【調査レポート】車の人気ジャンル分析レポート:第6回 欧州SUV
「人気ジャンル分析レポート」の第6弾は、欧州SUV。主な対象モデルはVW T-ROCやTiguan 、アウディ Qシリーズ、メルセデスベンツ GLシリーズにBMW Xシリーズ、プジョー 2008と3008、5008、フィアット 500X、ランドローバーなどなど。手軽なコンパクトタイプから高級モデルまで、欧州のメーカーからは多様なSUVが展開されています。
国産SUVに劣らない人気を見せる欧州SUVですが、両者に違いはあるのか? 主な使い道は? などを調査します。
■はじめに
SUVとは「スポーツ・ユーティリティ・ビークル(Sport Utility Vehicle)」の略称で、日本語に直訳すると「スポーツ用多目的車両」。つまりスポーツやレジャーをはじめ、買い物などの普段の足としてまで、あらゆる目的に使える車ということ。4WD(四輪駆動)色が強く、アウトドアイメージが高いのも特徴です。国内ではミニバンよりも趣味性が高く、それでいてたくさんの荷物や大人数を乗せられるとして、ファミリーにも人気のジャンルです。
現在、SUVは世界的なブームで、国内メーカーはもちろん海外メーカーからもたくさんのモデルが発売されています。なかでも欧州車ブランドがリリースするモデルは、SUVならではのアウトドアイメージと、欧州車ならではの高級感や高いデザイン性を両立。国内でも多くのファンに支持されています。
今回はそんな欧州SUVについて、全国1101名の方にイメージ調査を実施しました。以前、SUV全般についての調査を実施しましたが、その結果との違いを比べてみるのも面白いかもしれません。
■調査概要
調査内容:「車」に関するアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2022年12月19日~2022年12月27日
有効サンプル数:20~70歳の男女1101名
■調査結果のサマリー
「欧州車」というハードルの高さがあるためか、現在欧州SUVを所有している、また所有していたという方は全体の1/4強とやや少なめ。しかし、半数以上の方が「いつか所有してみたい」と回答していることに驚きです。多くの方にとって、欧州SUVはいつか乗ってみたい憧れとして認知されているようです。
そんな高人気を誇る欧州SUV最大の魅力は「車体デザイン」とのこと。さらに、オーナーの多くはアウトドアアクティビティーを積極的に楽しんでいることがわかりました。
他にも4WDは必須か否かや、購入時の比較検討車種に関する質問などから、多くの方は高級車ではなく、アウトドア車として欧州SUVに接していることが浮き彫りになりました。その詳細は、ここから紹介する調査結果を読んでいただければ、と思います。
■調査結果
「いつか所有してみたい」が半数超え
国産車と比べると、どうしてもハードルの高さを感じる欧州車……しかもSUV限定ということで、「現在所有している」のは12.8%、「かつて所有していた」も13.5%とやや低め。
しかし、「いつか所有してみたい」は52.4%と半数を超えています。多くの方は欧州SUVの所有歴はないながらも、いつか乗ってみたいと肯定的に考えているようです。
ちなみに以前のSUV調査では『所有したいと思わない』が14.7%で、今回は15.7%とあまり変わらず。SUVに否定的な人は15%前後と、一定数でまとまっているようです。
デザイン性の高さに圧倒的な支持が集まる
回答のうち、半数以上を集めたのが「車体デザイン」(56.5%)。欧州SUVに肯定的なイメージを持つ人のほとんどが、その車体デザインに魅力を感じているようです。ちなみに2位は「居住空間の広さ、快適性」の19.6%なので、圧倒的な支持を集めたといえるでしょう。
3位は「走行性能」(19.0%)で、「高級感」(15.7%)、「荷室の広さ」(12.6%)と続き、欧州車ならではの「走行性能」や「高級感」、SUVならではの「居住空間」や「荷室」の広さが交互に支持を集める結果となりました。
また、欧州車といえばBMWやアウディ、プジョーなど、ブランド自体が好きだというコアな車ファンも多い印象ですが、今回の調査では「ブランド、メーカーが好き」だという人は10.4%に留まりました。
アウトドアアクティビティに使いやすい
欧州SUVを所有している、もしくは所有していた290人に聞いたところ、「頻繁にある」(22.4%)と「月に1回はある」(27.9%)と答えた人が過半数という結果に。つまり、欧州SUVのオーナーの半数は、月に1回以上はキャンプなどのアウトドアを楽しんでいるということがわかりました。
逆に、「年に1度もない」という方は6.9%、「興味もないし使ったこともない」は6.2%、「興味はあるが、使ったことはない」は10.0%と少数派。
これらの数値は、以前のSUV調査とほぼ同じでした。
SUV=4WDのイメージは強い
もっとも多かった回答は「できれば4WDが良い」の53.5%で、2位は「絶対必要」で24.6%。半数以上の方が4WDを希望していますが、逆にいえば53.5%の方は「絶対必要」と思っているわけではないということ。
つまり条件次第では2WD(二輪駆動)でもよいということなのですが、その条件とは何なのか? 気になるところです。
ちなみに以前のSUV調査でも、数値はほぼ同じ。ただ、欧州SUVの方が「絶対必要」の数値がやや高めで、4WDに強いこだわりを持つ方が多いようです。
車種が豊富なため、価格帯はバラバラに
もっとも多かった回答は「351万〜400万円」でしたが、その割合は11.0%。他の価格帯も10%前後で、どれかひとつの価格帯が群を抜くということはありませんでした。
しかし、トップ4つの価格帯すべてが「301万〜500万円」に収まっていて、その割合は56.5%となりました。少し広めではありますが、この“200万円の幅”が、欧州SUVの購入価格のコアゾーンといえそうです。
「欧州SUV」とひと口に言っても、VW T-ROCやプジョー 2008、フィアット 500Xといったコンパクトなモデルから、メルセデスベンツ GL550やBMW X7といった高級車までさまざまです。購入価格帯の広さからも、車種豊富な欧州SUVがクラスを問わず、満遍なく人気があることが判明しました。
ライバルは世界のSUV全般
車を購入する際、他車種や他ジャンルと比較検討する方は多いでしょう。欧州SUVの場合、どういった車種と比較するのでしょうか。
もっとも多かった回答は「国産SUV」で、32.2%でした。次がJeepなどの「米国SUV」(20.6%)、3番目に多かったのが「他の欧州SUV」となりました。
続くのは「欧州ステーションワゴン」(14.7%)、「欧州セダン」(6.3%)。欧州SUVを所有するユーザーは、その選択条件として、欧州車であることよりもSUVであることを優先するのだとわかりました。なかでも、車種が豊富で入手、維持しやすい国産SUVを最大の比較検討モデルとして挙げる方が多かったのだろうと予想できます。
維持費、保険料、車体価格など、財布には厳しい
回答は比較的分散しましたが、「車検や修理代が高い」(20.7%)、「税金、保険料が高い」(13.4%)、「購入価格が高い」(7.9%)、「燃費が悪い」(6.7%)といった経済性を指摘するものが多かったことが印象的です。車体や排気量が大きいモデルも多いため、財布に優しくないことも多いようです。
他には「車高が高く乗り降りが大変」(15.4%)や「サイズが大きく運転が大変」(8.1%)といった、車体サイズに関する不満を挙げる声も多くありました。
ただ、ひと昔前であれば、欧州車といえば「故障やトラブルが多い」、「修理やメンテナンスをしてくれるお店が近くにない」といった問題をよく聞きましたが、今回の調査ではごく少数。今や「欧州車は身近な存在になった」といえるのではないでしょうか。
まとめ
アウトドアイメージに高級感、さらにスポーティーさを打ち出したモデルなど、欧州SUVにはさまざまな面がありますが、実際に調査を進めてみると、意外にも以前おこなったSUV調査と大きな差がないことがわかりました。
印象的だったのが、アウトドアアクティビティーに使用する人が多かったことと、4WDへのこだわりです。欧州SUVを遊びのための車として使っている人が多いことが判明しました。
また、そんな印象を裏付けるのが、Q6の比較検討車種についての結果です。国産、米国、欧州と、生産地の異なる3つのSUVがトップを独占しました。欧州SUVのユーザーが選択条件として、欧州車であることよりもSUVであることを優先していることは、欧州SUVのイメージを知る上で重要な発見といえるでしょう。
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