セレナの中古車が安い理由とは?価格相場や購入時の注意点も解説
ミニバンの人気車種として知られる日産セレナですが、中古車市場では意外にも安価で取引されるケースが多いという現状があります。中古車の購入を検討していて、「セレナはなぜ安いのか」と疑問を抱いた方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、セレナの中古車が安い理由を紹介します。中古車市場の最新動向や購入時の注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※目次※
・セレナの中古車価格は流通量の多さ、ガソリン車人気の低下、新型モデル登場の影響などから安価なケースがある。
・中古セレナの購入を検討する際には、バッテリーやスライドドアの状態、年式と走行距離のバランスなどに注意が必要。
・グレード別の特徴を把握し、競合車種と比較することで、自分にとって最適な車を選びやすくなる。
セレナの中古車が安い理由
セレナの中古車価格が安い理由はいくつか存在します。ここでは、その主な要因を確認しましょう。
流通量の多さ、ガソリン車人気の低下、新型モデル登場の影響など、セレナ特有の市場動向が価格に影響しています。これらの要因を理解することで、お得に購入できる可能性が広がるでしょう。
流通量が多い
中古車市場では、流通量の多さが価格の安さに大きく影響する要因です。1991年から販売が続くロングセラーモデルである日産セレナは、中古車市場でも豊富な在庫が確認できます。
特に2018年に登場したe-POWERモデルは人気が高く、多くの個体が流通しているのが現状です。ライバル車のトヨタ ヴォクシーと比較しても、セレナの中古車は数が多いのが特徴といえます。この豊富な流通量が、中古車価格の値下がりを促す要因となっているのです。
中古車を探す際は、この流通量の多さを生かして比較検討することで、よりお得な購入が可能になるでしょう。
ガソリン車人気低下の影響
中古車市場において、セレナのガソリン車の人気低下が価格に大きな影響を与えています。特にe-POWERモデルの登場以降、この傾向が顕著になりました。ガソリン車は維持費や税制面での優遇が少ないため、買い手がつきにくくなっているのです。
その結果ガソリン車の中古価格が下落し、「セレナは安い」というイメージが強まりました。実際、総額100万円前後で購入できるガソリン車が数多く流通しており、中には人気グレードのハイウェイスターも含まれます。
ただし年間走行距離が1万km~2万km程度の一般家庭なら、ガソリン車を選択するのも経済的な選択肢といえるでしょう。
新型セレナ(C28)登場の影響
新型セレナ(C28)の登場は、中古車市場に大きな影響を与えました。特に旧型モデルであるC27の価格が下落傾向にあり、お買い得な選択肢となっています。
例えば2019年式のセレナe-POWERであれば、240万円程度で購入可能です。人気のハイウェイスターシリーズ(e-POWER)でも、同年式で280万円前後の車両が存在します。この価格帯は、新車価格と比較すると魅力的です。
一方で、C28の登録済み未使用車も市場に出回り始めています。最新モデルの性能を求めるのであれば、こちらも検討する価値があるでしょう。
中古車価格が安いセレナ|相場価格を徹底分析
中古セレナの相場価格は、年式、型式、グレードによって大きく変動します。新しいモデルほど高額ですが、5年以上経過すると値下がりが顕著になる傾向です。
ここでは、中古セレナを安く購入するためのポイントとして、年式別、型式別の相場価格を詳しく見ていきましょう。
年式別の相場価格
セレナの年式別相場価格は、モデルの新しさと経過年数によって大きく変動します。2023年式の1年落ちモデルは約310万円~約460万円程度で取引されていますが、5年以上経過した2018年式になると約123万円~約305万円と幅広い価格帯です。
10年以上前の2013年式では約50万円~約135万円程度にまで下がり、予算に応じた選択肢が増えます。全体的な傾向として、新しい年式ほど高額で、特に発売から5年を過ぎると大きく値下がりする傾向です。
そのため、コストパフォーマンスを重視するなら、5年~7年落ちのモデルがお買い得といえるでしょう。ただしグレードや走行距離、車両状態によって価格は変動するため、個々の条件をよく確認することが大切です。
年式 |
価格帯(支払総額) |
2023年(1年落ち) |
約310万円~約460万円 |
2018年(5年落ち) |
約123万円~約305万円 |
2013年(10年落ち) |
約50万円~約135万円 |
(2024年12月時点の情報です)
(参考:『セレナ(日産)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
型式による価格変動
セレナの型式による価格変動は、最新のC28型が最も高価で、C26型がコストパフォーマンスに優れています。C27型は2016年以降のモデルで、e-POWERの人気から約100万円~約353万円程度が取引価格です。
C26型(2010年~2016年)は約45万円~約200万円前後と手頃で、走行性能も安定しています。C25型(2005年~2010年)は40万円以下の個体も多く、予算重視の方におすすめです。
ただし古い型式ほど故障リスクが高まるため、整備状況の確認が重要といえます。型式選びは、最新技術を求めるのかコストを重視するのかで判断しましょう。型式によって価格差が大きいため、予算と必要な機能を考慮して選択することが大切です。
型式 |
価格帯(支払総額) |
C28(2022年~) |
約310万円~約460万円 |
C27(2016年~2022年) |
約100万円~約353万円 |
C26(2010年~2016年) |
約45万円~約200万円 |
C25(2005年~2010年) |
約36万円~約80万円 |
(2024年12月時点の情報です)
中古車価格が安いセレナ|購入時の注意点
セレナを中古車で安く購入する際には、重要なチェックポイントがいくつかあります。特に注意したいのは、バッテリーの状態、スライドドアの動作、そして走行距離と年式の関係です。
これらを適切に確認することで、後々のトラブルや予期せぬ出費を避けられます。中古セレナを購入する際に押さえておきたい、具体的な注意点を確認しましょう。
バッテリーの状態を確認する
中古セレナを購入する上で、バッテリーの状態の確認は重要なポイントです。特にe-POWERモデルでは、販売店に「ΔSOC(デルタエスオーシー)」の確認を依頼すると、バッテリーの劣化度合いを数値で把握できます。
この方法が難しい場合は、燃費計の数値をカタログ値と比較することで、バッテリーの状態を推測できるでしょう。大幅な差が生じている場合には、劣化している可能性が高いと考えられます。
ハイブリッド車は構造が複雑なため、バッテリー以外の故障も修理費用が高額になりがちです。そのため、保証付きの車両を選ぶか、保証を付けられる販売店での購入をおすすめします。
バッテリーの寿命は約10年とされており、年式の古い中古セレナは注意が必要です。しっかりとチェックして、安心できる1台を見つけましょう。
スライドドアの状態を確認する
セレナのスライドドアは重要な機能ですが、中古車の購入時には特に注意が必要です。まずは、ドアの開閉をスムーズに行えるかという点を確認しましょう。引っかかりや異音がないか、最後まで開閉できるかをチェックします。
また、運転席のメインスイッチやチャイルドロックの設定も、確認が必要です。レール部分の清掃状態や潤滑剤の塗布も重要なポイントといえます。バッテリー電圧の低下がスライドドアの動作不良を引き起こす場合もあるため、注意が必要です。
これらの確認を怠ると、購入後に高額な修理費用がかかる可能性があります。安心して中古セレナを購入するためにも、スライドドアの入念なチェックを行いましょう。
走行距離と年式を確認する
中古セレナ選びでは、年式と走行距離のバランスが重要です。一般的に、年数×1万kmが目安とされています。例えば5年落ちのセレナなら、5万km前後が適正な数値です。
年式の割に走行距離が長すぎる車は、消耗部品の劣化リスクが高くなります。逆に、走行距離が短すぎる車も、長期間の不使用により問題が起きる可能性があるでしょう。相場よりも大幅に価格が安いセレナを見つけたら、これらの点に注意しましょう。
走行距離の目安として、3万km以下はまだ新車に近いコンディション、5万km前後は価格とコンディションのバランスが良好、8万km~10万km以上は安さ重視の選択肢といえます。年式と走行距離を慎重に吟味し、後々のトラブルを避けることが大切です。
セレナと競合車種を徹底比較
セレナの魅力をより深く理解するために、主要な競合車種との比較を行います。トヨタ ノア、トヨタ ヴォクシー、ホンダ ステップワゴンの価格帯、燃費性能、特徴などを詳しく見ていきましょう。
各車種の特徴を把握することで、自分のニーズに合った車選びに役立つ情報を得られます。セレナと競合車種を徹底的に比較することで、セレナの中古車を購入する際の判断材料を手に入れましょう。
セレナ・ノア・ヴォクシーを比較
セレナ、ノア、ヴォクシーは、ファミリー向けミニバンとして人気を争っている車種です。中古車の価格帯は、セレナが約73万円~約460万円、ノアが約40万円~約500万円、ヴォクシーが約43万円~約510万円というレンジにあります。
現行モデルで比べると、WLTCモード燃費はセレナが13.0km/L~20.6km/L、ノアが14.3km/L~23.4km/L、ヴォクシーが14.3km/L~23.0km/Lという数字です。ボディサイズは似ていますが、セレナの全長がわずかに長くなっています。
セレナは広い室内空間と快適な乗り心地、先進安全装備が充実している点が魅力です。一方ノアやヴォクシーはスポーティーなデザインと走行性能の高さが特徴で、TNGAプラットフォームによる安定した走りが魅力といえます。
室内の広さと快適性を重視するか、走行性能とスポーティーさを求めるかによって、どれを選ぶかが変わるでしょう。
項目 |
セレナ |
ノア |
ヴォクシー |
価格帯 |
約73万円~約460万円 |
約40万円~約500万円 |
約43万円~約510万円 |
燃費性能 |
13.0km/L~20.6km/L |
14.3km/L~23.4km/L |
14.3km/L~23.0km/L |
(2024年12月時点の情報です)
(参考:『ノア(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
(参考:『ヴォクシー(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
セレナとステップワゴンを比較
ホンダのステップワゴンは、人気のミドルサイズミニバンであり、セレナと競合関係にあります。中古車の価格帯は、セレナが約73万円~約460万円、ステップワゴンが約106万円~約465万円というレンジです。
ただし、ステップワゴンの在庫数はそれほど多くはないため、セレナのほうがはるかに幅広い選択肢があるといえるでしょう。
ボディサイズは、ステップワゴンのほうが全長と全幅がやや大きく、全高はやや低めです。室内空間はセレナのほうが室内長は長く、ステップワゴンは室内高が高いのが特徴といえるでしょう。
現行モデルの燃費性能は僅差で、ハイブリッドモデルであれば、どちらも20km/L前後を達成しています。セレナの広々とした室内か、ステップワゴンの走行性能重視の設計か、ニーズに合わせて選ぶのがポイントでしょう。
項目 |
セレナ |
ステップワゴン |
価格帯 |
約73万円~約460万円 |
305.3万円~391.2万円 |
燃費性能 |
13.0km/L~20.6km/L |
12.9km/L~20.0km/L |
(2024年12月時点の情報です)
(参考:『ステップワゴン(ホンダ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
日産 セレナは人気のミニバンでありながら、中古車の市場では安価で取引されるケースが多いのが実情です。その理由としては、流通量の多さやガソリン車の人気低下といった要因が挙げられます。
ただし、安価で購入できるからといって、中古車を購入する際には注意したいポイントも存在します。年式や型式による相場価格の把握や、バッテリー、スライドドアなどの状態確認は忘れずに行いましょう。
グレード別の特徴や競合車種との比較も行いながら、自分にとって最適な1台を探してみてください。
【この記事の執筆者】
五十嵐巧
大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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