ポルシェが安く買える国はドイツ?実は国内でも安く買える!
ポルシェにはさまざまなモデルがありますが、価格が1,000万円を超えるものも多く、簡単には手に入りません。「生産国だったらもっと安く買えるのでは……」と考えたことがある方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ポルシェが安く購入できる国や日本でお得にポルシェを買う方法などについて紹介します。ポルシェは生産国以外の国で購入した方が安く買えることがあり、モデルによっては日本でもお得に購入することができるでしょう。
目次
・生産国だからといってポルシェが安いとは限らない。標準装備や保証の充実度なども含めて考えると日本の方が割安!
・日本やドイツよりもポルシェが安く買えるのはアメリカ。ただしモデルによっては日本のほうが安いこともある!
・欲しいポルシェのモデルが高額すぎて手が出せない!そんなときは中古車も検討してみよう
ポルシェは国産車となるドイツが安いの?
スポーツカー好きの方の中には、昔からポルシェに憧れているけれど1,000万円を超えるモデルも多く、なかなか手が出せないという方もいるでしょう。高級車に分類されるポルシェですが、生産国であれば日本国内よりも安く買えるのではないかと考える方もいるようです。?ポルシェの生産国と日本での販売価格を比較してみましょう。
ポルシェの生産国はドイツ
ポルシェの生産国はドイツです。ベンツやBMWといった日本で人気の車もドイツ車ですが、これらドイツ車の大きな特徴は、アウトバーン走行を想定して造られている点にあります。
アウトバーンとはドイツにある速度無制限の高速道路のことで、200km/h以上のスピードで走行するのが一般的です。そのため、ドイツ車は万が一アウトバーン走行中に事故を起こしても潰れない「衝突安全性の高さ」高速で走行しても揺れない「走行安定性の高さ」を重視して造られています。
ドイツ国内と日本での購入価格の比較
ポルシェを日本で購入する場合、国産車として購入できるドイツよりも車両本体価格は高くなります。たとえば、ポルシェ 718ケイマンであれば2020年3月20日時点の車両本体価格は、ドイツでは5万5,508ユーロ(税込・約658万2,166円)、日本では692万5,926円(税込)となっています。
日本に車を運ぶための輸送コストや、日本の法律に適合させるための作業にもコストがかかることがドイツで購入するよりも価格が高くなる原因です。
しかし、円とユーロの為替相場によって変動し、2021年5月時点の車両本体価格はドイツでは5万6,372ユーロ(税込・約750万1,055円)、日本では729万0,000円(税込)となっています。ドイツと日本での価格は以下の表を参考に比較してください。
モデル |
ドイツでの価格 |
日本での価格 |
ポルシェ 718ケイマン |
5万6,372ユーロ (税込・約750万1,055円) |
729万0,000円(税込) |
ポルシェ 718ボクスター |
5万8,395ユーロ (税込・約777万0,243円) |
881万0,000円(税込) |
ポルシェ カイエン |
7万9,220ユーロ (税込・約1054万1,290円) |
1,096万0,000円(税込) |
ポルシェ 911 |
10万8,137ユーロ (税込・約1,438万9,087円) |
1,429万0,000 円(税込) |
ポルシェ マカン |
6万1,132ユーロ (税込・約813万4,437円) |
737万0.000円(税込) |
ポルシェ パナメーラ |
9万3,707ユーロ (税込・約1,246万8,981円) |
1,249万0,000円(税込) |
(2021年5月・車両本体価格)
ポルシェがお得な国はアメリカ!
標準装備や保証の充実度から、生産国よりも割安にポルシェが購入できる日本ですが、日本よりもアメリカのほうがよりお得にポルシェを購入できます。日本とそれほど価格差がないモデルもありますが、多くのモデルは日本よりもアメリカの販売価格のほうが大幅に安く設定されています。なぜアメリカではポルシェが安いのか、理由を見ていきましょう。
多くのポルシェはアメリカの方が安い
まずは前述の6種類のモデルのアメリカ価格を紹介します。
モデル |
アメリカでの価格 |
ポルシェ 718ケイマン |
6万0,500ドル (税込・約660万5,874円) |
ポルシェ 718ボクスター |
6万2,600ドル (税込・約683万5,168円) |
ポルシェ カイエン |
6万0,500ドル (税込・約660万5,874円) |
ポルシェ 911 |
10万1,200ドル (税込・約1,104万9,825円) |
ポルシェ マカン |
5万2,100ドル (税込・約568万8,694円) |
ポルシェ パナメーラ |
8万7,200ドル (税込・約95万2,1193円) |
(2021年5月・車両本体価格)
どのモデルも、生産国のドイツよりも安い価格が設定されています。ポルシェ718ケイマンの2021年5月時点のアメリカでの車両本体価格は、6万0,500ドル(税込・約660万5,874円)です。
なぜこれほど安いのかというと、アメリカは多数の自動車メーカーがひしめき合っており、競争が激しいからです。
アメリカにはキャデラックやリンカーン、シボレーなど世界的な自動車メーカーが存在しています。そこに世界各国の自動車メーカーが進出しているため、「価格を下げないと売れない」というのが、アメリカでのポルシェの安さの理由です。
価格設定は変化している
アメリカのほうが断然安く購入できるポルシェですが、価格差が減ってきているモデルもあります。たとえば人気の911シリーズの「911 Turbo S」は、アメリカでの販売価格は20万7,000ドル(約2,260万1,916円)です。日本で2013年に発売された「911 Turbo S」の新車価格は2500万円で、アメリカでの販売価格より13.5%ほど高くなっています。
そのほかの911シリーズは日本での販売価格がアメリカの販売価格よりも15%以上高く、中には20%以上割高になるモデルもあるため、13.5%でもかなり価格差が抑えられていることがわかるでしょう。
モデルによっては日本のほうがお得
価格差が少ないモデルも出てきているものの、やはり日本と比較するとポルシェの新車価格はアメリカのほうが安いのが現状です。これほど価格が違うと、「輸入のコストを含めてもアメリカで買ったほうがよいのでは……」と思う方もいるでしょう。
ポルシェは、アメリカから別の国に新車を平行輸出することを禁じています。違反すると莫大な違約金が発生するので、アメリカから新車のポルシェを輸入するのは難しいでしょう。
どうしても新車価格では手が出せない、何とか安く買いたいという場合は日本でポルシェの中古車を探すのもひとつの方法です。日本でポルシェに乗る方は車好きで大切に乗っていることも多く、ワンオーナーの良質な中古車が安い値段で出てくることもあります。
ポルシェの国別の販売台数について
高級車で手が出しづらいイメージがあるポルシェですが、販売台数は世界的に増加傾向です。ポルシェ公式サイトで公開されているデータをもとに、国別の販売台数と前年比を見てみましょう。
地域 |
2018年年間販売台数 |
2019年年間販売台数 |
前年比 |
全世界 |
25万6,255台 |
28万800台 |
10% |
ヨーロッパ |
7万7,216台 |
8万8,975台 |
15% |
ドイツ |
2万7,541台 |
3万1,618台 |
15% |
南北アメリカ大陸 |
7万461台 |
7万5,367台 |
7% |
アメリカ |
5万7,202台 |
6万1,568台 |
8% |
アジア太平洋・アフリカ・中東 |
10万8,578台 |
11万6,458台 |
7% |
中国 |
8万108台 |
8万6,752 |
8% |
どの国や地域でも販売台数が前年よりも増加しており、全世界での前年比は10%となっています。販売台数が増加した理由として考えられるのは、環境に配慮したSUVモデルが各国の市場で納車できるようになったことです。
ポルシェと日本車は何が違うの?
ここまでポルシェについて紹介してきましたが、日本にも日産GT-RやホンダNSX、マツダロードスターといった国産スポーツカーがあります。国産スポーツカーとポルシェでは、どのような点が異なるのでしょうか。国産スポーツカーとポルシェの違いを、ブランド・デザイン・性能の面から見ていきます。
ブランドの違い
ポルシェと国産スポーツカーの大きな違いは、ブランドです。ポルシェは「スポーツカーメーカーで」あり、ポルシェが作る車はすべてスポーツカーです。対して国産スポーツカーを開発・製造しているのは日産・ホンダ・マツダなどの「自動車メーカー」であり、スポーツカーに特化しているわけではありません。
国産スポーツカーがポルシェに劣るというわけではありませんが、当初からスポーツカーのみを追求してきたポルシェの強みはあるでしょう。
デザインの違い
ポルシェに限った話ではなく、ドイツ車は「この車といえばこのデザイン」という個性的なデザインであるのが特徴です。ポルシェならポルシェ、ベンツならベンツらしいデザインになっています。モデルチェンジをしても基本的なデザインは変更しないため、車好きの方であれば簡単に見分けがつくでしょう。
ポルシェの場合は、911のデザインのイメージが強いことからどのモデルでも911の印象が残るデザインになっています。また、200km/h以上のスピードを出しても安定するような重厚感と高級感がある内装も特徴です。
国産スポーツカーはモデルチェンジの際に基本的なデザインも変更されることがあり、エンブレムを見て初めてメーカーがわかるケースもあるでしょう。
性能の違い
前述の通り、ドイツ車は高速で走ることを前提に設計されているため、衝突安全性や走行安定性が高い造りになっています。ポルシェも例外ではなく頑丈なボディに性能の高い純正ブレーキ、急ブレーキをかけてもぶれずハンドル操作がしやすいRR(リアエンジン・リアドライブ)方式の採用など、「速く走るための性能」を備えているのが特徴です。
国産スポーツカーは走りの性能よりもコストカットが重視されていましたが、ドイツ車を主なベンチマークに性能の向上を図っています。2019年にはトヨタスープラが名立たるスポーツカーを抑え、ゴールデンステアリング賞のスポーツカー部門で1位を受賞したことからも、性能が上がっていることがわかるでしょう。
ポルシェなどの外国の輸入車も中古なら安く買える
ポルシェやベンツなどの輸入車は、もともと高級車であることに加え、運送費などのコストが上乗せされるために価格が高額です。新たなモデルが発表されるたびに心を躍らせつつも、金額を見てあきらめている方もいるのではないでしょうか。そのような方は、中古車の購入を検討がおすすめです。中古車であれば、憧れの輸入車を安く買えるかもしれません。
モデルによって値割れしやすい
ポルシェはスポーツカータイプだけでなく、SUVや高級サルーンなどのさまざまなタイプの車を発売しています。そのうちSUVはその他のタイプよりも需要が少なく値割れしやすいため、中古車だとかなりの低価格で購入できる可能性が出てくるでしょう。
人気のタイプでも、モデルチェンジが予定されているモデルや設計に問題があったモデルなどは、思いのほか値段が下がっていることがあるため、定期的に中古車販売業者のサイトをチェックしてみることをおすすめします。
好条件なポルシェを狙うポイント
いくら値段が安かろうと、条件がよくない中古車を購入してしまうとメンテナンスにお金がかかり、「もっといい車が買えた……」ということにもなりかねません。
こうした事態を防ぐには、できるだけ好条件のポルシェを狙うことが重要です。好条件のポルシェとは、以下のようなポイントを満たしたポルシェです。
- ・実績がある中古車販売店で販売されている
- ・修復や改造がされていない
- ・格安すぎない
- ・走行距離が10万kmを超えていない
できれば購入前に試乗してみて、エンジンから異臭や異音がしないか、ドアの開閉時に軋んだり音がしたりしないかなどもチェックするのがおすすめです。
ポルシェのおすすめ人気中古車
ポルシェにはいろいろなモデルが存在するため、どのモデルを購入するか悩むという方もいるのではないでしょうか。そこで中古車のポルシェで人気があるモデル、「ケイマン」「ボクスター」「カイエン」「911」「マカン」の5種類のスペックや中古車価格をご紹介します。購入するモデルを決める際の参考にしてみてください。
ポルシェ ケイマン
ポルシェ ケイマンは「718の伝説を継承する」というコンセプトをもとに、718シリーズの特徴であるスポーツ性の高いシャシーを引き継ぎつつ、より快適性や環境性能を高めたクーペです。
過去の911シリーズを超えるほどの性能がありながら、価格は新車でも690万円ほど、中古車であれば300万円台で手に入ることもあります。「手頃な値段でポルシェを手に入れたい」という方におすすめです。
ベースグレード(※2021年5月時点)
中古車価格 |
339万9,000円~ |
車体サイズ(全長/全幅/全高) |
4,385 mm/1,800 mm/1,295 mm |
駆動方式 |
MR |
動力 |
エンジン |
燃費(JC08) |
14.1 km/L |
排気量 |
1,987 cc |
エンジン最高出力 |
220kW [300PS]/6,500rpm |
エンジン最高トルク |
380N・m [38.7kgf・m]/1,950rpm |
ポルシェ ボクスター
ボクスターは、一昔前は911やケイマンより性能が劣るとして需要が少なかった車種ですが、近年は性能の向上にともない人気が高まっているモデルです。ケイマンより金額は高いものの、中古車であれば400万円~500万円程度で購入できることもあります。
高出力エンジンを積んだオープン2シーター、小径のスポーツステアリングホイールなど、「スポーツカーらしいスポーツカーに乗りたい」という方でも満足できるモデルでしょう。
ベースグレード(※2021年5月時点)
中古車価格 |
209万9000円~ |
車体サイズ(全長/全幅/全高) |
4,385 mm/1,825 mm/1,280 mm |
駆動方式 |
MR |
動力 |
エンジン |
燃費(JC08) |
14.1 km/L |
排気量 |
1,987 cc |
エンジン最高出力 |
220kW [300PS]/6,500rpm |
エンジン最高トルク |
380 N・m [38.7 kgf・m]/1,950 rpm |
ポルシェ カイエン
カイエンは、ポルシェがフォルクス・ワーゲンと共同開発した初のSUV車です。5ドアの4WDでありながら、美しい流線型のボディや大きめのホイールなどがスポーツカーの雰囲気を感じさせてくれます。ほかのモデルより視界が開けていること、車との一体感があり長時間の運転でも疲れにくく、日常使いしやすいことなどから人気の高いモデルです。
ベースグレード(※2021年5月時点)
中古車価格 |
329万9,000円~ |
車体サイズ(全長/全幅/全高) |
4,920 mm/1,985 mm/1,695 mm |
駆動方式 |
4WD |
動力 |
エンジン |
燃費(JC08) |
11.2 km/L |
排気量 |
2,995 cc |
エンジン最高出力 |
250kW [340PS]/5,300rpm |
エンジン最高トルク |
450N・m [45.9kgf・m]/1,340rpm |
ポルシェ 911
ポルシェの歴史の結集とされる911は、ポルシェの代表モデルというだけあって人気が高く、旧型の中古車でも価格が高めです。もし好条件で価格が安い911の中古車を見つけたら、素早く動かないとすぐに売り切れてしまうかもしれません。
水平対向6気筒が配置されたリアエンド、まっすぐに伸びるフロント、ハイパフォーマンスのツインターボエンジンなど、「これぞポルシェ」というデザインと性能を備えています。
ベースグレード(※2021年5月時点)
中古車価格 |
1,079万9,000円~ |
車体サイズ(全長/全幅/全高) |
4,519 mm/ 1,852 mm/ 1,300 mm |
駆動方式 |
RR |
動力 |
エンジン |
燃費(JC08) |
- |
排気量 |
2,981 cc |
エンジン最高出力 |
283 kW [385PS]/6,500 rpm |
エンジン最高トルク |
450 N・m [45.9 kgf・m]/1,950 rpm |
ポルシェ マカン
カイエンの小型バージョンといわれるコンパクトSUVのマカンは、小回りが利いて街中でも乗りやすく実用的であるため人気が高まっているモデルです。
コンパクトSUVといっても性能が劣るわけではなく、2.9リッターV型6気筒ツインターボエンジンの搭載で0km/h~100km/h加速5.2秒のパフォーマンスを実現するなど、スポーツカーの魅力はしっかり残されています。
ベースグレード(※2021年5月時点)
中古車価格 |
484万9,000円~ |
車体サイズ(全長/全幅/全高) |
4,695 mm/1,925 mm/1,625 mm |
駆動方式 |
4WD |
動力 |
エンジン |
燃費(JC08) |
12.1 km/L |
排気量 |
1,984 cc |
エンジン最高出力 |
185kW[252PS]/675rpm |
エンジン最高トルク |
370N・m [37.7kgf・m]/1,600rpm |
まとめ
憧れのスポーツカーであるポルシェは、標準装備の充実度などを考慮すると実は生産国のドイツよりも日本の方が割安に購入できます。といっても新車価格が1,000万円を超えるモデルも多いため、簡単に購入できるものではないでしょう。新車のポルシェを購入するのが難しい場合は、状態のよい中古車を買うのもひとつの方法です。
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