トヨタの車bBはなぜ生産終了になった?後継車種ルーミーとタンクの特徴を解説!
bBはコンパクトタイプのトールワゴンで、2000年代から2010年代にかけて若者を中心に人気が高い車種でした。しかし、残念ながら2020年現在、bBの生産はすでに終了しています。
当時のbBを知る人の中には、なぜ生産が終了してしまったのか気になる人も多いのではないでしょうか。bBの生産終了後には、後継車種がいくつか登場しています。
この記事では、bBの特徴や生産が終了した理由とともに、後継車種の魅力について解説していきます。おすすめのトールワゴンもあわせて紹介しているので、bBからの乗り換えを検討している人はぜひ参考にしてください。
※目次※
3. bBからの乗り換えにもおすすめ!注目の中古のトールワゴン4選
・bBは最初からカスタマイズされることを想定されて発売。ターゲットは20代男性に絞られており、存在感のあるデザインと広めのインテリアで人気を博す!
・残念ながら、2010年の発売から16年目で惜しまれつつも生産終了。しかし、間もなく後継モデルとなるルーミーとタンクが登場!
・コンパクトタイプのトールワゴンに乗り換えるなら、ルーミーやタンク、ソリオ、トールの中古車がおすすめ!
bBはなぜ生産終了になったのか?
日本の大手自動車メーカーで販売されていたbBは、「black Box」の頭文字をとって名付けられました。「black Box」とは、無限に拡がる未知の可能性をイメージするという意味が込められています。
発売当初から人気が高かったbBですが、惜しまれつつも2016年に生産を終了しました。ここでは、bBの特徴や生産終了になった理由について解説していきます。
bBとは
複数あるトヨタの販売店の中で、bBはネッツ店の専売車種として2000年に登場しました。発売当初から、ドライバーの好みに応じてカスタマイズされることが想定されていたことが特徴です。
ボディタイプはミニバンではなく、コンパクトタイプのトールワゴンです。コンパクトタイプの車種は女性やファミリー層を意識して開発されるのが一般的ですが、bBの場合は20代の男性にターゲットを絞っています。
存在感のあるデザインと広めのインテリアで、新しいタイプのコンパクトカーとしてヒットしました。
初代bBの特徴
bBの初代が登場したのは2000年で、コンパクトカーとして人気の高かったヴィッツのプラットフォームをベースに開発されています。ボディカラーには角度によって色が変化して見えるマジョーラカラーを採用し、複数の特別仕様車も登場したことで話題となりました。
発売から数年後には販売不振に陥ったことから、幾度かのマイナーチェンジも行われています。デュアルエアバッグやブレーキアシストといったさまざまな安全装備が充実しており、すべてのモデルに標準装備されているのはプリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルトです。
コンパクトカーであるものの、リアシートを倒すといった使い方によっては快適で広い室内空間を実現できます。
2代目bBの特徴
2005年からは、パッソのプラットフォームをベースにした2代目が販売されました。ホイールベースを40mm延長したことによって、初代に比べてわずかながら室内空間が広くなっています。
初代は20代の男性がターゲットでしたが、2代目は「クルマ型Music Player」のコンセプトをもとにより一層若者を意識したデザインが特徴です。デザインを一新したことにより、若者だけでなく幅広い層からの支持を得ています。
また、2代目ではオーディオに力を注ぎ、サラウンドDSP技術や音と連動するイルミネーションの採用によって、音楽好きという新たなターゲット層を獲得しました。
bBが生産終了になった理由
16年に及ぶ販売期間を経て生産終了になったのには、大きな理由があります。それは、2009年に導入されたエコカー減税です。エコカー減税とは国土交通省が定める基準に適合した車種に限り、自動車税や自動車重量税の優遇措置が受けられる制度です。
基準には排出ガスや燃費といったさまざまな項目があり、1つでもクリアできなければ税金の優遇措置は受けられません。bBはエコカー減税の対象車ではなかったため、売り上げの右肩下がりが続きました。
また、bBの兄弟車種としてダイハツからクー、スバルからデラックスが発売されましたが、双方も2012年までに生産が終了しています。このような理由によって、残念ながら2016年をもってbBとしての歴史に幕を閉じることになりました。
bBの後継車種ルーミーとタンクとは?
幅広い層に一定の支持を受けていたものの生産が終了してしまいましたが、2016年11月にbBの後継モデルといわれている車種が登場しました。それは、新型コンパクトトールワゴンのルーミーとタンクです。
どちらの車種もデザインはbBと似通っており、さまざまな用途で使える便利なコンパクトカーという位置づけです。ここでは、bBの後継車種であるルーミーとタンクについて詳しく解説していきます。
ルーミー/タンクとは
ダイハツが企画と開発を担い、トヨタのOEM車として発売されました。OEM車とは他社の商品を自社ブランドとして販売する車種のことです。
ルーミーとタンクは、「1LD-CAR」をコンセプトに開発されました。その意味は、広々とした室内空間と余裕のある走りです。ターゲットは20代の男性としていたbBと異なり、高い実用性と経済性からどちらの車種も若いファミリー層に転換しています。
2020年9月15日にタンクの生産が終了されましたが、ルーミーは現在でも販売中です。ルーミーのボディサイズと価格は、次の通りです。
全長 |
3,700mm~3,705mm |
全幅 |
1,670mm |
全高 |
1,735mm |
現行車種の価格帯 |
156万円程度~205万円程度 |
現行車種の価格は156万円程度~205万円程度ですが、中古車なら割安で購入できます。
ルーミーとタンクの違い
兄弟車種として発売されたルーミーとタンクは、同じトヨタでも当初は販売店が異なりました。
・ルーミー:トヨタ店・カローラ店
・タンク:トヨペット店・ネッツ店
2020年5月以降には、どちらの車種も全国すべてのトヨタ車取扱い店での販売に拡大されています。しかし、残念ながら2020年9月15日をもってタンクの生産が終了しています。
インテリアの機能性が良い
ルーミーとタンクは、どちらもbBから受け継いだ広々とした室内空間であることが魅力の1つです。コンパクトカーでありながら前後の座席の距離は最大1,105mm確保できるため、ゆとりがあります。
パワースライドドアを採用していることで、子どもやお年寄りの乗り降りもしやすくなっています。さらにシートアレンジ次第では、ラゲッジスペースにスーツケースが4つ積めるだけでなく、車中泊も可能です。
このようにルーミーとタンクはインテリアの機能性が抜群なので、通勤や買い物といった普段使いだけでなくアウトドアや長時間のドライブといった利便性にも優れています。
走行性能の高さ
ルーミーとタンクは、走行性能が高い車種です。なぜなら、1.5Lクラスに匹敵するトルクを発揮する直列3気筒1.0Lターボエンジンを搭載しているからです。bBはエコカー減税の対象にはなりませんでしたが、ルーミーとタンクはすべてのモデルが対象になっています。
すなわち、どのモデルも低燃費性能に優れているということです。
【JC08モード】
・2WD:24.6km/L
・4WD:22.0km/L
・ターボ:21.8km/L
また、ステアリング操作にあわせて車体を安定させるために、ボディとサスペンションが強化されています。そのため、一般道路だけでなく高速道路の走行でも走行性能の高さを発揮します。
充実した運転支援装置
ルーミーとタンクには、街乗りでの事故の軽減に繋がる運転支援装置が充実していることが特徴です。搭載されている主な運転支援装置は、スマートアシストⅡです。これは衝突回避支援システムの1つで、次のような5つの機能がドライバーをサポートしてくれます。
・衝突警報機能
・衝突回避支援ブレーキ機能
・誤発進抑制制御機能
・車線逸脱警報機能
・先行車発進お知らせ機能
しかし、運転支援装置が充実しているからといって100%安全な訳ではありません。ドライバーは常に周囲の歩行者や車両に気を配り、事故を起こさないように注意しましょう。
bBからの乗り換えにもおすすめ!注目の中古のトールワゴン4選
愛車がbBなら、デザインが似たトールワゴンへの乗り換えがおすすめです。さらにできるだけコストを抑えて乗り換えたい場合は、現行車種ではなく中古車を検討するのも手段の1つです。
中古車ならこれまでに発売されたさまざまなモデルだけでなく、特別仕様車や純正オプション付きといったレアモデルが見つかる可能性も少なくありません。ここでは、bBからの乗り換えにおすすめの中古のトールワゴンを4車種紹介していきます。
トヨタ ルーミー
2020年9月には、兄弟車種として発売されたタンクの生産が終了しています。これは単にタンクの不人気という訳ではなく、マイナーチェンジをきっかけとしてルーミーに一本化したという理由があります。
新たなモデルにはブレーキ方式が変更され、標準搭載されるのは電子制御パーキングブレーキです。しかし、その他の標準仕様はこれまでのモデルと変わりないため、中古車でも走行性の高さや運転支援装置は搭載されているので安心です。
全長 |
3,700mm~3,705mm |
全幅 |
1,670mm |
全高 |
1,735mm |
中古車の価格帯 |
86万円程度~189万円程度 |
トヨタ タンク
ルーミーと同様に、bBの後継車種として2016年に発売されました。わずか4年程度で幕を下ろすことになりましたが、中古車市場では数多くのモデルが販売されています。エコカー減税対象車なので低燃費ですが、パワーの物足りなさを感じる場合はターボ車を選ぶとよいでしょう。
コンパクトカーでありながら室内空間は広く、ブラックを基調としたシックなインテリアです。汚れ防止シートが装備されているため、サイクリング後の自転車を積むときに室内が汚れる心配はありません。
全長 |
3,700mm~3,715mm |
全幅 |
1,670mm |
全高 |
1,735mm |
中古車の価格帯 |
90万円程度~187万円 |
スズキ ソリオ
人気車種の1つであったワゴンRをベースに開発され、普通自動車でありながらまるで軽自動車のように小回りが効くことが魅力です。ワゴンRよりもボディサイズを拡大したため、ゆとりのある室内空間を実現しています。
コンパクトカーであるものの1.3L直列4気筒エンジンを搭載しているので、走行性も抜群です。新しいモデルには、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減システムといった充実した安全機能が装備されているので安心です。
モデルによって全長が異なる車種もありますが、ソリオはすべてのモデルで変わりありません。
全長 |
3,710mm |
全幅 |
1,625mm |
全高 |
1,745mm |
中古車の価格帯 |
46万円程度~170万円程度 |
ダイハツ トール
トヨタのルーミーとタンクは、ダイハツのトールをベースに開発された車種です。ダイハツが販売しているコンパクトカーの中ではサイズが大きく、同社のブーンに比べると全長と全幅が広くなっています。
エンジンにはターボと自然吸気の2種類が用意されており、街乗り程度なら決してパワーがあるとはいえない自然吸気で十分です。買い物などで大きな荷物を抱えていても、パワースライドドアが装備されているので便利です。
また、乗り降りのときに掴むグリップには、大人用と子供用で高さや太さが異なるといった心配りも魅力の1つだといえます。
全長 |
3,700mm~3,705mm |
全幅 |
1,670mm |
全高 |
1,735mm |
中古車の価格帯 |
98万円程度~185万円 |
> トールワゴン以外のおすすめワゴン車についてさらに知りたい方はこちら!
まとめ
中古車は新車よりも割安で購入できますが、高品質な車を手に入れたいなら信頼と販売実績が高い大手販売店を選ぶことが大切です。中古車販売店は数多いですが、ネクステージは長年の販売実績だけでなく大手業者としての信頼性も高いです。
bBからの乗り換えを検討しているなら、全国130店舗以上を展開するネクステージにぜひご相談ください。国産車から輸入車まで20,000台の在庫を取り揃えており、お気に入りの車種が見つかった場合には最寄りの店舗でも購入できます。
よくある質問
Q.トヨタのbBはいつ生産中止になった?
A.トヨタのbBは、2016年1月に生産を終了しました。bBは2000年に初代モデルがネッツ店専売車種として発売されており、個性的なデザインと使い勝手の良さで、若い世代から支持を集めた車です。 約16年間の販売期間で2世代のモデルチェンジを経て、トヨタのコンパクトカーのひとつとして活躍しました。
Q.なぜbBが消えたのか?
A.bBが市場から消えた主な理由は、2009年に導入されたエコカー減税が理由のひとつです。bBはエコカー減税の対象車ではなかったため、販売台数が伸び悩みました。 また、2代目モデルでのプラットフォーム変更とターゲット層の読み違いともいわれています。パッソのプラットフォームを採用したことで車格が小さくなり、初代の魅力だった広さが失われ、販売は徐々に低迷したのです。
Q.bBは何年まで生産されたのですか?
A.トヨタのbBは2000年~2016年まで2世代にわたって生産された車種です。2000年の発売以来、個性的なデザインと使い勝手の良さで若者を中心に人気を集めました。 2005年12月に登場した2代目モデルは「クルマ型Music Player」として音響装備を充実させ、約11年間販売されましたが、徐々に販売台数が減少します。最終的に2016年8月に生産を終了し、約16年間の歴史に幕を閉じました。
Q.トヨタbBの次は?
A.トヨタbBの後継車種として、2016年11月にルーミーとタンクが登場します。両車はダイハツが企画・開発を担当しており、ミニバンの魅力をコンパクトカーに詰め込んだ「1LD-CAR」をコンセプトとしていました。 サイズは全長3,700mm~3,750mm×全幅1,670mm×全高1735mmで、1Lエンジンを搭載しています。パワースライドドアや広々とした室内など、実用性を重視した設計が特徴です。