ドライブレコーダーに関する実態調査
社会問題となっている「あおり運転」の抑止力や事故の際の証拠映像として、急速に広まっているカー用品がドライブレコーダー。実際の使用目的やトラブルなどについて、アンケート調査を実施しました。
■はじめに
近年、大きな社会問題として新聞やニュースを賑わせているのが「あおり運転」。一歩間違えば大事故に繋がりかねない危険行為として、厳罰化などが進められていますが、その予防策のひとつとして急速に普及しているのが「ドライブレコーダー」です。
ドライブレコーダーとは、その名の通り「運転を記録するもの」。車のフロントガラス、またはフロントとリアの前後2箇所に小型カメラを取り付け、走行動画を録画し続けます。これによって、あおり運転や事故などのトラブル時に役立てようというものです。あおり運転に関しては、「監視している」と相手に知らせることで抑止力になるといわれています。
今回、ネクステージではそんなドライブレコーダーに関するアンケート調査を実施しました。全国各地からご協力いただいた1082名で、男性60%、女性40%。年齢は21〜70歳となっています。
ドライブレコーダーはドライバーに本当に必要とされているのか? また、どのように役立てられているのか? など、その実態を明らかにしました。
■調査概要
調査内容:車に関するアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2022年10月26日~2022年11月7日
有効サンプル数:21~70歳の男女1082名
■調査結果のサマリー
普及しているといわれるドライブレコーダーですが、今回おこなった調査によると装着率は61.1%。そのうち前後2カメラ式が最も多く、30.0%の方が装着しているという結果になりました。やはり、あおり運転の抑止にはリアカメラが有効なため、こうした結果になったのでしょう。
実際にQ2「ドライブレコーダーを導入した理由」では、27.5%の方が「あおり運転の抑止効果」と回答しています。
対してQ3「ドライブレコーダーを導入する際に重視するポイント」では「価格」が最も多い28.7%を記録しました。また、Q4「ドライブレコーダーを導入しない理由」でも「価格が高い(33.3%)」が最も多い結果となりました。
事故の際や運転トラブルの防止が期待できるドライブレコーダーですが、多くのドライバーにとって価格がネックとなっていることがわかります。
また、ミスやトラブルに関する質問(Q7)では「映像が記録されていなかった」と「映像を間違って消してしまった」がトップ。
ドライブレコーダーには、より購入しやすい価格と使いやすさが求められているといえるでしょう。
■調査結果
全体の6割超がドライブレコーダーを装着済み
まずは車にドライブレコーダーを装着しているかについての質問。回答者の61.1%が装着しているという結果になりました。じつに半数以上が導入しており、多くの方が今やドライブレコーダーは必須の装備と考えているのではないでしょうか。
なかでも特に多かったのが「前後2カメラ式を装着(30.0%)」。あおり運転の抑止にも役立つため、リアにもカメラを装着する方が3割を占めました。
しかし、装着していない方も29.9%いることにも注目。そのうち「装着したいと思っている」方は24.6%ですが、「装着したいと思わない」方も全体の5.3%いました。
事故との備えが圧倒的多数
当然ながら「事故の際の証拠のため」が圧倒的多数で54.2%を獲得。続いて、「あおり運転の抑止効果」が27.5%となりました。
あおり運転の予防として装着している方は全体の半分以下という結果に。これを多いと見るか、少ないと見るかは読者の皆さんでも感想がわかれるのではないでしょうか。
走行映像が記録できるということで「ドライブの記録(思い出作り)」や「SNSなどへの投稿」を目的とした方も少なからずいるようです。
ともかく、ドライブレコーダー導入の動機としては、多くの場合、まずは「事故の際の証拠のため」がメインとしてあり、「あおり運転抑止」や「ドライブの記録」などが補完的な動機づけとなっているようです。
「価格」と「仕様」がドラレコ導入時のポイント
ドライブレコーダーで重視するポイントは「価格(28.7%)」と「カメラの仕様(25.5%)」がともに半数前後を占めました。ここから、多くの方は価格を重視しつつ、カメラの仕様を決定しているという実態が浮き彫りに。
続いて、「カメラの性能(15.4%)」や「操作のしやすさ(8.3%)」などを重視しているようです。
駐車時にもカメラを起動できる「駐車監視機能」は4.9%と振るわず。多くの方は、ドライブレコーダーには走行時の記録を期待しているようです。
積極的につけたい理由がなければ、導入には至らない
Q1で「装着したいと思わない」と答えた57人に質問しました。
最も多い回答が「価格が高い(33.3%)」。Q3でも最も重視されるのが「価格」でしたから、ドライブレコーダー普及の最大のポイントは「価格」だといえそうです。
そして「特に理由はない(21.7%)」、「これまで装着していなかったから(17.4%)」が続きます。事故や交通トラブルが起きた時以外はほとんど出番のないドライブレコーダーだからこそ、積極的につけたいという理由がなければ、導入には至らないのでしょう。
車内の音声や行き先が明確になるため、プライバシーを心配する方も少なからずいらっしゃいました。後の質問にも出てきますが、「プライバシー」はドライブレコーダー最大のデメリットといえるでしょう。
“万が一のためのカー用品”をあらためて認識
オーディオやカーナビ、アルミホイールなど、カー用品やカスタムパーツを導入すると性能がよくなったり、ドライブが楽しくなったりするものですが……ドライブレコーダーを装着しても50.5%の方が「役に立ったり、変わったことはない」と回答。
そう、そもそもドライブレコーダーは事故や交通トラブルの際に役立つアイテムのため、ほとんどの方にとって、導入したことで何かが変わることはありません。むしろ、役に立っていないことが幸せなことといえるかもしれません。そこは保険と同じといえるでしょう。
それでも「あおり運転の抑止になった(13.8%)」、「ドライブの映像を楽しむことができる(13.0%)」、「運転が丁寧になった(14.2%)」など、実際に変化を感じた方も少なからずいるようです。
映像を記録したあと、“次の一手”がほしい
支持を得た回答の多くは「警察や任意組織への連絡(26.8%)」や「保険会社や販売会社への連絡(22.85%)」、「オーナーや任意組織への連絡(18.5%)」など、トラブルに遭遇した際にとるべき次の一手がドライブレコーダーでできるようになってほしいというものでした。
すでに保険会社と連携したドライブレコーダーはありますが、今後、さらに機能を強化した製品が発売されることを期待したいものです。
また、ドライブレコーダー最大のデメリットともいえる「プライバシー」について、保護機能を期待する声(7.5%)もありました。ほかにも「安全運転への寄与」が9.5%。
ただし、これ以上の性能を希望しない、つまり現状で満足している方も10.8%いたことも付記しておきます。
いざという時にために操作方法を知っておきたい
自動車販売店や用品店などで装着してもらえば、基本的には操作不要で、車の電源のオンオフと連動するのがドライブレコーダーです。そのため、ミスなどは起こりにくいかと思いきや……「映像が記録されていなかった」という方が10.3%、「映像を間違って消してしまった」が7.7%。つまり18%が「映像を保存できなかったことがある」ということ。
操作不要だからこそ説明書を読まない……ではなく、いざという時に確実に使えるように、映像の保存方法などはしっかりと確認しておきたいものです。
同様に、「じつは使い方がわからない」という方が11.9%もいる点も、見逃せないポイントといえるでしょう。
■まとめ
今回の調査によって、6割以上の方がドライブレコーダーを導入していることがわかりました。その目的として、半数以上が「事故の際の証拠のため」。対して、ドライブレコーダーのもうひとつの役割として注目されている「あおり運転の抑止効果」は27.5%に留まっています。
しかし、Q2を見る限り、上記2つがドライブレコーダーの最も大きな役割であることに変わりはないようです。
今後、トラブルの際にドライブレコーダーを通じてよりスムーズに保険会社や販売会社などとの連携をおこなえるようになれば、さらに普及は進むのではないでしょうか。
ただし、今回の調査を通じて見えてきたのが、多くの方が積極的な理由で導入しているわけではないということ。実際に「映像が記録されていなかった」や「使い方がわからない」という方が多いのも、ドライブレコーダーに積極的な興味を持っていないことの表れではないでしょうか。
これでは今後、どれだけ機能がアップしても意味がありません。
ドライブレコーダーを装備して安心……ではなく、いざという時に使いこなせるようにしておきたいものですね。あらためてそう感じた調査結果でした。
■ネクステージについて
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