ミライースの歴代モデル解説とライバル車比較でその魅力を引き出す!
一昔前までの「軽自動車=安い」という概念は今やどこ吹く風で、現在の軽自動車の新車価格200万円越えでも珍しくありません。そんな中、80万円台で購入できるのがミライースです。(2023年10月時点の情報です)
新車価格が安いので、中古車市場でもかなりお財布に優しいお値段で購入できます。「そんなに安くて大丈夫なの?」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回はミライースのモデルチェンジでの変化に加え、新型ミライースを1週間ほど使ってみてどうだったのかをご紹介していきます。
※目次※
2.初代ミライースLA300S/310S型(2011年~2017年)
3.2代目ミライースLA350S/360S型(2017年~)
・ミライースはガソリンエンジンを使ったエコカーに該当する
・小柄な見た目の想像以上!室内は快適に使える空間が広がっている
・ミライースは車両価格も維持費もお財布に優しくコスパが良い車!
ミライース モデルチェンジの歴史・略年表
環境性能が優秀なことから、「第3のエコカー」とも呼ばれているミライースはダイハツの軽自動車です。そのコンセプトにピッタリの葉っぱのようなエンブレムは、初代から受け継がれています。
「イーステクノロジー」という技術を採用することで、エネルギー効率の最大化が図られました。登場当時発売されていたミラに比べて、約40%の燃費をアップさせた家計に優しい車となっています。
そんなミライースはフルモデルチェンジが行われ、中古車市場では初代と2代目を見つけることが可能です。型式が新しくなるにつれ、安全性能や燃費、より使いやすい仕様に進化しています。
初代ミライースLA300S/310S型(2011年~2017年)
2011年9月に登場したミライースは、ハイブリッドや電気自動車に区分されるエコカーではなく、従来のガソリンエンジンを使ったエコカーとなっています。車重の軽量化や、回生ブレーキ性能を向上させるなど、ダイハツの技術がギュッと詰まった車です。
エクステリア
全長 |
3,395mm |
全幅 |
1,475mm |
全高 |
1,500mm |
(2011年9月発売グレードXのスペック情報より)
立体駐車場に入れて細い道もスイスイ走れるサイズ感が◎で、登場当時のボディカラーは単色8色となっています。ミライースはボディカラーによって雰囲気がガラッと変わるので、色選びはかなり重要なポイントです。
曲線を描いたボディラインとコロンとした愛らしい見た目、余計な華燭はなくシンプルで親しみやすいデザインをしています。
インテリア
室内長 |
1,920mm |
室内幅 |
1,350mm |
室内高 |
1,240mm |
(2011年9月発売グレードXのスペック情報より)
かなり広々というわけではありませんが、その見た目からは想像ができないくらい快適に過ごせます。オーナーさん曰く、前席に大人2人、後席に小さなお子様2人なら座れるとのことでした。
内装も外装と同様に加飾はなく、樹脂部分が多いです。商用車とまではいきませんが、それに近いシンプルさがあります。
装備
使い勝手でいくと、必要最低限……というよりは、USBソケットなど近年販売されている軽自動車に付いている機能がありません。
また、ドリンクホルダーの位置が低すぎるため使いにくいなど、使い勝手に不満の声もあることから使いやすく自分でDIYしている人が多いとのことでした。
走行性能・燃費
ツインカムDVVT3気筒12バルブエンジン/TOPAZ NEOエンジンを搭載し、最高出力38kW、最大トルク60N・mとなっています。採用されている燃料タンクの容量は30Lです。
カタログに記載してある燃費は、JC08モードで30.0km/L、10・15モードでは32.0km/L(FF車の場合)となっています。車重が軽いため、軽やかな走りが魅力です。
安全性能
シンプルな設計のミライースですが、初代の前期と後期で備わっている性能が大きく変化します。前期は衝突安全ボディの採用や運転席諸儒席のSRSサイドエアバッグなど、軽量化と安全性を両立させた内容でした。
後期になると前方に車両などの障害物があるときにアクセルを踏み込んでしまった場合、エンジンの出力を抑え急発進を防ぐ「誤発進抑制制御機能」や、信号待ちの際に先行車両が発信したことをお知らせする「先行車発進お知らせ機能」など、安全や運転をサポートしてくれる「スマートアシスト」が搭載されています。
他にもいくつかの機能が含まれていて、ドライバーのみならず相手にとっても安心できるパッケージです。
マイナーチェンジ(2013年)
燃費や走行性能、環境性能などがマイナーチェンジすることにより、パワーアップしました。例えば燃費でいくと、パワートレーンにEGRクーラーを採用し、エンジンに点火するタイミングを効率化することで、ガソリンの噴出量を少なくし燃費を向上させました。
他には、グレードによりフロントグリルのデザインを変更、シート表皮をグレーにするなど、デザインにも細かな変更点がありました。安全性能も充実し、よりオーナーが使いやすい仕様になりました。
グレード
グレードは、後期型になるにつれラインアップが増えていきます。また、特別仕様車などを入れると、選択肢の幅はさらに広がるのでグレード選びは慎重に行いましょう。
ほぼ装備の付いていないベースグレードは「D」で、DにCDプレーヤーなどの快適装備が追加されたモデルの「L」です。Lにキーレスエントリーなどが追加されたグレードが「X」、Xの装備にエアコンがオートになるなどの快適装備が加えられた最上級グレードの「G」が主なグレードになります。
これらに「f」が付き、Df・Lf・Xf・Gf になると、4WDが追加されます。さらに「SA」が追加されているグレードは、安全装備のスマートアシストが追加されたグレードになります。特別仕様車に関しては、メッキ部分が増えるなど、標準タイプと外装に違いが出てきます。
PR初代ミライースの中古車
32.8 万円

X メモリアルエディション
禁煙車 CDオーディオ キーレス アイドリングストップ 盗難防止装置 プライバシーガラス 電動格納ミラー 14インチアルミホイール ミュージックプレイヤー接続可能 衝突安全ボディ
59.9 万円

Xf スマートセレクションSA
4WD 衝突軽減装置 禁煙車 Bluetooth ドラレコ CD再生 盗難防止装置 プライバシーガラス アイドリングストップ 横滑り防止装置 トラクションコントロール ヘッドライトレベライザー
41.9 万円

L
カーオーディオ 禁煙車 アイドリングストップ ドアバイザー キーレスエントリー 盗難防止システム CD再生 AUX パワーウィンドウ
42.8 万円

X
禁煙車 CDプレーヤー AUX入力 エアコン アイドリングストップ キーレス 電動格納ミラー
45.9 万円
DATE

X SA
禁煙車 スマートアシスト SDナビ バックカメラ ドラレコ ETC 純正14インチAW 横滑り防止機能 クリアランスソナー 誤発進抑制機能 CD再生
35.8 万円
DATE

X
純正ナビ キーレス ドアバイザー プライバシーガラス バニティミラー 電動格納ミラー ワンセグ
37.9 万円

L
禁煙車 SDナビ 地デジTV Bluetooth接続 DVD/CD再生 アイドリングストップ キーレス ドアバイザー
69.9 万円
DATE

Xf スマートセレクションSA
4WD 禁煙車 スマートアシスト ナビゲーション バックカメラ CD/DVD再生 プライバシーガラス 電動格納ミラー アイドリングストップ プライバシーガラス ドアバイザー 盗難防止装置
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※価格は支払総額
2代目 LA350S/360S型(2017年~)
2017年5月にフルモデルチェンジした2代目ミライースは、デザインなどを一新し登場しました。初代とコンセプトはそのままに、デザインの変更&燃費の向上が行われました。私が1週間試乗させて頂いたのは、2代目ミライースになります。
エクステリア
全長 |
3,395mm |
全幅 |
1,475mm |
全高 |
1,510mm |
(2023年10月時点で発売中グレードB:4WDのスペック情報より)
初代よりも、車高が少し高くなりました。ボディカラーは白やグレーに加え、パキッとした黄色などの目立つ色もたくさん用意されています。
フロントのデザインが変更され、かっこいいデザインになりました。折り紙を折ったかのような、直線的なエッジがカクカクしていて私好みです。
インテリア
室内長 |
1,935mm |
室内幅 |
1,345mm |
室内高 |
1,240mm |
(2023年10月時点で発売中グレードB:4WDのスペック情報より)
前席の足周りは広々空間で、座面を1番下にした状態でのヘッドクリアランスは拳5個分、上まであげるとヘッドクリアランは拳2.2個分と車高に関しても◎です。
後席は前席を1番後ろにした状態でシートから膝までの距離は拳2個分、1番前にした状態だと拳6個分くらいと、狭くはありませんでした。
デザインはベースグレードに近づくにつれて樹脂部分が増えていき、商用車感が増していくというイメージを持ってもらえると分かりやすいです。上級グレードはシートの柄が葉っぱを思わせるようなデザインになり、乗用車感が増します。
装備
社用車として購入するユーザーも多いからか、車内でご飯が食べやすく収納スペースが多い印象です。ドア内側部分には小物が入れられるスペースもあります。
初期では不評だったドリンクホルダーは両サイドに付き、紙コップや600mlのペットボトルが入ります。初代で欲しかった装備が追加され、とても過ごしやすい車内となっています。
走行性能・燃費
小回りがとても効くので、ちょっとUターンをしようというときも楽々でした。なにせ、街乗りしやすい印象です。意外だったのはとてもキビキビ走るという点で、車重が軽いので、アクセルを踏んだらすぐに加速し、高速道路の合流も楽々でした。
初代では30.0km/L(JC08モード)だった燃費は、32.2km/L~35.2km/L(JC08モード)に向上し、さらにお財布に優しい仕様となりました。
安全性能
初代ミライースに搭載されていた「スマートアシストII」の進化版となる「スマートアシストⅢ」が搭載されています。高性能なステレオカメラを採用し、歩行者対応の衝突回避支援ブレーキやオートハイビームなどの機能を備えるなどしています。また、G“SAⅢ”/ X“SAⅢ”/ L“SAⅢ”/ B“SAⅢ”グレードでは、フロントに2個、リアに2個のコーナーセンサーを標準装備しています。
グレード
外装のメッキ部分を省き、ビジネスデッキボードを標準装備した「B」が2代目ミライースから追加されました。キーレスエントリーなどが搭載され、Bグレードに加飾がプラスされたグレードです。
その上のグレードが「X」、最上級グレードが「G」となっています。各グレードに「SAⅢ」が付くとスマートアシストⅢが搭載されたグレードとなり、特別仕様車はさらに専用の設定が用意されたグレードです。
PR2代目ミライースの中古車
60.0 万円

L
禁煙車 ETC 盗難防止装置 キーレス CD再生 アイドリングストップ 横滑り防止装置 エアコン ドアバイザー ヘッドライト
67.4 万円

L
横滑り防止装置 ダイヤルエアコン オートライト キーレス 純正13インチスチールホイール アイドリングストップ
62.4 万円

L
禁煙車 リモコンキー オートライト アイドリングストップ ダイアル式エアコン 盗難防止システム 横滑り防止装置 ABS パワーステアリング パワーウィンドウ
77.3 万円

L SAIII
禁煙車 衝突軽減装置 コーナーセンサー オートマチックハイビーム 車線逸脱警報 誤発進抑制機能 オーディオ 盗難防止装置
49.8 万円

X SAIII
スマートアシスト3 LEDヘッドライト Bluetooth ETC パワーウインドウ バニティミラー パワーウインドウ プライバシーガラス
77.9 万円

L
禁煙車 純正CDオーディオ ドライブレコーダー ドアバイザー キーレス アイドリングストップ パワードアロック リアスポイラー ブラック/ホワイトファブリックシート パワーウィンドウ メッキエンブレム
69.9 万円

L
CDオーディオ アイドリングストップ オートライト エアコン ふらつき防止装置 ヘッドライトレベライザー パワーウィンドウ 盗難防止装置
84.9 万円

L SAIII
禁煙車 SDナビ バックカメラ Bluetooth フルセグ ドライブレコーダー スマートアシスト コーナーセンサー オートマチックハイビ―ム アイドリングストップ 横滑り防止装置 キーレスエントリー
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※価格は支払総額
私がミライースをおすすめする理由
車両価格だけではなく、維持費もお財布に優しいという車はなかなかありません。乗り心地・居住性・走行性能の面から考えてもコスパは◎で、街乗りを中心に考えているという方はサイズ的にもピッタリの車です。
ちなみに中古車市場で購入をされる方は、断然新しい型の方をおすすめします。デザインは好みがありますが前述にも記載してあるとおり、快適性能や燃費、装備などが充実しているからです。
その代わり、程度の同じ個体の価格を比べると、新型の方が高くなってしまうケースが一般的でしょう。ですが、年単位で使い続けるということを考えると、使いやすい新型を選ぶことがマスト事項だと感じます。
まとめ
ということで、今回はミライースをご紹介してきましたが、いかがでしたか。 結論からいうと、「大人2人で乗る」or「大人2人+小学生くらいの子供2人」なら買いです。
選ぶ年式によって備わっている機能も変化するので、中古車探しの際はフルモデルチェンジやマイナーチェンジの時期を確認しておきましょう。車内の広さから乗車人数(体格)や積める荷物は少なめという点を考慮し、自分のライフスタイルに合えば購入をおすすめします。
▼ライタープロフィール
・名前(本名):矢田部明子
・肩書:自動車ライター
・プロフィール:中学生の頃にクルマのメカニズムに興味を持ち工業高等専門学校に入学後、専門的な知識を学ぶ。愛車は「ランドクルーザー60→ランドクルーザー76」とクロカン四駆好き。唯一の癒しは、週末にオフロードに出かけること!クルマのメンテナンスなど工業高等専門学校で学んだ知識と経験を活かして、様々な角度からお役立ち情報をお届けしていきたいと思います。