2代目カングーについて徹底解説!ボディサイズやエンジン、使い勝手を確認
ルノー・カングーは、ユーティリティーバンとして高い人気を誇ります。その2代目モデルは、初代の魅力を受け継ぎながらも、さらなる進化を遂げた1台です。2代目カングーの魅力を徹底的に分析し、その真の価値に迫ります。
※目次※
・カングーはフランスの自動車メーカー・ルノーが製造する多目的小型貨物車で、日本でも人気のあるモデル。
・2代目カングーは初代よりもサイズアップし重量も増加したものの、エンジンのパワーアップにより走行性能への影響は最小限。
・2代目カングーは多彩なシートアレンジや大開口スライドドア、広々とした荷室により高い利便性を誇る。
2代目カングーの概要
2代目カングーは、初代の特徴を受け継ぎながら進化を遂げた魅力的なモデルです。ボディサイズの拡大や性能向上、インテリアの質感アップなど、さまざまな面で進化を遂げました。その生産年代や市場での影響も興味深いポイントです。
2代目カングーの特徴、生産期間、そして3代目登場後の中古車市場への影響について詳しく見ていきましょう。
2代目カングーの特徴
カングーはフランスの自動車メーカー・ルノーが製造する多目的小型貨物車です。1997年に登場した初代モデルは広い荷室や優れた乗り心地などにより高い評価を獲得し、人気モデルになりました。元々は商業用途を想定して開発されたものの、自家用車としても高い人気を誇ります。
2代目カングーは、初代の特徴を受け継ぎながら進化を遂げました。先代よりもボディサイズが拡大し、居住性と積載性が向上しています。さらにインテリアの質感とデザインも大きく進化し、多彩な収納スペースや使いやすさも向上しました。
2013年8月以降、グレードは「ゼン」と「アクティフ」の2種類が設定され、仕事からレジャーまで幅広いニーズに対応します。
2代目カングーの生産年代
2代目カングーは、日本では2009年9月に販売が開始されました。本国フランスでは2007年から販売されており、日本での発売は約2年遅れです。
発売から約4年後の2013年8月には、外観デザインや内装の質感を向上させるマイナーチェンジが実施されます。このモデルチェンジにより、新しいルノーブランドの顔となるフロントグリルが採用され、より洗練されたデザインへと進化しました。
2代目カングーは、商用車ベースでありながら、乗用車のような快適性と安定した走りを実現し、多くのファンを獲得します。2020年のモデル末期まで、日本市場での販売台数はほぼ右肩上がりを続けました。
(参考:『カングー(ルノー)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
2代目カングーのボディサイズやエンジン性能
2代目カングーは先代モデルから大幅にサイズアップし、ミドルサイズのミニバンへと進化します。全長・全幅・全高のボディサイズ拡大により、室内空間と積載性が向上しました。
一方で重量も増加していますが、パワフルなエンジンとの組み合わせで走行性能への影響を最小限に抑えています。2代目カングーの具体的なボディサイズとそれがもたらす利点、エンジンの性能や車両重量について詳しく見ていきましょう。
2代目カングーの全長・全幅・全高
2009年9月に販売が開始された2代目カングーは、ボディサイズが大幅に拡大しました。全長4,215mm、全幅1,830mm、全高1,830mmとなり、先代と比べて全長が180mm、全幅が155mm、全高が20mm大きくなっています。
さらに2013年8月のマイナーチェンジにより、全長は4,280mmに延びました。一方で全高は1,810mmと、初代と同じサイズに戻っています。このようなサイズ変更により、従来の「背の高い小型車」からミドルサイズのミニバンへとイメージが変化しました。
しかし、タイヤを四隅に配置することでオーバーハングを短くし、広い室内空間と優れた積載性を実現しています。さらに、アイポイントを100mm高くし、ボンネットを短く、ウエストラインを低くデザインしたことで、運転時の視認性が向上しました。
また、最小回転半径は5.1mと先代よりも0.1m短くなったことで、取り回しの良さも向上しています。
項目 |
初代 |
2代目(2009年9月) |
2代目(2013年8月) |
全長 |
4,035mm |
4,215mm |
4,280mm |
全幅 |
1,675mm |
1,830mm |
1,830mm |
全高 |
1,810mm |
1,830mm |
1,810mm |
最小回転半径 |
5.2m |
5.1m |
5.1m |
車内空間と積載容量
2代目カングーは拡大したボディサイズを活かして、広々とした車内空間を実現しています。荷室容量は5人乗車時で775Lと、初代と比べて115L増加しました。
さらに、後席を畳むと最大2,800Lという広大な空間が出現します。これにより自転車やサーフボードなどの大型荷物も、難なく積載可能です。
リアシートには6:4分割可倒式を採用したことで、使い勝手が向上しました。シート上部のハンドル操作によって簡単に折り畳め、荷物の量や形状に合わせてフレキシブルにアレンジできます。助手席を倒せば2.5mの長尺物も積載でき、多様なニーズに対応可能です。
観音開きのテールゲートも特徴的で、狭い場所でも容易に開閉できます。左右の扉は二段階式で、状況に応じて開閉幅を調整できるなど、使い勝手の良さも魅力です。
搭載エンジンの種類と特徴
2代目カングーには、時期によって異なる3種類のエンジンが搭載されました。デビュー時から2018年4月までは、1.6L直列4気筒ガソリンエンジンが採用されています。
このエンジンは105PSの最大出力と148N・mの最大トルクを発揮し、4速ATまたは5速MTと組み合わされていました。
2014年5月には、1.2L直列4気筒ターボエンジンが追加されます。このダウンサイジングターボは、115PSの最高出力と190N・mの最大トルクを実現し、6速MTや6速ATとセットで搭載されました。
さらに2021年7月には、限定車「リミテッド」向けに1.5L直列4気筒ディーゼルターボエンジンが導入されます。このエンジンは116PSの最高出力と260N・mの最大トルクが特徴で、6速MTのみの設定でした。
特に1.2Lターボエンジンは、パワフルな走りと優れた燃費性能を両立させ、日本市場で人気を集めました。
エンジン種類 |
最高出力 |
最大トルク |
トランスミッション |
1.6Lガソリン |
105PS |
148N・m |
4速AT/5速MT |
1.2Lガソリンターボ |
115PS |
190N・m |
6速MT/6速AT |
1.5Lディーゼルターボ |
116PS |
260N・m |
6速MT |
2代目カングーの重量
2代目カングーの重量は、モデルやグレードによって異なりました。初期モデルでは、1.6Lエンジン搭載の5速MTが1,420kg、4速ATが1,460kgです。2013年8月のマイナーチェンジ後は1.6Lエンジン+4速ATに統一され、1,460kgを維持しました。
2014年4月に発売されたモデルには1.2Lターボエンジンに6速EDCが採用され、1,430kgとなっています。
初代と比べて重量が増加したのは、ボディサイズの拡大や安全装備の充実が主な要因です。しかしパワフルなエンジンとの組み合わせにより、走行性能への影響は最小限に抑えられています。
2代目カングーの使い勝手と安全装備
2代目カングーの魅力は、その優れた使い勝手と充実した安全装備にあります。多彩なシートアレンジや大開口スライドドアの利便性、広々とした荷室など、日常使いから長距離ドライブまでさまざまなシーンで活躍する機能が特徴です。
2代目カングーの実用性と安全性について、具体的な特徴や数値を交えながら詳しく解説します。
多彩なシートアレンジ
2代目カングーの多彩なシートアレンジは、その実用性の高さを象徴しています。2列目シートは3座独立式で、個別に可倒・スライドが可能です。さらに、3列目シートへのアクセス性を高める前倒し機能や取り外し機能も備えています。
3列目シートも左右独立式で、スライド・可倒・着脱機構を搭載しました。この柔軟な設計により、1,024通りものシートアレンジが可能です。家族連れのレジャーから、大型の荷物の運搬まで、多様なニーズに対応できるのが2代目カングーの魅力でしょう。
大開口スライドドアの利便性
2代目カングーの大開口スライドドアは、その使い勝手の良さが多くのユーザーから支持されています。両側に設置されたこのドアは、従来のヒンジドアよりも広い開口部を確保し、乗り降りの快適性を大幅に向上させました。
特に広い開口部は、チャイルドシートの取り付けや大きな荷物の積み下ろしを容易にします。また、狭い駐車場でも隣の車に当たる心配が少なく、安心して開閉できるのも大きな利点です。雨の日には傘を差したまま乗り降りできるなど、日常使用での便利さも際立っています。
さらに、後部座席へのアクセスが格段に向上し、家族連れにも優しい設計といえるでしょう。この大開口スライドドアは、カングーの実用性を象徴する特徴のひとつです。
標準装備の安全機能
2代目カングーの標準安全装備は、基本的な保護機能を提供しています。フロントエアバッグ、フロントサイドエアバッグ、カーテンエアバッグ、フォースリミッター付シートベルトが搭載されている装備の一例です。
さらに、ブレーキ性能を高めるABS(アンチロックブレーキシステム)やEBD(電子制御制動力配分システム)も標準搭載されています。しかし、自動ブレーキや車線逸脱防止装置などの先進安全機能は搭載されておらず、同時期の他の車種と比較するとやや見劣りするかもしれません。
一方で、視界の良さや取り回しの良さなど、運転のしやすさも安全性に寄与する要素として評価されています。2代目カングーは基本的な安全性は確保しつつ、実用性とコストバランスを重視した装備構成といえるでしょう。
2代目カングーの価格帯
2代目カングーの価格帯は、新車時のグレードや中古車の状態によって幅広く変動します。また3代目カングーの登場が、2代目の中古車価格に影響を与えている可能性もあるでしょう。2代目カングーのグレード別新車価格と中古車相場について、確認しましょう。
2代目カングーのグレード別新車価格
2代目カングーの新車価格は、マイナーチェンジや多彩な特別仕様車の登場により、幅広い選択肢が用意されていました。
前期型(~2013年8月)では、ベースグレードの「1.6」と上位グレードの「イマージュ」があり、前者は約220万円~230万円、後者は約245万円という設定です。
後期型(2013年8月~)は、「アクティフ」と「ゼン」という新しいグレード構成に変更されます。アクティフは約215万円、ゼンは約235万円という新車価格でした。
2021年7月には限定車である「リミテッド」も登場しており、こちらの新車価格は282万円です。グレードや仕様により価格差が大きかったため、中古車を選ぶ際にも予算や希望する装備を考慮する必要があるでしょう。
2代目カングーの中古車相場
2代目カングーの中古車の価格帯は、確認できる在庫数は5台と少ないものの、約176万円~約243万円というレンジに収まっています。最も古い個体の年式は2015年、最も新しい個体の年式は2020年です。
多くの個体のグレードがゼンで、それ以外は特別仕様車であり、ほとんどがAT車ではあるものの、わずかにMT車も含まれています。走行距離は、最も短いものが3.8万km、最も長いものが7.5万kmというレンジです。
中古車市場の在庫数は常に変動するため、小まめに確認することで、予算や装備などの希望に合致する最適な1台を見つけられるでしょう。
まとめ
カングーは、ルノーが製造する多目的小型貨物車で、日本でも高い人気を誇ります。2代目カングーは、初代の特徴を受け継ぎながらも、さまざまな点で進化を果たしたモデルです。
使い勝手の良さと積載性の高さが魅力ですが、すでに3代目が登場しているため新車では購入できません。2代目カングーに関心がある方は、中古車市場を頻繁に確認することで、自分の希望に合った1台を発見できます。
【この記事の執筆者】
五十嵐巧
大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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