フォルクスワーゲングループの傘下自動車メーカーはどこ？各メーカーの人気中古車もご紹介！
世界販売台数でトヨタとトップを争うドイツの「フォルクスワーゲングループ」の傘下には、世界的に有名な自動車メーカーが名を連ねています。しかし、フォルクスワーゲングループ傘下にどこの自動車メーカーが入っているのか知っているという方は、意外と少ないのではないでしょうか。
そこで今回はフォルクスワーゲングループの傘下自動車メーカーと、各メーカーの人気中古車をご紹介します。フォルクスワーゲングループの自動車の魅力を確認していきましょう。
※目次※
・フォルクスワーゲングループの傘下には世界的に有名な高級自動車ブランドメーカーがずらり
・フォルクスワーゲングループ各メーカーの中古車での人気車種を紹介
・中古車選びで大切なのは避けたほうがよい車を知っておくこと
フォルクスワーゲングループの特徴
ドイツの有名自動車メーカーグループ「フォルクスワーゲングループ」は、フォルクスワーゲンを筆頭に12のブランドを有しています。
グループ傘下の高級自動車ブランド、アウディやポルシェ、アウトモービリ・ランボルギーニなどは誰もがその名を聞いたことがあるといってよいでしょう。こうした圧倒的な人気を誇るフォルクスワーゲングループの特徴について見ていきましょう。
フォルクスワーゲングループとは
大自動車メーカーグループ、フォルクスワーゲングループはドイツのニーダーザクセン州ヴォルフスブルクに本社をおく自動車の開発・製造・販売を行うグループ会社です。中核となるフォルクスワーゲンと傘下の会社群を総称して、フォルクスワーゲングループとしています。
フォルクスワーゲンは第二次世界大戦前にナチス政権が設立した「国民車製造会社」から製造工場と製品設計のみを受け継いだ、元国策企業です。多様な自動車を扱う国際的自動車メーカーグループとしての位置付けを確立するため、特に国際市場においてはフォルクスワーゲングループの名称を使用しています。
グループの傘下にはアウディやアウトモービリ・ランボルギーニ、セアト、ポルシェなどの名だたる高級自動車メーカーが名を連ね、2018年には全世界で過去最高のグループ総販売台数1,083万台を記録しました。
フォルクスワーゲングループがこれほどまでの人気を誇るのは、安全性と実用性を追求した高品質車の製造に終始していることも理由に挙げられます。中国では2018年に自動車市場全体が前年比を割る下火の状況にある中、フォルクスワーゲングループは前年比微増の販売台数を記録するなど市場シェアを拡大しています。
フォルクスワーゲングループの傘下ブランド
フォルクスワーゲングループの傘下ブランドはさまざまですがありますが、ここでは代表的なブランドをご紹介します。
・フォルクスワーゲン
もとはナチス政権による国策企業として国民車を生産していたことから、現在もドイツでは大衆車メーカーとして浸透しています。しかし、日本では国産車の1.5倍~2倍程度の販売価格で取引されているため、高級車としての位置付けの印象が強い自動車メーカーです。
・アウディ
吸収・合併などの不遇の時代を経て、1964年にフォルクスワーゲングループの傘下に入りました。以降は、ベンツやBMWなどと同等ランクに位置する高級車ブランドとして確固たる地位を築いています。
・アウトモービリ・ランボルギーニ
フェラーリのライバルとして名高い高級スポーツカーブランド、アウトモービリ・ランボルニーギは、1999年にフォルクスワーゲングループの傘下に入っています。
・セアト
イタリアのフィアットのモデルをライセンス生産することでスペイン最大の自動車メーカーへと上りつめたセアトは、主力事業となっていたフィアットが撤退して以降の1982年にフォルクスワーゲングループと業務提携を果たしました。その後の1993年には完全子会社となっています。
・シュコダ・オート
チェコで市場シェア第1位を誇る自動車メーカー、シュコダ・オートは第二次大戦後に国有企業になりました。国の体制が変わった1989年に民営化に動き出し、1991年にフォルクスワーゲングループの傘下に入り民営企業として新たなスタートを切っています。
・ベントレー モーターズ
イギリスの高級スポーツカーブランドとして名高いベントレー モーターズは、世界大恐慌を要因とする経営難を発端に身売りを繰り返した歴史があります。ロールス・ロイス社→イギリス国による国有化→ヴィッカース社と渡り歩き、1998年にフォルクスワーゲンの傘下に入りました。
・ブガッティ・オトモビル
フランスの自動車メーカー、ブガッティ・オトモビルはかつて高性能スポーツカーやレースカーブランドとしてその名を知らしめましたが、創業者の死後自動車製造から撤退してしまいました。
以降ブランド復活を図るも経営破たん、倒産という苦難の経緯をたどり、1998年にフォルクスワーゲングループが商標権と製造販売権を獲得し完全子会社化しています。
・ポルシェ
高級スポーツカー、レーシングカーブランドとして名高いポルシェは、フォルクスワーゲンと同じドイツの自動車メーカーです。2008年には一時フォルクスワーゲンを傘下に収めましたが、その後経営状況が悪化し2012年にフォルクスワーゲングループの完全子会社となっています。
・スカニア
大型トラック、バスを主力商品とするスカニアは、スウェーデンに本社を置く重工業会社です。2014年にフォルクスワーゲンがスカニア株式の90%以上を取得し、完全子会社化に成功しています。
・MAN
ディーゼルエンジンのパイオニアであるルドルフ・ディーゼルが在籍していたことで有名なMANは、ドイツのトラック市場で上位のシェアを誇ります。2012年にフォルクスワーゲングループがMANの株式保有率を7割強に上げたことで、実質的にグループの傘下となりました。
フォルクスワーゲングループの傘下「フォルクスワーゲン」
日本におけるフォルクスワーゲンの人気は、数多くの海外自動車メーカーの中でも群を抜いているといえるでしょう。フォルクスワーゲンは力強さのあるデザイン性と実用性を兼ね備えた高級車として人気で、ゴルフやポロなどの車種が特に有名です。ここではフォルクスワーゲンの概要と、人気の車種について紹介します。
フォルクスワーゲンとは
フォルクスワーゲンは第二次世界大戦前のナチス政権時代に国有企業として1937年に誕生した国民車製造会社が前身です。戦後、イギリス軍管理下で工場と製品設計を受け継ぎました。フォルクスワーゲンの社名はドイツ語で「国民車」を意味し、ドイツでは一般大衆車ブランドとして広く浸透しています。
1980年代以降既存自動車メーカーの買収に積極的に乗り出し、中国や東・南欧州での製造・販売拠点の確保に加え、ランボルギーニやベントレー、ポルシェなどの高級車ブランドも傘下に収めました。現在では世界的な自動車メーカーグループとしての地位を確固たるものとしています。
フォルクスワーゲンで人気の中古車「ゴルフ」
1974年に生産が始まって以降現在にいたるまで販売を続けている「ゴルフ」は、累計販売台数3,500万台を超える欧州で最も成功を収めたといえるメガヒットモデルです。「ゴルフ」は「トヨタ・カローラ」に次いで世界の車種別歴代総生産台数2位にランクインしています。
「ゴルフ」の現行モデルは、FF式の欧州における乗用車分類方法Cセグメントに属するハッチバック車です。ハッチバックスタイルはコンパクトでシンプルなボディでありながら室内や荷室空間を広く確保してあり、高い実用性を誇ります。
また「ゴルフ」は幅広いラインナップをそろえている点も、支持を得ている要因といえるでしょう。日本では初代モデルから輸入・販売されています。
フォルクスワーゲンで人気の中古車「ポロ」
フォルクスワーゲンの中核モデルである「ポロ」は、前輪駆動のコンパクトカーです。「ゴルフ」同様フォルクスワーゲンの主力モデルで、当初はゴルフの廉価版車種として登場しました。
しかし1994年に発売された3代目モデルで車体の剛性から外形、内装の仕立てをより上質なものとしたことで、これまでの「廉価な実用車」の位置づけから脱却を果たしました。現在は「ゴルフ」と同等の水準をもつ上級車として浸透しています。
「ポロ」の車名は、馬に乗ってボールを蹴る団体馬術競技のポロに由来して名づけられたものです。
フォルクスワーゲングループの傘下「アウディ」
アウディがフォルクスワーゲングループの傘下に入ったのはグループ企業の中でも最も早く、1964年のことです。ここでは、フォルクスワーゲングループの傘下に収まって以降もブランドの独創性を維持するアウディの概要と、人気車種について紹介します。
アウディとは
かつては独立した自動車メーカーであったアウディですが、第一次世界大戦後の不況に対抗するためホルヒ、ヴァンダラー、DKWのドイツ国内自動車メーカー3社と合併しアウトウニオンという連合会社を設立しました。
以降アウディ車の販売を続けていましたが、第二次世界大戦が起こり自動車の生産ができなくなったことで再度経営不振に陥り、1956年にダイムラー・ベンツ社、1964年にはフォルクスワーゲングループの傘下に入ります。アウディは高級ブランドイメージを維持し続けており、ベンツ、BMWと肩を並べる高級車ブランドです。
アウディで人気な中古車「A4アバント」
「A4アバント」は、全世界で累計1,200万台以上の販売台数を記録するアウディのベストセラーモデルです。アウディにおける「アバント」はステーションワゴンタイプのことで、独創性のあるボディスタイルが厚い支持を集めています。
大胆に伸びるルーフラインやフロントからリヤをくっきりと描くショルダーラインなど、外観の仕立てのよさはアウディの持ち味です。また「A4アバント」ではロングホイールベースとショートオーバーハングを採用することで、室内空間を広げて居住性を高めつつ軽快感のある快適な走行性能を獲得しています。
アウディで人気な中古車「TTクーペ」
「TTクーペ」は1998年に登場して以降、アウディデザインを象徴するコンパクトスポーツカーとして長年人気を博してきました。アウディのアイデンティティともいえるシングルフレームグリルに加え、初代「TT」から続くアイコン的存在である正円のフューエルキャップも搭載するなど、初代モデルのエクステリアを残したデザインを採用しています。
アウディの「TTクーペ」ではすべてのラインナップに「スタートアップシステム」と「エネルギー回生システム」を搭載しているため、リアルスポーツカーとして刺激的な走行が可能です。
フォルクスワーゲングループの傘下「ランボルギーニ」
もとは農業用トラクターの製造・販売からスタートしたランボルギーニですが、現在はイタリアの高級スポーツカーメーカーとして確固たる地位を築いています。ここからは、アウトモービリ・ランボルギーニの概要と人気車種について見ていきましょう。
ランボルギーニとは
アウトモービリ・ランボルギーニは、1962年にフェルッチョ・ランボルギーニが設立したトラクターメーカーが前身です。農業用トラクターで成功を収めていたランボルギーニが現在の高級スーパーカーブランドへと変化を遂げたのは、創業者フェルッチョ・ランボルギーニ愛用のフェラーリに抱いていた不満を補う新たな車を求めたことがきっかけでした。
1971年にボリビアで起こったクーデターを理由に前政府が5,000台のトラクター購入の契約を破棄したことを発端にして、ランボルギーニはたちまち資金難に陥ります。さらに1978年にはBMWから委託を受けたM1車の生産に遅れが出たことで契約を破棄され倒産し、一時イタリア政府の管理下となりました。
1999年にアウディの傘下に入って以降はアウディの力添えによって品質と信頼性を向上させ、現在のランボルギーニのブランド地位を獲得しています。
ランボルギーニで人気な中古車「ウラカン」
スペイン語でハリケーンを意味する「ランボルギーニ・ウラカン」は、2013年に販売終了となったランボルギーニ最大のヒット車種「ガヤルド」の後継モデルとして発売されました。
「ウラカン」最大の特長はスーパースポーツカーとしての高い性能を持ちつつ、運転がしやすく日常的な快適性を実現していることです。ルーフには日本の折り紙から着想を得た独創的なラインを採用しています。「アウディ・R8」とは兄弟車の関係です。
ランボルギーニで人気な中古車「ガヤルド」
「ランボルギーニ・ガヤルド」は別名「ベビーランボルギーニ」とも呼ばれ、コンパクトでスタイリッシュなボディデザインと高い走行性能を両立しているモデルです。販売終了となった現在でも、比較的低価格でありながらランボルギーニの魅力を存分に堪能できるシリーズとして高い人気を誇っています。
「ガヤルド」のフレームやエンジンなどはアウディの技術を共有しています。搭載されているV10エンジンは瞬時の加速もスムーズな圧倒的パフォーマンスを発揮するもので、「ベビーランボルギーニ」の別称がかすれるほどの最高スペックを持つ一流スーパーカーです。
フォルクスワーゲングループの傘下「ポルシェ」
「ポルシェ」は、高級スポーツカーやレーシングカーを製造する自動車メーカーです。メルセデス・ベンツやボルボ、アウディなどの設計開発にも多く携わっていて、ポルシェが独自にもつ技術を惜しみなく内外に提供しています。ここでは、ポルシェの概要と人気車種について見ていきましょう。
ポルシェとは
ドイツの高級車メーカー、ポルシェは1930年代に「フォルクスワーゲン・タイプ1」を設計した技術者フェルディナント・ポルシェがデザイン事務所として設立したのが始まりです。
1948年からは自動車メーカーとして自社製品の製造・販売も行っています。1964年に発売した「ポルシェ911」は高級スポーツカーの代名詞的存在として現在に至るまで50年以上厚い支持を得る人気車種です。
長らく2シーターの高級スポーツカーに特化して事業展開してきたポルシェでしたが、1990年代に訪れた不況に対抗するため低価格のロードスター「ボクスター」の製造・販売に乗り出しました。
「ボクスター」の投入により業績がみるみる回復したポルシェは、さらなる事業拡大を目論んで2005年フォルクスワーゲンの株式20%を取得しました。2008年までに43％まで比率を上げ、傘下に収めようとするものの資金繰りに苦慮してしまいます。
最終的には2012年フォルクスワーゲンがポルシェの株式をすべて取得し、事実上フォルクスワーゲングループの傘下となりました。
ポルシェで人気な中古車「911」
「ポルシェ911」は1964年に初代モデルを発売して以降、現在にいたるまで最も高い走行性能をもつスポーツカーとして人気を博してきたポルシェブランドを象徴するモデルです。
「911」のベーシックモデルである「カレラ」は、RR式（リアエンジン・後輪駆動）がもつパワフルな挙動や加速感、軽快なハンドリング、高速走行性能の安定性など、ドライバーの心を捉えて離さない圧倒的な魅力を兼ね備えています。
またリアシートが付いている点や、拡張できるラゲッジスペース、快適な居住空間も「911」がもつ独自の魅力でしょう。
ポルシェで人気な中古車「カイエン」
「ポルシェ・カイエン」はポルシェで初めてのSUV、5ドア車で、「新しいかたちのスポーツカー」と銘打って登場しました。ポルシェとフォルクスワーゲンの共同開発により誕生した戦略モデルであることから、「フォルクスワーゲン・トゥアレグ」と共通のFFベースプラットフォームを備えています。
「カイエン」はオフロードも十分に走破する性能をもちつつ、ポルシェが誇る独自の軽快なハンドリングと走行性能、外観をもつモデルです。
中古車を購入するときの注意点
輸入車を購入したいと思ったときは中古車の選択も検討するとよいでしょう。中古車選びにあたっては、あらかじめ確認しておくべきいくつかの注意点があります。ここでは、中古車で避けたほうがよい車の状態、中古車を選ぶときに確認するポイント四つを確認していきましょう。
中古車で避けたほうが良い車の状態を知っておく
下記の条件に該当する状態の中古車は避けるようにしましょう。
- ・修復歴がある車
- ・水没車
- ・塩害車
通称「事故車」ともいわれ、事故などで車体のフレーム部分に損傷を受けて修理した中古車は相場を大きく下回る販売価格が魅力ではあるものの、性能や安全性に大きな不安要素があります。修復歴は車種情報に記載することが義務となっているため、あらかじめチェックするようにしましょう。
水没車の場合、修復歴に記録は残りません。しかし、水害を受けた車は電装系統に支障をきたすことが多く、高額な修理費が必要となる懸念があるため避けたほうがよいでしょう。
潮風による被害を受けた塩害車の場合には、車体のどの部分に「さび」が生じているのかを注意深く観察することが大切です。さびが外装に留まっている程度であればコーティングで隠せますが、フレームや内部部品にまでさびが及んでしまっている場合には車の機能自体に損傷を与える可能性があります。
中古車を選ぶときに確認するポイントは4つ
中古車選びでは、以下の四つのポイントを確認するようにしましょう。
- ・走行距離
- ・年式
- ・車検の有無
- ・保証が付いているか
よい中古車は「走行距離は10万キロまで」という認識が一般的ではありますが、実際は10万キロを超える中古車であっても問題はありません。中古車の寿命は単純に走行距離だけでは計れないため、性能に問題があるのかないのかという視点で車選びをすることが大切です。
年式についても走行距離と同様で、「10年以内がよい」という認識が必ずしも正であるとはいえません。外観や内装がきれいなものが欲しい場合は、6年以内の年式の中古車を選ぶとよいでしょう。
中古車の場合、「販売価格に車検整備費を含んでいる」「車検はするが費用は別途で必要」「車検整備自体なし」の三つのパターンがあります。車検は残期間が長いほうがよいため、納車時に車検を行う中古車がおすすめです。
保証に関しても車検同様、付いているものを選びましょう。保証の内容は販売店によって異なるため、契約前に確認しておくと安心です。
中古車販売店を選ぶコツ
よい中古車販売店を選ぶには、以下の点をチェックしましょう。
- ・対応がしっかりしているか（疑問に真摯に答えてくれるか）
- ・諸費用が明確か（車体価格を安く見せるために、諸費用に利益を上乗せしていないか）
- ・おとり在庫ではないか（スペックが高いにも関わらず異常に安い価格で提示して客寄せをしていないか）
- ・口コミ評価はよいか
口コミは中古車販売店を利用したユーザーの生の声です。すべてを鵜呑みにせず、相対的に判断しながら目を通しておくとよいでしょう。
まとめ
フォルクスワーゲングループの傘下には、アウディやポルシェ、ランボルギーニなどの世界的に有名な自動車ブランドが名を連ねています。憧れのブランドの車種には名車と呼ばれるものも多く、現行車ではなくとも魅力のある車ばかりです。そうした車を手に入れたいと考えたとき、中古車は現実的な選択肢となるでしょう。
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