メルセデスAMG「C63」の特徴や魅力は?欧州で発表した新型の詳細も
ハイパフォーマンス車を手掛けるメルセデスAMGは、2022年9月にC63 S Eパフォーマンス セダンを欧州市場で発表しました。待望の新型モデルは、2023年6月1日より受注開始されています。日本への導入はまだ発表されていません。
Cクラスで高性能モデルのC63には、どのような魅力があるのでしょうか。新型および現行モデルの主な特徴を詳しく解説します。メルセデスAMGの技術やこだわりをチェックしましょう。
※目次※
4.C63はスポーティーさとダイナミックな雰囲気を兼ね備えている
・メルセデスAMG「C63」とは、Cクラスのハイパフォーマンスモデル
・欧州で発表された新型C63 Eパフォーマンスは、先代より排気量や気筒数がダウンサイジングしたものの動力性能は向上している
・メルセデスの豊富なラインアップから自分好みのモデルを探したいときは中古車市場をチェックしよう
メルセデスAMG「C63」はどんな車?
AMGC63は、メルセデスベンツのCクラスをベースに開発された高性能車です。スポーツレース系ブランドのAMGが手掛けているため、通常のCクラスモデルとは全く異なる車種になります。C63の分類や現行モデルのスペックをおさらいしておきましょう。
C63はCクラスに分類される
C63は、メルセデスAMG車種のひとつです。メルセデスAMGは、メルセデスベンツから出ているサブブランドを指します。もともとはFR(後輪駆動)車両のみの展開でしたが、2013年から4WD(四輪駆動)のモデルを発表しました。
CクラスはDセグメントに属するメルセデスの中核モデルで、幾つかのボディタイプをラインアップしているクラスです。
2015年に登場した現行AMG「C63」のボディタイプには、セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレの4種類があり、欧州市場では同時発売されています。欧州市場で2023年に受注開始した新型は、セダンとステーションワゴンの2種類です。
C63のスペック
欧州市場で受注開始した新型C63は、まだ日本導入のアナウンスはされていません。現行モデルのスペックは、下記表を参照してください。
全長 |
4,755mm |
全幅 |
1,840mm |
全高 |
1,430mm |
車両重量 |
1,790kg |
乗車定員 |
5名 |
エンジン |
DOHC V型8気筒ツインターボチャージャー付 |
総排気量 |
3,982cc |
トランスミッション |
電子制御9速A/T |
駆動方式 |
FR(後輪駆動) |
JC08モード燃費 |
8.8km/L |
WLTCモード燃費 |
ー |
メルセデスAMG C63は、スポーティーなシルエットが特徴的なモデルです。運転席や助手席、後部座席それぞれにドアがあるため、乗り降りも楽に行えます。
新型C63 Eパフォーマンスの進化した内容とは?
待望の新型C63 S Eパフォーマンス セダンは、Cクラスセダンをベースとして、高性能モデルの開発を手掛けるAMGらしいハイパフォーマンスモデルです。「Eパフォーマンス」とは、AMGの新開発電動化テクノロジーを指します。先代モデルと比較してどのように進化したのでしょうか。主な特徴を見てみましょう。
V8ツインターボからプラグインハイブリッドへ進化
AMG「C63」の特徴といえば、大排気量の大型エンジンではないでしょうか。時代の流れやニーズの変化に伴い、2015年のフルモデルチェンジでは自然吸気型6.3L V8ガソリンエンジンから 4.0LのV8ツインターボエンジンに変更されました。
今回の新型モデルでは、さらにダウンサイジング化された2.0Lの直列4気筒ターボエンジンが縦置きに搭載されます。
さらなる動力性能を追求するために、AMGパフォーマンスハイブリッドを組み合わせました。クリーンかつパワフルな最新プラグインハイブリッドシステム「E PERFORMANCE」です。
量産車初の電動ターボチャージャーへ進化
新型C63に搭載する新開発2.0L直4エンジンには、量産車としては初の電動ターボチャージャーが付いています。世界最高峰のモータースポーツであるF1から受け継いだ「MGU-H(モータージェネレーターユニットヒート)」と呼ばれる電動ターボチャージャーです。
40mmの小型電気モーターが、ターボチャージャーシャフトに装着されます。電動化により、アイドリング領域をはじめエンジン回転全域でのレスポンス性能が向上することが大きなメリットです。
AMGハイパフォーマンス・バッテリーへの進化
ターボチャージャーの電動化により、ダイレクトかつ爽快な走りを実現しています。エンジンを排気量・気筒数ともにダウンサイジングしたものの、先代をしのぐ優れた動力性能です。
加えて、F1マシンに採用されているハイブリッドパワートレインの先進テクノロジーを基に開発された、高性能リチウムイオンバッテリー「AMGハイパフォーマンスバッテリー」を搭載しています。最大13kmのゼロエミッション走行が可能です。
メルセデスAMG C63の3つの魅力
ここでは、メルセデスAMG C63の魅力を解説します。具体的には、下記3点です。
・高い安全性能
・360°カメラを搭載
・見やすいコックピットディスプレイ
メルセデスAMG C63は数多くの魅力がある車なので、車選びの参考にしてください。
【C63の魅力1】高い安全性能
C63は、高い安全性能が特徴です。例えば、以下のような機能が搭載されています。
・前走車への追従走行
・車線変更のアシスト
・疲労や不注意による車線逸脱を防止
・衝突被害を軽減
高い安全性能は第三者機関からも評価され、2019年度自動車アセスメント(JNCAP)の予防安全性能評価において、最高評価となる「ASV+++(トリプルプラス)」を獲得しているほどです。
【C63の魅力2】360°カメラを搭載
C63には、前後左右に4つのカメラが装備されています。そのため、周囲の状況を映像で確認できることがメリットです。
自動車の真上から撮影した映像で駐車をサポートしるため、バック駐車が苦手な方にもおすすめの機能です。
【C63の魅力3】見やすいコックピットディスプレイ
ベンツのCクラスでは、12.3インチのコックピットディスプレイを搭載しています。カラー表示のため、見やすいことが特徴です。
・速度計
・タコメーター
・アシスタンスシステムの作動状況
・ナビゲーションの案内
など、運転に必要な情報を分かりやすく案内します。
C63はスポーティーさとダイナミックな雰囲気を兼ね備えている
スポーティーでダイナミックな雰囲気のC63は、モータースポーツの思想を基にしています。エクステリアは空気抵抗が少なく、Cd値が向上されているなど走行性能も考慮されたデザインです。職人の技術が光る高級感のあるインテリアも、魅力に溢れています。
ここでは、エクステリアとインテリアを紹介しますので参考にしてください。
エクステリアの特徴
C63のエクステリアは、モータースポーツの思想を基にエアロダイナミクス、冷却性能を取り入れています。V型8気筒エンジンを搭載しているため、フロントフェンダー(左右)フロントノーズがノーマルモデルより長いことが特徴です。
また、リアエンドには3本のフィンが付いているリアディフューザーが採用されています。リアディフューザーとエグゾーストエンドを一体化し、ボディ下側の空気抵抗を減らしてCd値の向上を図りました。
インテリアの特徴
C63のインテリアは、ドアパネルやシート、ステアリングなどにナッパレザー素材が使用されています。ステアリングのグリップ部分はDIAINAMICAの素材を使用しているなど、随所に職人の技術の高さを垣間見るインテリアデザインです。
シートは運転者のホールド性を高め、長距離の運転でも疲れにくいAMGスポーツシートが採用されています。シート表皮がナッパレザーのため、スポーティーさと高級さを合わせたインテリアが特徴です。
メルセデスAMG C63を購入するときのポイント
C63は新車では購入できないため、中古車を検討しましょう。中古車の輸入車は何かと不安になる方もいるかもしれません。しかし、購入の際にポイントを押さえておくと安心して購入できます。
ここでは、中古車で購入する際のポイントをピックアップして紹介しますので参考にしてください。
新車が手に入らないタイミングでも購入できる
C63は現在、国内での新車販売が行われていません。新車では購入できませんが、中古車であれば購入は可能です。中古車は、在庫の有無によるため納車までの期間も短く済みます。
輸入車の中古車でも質の良いものが多くありますが、試乗する、保証がある店舗を選ぶなどしっかりと見極めた上で購入しましょう。
中古車を購入するときは保証のある店舗がおすすめ
中古で購入する場合、販売店が独自に保証を設定することが多くあります。そのため、保証内容は購入前に確認しておきましょう。
輸入車は、国産車に比べ修理やメンテナンスにかかる費用が高くなる傾向にあります。部品代が高額なだけでなく、消耗品を交換する頻度も多くなることが主な理由です。
そのため、一定期間、輸入車の部品交換やメンテナンスが無償で行える保証がある店舗を利用しましょう。
購入前に試乗して状態を確認しよう
中古車を購入する前には、必ず試乗を行いましょう。あらかじめ車に乗っておくことで、購入後の不具合などを防げます。
なお、試乗する際には下記のポイントを確認しましょう。
・走行時に違和感がないか
・エンジンから変な音がしないか
・オイル漏れはないか
安全に乗れる車なのかを試乗で見極めることが大切です。
メルセデスAMG C63以外の人気モデルもチェック
常に優れた動力性能を追求し続けているメルセデスAMGは、これまで数多くの車種を手掛けてきました。メルセデスAMG車種ラインアップの中から好みの車を探す際は、クラスやセグメントで選んだり、エンジンに注目したりしてみましょう。代表的な人気モデル5選を紹介します。
AMG Aクラス「A35」
Aクラスは、Cセグメントに属するコンパクトサイズのハッチバックやセダンを有するエントリーモデルです。35シリーズは、AMGのエントリーモデルに位置します。
エンジンは、Aクラスのようなコンパクトモデルに搭載されることが多い2.0L直列4気筒直噴エンジンです。BSGおよび8速DCT搭載により、環境性能と快適性に優れています。
現在新車購入可能なA35 4MATICセダン(BSG搭載モデル)の本体価格は、761万円(税込み)です。
(2023年10月時点の情報です)
(参考:『Aクラス(メルセデスAMG)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
AMG Cクラス「C43」
Cクラスは、メルセデスの中で最も売れているカテゴリーです。43シリーズは、AMGエンジンの中でも特に人気で歴史があります。
43シリーズの初代モデルは4.3LV型8気筒エンジン搭載でしたが、その後3.0LV型6気筒や3.0L直列6気筒ターボなどと変化してきました。
現在購入可能なC43 4MATIC ステーションワゴンには、2.0L直列4気筒エンジンにBSGが搭載されています。本体価格は1,243万円(税込み)です。
(2023年10月時点の情報です)
(参考:『Cクラス(メルセデスAMG)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
AMG Eクラス「E53」
乗用車のベンチマーク的存在として君臨してきたEクラスは、メルセデス車種ラインアップ中で長い歴史を持つボディクラスです。上品かつ高級な雰囲気を醸し出しています。
53シリーズに搭載されているエンジンは、3.0L直列6気筒ターボエンジンです。現行モデルのE53 4MATIC ステーションワゴンには、3.0L直6エンジンにモーター兼発電機の役割を果たすISGを搭載しています。本体価格は1,464万円(税込み)です。
2023年3月には、クーペおよびカブリオレモデルが追加されています。
(2023年10月時点)
(参考:『Eクラス(メルセデスAMG)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
AMG GLCクラス「GLC43」
GLCクラスは、メルセデスで2015年まで販売されていたGLKクラスの後継車です。Cクラスと共通のプラットフォーム採用で、内外装デザインもそれほど変わりません。ホイールベースの拡大や4輪駆動システム採用により、安定した走りが可能です。
大型化したツインターボチャージャーが付いた、3.0LV型6気筒エンジンを搭載しています。公式サイトではクーペという車名ですが、流線美溢れる高級SUVです。本体価格は、1,169万円(税込み)となっています。
(2023年10月時点の情報)
(参考:『GLCクラス(メルセデスAMG)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
AMG CLAクラス「CLA45」
AクラスがベースのAMGクラスは、比較的リーズナブル価格のコンパクトタイプです。2019年以降導入された45シリーズには、2.0L直列4気筒DOHCエンジンが搭載されています。ツインスクロールターボチャージャーやツインインジェクション技術を採用したエンジンです。
2.0L直列4気筒直噴ターボエンジンに8速ATを組み合わせたCLA45は、スムーズかつ伸びやかな加速フィーリングを楽しめます。残念ながら、2023年9月のマイナーチェンジを機に生産終了しました。
(2023年10月時点の情報)
(参考:『CLAクラス(メルセデスAMG)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
メルセデスAMG「C63」は、扱いやすいハイパフォーマンスモデルとしてAMGモデルの中でも人気が高い車です。初代は、車名通り6.3LV型8気筒エンジンを搭載していましたが、モデルチェンジに伴いダウンサイジング化しています。
2022年9月発表、2023年6月に受注開始した新型C63 S Eパフォーマンスは、2.0L直列4気筒エンジンのプラグインハイブリッドモデルです。日本での導入は未定ですが、今後のアナウンスを楽しみにしましょう。
▼ライタープロフィール
田村陽子
自動車ライター
熊本県在住。これまで、国産車・輸入車・軽自動車・普通車など、20種類以上の車に乗った経験を活かしてクルマ系メディアでの執筆活動を行っている。車両整備士や車好きの友達が多く、情報交換により日々知識を向上している。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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