ヴォクシー モデルチェンジの歴史!4世代の進化を徹底解説
トヨタの人気ミニバン「ヴォクシー」の歴史は20年以上に及び、時代とともに進化を遂げてきました。初代モデルから最新型まで、ヴォクシーはどのように変化し、人々の心をつかんできたのでしょうか。
燃費性能・安全性・快適装備など各世代で何が進化したのか、モデルチェンジは中古車市場にどのような影響を与えたのかなど、ヴォクシーの歴史をひも解きながら、その魅力と進化の軌跡を探っていきます。
※目次※
1.【ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】初代モデル(2001年~2007年)の誕生と特徴
2.【ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】第2世代ヴォクシー(2007年~2014年)の進化
3.【ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】第3世代ヴォクシー(2014年~2022年)の革新
4.【ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】最新型ヴォクシー(2022年~)の革命的進化
・トヨタのヴォクシーは2001年の発売以来、4世代にわたって進化を続け、特にハイブリッド化と安全性能の向上に力を入れてきた。
・ヴォクシーは、各世代で独自のデザインコンセプトを打ち出しており、最新型では「先鋭・独創」をテーマにノアとの差別化を図っている。
・ヴォクシーはモデルチェンジをするたびに安全技術が大きく進化し、最新型では「Toyota Safety Sense」を全グレードに標準搭載している。
【ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】初代モデル(2001年~2007年)の誕生と特徴
ヴォクシーは2001年に登場し、ミニバン市場に新風を吹き込みました。その誕生背景や開発コンセプト、初代モデルの主要スペック、そして人気の理由について解説します。初代ヴォクシーの魅力と、その後の進化の基礎となった要素を探っていきましょう。
(参考:『ヴォクシー(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
モデルチェンジで進化していくヴォクシーの、誕生の背景と開発コンセプト
2001年に誕生したヴォクシーは、英語の「VOX(言葉・声)」から生まれた造語で、「BOXY(箱型)」を連想させる響きと若々しい語感を持つ人気ミニバンです。実用性と先進性を融合させた開発コンセプトにより、広々とした室内空間と使いやすさを追求しました。
斬新なデザインと先進技術により従来のミニバンのイメージを一新し、ファミリーカーとしての機能性に加え、若い世代にも支持される洗練されたスタイリングを実現しています。発売当初から多くの注目を集め、ミニバン市場に新たな風を吹き込みました。
モデルチェンジで進化していく初代ヴォクシー(2001年~2007年)の主要スペック
初代モデルは2.0L直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力152PS、10・15モードで14.2km/Lの燃費性能を実現しました。4速ATによるスムーズな走行性能と、全長4,560mm・全幅1,695mm・全高1,850mmのボディサイズで、8人乗りです。
2列目シートのウォークスルー機能や大容量ラゲージスペースが特徴的で、安全面ではABSやデュアルエアバッグを標準装備としました。シャープなフロントマスクと流麗なボディラインによって、ミニバンの新しいスタイルを確立しています。
モデルチェンジで進化していく初代ヴォクシーの人気の理由と評価
シャープで精悍なスタイリングは、多くの購入者の決め手となり、シンプルで飽きのこない内装デザインも好評を博しました。車高による多少のロールは感じられますが、足回りの調整で改善できる点も魅力です。
広々とした室内空間により、大人6人でのレジャーや自転車の積載にも余裕で対応でき、斬新なデザインと高い実用性を両立した車として幅広い層から支持されました。
ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】第2世代ヴォクシー(2007年~2014年)の進化
2007年〜2014年にかけて販売された第2世代ヴォクシーは、初代モデルから大きく進化を遂げました。外観デザインの刷新や車体サイズの拡大、新エンジンの搭載、安全性能の向上など、多岐にわたる改良が施されています。
以下では、2代目ヴォクシーのモデルチェンジにおける主要な変更点と特徴について、詳しく見ていきましょう。
2代目ヴォクシーのフルモデルチェンジのポイント
2007年に登場した2代目ヴォクシーは、大型化されたフロントグリルとシャープなヘッドライトにより精悍な印象に一新されました。2L3ZR-FEエンジンを新たに採用し、低燃費と力強い走りを両立しています。
2列目シートのスライド幅拡大により居住性が向上し、スライドドアの開口部も広がりました。HDDナビゲーションシステムやバックモニターなど先進的な装備も充実し、快適性と安全性を大幅に向上させています。
2代目ヴォクシーは、初代の使いやすさを継承しながら、より魅力的なミニバンへと進化を遂げました。
フルモデルチェンジした2代目ヴォクシーの燃費性能と環境対応
新開発の2.0L直列4気筒エンジンは、初代モデルから約10%の燃費向上を実現し、バルブマチック技術の採用で低回転域でのトルクも向上しました。「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」を達成し、グリーン税制による優遇措置の対象となっています。
アイドリングストップ機能を搭載したエコアイドル仕様車も設定され、さらなる燃費向上と環境負荷低減を実現しました。走る楽しさと環境性能の両立により、ミニバン市場での競争力を高めたモデルです。
フルモデルチェンジした2代目ヴォクシーの安全性能と快適装備
安全面ではABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とデュアルSRSエアバッグを全車標準装備とし、SRSサイドエアバッグもオプションで用意しました。
快適装備では、大型ディスプレイを採用したHDDナビゲーションシステムが選択可能となり、情報提供や操作性が向上しています。さらに、後席用のフリップダウンモニターも設定され、長距離ドライブでの後部座席の快適性が高められているのもポイントです。
また、デュアルエアコンの採用で室内環境の快適性が増し、長距離ドライブでの快適性も高められました。充実した装備により、安全性と快適性を高次元で両立したミニバンとして、初代よりさらなる進化を遂げています。
ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】第3世代ヴォクシー(2014年~2022年)の革新
2014年に登場した第3世代ヴォクシーは、大幅な進化を遂げました。デザイン・パフォーマンス・安全性能、そして環境性能において、革新的な改良が施されています。このモデルチェンジにより、ヴォクシーはミニバン市場での競争力を一層高めることに成功しました。
モデルチェンジを遂げた3代目ヴォクシー!デザイン刷新とパフォーマンス向上
「EMOTIONAL BOX」というコンセプトで誕生した3代目ヴォクシーは、流麗な曲線のヘッドライトとシャープなグリルで力強さと上品さを表現しました。
幅広で個性あふれるテールランプと専用バックドアガーニッシュにより、リアビューにも安定感と高級感が漂います。
インテリアには「ブラック」と「ブラッドオレンジ&ブラック」という大胆な配色を用意し、エクステリアとの調和によりダイナミックな雰囲気を演出しているのが特徴です。
ハイブリッドシステムと先進安全機能「Toyota Safety Sense」の採用で、走行性能と安全性も大きく向上しました。
モデルチェンジで進化した3代目ヴォクシーの先進安全技術と運転支援システム
全グレードに標準搭載された「Toyota Safety Sense」は、ミリ波レーダーと単眼カメラによる周囲状況の認識で事故回避をサポートします。
衝突危険時の警報と自動ブレーキを備えた「プリクラッシュセーフティ」、車線逸脱警告の「レーンディパーチャーアラート」、夜間視界確保の「オートマチックハイビーム」など、多彩な機能を搭載しました。
また、「インテリジェントクリアランスソナー」による駐車時の安全性向上や、「ヒルスタートアシストコントロール」による坂道発進支援などで、より心地良い運転環境を実現しています。
モデルチェンジ後の3代目ヴォクシーのハイブリッドモデルの特徴
ハイブリッドモデルは、1.8L直列4気筒の2ZR-FXEエンジンとモーターの組み合わせにより、システム最高出力99PS、最大トルク142N・mを発揮します。
JC08モードでは、23.8km/Lという優れた燃費性能を実現しました。走行状況に応じたエンジンとモーターの最適制御により、低燃費と力強い走りを両立しているのが特徴です。
また、コンパクトなニッケル水素バッテリーをフロントシート下に配置することで、広い室内空間を確保しました。専用ホイールやハイブリッド用オプティトロンメーターの採用により、デザイン面での差別化も図っています。
【ヴォクシーのモデルチェンジの歴史】最新型ヴォクシー(2022年~)の革命的進化
2022年に登場した最新型ヴォクシーは、従来のミニバンの概念を覆す革新的な進化を遂げました。デザインと車体構造の全面刷新、次世代パワートレインによる燃費性能の向上、最新の安全技術と快適装備の搭載など、多岐にわたる進化を実現しています。
モデルチェンジで全面刷新!最新型ヴォクシーのデザインと車体構造
最新型ヴォクシーは「室内空間の最大化」と「動感」を融合させ、堂々とした躍動的な力強い箱型スタイルを実現しました。グレードごとに異なる方向性のデザインを採用し、ノアとの差別化も図っています。
また、TNGAプラットフォームと高剛性ボディの採用により、優れた乗り心地と操縦安定性を両立させたのも特徴です。
フロントにマクファーソンストラット式、リアにトーションビーム式のサスペンションを搭載し、広範囲な防音材の施工により静粛性も向上しています。
モデルチェンジした最新型ヴォクシーの次世代パワートレインと燃費性能
1.8Lハイブリッドシステムは、全電動モジュールを刷新し、モーターとバッテリーの出力を向上させました。2WD車ではWLTCモード燃費23.0km/Lを達成し、力強い加速とクラス屈指の低燃費を実現しています。
ガソリン車には、最大熱効率40%を実現する2.0L直列4気筒ダイナミックフォースエンジンを採用し、2WD車で15.0km/L、4WD車で14.3km/Lの燃費性能を達成しました。先読みエコドライブ機能の搭載により、さらなる効率的な走行が可能となります。
モデルチェンジで進化した最新型ヴォクシーの最新安全技術と快適装備
進化した「Toyota Safety Sense」は、プリクラッシュセーフティや緊急時操舵支援など、多様な状況で作動する機能を追加し、安全性を高めています。
7人乗り仕様のストレート超ロングスライドや、8人乗り仕様の6:4分割チップアップシートなど、多彩なシートアレンジも魅力です。
10.5インチの大画面ディスプレイオーディオや車内Wi-Fiなど、先進のマルチメディア機能も充実しており、家族みんなが快適に過ごせる空間を提供しています。
モデルチェンジした最新型ヴォクシーとノアの違い
同じプラットフォームを共有しながらも、ヴォクシーは「先鋭・独創」をテーマに、アグレッシブで個性的なデザインを採用しました。複雑な造形のフロントグリルと、水平に伸びる2本のメッキバーを配したリアコンビネーションランプが特徴です。
一方、ノアは「堂々・モダン・上質」をテーマにすっきりとした箱型シルエットを強調し、内装カラーもブラック・フロマージュ・ダークブラウン・ダークグレーの4色展開となっています。
グレード構成においても、ヴォクシーの2グレードに対し、ノアは標準モデルとエアロモデルで5グレードを用意しました。
ヴォクシーのモデルチェンジが中古車市場に与える影響
ヴォクシーのモデルチェンジは、中古車市場に大きな影響を与えます。各世代の中古車価格推移、モデルチェンジ前後の需要変化、そして各世代の長所短所比較について詳しく見ていきましょう。
中古車購入を検討している人や、現在所有しているヴォクシーの売却を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
各世代のヴォクシーの中古車価格推移
中古車価格は年式と走行距離が大きく影響し、2022年式の車両は300万円台~500万円以下の価格帯で取引されており、走行距離1万km未満の車両も見つけられます。2014年式以前では、走行距離5万km以上の車両が増加し、価格もその分下落する傾向です。
特別仕様車「煌(きらめき)II」は高値での取引が続いており、新型発売後は旧型の価格が下がる傾向にあります。購入検討時は、年式や走行距離、装備など総合的な判断が重要となるでしょう。
モデルチェンジ前後のヴォクシーの中古車需要の変化
新型モデル発売時は多くのユーザーが乗り換えるため、中古車市場に旧型モデルが増加し、買取価格の下落につながります。2022年1月に最新型が登場したばかりのため、現時点でのモデルチェンジによる価格影響は限定的といえるでしょう。
高値での売却を狙うなら、次回モデルチェンジの直前がベストです。ただし、人気車種であるヴォクシーはモデルチェンジの影響を受けにくい傾向があり、特に特別仕様車「煌II」は高需要が継続しています。
各世代のヴォクシーの長所短所比較
初代モデルは、斬新なデザインと広々とした室内空間が魅力でしたが、現代の基準からすると安全性能は十分とはいえませんでした。
2代目は、燃費性能と快適性の向上によりファミリーカーとしての評価が高まりましたが、デザインの個性が薄れたという声もあったようです。
3代目は、先進安全技術とハイブリッドモデルの導入により環境性能・安全性能が大きく進化しましたが、価格上昇が課題となりました。
最新の4代目では、デザイン・走行性能・安全性能などが進化し、総合的な完成度は高くなりましたが、新車価格の上昇が購入時の検討材料といえます。
まとめ
20年間で4世代にわたる進化を遂げたヴォクシーは、ミニバン市場で確固たる地位を築き上げました。デザイン・性能・安全性・快適性など、あらゆる面で進化し続けています。
特に最新型では、次世代パワートレインの採用で燃費性能・走行性能が大幅に向上しました。先進安全技術や快適装備の充実により、家族向けミニバンとしての魅力も一層高まっています。
さらに、ノアとの差別化も明確となり、ヴォクシーならではの独自性が際立つようになりました。各世代の進化は、中古車市場にも影響を与え、モデルチェンジごとに需要や価格の変動が見られます。
【この記事の執筆者】
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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