかを紹介します。
新型プリウスの燃費
新型プリウスのプラグインハイブリッドモデルには、トヨタ初のプラグインハイブリッドシステムが採用されています。
高効率のダイナミックフォースエンジンと高出力駆動用リチウムイオンバッテリーの組み合わせにより、燃費(WLTCモード)26.0km/Lを発揮可能です。
ハイブリッドモデルは最新のハイブリッドシステムが採用され、従来モデルのような低燃費を実現しながらも、レスポンスの良い走りを味わえます。ハイブリッドモデルの燃費(WLTCモード)は、26.7km/L~32.6km/Lです。
ドライビングポジションの改善
新型プリウスは、先代モデルと比べて全長と全幅が拡大し、ホイールベースも長く設計されています。リアオーバーハングと呼ばれるリアタイヤから後部へ張り出したボディ部分は50mm縮小し、荷室が狭く設計されているのが特徴です。
このような変更により、前後席間距離が先代モデルよりも広い、936mmを確保しています。荷室容量はわずかに減少していますが、それ以上にドライビングポジションの快適さを実感できるでしょう。
第2世代TNGAプラットフォームの採用で向上した静粛性
TNGAプラットフォームは、4代目プリウスで初採用されました。5代目は第2世代TNGAプラットフォームを採用し、環境性能向上と進化した走りを実現しています。
これまで継承してきたプリウス独自の「モノフォルムシルエット」はそのままに、第2世代TNGAプラットフォームにより低重心かつスタイリッシュなボディデザインへと変わっているのが特徴です。
補強箇所も増やしたことで、ボディ剛性を高め、静粛性も向上しています。
エンジンだけではない新型プリウスの魅力
フルモデルチェンジで改良されたのはエンジンだけではなく、エクステリアデザインなども変更が行われています。ここでは、ディスプレイオーディオやパノラマルーフ、給電システム付きアクセサリーコンセントなど、エンジン以外の魅力をチェックしましょう。
洗練されたエクステリアデザイン
一文字のリアコンビネーションランプを採用するなど、新型プリウスは水平基調のデザインが特徴です。Aピラーは先代モデルよりも寝かせたデザインで、サイドシルエットからはクーペのようなスポーティーさを感じられます。
スポーティーなエクステリアデザインを際立たせているのが、細幅大径タイヤです。プリウスは195/50R19、もしくは195/60R17のタイヤを装着しています。
19インチタイヤは国内初の新規開発サイズです。細幅とは思えない高いグリップ力と剛性感が魅力で、意のままに車を操る楽しさを味わえます。
直感的な操作が可能なインターフェース
プリウスで選べる12.3インチディスプレイオーディオは、画面の一貫性を追求していることが特徴です。ナビの表示項目も分かりやすく、初めての人でも直感的に操作できます。
12.3インチディスプレイオーディオの他、8インチディスプレイオーディオの選択も可能です(グレード別)。いずれのディスプレイオーディオも、スマートフォンと接続することで使い慣れたアプリケーションを大画面で利用できます。
オプションで搭載できる大型ルーフ
プリウスの一部グレードは、メーカーオプションでパノラマルーフの装着が可能です。フロントシートとリアシート頭上部分のサンシェードを開けると、室内の開放感がアップします。天気の良い日に開けると、ドライブがより気持ち良くなるしょう。
先代モデルにもパノラマルーフはありましたが、現行モデルのほうが開口部分は大きく設計され、開閉機構が備わっていないのが特徴です。
非常時に役立つ給電システム
プリウスは、アクセサリーコンセント(AC100V・1,500W)をセンターコンソール後部と、ラゲージルーム内に標準装備しています。走行中に電気製品を使えるだけでなく、災害による停電時なども車の走行機能を止めた状態で給電が可能です。
ガソリン満タン状態で400Wを消費する場合、ハイブリッドモデルであれば約4.5日~5.0日電力を確保できます。
プラグインハイブリッドモデルは、駆動用バッテリーの電力を使い充電しない「EV給電モード」で約11時間、駆動用バッテリーの電力消費後にエンジンをかけて給電を継続する「HV給電モード」で約5.5日の電力確保が可能です。
新型プリウスの価格は?
車は年々進化を続けると同時に、新車価格も上昇しています。各性能が高められた新型プリウスは、価格にも反映されているのでしょうか。ここでは、新型プリウスの新車価格と中古車相場を紹介します。予算に合わせて新車、中古車を選びましょう。
プリウスの新車価格
プリウスはハイブリッドモデルの他、プラグインハイブリッドモデルもラインアップしています。新車価格(税込み)は、ハイブリッドモデルが320万円~392万円、プラグインハイブリッドモデルが460万円です。
価格を重視したいのであれば、エントリーグレード「G」の2WDモデルを選びましょう。ハイブリッドモデルの中で価格が高いのは、最上位グレード「Z」のE-Fourモデルです。
(2024年5月時点の情報です)
プリウスの中古車価格
予算上、新車購入が難しい場合は中古車を検討しましょう。プリウスは人気車種のため、中古車市場にも多く流通しています。
中古車販売店「ネクステージ」が販売するプリウスの中古車価格は、39万9,000円~455万9,000円(税込み)です。2023年1月に誕生した現行モデルも、40台以上販売されています。
中古車であれば新車のように長い納期を待つ必要もありません。お得かつ早めの買い替えを検討されている方は、中古車もおすすめです。
(2024年5月時点の情報です)
プリウスのエンジンに関するトラブルシューティング
車は、モデルチェンジが行われるごとに各性能がアップします。性能が高まっても、トラブルが起きないわけではありません。特にエンジンは走行に欠かせない部分のため、トラブルが起こると慌てる方もいるでしょう。
ここでは、エンジンに関するトラブルの原因と対策を紹介します。
プリウスのエンジン警告灯がついた
メーター内にあるエンジン警告灯が点灯した場合「ハイブリッドシステム異常」「エンジン電子制御システム異常」「電子制御スロットル異常」が考えられます。
走行中、エンジン警告灯が点灯していることに気付いたら、安全な場所へ速やかに車を止めましょう。エンジン関連の不具合が考えられますが、焦って路肩に止めるのではなく、パーキングエリア・駐車場などに止めることが大切です。
外観だけでは原因の特定はできません。車を止めたら、ディーラーもしくは整備工場に連絡しましょう。
プリウスのエンジン音がうるさくなった
エンジンルームから「ブーン」といった音が聞こえる場合、エンジン本体ではなくエアコンのコンプレッサー異常、エンジンを支えるエンジンマウントの劣化が原因として考えられます。
コンプレッサーは新品やリビルト品、エンジンマウントは新品へと交換することで症状が収まるでしょう。
「カラカラ」という音は、エンジンオイルが不足している可能性があります。放置するとエンジンの寿命を縮めるだけでなく、故障リスクも高まることから、早めの交換がおすすめです。
プリウスのエンジンがつかなくなった
エンジンがかからない(ハイブリッドシステムが始動しない)場合、シフトポジションが「Pレンジ」、もしくは「Nレンジ」にあるか確認しましょう。
これ以外のシフトポジションではエンジンがかかりません。PレンジやNレンジの状態であることを確認の上、しっかりとブレーキペダルを踏み込み、エンジンをかけましょう。
上記の方法を試しても変化がない場合、補機用バッテリーが上がっている可能性があります。この場合は、12Vバッテリー搭載車による救援、もしくは新しいバッテリーへの交換が必要です。
まとめ
2023年1月、プリウスは5代目へとフルモデルチェンジしました。先代モデルは排気量1.8Lエンジンを搭載していましたが、新型プリウスは排気量が2.0Lへと拡大されています。
排気量アップと高出力駆動用リチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、スポーティーな加速を味わえるのが魅力です。
開放感を味わえるパノラマルーフ、災害時やアウトドアシーンで活躍する給電システムなど、エンジン性能以外にも魅力があります。中古車市場にも流通しているため、お得に購入したい方や気になる方はチェックしましょう。
PRスタイリッシュな60系プリウス
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▼ライタープロフィール
畠山達也
自動車Webライター
自動車免許のほか、一級自動車整備士、フォークリフト運転免許などを保有するライター。自動車メーカーや部品業界に携わった際の知識や経験を活かし、Webメディアを通して「車の楽しさ」を発信している。
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