インプレッサのモデルチェンジの変更点は?燃費や走行性能、安全装備を解説
スバルの人気モデル「インプレッサ」は、2023年にフルモデルチェンジを果たしました。燃費性能や走行性能、安全装備など、多岐にわたる改良が施されましたが、具体的にはどのような変更が加えられたのでしょうか。
そこでこの記事では新型インプレッサがどのような進化を遂げたのか、またそれがドライバーや乗員にどのようなメリットをもたらすのか、詳細を解説します。スバル車の中でも特に人気のあるインプレッサです。購入を検討している方は、ぜひご一読ください。
※目次※
・スバル インプレッサは2023年のフルモデルチェンジにより、多岐にわたる改良が施された。
・パワートレインの進化による燃費性能向上に加え、安全装備や運転支援システム、コネクティビティ機能も充実。
・コストパフォーマンスを重視するならST-G、充実した装備を求めるならST-Hがおすすめ!
フルモデルチェンジ後のスバル インプレッサの特徴
スバル インプレッサは1992年の誕生以来、スポーティーな走りと実用性で人気を集めてきました。2023年4月には6代目となる新型モデルが登場し、大幅な進化を遂げています。
変化のポイントとして挙げられるのが、プラットフォームの刷新やハイブリッドシステムの採用、最新の安全技術の搭載などです。まずは、インプレッサの歴史と最新モデルの詳細について確認しましょう。
スバル インプレッサの概要
スバル インプレッサは、1992年に誕生した人気コンパクトカーです。スポーティーな走りと実用性を両立させ、世界ラリー選手権で活躍したWRXモデルで注目を集めました。
2023年4月には6代目となる新型インプレッサが登場し、安全性能と動的質感(走りの気持ち良さ)が大幅に向上しています。
スバルの最新の技術を搭載し、2023年度の自動車アセスメント(JNCAP)では、衝突安全性能と予防安全性能の総合評価で最高得点を獲得しました。さらに「自動車安全性能2023ファイブスター大賞」を受賞するなど、高い評価を得ています。
スポーティーでカジュアルなデザイン、優れた運動性能、先進安全装備、高いユーティリティを兼ね備え、スバルのスタンダードモデルとして進化を続けている車種です。
(参考:『インプレッサ(スバル)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
直近のフルモデルチェンジにおける主な変更点
2023年4月に登場した新型インプレッサは、5ドアハッチバックに一本化され、デザインや性能面が進化しました。プラットフォームは「スバルグローバルプラットフォーム」性能を高めるために「フルインナーフレーム構造」を採用し、ボディー剛性が格段とアップさせています。
エンジンは2.0L水平対向エンジンに統一され、主力はハイブリッドの「e-BOXER」です。安全面では最新の「アイサイト」を搭載し、ステレオカメラに単眼カメラを追加して視界を拡大しました。
デザインはスポーティーさを強調し、クーペのようなシルエットを実現しています。インテリアには大画面モニターを採用し、さらに新構造のフロントシートを導入しました。ラゲッジスペースは若干縮小しましたが、使い勝手は維持されています。
新型インプレッサの価格帯と各グレードの特徴
新型インプレッサは、「ST」「ST-G」「ST-H」の3グレードで展開されています。STは272万2,500円からと購入しやすい価格が魅力で、基本装備を押さえたベーシックモデルです。
ST-Gは295万9,000円からで、マイルドハイブリッドシステム「e-BOXER」を搭載し、燃費性能と走行性能を向上させています。11.6インチの大型ディスプレイやコネクティッドサービスも標準装備です。
ST-Hは、315万7,000円からの価格設定です。電動シートやデジタルマルチビューモニターなど充実の快適装備です。
予算や求める装備に応じて選択できますが、コストパフォーマンスを重視するならST-G、充実した装備を求めるならST-Hがおすすめといえるでしょう。
なお、安全装備と上質さをアップさせた特別仕様車の「ST Smart Edition」が2024年にラインアップに加わっています。価格は295万3,500円からです。
モデルチェンジで進化したインプレッサのパワートレイン
2023年のフルモデルチェンジで、インプレッサのパワートレインは進化しました。ここでは、新型エンジンの性能と特徴、パワートレインの改良点と走行性能への影響を解説します。
燃費性能と走行性能の両立、スムーズな加速、状況に応じた最適な走りなど、新型インプレッサの魅力的な進化点を確認しましょう。
新型エンジンの性能と特徴
新型インプレッサには、パワフルな加速と低燃費を両立させる最新エンジン技術が導入されています。2.0L直噴エンジンは、優れた出力性能と環境性能を実現しました。アクセル操作への素早い反応と爽快な加速が、ドライビングの楽しさを高めます。
e-BOXERモデルでは、水平対向エンジンにモーターを組み合わせ、よりスムーズで力強い走りを提供します。状況に応じたモーターアシストにより、新感覚の走行体験が可能です。
全車に搭載されるリニアトロニックCVTは、ダイレクトな加速と滑らかな乗り心地、優れた燃費性能を両立させました。発進から高速巡航まで、効率的な走りをサポートする存在です。これらの進化により、新型インプレッサは走行性能と環境性能の両立を実現しました。
パワートレインの改良点と走行性能への影響
新型インプレッサのパワートレインは、走行性能を大きく向上させています。2.0L直噴エンジンとe-BOXERの組み合わせにより、スムーズで爽快な加速が実現します。特にe-BOXERは、中速域からの加速力が向上し、スポーティーな走りを楽しめるでしょう。
SI-DRIVEシステムは、燃費重視のインテリジェントモードと加速重視のスポーツモードを選択可能です。さらにe-アクティブシフトコントロールがドライバーの操作を判断し、エンジン回転数とモーターアシストを最適に制御します。これにより、コーナリング時のダイレクト感がアップしました。
4WDシステムも進化し、前輪のグリップ限界前に後輪へ駆動力を配分することで、安定性とコントロール性を高次元で両立させています。
項目 |
ST |
ST-G/ST-H |
パワートレイン |
2.0L DOHC直噴 |
2.0L DOHC直噴+モーター(e-BOXER) |
最高出力 |
154PS/6,000rpm |
145PS/6,000rpm+13.6PS |
最大トルク |
193N・m/4,000rpm |
188N・m/4,000rpm+65N・m |
インプレッサのデザイン面の変更点
デザインに関しても、インプレッサは2023年のフルモデルチェンジで大きく進化しています。エクステリアは、スポーティーさと洗練さを両立させた魅力的なスタイルが特徴です。インテリアは、快適さと機能性を追求し、上質な空間を実現しています。
ここでは、新型インプレッサのエクステリアとインテリアデザインの主な変更点について詳しく見ていきましょう。
エクステリアデザインの変更点
新型インプレッサのエクステリアデザインは、先代モデルの特徴を継承しつつ、よりスポーティーで洗練された印象へと進化しました。ルーフラインを絞り込み、後部ガラスを小さく見せることで、クーペのようなスタイリッシュなシルエットを実現しています。
ボディサイズは先代とほぼ同等で、全長4,475mm、全高1,515mm(e-BOXER車)です。全幅は5mm拡大し1,780mmとなりましたが、コンパクトハッチバックとしての扱いやすさは変わっていません。
また、張り出したフェンダーが迫力を演出し、全体的に躍動感のあるフォルムとなっています。これらの変更により、新型インプレッサは幅広い層に受け入れられる、魅力的なデザインに仕上がりました。
インテリアデザインの進化
新型インプレッサのインテリアデザインは快適さと機能性を追求し、大幅に進化しました。ブラックを基調としたスポーティーでカジュアルな雰囲気が特徴です。
シートは医学的知見に基づいた骨盤サポート構造を採用し、長時間の運転でも疲れにくい設計となっています。
上位グレードには、パワーシートや運転席シート自動後退機能を搭載し、乗降性もアップしています。11.6インチの大型センターディスプレイを採用し、直感的な操作が可能になった点も注目ポイントでしょう。
さらに、音声認識機能やUSB出力電源の装備など、快適さと利便性を高める機能が充実しました。
インプレッサの燃費性能向上を実現した技術革新
燃費性能は維持費に直結するため見逃せないポイントです。新型モデルでは、エンジンやパワートレインの改良により、環境性能と走行性能の両立を実現しています。
ここからは、グレードや駆動方式によって異なる燃費データ、燃費向上を支える最新技術など、新型インプレッサの燃費性能について見ていきましょう。
新型インプレッサの燃費性能データ
新型インプレッサの燃費性能は、2.0Lガソリン車とe-BOXER搭載車で異なります。WLTCモードのカタログ燃費では、2WDのST-GとST-Hのグレードが最も優れた16.6km/Lを記録しました。AWD車では16.0km/Lという数値を示しています。
ライバル車であるマツダ3 ファストバック、カローラスポーツとも比較してみましょう。マツダ3 ファストバックは、2WDのガソリン車で16.6km/L、ハイブリッド車は2WDで16.4km/L~17.5km/L、4WDで15.9km/L~17.7km/L、ディーゼル車では2WDが21.2km/L、4WDが20.0km/Lという数字です。
カローラスポーツは2DWのラインアップのみで、ガソリン車で17.2km/L~18.3km/L、ハイブリッド車では27.2km/L~30.0km/Lという高い数字を記録しています。特にカローラスポーツのハイブリッド車は、燃費性能でインプレッサを大きく上回っているといえるでしょう。
車種 |
グレード |
燃料タイプ |
カタログ燃費 |
インプレッサ |
ST |
ガソリン |
2WD:14.0km/L AWD:13.6km/L |
|
ST-G ST-H |
ガソリン |
2WD:16.6km/L AWD:16.0km/L |
マツダ3 ファストバック |
15C 15S S Package 15S Retro Sports Edition |
ガソリン(2WD) |
16.6km/L |
|
20S Touring 20S Retro Sports Edition |
ハイブリッド |
2WD(AT):16.4km/L 2WD(MT):17.5km/L 4WD:15.9km/L |
|
X Touring |
ハイブリッド(4WD) |
AT:16.7km/L MT:17.7km/L |
|
XD S Package XD Touring XD Retro Sports Edition |
ディーゼル |
2WD:21.2km/L 4WD:20.0km/L |
カローラスポーツ |
Z |
ガソリン(2WD) |
17.2km/L |
|
G X |
ガソリン(2WD) |
18.3km/L |
|
Z |
ハイブリッド(2WD) |
27.2km/L |
|
G |
ハイブリッド(2WD) |
29.5km/L |
|
X |
ハイブリッド(2WD) |
30.0km/L |
燃費向上を実現した技術革新
新型インプレッサの燃費向上には、スバルの技術革新が大きく貢献しています。水平対向エンジン「SUBARU BOXER」とスバル独自のトランスミッション「リニアトロニック」の組み合わせにより、パワフルな発進と低燃費な高速走行を確立しています。
e-BOXERシステムを採用したグレードでは、水平対向エンジンとモーターの相乗効果で、スムーズな加速と燃費向上を感じられるでしょう。軽量・コンパクトな水平対向エンジンの特性も、振動の少なさと滑らかなエンジンフィールが優れた燃費性能につながった理由です。
また、SI-DRIVEの「インテリジェントモード」や「ECOクルーズコントロール」機能により、さらなる燃費改善を可能にしています。
インプレッサの最新安全装備と先進技術
安全性能と先進技術の進化したポイントもチェックしておきましょう。新型インプレッサは、新世代アイサイトの標準装備や運転支援システムの強化、コネクティビティ機能の拡充など、ドライバーの安全と快適性をさらに追求しました。
最新の安全装備、進化した運転支援システム、そして充実したコネクティビティ機能などの先進技術が、どのようにドライビング体験を向上させるのか解説します。
新型インプレッサの安全装備
新型インプレッサは、安全性能を大幅に向上させた「新世代アイサイト」が全車標準装備です。従来のステレオカメラに加え、超広角単眼カメラを新たに搭載したことで、認識性能を高めており、事故が起こりやすい交差点などのシーンで安全運転をサポートします。
プリクラッシュブレーキ、前側方プリクラッシュブレーキ、緊急時プリクラッシュステアリングなどが主な安全技術です。これらの機能により、多様な状況下での衝突回避や被害軽減を支援します。
さらに、上位グレードには「アイサイトセイフティプラス」が搭載されました。後側方の死角車両を検知するスバルリヤビークルディテクションや、危険回避をサポートするエマージェンシーレーンキープアシストなど、より高度な安全機能が備わっています。
運転支援システムの進化
新型インプレッサの運転支援システム「新世代アイサイト」は、ステレオカメラと超広角単眼カメラを組み合わせ、より広範囲の認識を実現しました。交差点での右左折時や見通しの悪い場所でも、車両や歩行者、自転車を検知し、衝突回避をサポートします。
高速道路走行時には、ツーリングアシストがステアリングやペダル操作をアシストし、ドライバーの負担を軽減します。さらに、全車速追従機能付きクルーズコントロールにより、渋滞時のストレスも軽減されるでしょう。
またドライバー異常時対応システムは、長時間ハンドル操作がない場合など、異常を検知すると自動で減速・停止し、安全を確保します。これらの進化により、新型インプレッサはさまざまな状況下で、より安全で快適なドライブ体験を可能にしました。
コネクティビティ機能の拡充
新型インプレッサは、コネクティビティ機能が大幅に拡充されています。11.6インチの大型センターインフォメーションディスプレイを採用し、Apple CarPlayやAndroid Autoとの連携が可能になりました。
さらに、SUBARU STARLINKの機能も強化されています。スマートフォンアプリを使って、離れた場所からエアコンの遠隔操作ができるようになりました。またマイカー検索機能に、駐車位置周辺の危険箇所を通知するハザード点滅機能が追加されています。
まとめ
スバル インプレッサは2023年のフルモデルチェンジにより、パワートレインの進化やデザイン面の刷新、燃費性能の向上など大きな変化を遂げました。。加えて、最新の安全装備や先進技術の導入も新型インプレッサの魅力です。
具体的な価格帯や各グレードの特徴も確認することで、購入を考える上で有益な検討材料を得られるでしょう。
【この記事の執筆者】
五十嵐巧
大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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