マツダ RX-7の歴史と歴代モデルの特徴|最新の売買価格も調査
RX-7は、マツダの代名詞ともいえる「ロータリーエンジン」を搭載したスポーツカーです。
2002年に生産が終了したものの、現在もなお世界中のスポーツカーファンに愛されています。さまざまなスポーツカーがある中で、なぜ世界中からRX-7に注目が集まるのでしょうか。
この記事では、RX-7の歴史と歴代モデルごとの特徴を紹介します。最新の中古車価格情報も紹介しますので、購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
※目次※
・マツダ RX-7は「サバンナRX-7」として誕生し、2002年の生産終了までさまざまな進化を遂げた。
・RX-7最大の魅力は、280PSの高出力を発揮するロータリーエンジンと軽快なハンドリング。
・RX-7をはじめとしたスポーツカーは、専門チャネルのあるネクステージで探そう。
マツダ RX-7の歴史と歴代モデルの特徴
RX-7は、1971年にマツダが販売したロータリースポーツ「サバンナ」の後継車です。サバンナは当時のレースで無敵といわれた日産 GT-Rの連覇を阻止し、最終的には『日本グランプリ』4連勝という偉業を成し遂げています。
はじめに、RX-7の誕生から生産終了までの歴史を見てみましょう。
1978年:初代サバンナRX-7(SA22C)が誕生
初代RX-7が販売されたのは、1978年3月です。サバンナが偉業を遂げていた1970年代前半は「第1次オイルショック」により世界中が混乱しており、ガソリン消費の激しいロータリーエンジンはさらなる追い討ちをかけられていました。
ロータリーエンジンの復権をかけて誕生したのが、世界で最も厳しいといわれる「昭和53年排出ガス規制」にも対応したサバンナRX-7です。
当時の国産乗用車では唯一となるリトラクタブルヘッドライト、戦闘機のキャノピー(風防)をイメージしたガラスにリアハッチ、低重心のフロントミドシップレイアウトにより、多くの人の注目を浴びました。
搭載エンジンは12A型ロータリーエンジンです。最高出力130PS/7,000rpm、最大トルク16.5kg・m/4,000rpmを発揮します。
1985年:2代目サバンナRX-7(FC3S)が誕生
2代目サバンナRX-7は、1985年10月に誕生しました。世界的なラグジュアリー志向の流れを受け、流麗なスタイリングを残しつつも重厚なフォルムへと進化しています。
車格は先代モデルと同じ5ナンバーサイズですが、ホイールベースを延長させることで居住空間が広がりました。インテリアやシートのデザインを刷新し、大人のスポーツカーらしい質感を追求しています。
搭載エンジンは12A型から13B型に変わり、空冷インタークーラー付きツインスクロールターボチャージャーが組み合わされました。また、1987年にはオープンタイプの「サバンナRX-7 カブリオレ」を追加しています。
1991年:3代目アンフィニRX-7(FD3S)が誕生
3代目RX-7が販売されたのは、1991年12月です。名称にある「アンフィニ」は当時展開していたマツダの販売チャネルのひとつで、スペシャリティーカーを主軸としていました。RX-7は、アンフィニ専売モデルとして販売されています。
3代目RX-7の大きな特徴は、3ナンバー車となったことです。全長・全高・ホイールベースを小さくし、全幅を広げることで運動性能の向上を目指しています。
また、ボディーフォルムも大きく変化しました。これまでは直線的な印象のあるボディーでしたが、3代目からは曲線を生かした国産スポーツカーにはない美しさを追求しています。
1997年:RX-7の名称で販売開始
バブル崩壊により経営危機に陥ったマツダは、1996年にフォードの傘下に入ります。5チャネル展開していたチャネル販売も縮小され、それに合わせてRX-7も「アンフィニRX-7」から「マツダ RX-7」へと名称を変えました。
同時に、ロータリーエンジン生誕30周年を記念して「RX-7 タイプRS-R」を発売しています。タイプRS-Rは「タイプRS」をベースとした500台限定モデルで、走行性能に重点を置いた装備が特徴です。
なお、エンブレムも従来の「アンフィニマーク」から「マツダマーク」に変更されています。
(参考:『RX-7のFDは種類が豊富な3代目!2代目FCとの違いも紹介|新車・中古車の【ネクステージ】』)
マツダ RX-7の魅力
RX-7の魅力は、世界に通用する高い走行性能です。オイルショックや排ガス規制など、さまざまな壁が立ちはだかる中でもスポーツカーらしさを追求し、時代とともに進化を続けてきました。ここでは、最終モデルである「FD3S」の魅力を紹介します。
軽量化を極めたボディー
スポーツカーの原点回帰を目指す3代目RX-7で実行されたのは、軽量化による運動性能向上を目指した「ゼロ作戦」です。「ゼロ作戦」ではパワーウェイトレシオを5.0kg/PS以下にする目標を立て、さまざまな工夫が施されています。
バネ下重量軽減のためにダブルウィッシュボーンサスペンションを4輪ともにオールアルミ製とし、車体には『モノコック・スペース構造』が採り入れられました。また、ペダルをはじめとしたインテリア部品にもアルミを取り入れるなどし、100kgの軽量化を実現しています。
スポーツカーらしい本格的な走り
3代目RX-7に搭載されているエンジンは、13B型2ロータリーエンジンです。「パワーウェイトレシオ5.0kg/PS以下」の目標を達成すべく、全面改良に近い変更が加えられています。
2ロータリーエンジンとシーケンシャル・ツインターボチャージャーの組み合わせ、ハイスピードEGIシステムの採用により、馬力を250PSにまで高めました。また、パワートレインも18kgの軽量化が行われています。
マツダ RX-7の走行性能の進化
RX-7はデビューから生産終了まで、一貫してロータリーエンジンを搭載しています。初代RX-7に搭載されているのは、排気量573cc×2の水冷直列2ローターエンジン「12A型」です。最高出力130PS/7,000rpm、最大トルク16.5kg・m/4,000rpm、0-400m加速は15.8秒を発揮します。
2代目RX-7に搭載されているのは、排気量654cc×2の直列2ローターエンジンと空冷インタークーラー付きツインスクロールターボチャージャーを組み合わせた「13B型」です。最高出力185PS/6,500rpm、最大トルク20.5kg・m/3,500rpm、0-400m加速は14.62秒を発揮します。
3代目RX-7に搭載されているのは、排気量654cc×2の水冷直列2ローターと空冷インタークーラー付きシーケンシャルツインターボを組み合わせた「13B-REW型」です。最高出力255PS/6,500rpm、最大トルク30.0kg・m/5,000rpm、0-400m加速は13.8秒を発揮します。
(参考:『マツダRX-9の登場予想!RXシリーズの歴史を見てみよう|新車・中古車の【ネクステージ】』)
マツダ RX-7のスペックは?
3代目RX-7は複数回にわたるマイナーチェンジが行われ、特別仕様車の設定も多いことから、歴代モデルの中でもグレード数が豊富にあります。また、前期・中期・後期で仕様が異なるため、中古車を選ぶ際には年式にも注目しましょう。
ここでは、最終モデルとなる後期型(2000年9月以降)のグレードをピックアップして紹介します。
タイプRB
タイプRBはスタンダードモデルです。ボディーサイズやエンジン型式は他のグレードと変わらないものの、ダンパータイプが「スタンダード」であること、エンジンの仕様が265PS(AT車は255PS)になるなどの違いがあります。
なお、4AT車をラインアップしているのはタイプRBのみです。タイプRBの基本スペックは、以下の通りです。
|
5MT |
4AT |
全長×全幅×全高(mm) |
4,285×1,760×1,230 |
|
室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,415×1,425×1,025 |
|
ホイールベース(mm) |
2,425 |
|
車両重量(kg) |
1,260 |
1,280 |
エンジン型式 |
13B-REW |
|
駆動方式 |
FR |
|
ドア数 |
3 |
|
乗車定員(名) |
4 |
|
10・15モード燃費(km/L) |
8.1 |
7.7 |
タイプR
タイプRは、タイプRSの上級モデルです。トランスミッションは5MTのみとなりますが、ハード仕様のダンパーやウエット性能とドライ性能を両立させた新コンパウンドタイヤなど、タイプRSにはない装備が採用されています。
また、エンジン仕様もタイプRSより高くなっており、スペックは最高出力280PSです。タイプRの基本スペックは、以下の通りです。
全長×全幅×全高(mm) |
4,285×1,760×1,230 |
室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,415×1,425×1,025 |
ホイールベース(mm) |
2,425 |
車両重量(kg) |
1,240 |
エンジン型式 |
13B-REW |
駆動方式 |
FR |
ドア数 |
3 |
乗車定員(名) |
4 |
10・15モード燃費(km/L) |
8.1 |
タイプRS
タイプRSは最上級グレードです。エンジンスペックはタイプRと同じ最高出力280PSですが、ビルシュタイン社と共同開発したバンパーが装着されます。
ターボチャージャーの高効率化、冷却性能向上により加速性能を高められ、パワーウェイトレシオはクラストップレベルの4.57kg/PSです。タイプRSの基本スペックは、以下の通りです。
全長×全幅×全高(mm) |
4,285×1,760×1,230 |
室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,415×1,425×1,025 |
ホイールベース(mm) |
2,425 |
車両重量(kg) |
1,280 |
エンジン型式 |
13B-REW |
駆動方式 |
FR |
ドア数 |
3 |
乗車定員(名) |
4 |
10・15モード燃費(km/L) |
7.2 |
タイプRZ
タイプRZは、2000年10月に販売された2シーターの特別限定車です。レカロ社製の専用フルバケットシート(赤色)、ビルシュタイン社製の専用サスペンション、BBS社製の専用アルミホイールなどを採用しています。
「スノーホワイトパールマイカ」を専用ボディーカラーとし、メーターにもスポーティーさを感じさせる白色文字盤が採用されました。タイプRZの基本スペックは、以下の通りです。
全長×全幅×全高(mm) |
4,285×1,760×1,230 |
室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,415×1,425×1,025 |
ホイールベース(mm) |
2,425 |
車両重量(kg) |
1,270 |
エンジン型式 |
13B-REW |
駆動方式 |
FR |
ドア数 |
3 |
乗車定員(名) |
2 |
10・15モード燃費(km/L) |
7.5 |
スピリットR
スピリットRは、2002年3月に発売されたRX-7最後の限定車です。「タイプA」「タイプB」「タイプC」の3種類が用意され、それぞれに専用装備が装着されています。タイプAは2シーター5MT仕様、タイプBは4シーター5MT仕様、タイプCは4シーター4AT仕様です。
BBS社製の17インチホイールやレッド塗装ブレーキキャリパー、専用のソフト塗装インテリアパネルなどは全てのタイプで共通しています。スピリットRの基本スペックは、以下の通りです。
|
タイプA |
タイプB |
タイプC |
全長×全幅×全高(mm) |
4,285×1,760×1,230 |
||
室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,415×1,425×1,025 |
||
ホイールベース(mm) |
2,425 |
||
車両重量(kg) |
1,270 |
1,280 |
|
エンジン型式 |
13B-REW |
||
駆動方式 |
FR |
||
ドア数 |
3 |
||
乗車定員(名) |
2 |
4 |
|
10・15モード燃費(km/L) |
7.2 |
7.7 |
マツダ RX-7の現在の売買価格
RX-7は2002年に生産を終了したため、現在購入できるのは中古車のみとなります。ロータリーエンジンを搭載したスポーツカーということもあり、生産終了から20年以上たった現在も人気は衰えていません。
古い車だから中古車価格が安いといえない車種のため、購入前におおよその目安を確認しておきましょう。
最終モデルの新車価格
以下は、3代目RX-7最終モデルの新車価格です。タイプRB・タイプR・タイプRSは2000年10月発売時の価格、タイプRZとスピリットRはそれぞれ発売当時の価格となります。なお、タイプRZとスピリットRには消費税が含まれていません。
グレード名 |
新車価格(メーカー希望小売価格) |
タイプRB |
5MT:294万8,000円 |
4AT:314万8,000円 |
|
タイプR |
354万8,000円 |
タイプRS |
384万8,000円 |
タイプRZ |
399万8,000円 |
スピリットR |
タイプA:399万8,000円 |
タイプB:399万8,000円 |
|
タイプC:339万8,000円 |
タイプR・タイプRSは、当時の自主規制数値である280PSを発揮するモデルにもかかわらず、タイプRBとの差は100万円以下に抑えられています。
また、専用装備を備えた限定車との価格差も非常に小さいため、装備面だけで見ると限定車のタイプRZとスピリットRがおすすめです。
(参考:『RX-7(マツダ)のモデル・グレードカタログ一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
現在の中古車価格
2024年11月現在、ネクステージではRX-7の中古車在庫がありません。RX-7は販売当時から米国に輸出されていたこともあり、米国では根強い人気を誇ります。
その人気をより強固にしたのが、映画「ワイルド・スピード」や日本のアニメ「頭文字D」、PlayStation用ゲーム「グランツーリスモ」です。
また、25年ルールが解禁された現在は日本仕様車も海外へ輸出されるようになり、日本国内での購入がますます難しくなっています。どうしても購入したいという場合は、中古車情報を小まめにチェックするようにしましょう。
(参考:『RX-7(マツダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
最新の買取相場
2024年11月現在、ネクステージでは24件の買取実績があります。取引されている車は全て3代目となり、最も多いのは2002年式、次いで1996年式と1999年式です。
グレード別ではタイプRBが最も多く、次いでタイプRBバサースト、タイプRと続きます。バサーストは、RX‐7が「バサースト12時間レース」で3年連続優勝を果たしたことを記念した特別仕様車です。タイプRBだけでなく、タイプRにも設定されています。
以下は、直近の買取実績の一部です。
グレード名 |
年式 |
走行距離 |
買取価格 |
タイプRバサースト |
2002年式 |
7万9,731km |
348万9,000円 |
スピリットR タイプA |
2002年式 |
1万4,393km |
798万9,000円 |
タイプRB |
2000年式 |
9万2,734km |
150万円 |
タイプRS |
2001年式 |
13万9,931km |
288万9,000円 |
(参考:『RX-7(マツダ車)の買取相場・査定実績一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
希少車はネクステージで探そう!
RX-7は国内外に根強いファンがいるため、中古車市場に流れてきてもすぐに売れてしまいます。
購入の確率を高めるには、中古車情報を小まめにチェックすることの他、全国展開する中古車販売店で探すことも大きなポイントです。ここでは、ネクステージの特徴と魅力を紹介します。
全国の店舗から取り寄せができる
ネクステージは全国に300店舗以上を展開し、総在庫台数は3万台にも上ります。各店舗で取り扱う在庫は取り寄せができるため、遠方にある車両も最寄り店舗で商談・購入が可能です。
また、ネクステージは「セダン&スポーツ専門店」「SUV専門店」といったチャネル店舗を展開しています。カテゴリーに特化したバイヤーがグレードやカラーを豊富に仕入れているため、複数の店舗を回ることなく比較・検討が可能です。
こだわりの仕入れと充実したアフターサービス
RX-7をはじめとしたスポーツカーは、一般的な中古車に比べトラブルの可能性が高くなる傾向です。どのような車も安心してお選びいただけるように、ネクステージではリスクを抱えた車両を販売いたしません。
また、一部の車両を除く中古車には無料保証を付帯し、万が一のトラブルにも対応できる環境を整えています。お得な割引サービスを用意した車検も行っておりますので、購入からアフターサービスまでお任せください。
まとめ
RX-7は、ロータリーエンジンの復権をかけて誕生しました。ロータリーエンジンの持つ高い運動性能と軽快なハンドリングから、国内外のファンから愛され続けています。生産終了から20年以上たつRX-7は中古車市場への流通が少なく、購入しづらいのが現状です。
スポーツカーに特化した中古車販売店、全国展開する中古車販売店であれば見つけられる可能性が高くなるため、RX-7の購入をお考えの方はぜひネクステージにお問い合わせください。