日産ティアナはどんな車なの?歴代モデルの特徴やライバル車種3選
日産のティアナは、高級セダンとして販売されていた車です。カーコンセプト「モダンリビング」を掲げたティアナは、生産終了するまで高級セダンらしさを失うことはありませんでした。ティアナのモダンなデザインに、興味がある方もいるのではないでしょうか。
この記事では、歴代のティアナを振り返りながら魅力や特徴を紹介します。購入を検討している方は、参考にしてください。
※目次※
・日産ティアナは2003年~2020年まで販売され、3代続いた高級セダン。
・ティアナは乗る前にはモダンな外観、乗ればくつろげる室内空間、走り出せばプレミアム感を味わえる。
・中古車市場でも出回っている数が少ない。購入を考えるならライバル車も検討しよう。
日産ティアナってどんな車なの?
ティアナは発売開始から17年間、3度のフルモデルチェンジが行われました。「洗練された大人のための高級セダン」としてデビューしたティアナは、高級セダンらしさはそのままに、安全装備や快適性が進化しています。
日産の高級セダンとして登場した
日産のティアナは初代が2003年2月に登場して、当時は「洗練された大人のための高級セダン」というコンセプトで販売がスタートしました。初代ティアナの特徴は高級感を感じさせる内装で、座ったら落ち着くぜいたくなシートと室内の静粛性にもこだわりがあります。
パワーオットマン機構を採用した助手席も象徴的で、乗用車としてだけではなく法人や官庁などでも多く採用されました。2008年までに2回のマイナーチェンジをするなど、グレードも多くあります。
2代目はより高級感が強まった
2代目日産ティアナは2008年から2014年の間で販売されており、マイナーチェンジを5回もしています。初代の高級感をさらに増した車内になっており、モダンなデザインが特徴です。国内でも初めてのプラットフォームを採用しており、滑らかでフラットな乗り心地が気分を快適にします。
初代の良さが継続された、リビングルームにいるような気分がポイントです。おもてなしを感じさせる作りになっており、ウッド調パネルを用いたインテリアからも気品を感じます。
3代目で生産終了を迎えた
2014年の1月に3代目の日産ティアナが販売されました。このティアナは海外の市場でも売り込むための仕様になっており、車体は2代目と比較しても大きくなっています。
トランクの中は先代と同じで大型のスーツケース2個の収納が可能です。そして、2015年の12月には踏み間違い防止機能や衝突軽減ブレーキ機能が搭載され、安全面も強化されました。
3代目ティアナは2020年7月をもって生産終了となっています。最終販売当時の価格は261万円~357万円です。
日産ティアナの魅力とは?
ティアナのコンセプト「モダンリビング」は、エクステリア・インテリア・走行性能に散りばめられています。
車に乗る前から見えるエクステリアは、存在感あるボディーラインが特徴です。車に乗れば、リビングにいるようなゆとりを感じられます。ひとたび動き出せば、高級セダンらしい走りが体感できる車です。ここからはティアナの魅力を解説します。
エクステリアの魅力
ティアナの魅力はスポーティーなボディーラインに、存在感を増すフロントグリルです。フロントグリルからフロントフェンダーを通り、車両後端まで伸びるキャラクターラインがスピード感を放ちます。
ボディーカラーは、ブリリアントホワイトパール(特別塗装色)・ウォーターフォールブルー・ラディアント レッド・ダイヤモンドブラック(特別塗装色)・ダークメタルグレー・ブリリアントシルバーの6色展開です。
ボディーには、スクラッチシールドと呼ばれるクリア―塗装が施されています。洗車傷などの細かい傷を元の塗装面の状態まで自己復元する技術です。
インテリアの魅力
ティアナのインテリアは、乗る人全てに「おもてなし」を届けます。助手席に採用されるオットマンや広々座れる3人掛けのリアシートなど、高い居住性もティアナの魅力です。
フロントはスパイナル(脊椎)サポート機能付きシートを採用しています。広い範囲で背中を支えられるようになり、疲労軽減につながる仕組みです。
ティアナにはいくつかグレードがありますが、特別仕様のパッケージモデルは内装もほかのグレードとは異なります。
走行性能の魅力
ティアナの乗り心地と操縦安定性を支えているのは、新開発のサスペンションです。ティアナのリアサスペンションには、コネクトブッシュを追加したマルチリンクサスペンションが採用されました。
新開発のサスペンションにより、障害物を避ける際に車体がクイックに反応するほか、段差などの路面からの突き上げもいなしてくれます。
エンジンとCVTは燃費向上に貢献する部分です。エンジンは燃焼および排気効率が改善され、CVTはフリクションロスや軽量化が行われています。
歴代の日産ティアナの特徴の違い
ここからは、3代続いたティアナの歴史を初代モデルから振り返ります。初代モデルが販売開始された2003年当初から、安全装備が備わったモデルや高級セダンを感じさせるモデルがラインアップされていました。
モデルチェンジを重ねるごとに、先進の安全技術が搭載されたモデルや、より優雅な室内空間を味わえる特別仕様車もラインアップされるようになります。
日産 ティアナ(初代)
ここでは2005年12月に販売された日産ティアナの3.5 350JM CVTというグレードの紹介です。グレードの特徴はほかのグレードよりも全長が長く、4,845mmもあります。
新車の価格も当時のほかのグレードよりも高く352万8,000円です。車両の全長だけでなくタイヤの大きさやエンジンもほかのティアナと異なるため、高級感と質の高さが人気でした。
同じ時期に販売された3.5 アクシス CVTも新車価格が411万750円と、ほかのグレードと比べて100万円以上差があります。ガソリンはハイオクで、エンジンもほかのグレードと比較しても高性能です。
中古車での販売情報が極めて少ないように、世に出回っていない希少なグレードといえます。3.5 350JM CVTのスペックの一番の特徴は、ほかのグレードよりも高い排気量(3,498cc)です。
日産 ティアナ(2代目)
2012年6月に販売された250XEは新車価格で255万1,500円とお手頃な価格で人気でした。車両重量もほかのグレードと比較して軽く、タイヤサイズも小径です。3.5 アクシス CVTの新車価格は479万6,400円と高価なため、中古車市場や公道でも見かける機会はありません。スペックは3.5 アクシス CVTが、ほかのグレードと比較しても排気量が3,498ccと数値が高いのが特徴です。
排気量も3,498ccとほかのグレードの2,495ccと比較してハイスペックな車であることが分かります。初代のグレード比較して全長や幅に大差はありませんが、排気量やインテリアの質が上がったことがポイントです。
日産ティアナのグレードも下のグレードと上のグレードで価格差が200万円も差があるため、選ぶのも難しくなります。
(参考:『ティアナ(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
日産 ティアナ(3代目)
日産ティアナの3代目は、モダンリビングという特徴は変わっておらず、クルーズのような優雅な体験を提供します。XE・XL・XL/XVナビAVMパッケージの4つのグレードがあり、エマージェンシーブレーキや踏み間違い衝突防止アシストなどの安全機能が装備されているのがポイントです。
先進装備「アラウンドビューモニター(移動物検知機能付き)」や「クルーズコントロール」を装備したグレードも設定されました。
シートも本革を採用するなど、落ち着いた乗り心地を提供します。車体も2代目のティアナから大きくなり、車内の空間に余裕ができました。
スクラッチシールドというボディの傷にもこだわりがあり、少しの傷でも元の状態に戻すなど、外観にも気を遣う仕様でさらに高級感を感じます。海外でも販売されていることから、日本だけでなく、世界でも注目された車です。
(参考:『ティアナ(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
日産ティアナは手に入るの?
生産終了してしまったティアナを手に入れるには、中古車の選択肢しかありません。人気の高さから販売台数も多いティアナですが、中古車市場で出回っている台数は極めて少ない現状です。
しかし、ティアナの中古車が今後見られないわけではありません。中古車を見つけた場合の注意点を紹介します。
中古車の台数は少ない
3代続いたティアナですが、中古車市場の在庫を見ると少ない現状です。ネクステージでは2022年3月現在、在庫がありません。
ティアナの中古車の購入を検討している方は、常に在庫情報をチェックしておきましょう。中古車市場は流動的なためです。売りに出されたタイミングを逃さないよう、毎日チェックすることで、希望するティアナが見つかるかもしれません。
走行距離を確認しよう
日産ティアナを購入する際に走行距離を注意する必要があります。全部で3世代ある日産のティアナですが、初代の年式は価格が安い分走行距離の少ない車を選ぶのが困難です。特に初代のティアナは台数が少ないため限られます。
2代目や3代目に関しては販売台数も多いので探しやすいものの、走行距離を条件にして探す場合はティアナの中古車情報は常に確認が必須です。走行距離が多い車を選んでしまうと、長く利用することが難しいため注意しましょう。
維持費も考慮しよう
自動車には自動車税と自動車重量税という税金がかかり、基本どの車に対しても支払いの義務があります。中古車で購入するのも新車で購入するのも維持費はかかってくるのが問題です。日産ティアナの維持費はほかの車と比較しても高い部類になります。特に、重量税が一番の注意点です。13年経過後、軽自動車が20%、乗用車が39%上乗せされます。
ティアナも2003年の販売から初代であれば13年以上は経過しているため、重量税を考えての購入が必須です。日産ティアナだけでなく、ほかの車にも関係してくることではありますが、自動車税と自動車重量税の区別は理解しておく必要があります。
(2022年3月時点の情報です)
日産ティアナはどんな人に向いているの?
ティアナの魅力や特徴、注意点が分かったものの、自分自身に合った車なのか悩まれる方もいるのではないでしょうか。ここからは、ティアナがおすすめの人を紹介します。
ティアナの購入を検討する方もいるかもしれませんが、前述したように中古車の在庫は希少です。ティアナの中古車を見つけた場合の注意点も解説します。
ティアナがおすすめな人
日産ティアナは高級感のある内装を味わいたい人や、セダンらしい静粛性を好む人におすすめします。室内の空間も広く、シックなインテリアがポイントです。最新モデルは安全性能も高く、スペックが高いため安心して運転ができます。ティアナは同クラスのセダンと比較しても、中古車市場の流通量は多くありません。中古車の在庫状況によってはライバル車も検討しましょう。
ライバル車種も検討しよう
生産終了したティアナは中古車しか購入できません。ティアナのように生産終了してから時間が経過している中古車は、購入時に注意が必要です。
車は生産終了すると、消耗品や交換部品が手に入らなくなったり、生産からの時間経過により維持費が高くなったりする可能性があります。これらの不安要素を避けるためには、高年式車が販売されているライバル車の購入を検討しましょう。次にティアナと肩を並べるライバル車を3つ紹介します。
日産ティアナと比較したいライバル車3選
日産ティアナのライバル車は多く、トヨタやベンツなど幅広くあります。トヨタではクラウンロイヤルとマークX、ベンツではEクラスセダンなどティアナに負けないスペックを持つ、高級感あふれる車です。これらの車のスペックや特徴、中古車の相場を紹介します。
トヨタ クラウンロイヤル
トヨタを代表する正統派セダン「クラウン」の最上級グレードとしてラインアップされたシリーズが、クラウンロイヤルです。ベースグレードから装備違いのグレードまで6種類あります。
グレード |
エンジン |
駆動方式 |
中古車相場 |
ロイヤル |
ガソリン |
2WD |
在庫なし |
ロイヤルサルーンi-Four |
4WD |
59万円~189万円 |
|
ロイヤルサルーン |
2WD |
在庫なし |
|
ロイヤルサルーンi-Four |
4WD |
||
ロイヤルサルーンG |
2WD |
||
ロイヤルサルーンG i-Four |
4WD |
(2022年3月時点の情報です)
(参考: 『クラウンロイヤル(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
トヨタ マークX
トヨタのマークXは、2019年12月で生産終了した車です。国産セダンでは見かけることが少ないV型6気筒エンジンを搭載した貴重な車でもあります。
グレード |
エンジン |
駆動方式 |
中古車相場 |
350RDS |
ガソリン |
2WD |
在庫なし |
250RDS |
|||
250S |
|||
250G |
49万円~169万円 |
||
250G “F package” |
在庫なし |
||
250S Four |
4WD |
||
250G Four |
|||
250G Four “F package” |
(2022年3月時点の情報です)
(参考: 『マークX(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
メルセデスベンツ Eクラスセダン
メルセデスベンツのEクラスセダンは、ダイナミックでスポーティーな外観が特徴です。長距離ドライブに適したプラグインハイブリッドや、クリーン性能に優れるディーゼルエンジンがラインアップされています。以下はEクラスセダンの中古車相場です。
グレード |
エンジン |
駆動方式 |
中古車相場 |
E200スポーツ |
プラグイン ハイブリッド |
2WD |
359万円~395万円 |
E200 4MATIC スポーツ |
4WD |
在庫なし |
|
E220dスポーツ |
ディーゼル |
2WD |
|
E300スポーツ |
ガソリン |
2WD |
558万円 |
E350eスポーツ |
プラグイン ハイブリッド |
2WD |
在庫なし |
E350deスポーツ |
2WD |
||
E450 4MATIC エクスクルーシブ |
4WD |
||
AMG E 53 4MATIC |
4WD |
(2022年3月時点の情報です)
(参考: 『Eクラス(メルセデス・ベンツ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
内外装や走行性能の魅力を持つティアナは、日本のみならず海外でも人気の車です。しかし、ティアナは現在の中古車市場には出回っていません。ティアナ以外にも、同じような魅力のあるライバル車があり、中古車市場でも豊富に出回っています。
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