タントのシートをフルフラットにする方法とは?車中泊する際のポイントも解説◎
タントのフルフラット機能を活用して、車中泊や長距離移動時の休憩ができないか気になる方もいるでしょう。コンパクトな車体ながら、驚くほど広々とした空間を確保しているのがタントの魅力です。
この記事では、タントのフルフラットにする方法を紹介しつつ、車中泊のポイントやシートアレンジについて解説します。また、タントの基本情報や各種性能、ライバル車のフルフラット機能についても紹介していますので、車中泊ができる軽自動車をお探しの方は、ぜひご一読ください。
※目次※
・タントは、シートアレンジによってフルフラットになるので車中泊にも最適。
・タントのフルフラット機能は、シートの段差を埋めることでより快適に!
・タントの競合車であるN-BOXやスペーシアも、同様にフルフラットが可能。
フルフラット機能があるタントの基本情報
タントは、2003年の初代から現在まで進化を続け、4代目となる現行モデルでは「新時代のライフパートナー」をコンセプトに開発されました。
広い室内空間と使いやすさが特徴で、フルフラット機能も充実しています。ここでは、タントの歴代モデルの特徴や、2022年10月に発売されたタントファンクロスについて解説します。
現行モデルは4代目
現行のタントは4代目モデルで、「新時代のライフパートナー」をコンセプトに開発されました。2003年の初代から、室内空間の広さと使い勝手の良さで人気を集め、スーパーハイト系という新市場を開拓したモデルです。
特筆すべきは、2代目で導入された軽自動車初のピラーインドア「ミラクルオープンドア」です。4代目では、この特徴を生かした「ミラクルウォークスルーパッケージ」を実現し、さらなる使いやすさを追求しています。
また、「次世代スマートアシスト」として充実した先進・安全装備を採用し、機能と性能を大幅に進化させた点も特徴です。タントは、幅広い世代のニーズに応える良品廉価な商品として、ダイハツの基幹車種としての地位を確立しています。
歴代モデル
ダイハツ タントは、2003年の初代から現在まで、革新的な進化を遂げてきました。初代モデルは、当時の軽自動車で最長のホイールベースと高い全高により、広々とした室内空間を実現しました。
2代目からは、助手席側のピラーをなくすことで圧倒的な開放感と利便性を提供する、タントの代名詞でもある「ミラクルオープンドア」を採用しています。
3代目では、両側スライドドアの採用やフルフラット機能の向上など、さらなる使い勝手の改善が図られました。
これらの進化により、タントは2014年に軽自動車の新車販売台数で1位を獲得する快挙を成し遂げています。
2022年10月にタントファンクロスを発売
2022年10月、ダイハツは新モデル「タント ファンクロス」を発売しました。この車は、「楽しい(FUN)」と「クロス(CROSS)」を組み合わせた造語で名付けられ、日常を超えた楽しい時間を過ごせるアクティブな車を目指して開発されました。
タント ファンクロスは、従来のタントの強みである広い室内空間と使いやすさを維持しつつ、アクティブ感とタフさを表現した特別な装備を採用しています。
外装では、力強いヘッドランプやタフなフロントグリル、バンパー、そしてレジャーに便利なルーフレールを装備し、アクティブな印象を演出しています。内装では、オレンジのアクセントカラーやカモフラージュ柄のシートを採用し、アウトドアシーンに調和する空間を創出している点が特徴的です。
さらに、タント ファンクロス専用装備として、撥水加工のフルファブリックシート表皮や防水加工シートバックを採用しています。また、夜間の荷物の積み下ろしに便利なラゲージルームランプや、後席右側のUSBソケットも標準装備されており、実用性にもこだわりが感じられるモデルです。
タントのフルフラット機能とシートアレンジ
タントのフルフラット機能とシートアレンジは、車内空間を最大限に活用できる魅力的な特徴です。フルフラットにする方法は簡単で、誰でも短時間で広々とした空間を作り出せます。また、多彩なシートアレンジにより、さまざまな用途に対応可能です。
ここでは、フルフラットにする具体的な手順と、その他のシートアレンジの特徴について解説します。
フルフラットにする方法
タントをフルフラットにする方法は、簡単な3ステップで完了します。まず、運転席と助手席のヘッドレストを外し、シートを最前方までスライドさせます。次に、前席の背もたれを後方に倒します。最後に、後部座席の背もたれも倒します。これで広々としたフルフラット空間の完成です。
タントは、リアシート左右分割リクライニング&可倒機能を備えています。この機能を活用することで、荷物の大きさに合わせて荷室スペースを調整することが可能です。
その他のシートアレンジ
タントのシートアレンジは、多彩な機能で快適な空間を実現します。助手席フルフラット機構により、助手席を倒すと後席とフラットにつながる広々とした空間が生まれます。これは、長尺物の積載や休憩時の利用に便利です。
メーカーオプションの運転席ロングスライドシートは、最大540mmのスライドが可能です。この機能により、運転席と後席間のウォークスルーや、運転席からの後席へのアクセスが容易になります。なお、助手席ロングスライドシートは、最大380mmのスライドができ、後席のスペースが広がります。
リアシートは左右分割で240mmのスライドが可能です。さらに、ラゲージ側にスライドレバーが付いているので、荷室からの操作も簡単でしょう。
タントのフルフラット機能を活用した車中泊のすすめ
タントのフルフラット機能を活用すれば、車内で睡眠空間を作り出すことが可能です。ここでは、タントの車中泊に適した特徴や魅力、そして注意すべきポイントを解説します。広々とした室内空間や優れた収納力など、タントならではの魅力を見ていきましょう。
車中泊が可能なタントの特徴と魅力
タントは、軽自動車でありながら広々とした室内空間を持ち、車中泊にも適しています。タントの車中泊における特徴は以下の通りです。
1.高い天井:開放感のある空間を提供
2.優れた収納力:シートバックポケットなど荷物をスマートに整理
3.使い勝手の良さ:ミラクルオープンドアで荷物の出し入れがスムーズ
また、上下2段式で調整可能なデッキボードにより、荷室を有効活用できます。また、デッキボードは取り外し可能で、テーブルとして活用できるのでアウトドアでも重宝するでしょう。
車中泊の準備:おすすめグッズと収納のコツ
タントでの車中泊をより快適にするには、適切なグッズの選択と効率的な収納が鍵となります。まず、必須アイテムとして寝袋や毛布、マットやクッションを用意しましょう。特にマットは、フルフラット時の段差を埋めるタイプがおすすめです。快眠のために、アイマスクや耳栓の準備も欠かせません。
快適さを高めるグッズとしては、LEDランタンやポータブル電源が役立ちます。収納に関しては、タントの限られたスペースを最大限活用することが重要です。タントは広い室内空間が特徴ですが、軽自動車ということで荷物は最小限に抑えることをおすすめします。
車中泊時に注意したいポイント
車中泊を楽しむには、いくつかの注意点があります。まず、駐車場所の選択が重要です。安全で静かな場所を選び、他の利用者の迷惑にならないよう配慮しましょう。次に、換気に気を付けてください。窓を少し開けるか、換気扇を使用して車内の空気を循環させます。
寝姿勢にも注意が必要です。フルフラットにしても若干の段差が残るため、マットやクッションを使って体への負担を軽減しましょう。また、季節に応じた温度管理も大切です。夏は遮熱シートや扇風機を、冬は寝袋や電気毛布を活用するのがおすすめです。
タントの競合車種のフルフラット機能
タントのフルフラット機能は優れていますが、競合車種も負けていません。ここでは、N-BOXとスペーシアのフルフラット機能について見ていきましょう。両車種とも、タントと同様にシートアレンジでフルフラットにできる上、独自のギミックを持っています。
N-BOXのフルフラット機能
N-BOXも、タントと同様にシートアレンジでフルフラットにできます。特徴的なのは「ふらっとテラス」と呼ばれる機能です。後席の肩部分にあるレバーを引くだけで、ワンアクションでフラットな空間が広がります。この空間は、景色を眺めながらくつろいだり、大きな荷物を積んだりと多目的に活用可能です。
さらに、フロアアンダーボックスのフタをテーブルとして使えるのも便利です。撥水加工が施されているので、飲み物をこぼしても簡単に拭き取れます。また、リアシートには座面が跳ね上がるチップアップ機構があるので、ベビーカーを折りたたまずに積み込むこともできるでしょう。
スペーシアのフルフラット機能
スペーシアもタントと同様に、前席を倒してフルフラットな空間を作り出せます。「ワンタッチダブルフォールディングリヤシート」を採用しており、後席の背もたれを前方に倒すだけで広々とした荷室空間を確保することも可能です。操作は、スライドドアや荷室の両側から簡単に行えます。
使い勝手を高める機能として、リアシートの足元に設置されたマルチユースフラップが魅力的です。オットマンやレッグサポートとしてリラックスできる他、走行中に荷物が落ちないようストッパーとしても使用できます。
遠出して車中泊するならタントの各性能も要チェック
タントのフルフラット機能を確認したら、次に走行性能や燃費性能、安全性能などについてもチェックしていきましょう。長距離ドライブや車中泊を楽しむためには、これらの性能も把握しておくことがおすすめです。
ここでは、タントの走行性能、燃費性能、そして運転支援・安全性能について見ていきましょう。
走行性能
4代目タントは、ダイハツの新世代技術「DNGA」プラットフォームを採用することで走行性能を向上させました。ボディ剛性とサスペンション性能を高め、安定感のある走りと快適な乗り心地を実現しています。
DNGAプラットフォームにより、タントの曲げ剛性は従来比約30%向上し、ボディ骨格全体で約40kgの軽量化を達成しました。
エンジンは燃費と加速性能を両立させるため、複数回点火を採用し、燃料噴射方法の改良を図っています。また、トランスミッションは力強い加速と高速域での低燃費・静粛性を両立させた新開発のCVT「D-CVT」を用いています。
タントの燃費性能を競合車種と比較
タントの燃費性能は、軽ハイトワゴンクラスでトップレベルの低燃費を実現しています。具体的には、X、Lグレード(2WD)のWLTCモード燃費が26.4km/Lと、優れた数値を誇っています。
競合車種と比較すると、N-BOXはFF車で21.6km/L(WLTCモード)、スペーシアはHYBRID G 2WD車で25.1km/L(WLTCモード)となっています。タントは、これらの車種と互角以上の燃費性能を持ち、経済性に優れています。
運転支援・安全性能
タントの運転支援・安全性能は、「スマートアシスト」と呼ばれる先進の予防安全機能が特徴です。このシステムは、ステレオカメラを用いて周囲の状況を認識し、衝突回避や運転負荷軽減をサポートします。主な機能は、衝突回避支援ブレーキ、車線逸脱警報、ふらつき警報などです。
また、全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロールやレーンキープコントロールも搭載され、長距離ドライブの負担を軽減します。駐車時には、ハンドル操作をアシストするスマートパノラマパーキングアシストが便利です。
なお、スマートアシスト機能の、運転負担軽減機能や駐車支援機能はコーナーセンサー以外はメーカーオプションとなります。全車標準装備には、VSC&TRC、ABS、SRSエアバッグ(6個)などがあります。
まとめ
タントのフルフラット機能は、車内空間を最大限に活用できる機能です。シートアレンジの種類や方法を理解することで、車中泊や大きな荷物の運搬など、さまざまな用途に対応できます。競合車種との比較も重要ですが、タント独自の魅力や特徴も見逃せません。
車中泊を楽しむ際は、適切な準備とおすすめグッズの活用が快適さを左右します。また、遠出する場合は燃費や走行性能など、タントの各性能も考慮に入れることが大切です。フルフラット機能を最大限に生かし、タントの魅力を存分に引き出しましょう。
▼ライタープロフィール
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。
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