バブルの象徴?憧れのメルセデスベンツ190Eを紹介
メルセデスベンツ190Eは高級感とコンパクトさという当時なかった組み合わせに加え、バブル期が重なり日本で大人気となった車種です。流行当時に憧れていたという方、または2005年に生産が停止されたことからあまりよく知らないという方もいるでしょう。
現在では流通台数が非常に少なく、ツーリングカー仕様のエボリューションモデルに至っては現存する数自体がほとんどありません。発売当初からメルセデスベンツ190Eの歴史を振り返ることで、人気の理由や流通台数の少なさについて詳しく理解することができるでしょう。
今回この記事ではメルセデスベンツ190Eについて、後継者のメルセデスベンツCクラスの情報もあわせてご紹介します。
※目次※
3. メルセデスベンツ190Eのエボリューションモデルとは?
・メルセデスベンツ190Eはバブル期を象徴する大人気車種で、コンパクトでありながら上級車種に劣らない高級感を誇る
・エボリューションモデルは日本に輸入された台数が非常に少なく、現在は希少価値の高さから非常に高価
・後継車のメルセデスベンツCクラスは在庫が豊富であり、年代が若く状態が非常によいものも手に入る
メルセデスベンツ190Eとはどんな車?
バブル期の六本木や赤坂を知っている方なら、メルセデスベンツ190Eに憧れた経験があるかもしれません。当時のベンツ車はビッグサイズで高価でしたが、メルセデスベンツ190Eはコンパクトかつ比較的安価で、大人気車種となりました。メルセデスベンツ190Eの誕生や人気について見ていきましょう。
ベンツ最小の車として登場
1982年にベンツ最小の車として発表された「メルセデスベンツ190E」は、1985年に日本での正規輸入がスタートしました。それまでの最小車種であったメルセデスベンツW123より小型で、日本市場初の5ナンバーのベンツ車として注目を集めた車種です。
なお、車種としての正式名称は「メルセデスベンツW201」ですが、一般的には190や190Eというモデル名で知られます。メルセデスベンツW123に「200」というモデルがあったため、これより小さいという意味で「190」としました。日本市場では燃料噴射装置付きガソリン仕様車の「190E」が定番であったため、190Eとして広く認知されます。
「小ベンツ」のニックネームで大人気に
日本での発売開始年は1985年ですが、当時はいわゆるバブル期です。1980年代では3ナンバー車と5ナンバー車にかかる税金の差が大きかったこともあり、5ナンバー車としての性質もあってメルセデスベンツ190Eは大人気車となりました。
バブルを背景に人気が沸騰したメルセデスベンツ190Eは、六本木や赤坂で見かける定番車となり、親しみを込めて「小ベンツ」や「赤坂サニー」などと呼ばれます。
メルセデスベンツ190Eの特徴
メルセデスベンツ190Eはエクステリアのデザインが秀逸で、単に小型化しただけではない魅力を備えていました。コックピットの配置や操作性、シートの高級感などは上級車種と共通し、小型ながら高級外車のステータス性を備えていることも魅力です。ここではメルセデスベンツ190Eの設計上の特徴についてご紹介します。
メッキの装飾がないシンプルなデザイン
メルセデスベンツ190Eのデザインは、1970年代から数多くのベンツ車を手掛けたチーフデザイナー「ブルーノ・サッコ」によります。直線的で合理的かつ存在感のあるスタイリングで、1980年代から1990年代にかけてのベンツ車を象徴するようなデザインです。
フロントグリルやオーナメント類以外にはメッキパーツを用いない外観で、当時の流行を反映したシンプルかつクリーンなエクステリアを特徴とします。
軽量でコンパクトなボディ
1985年までのベンツ車は3ナンバーでマッシブな存在感を放っていましたが、メルセデスベンツ190Eは当時のベンツのイメージを変えるほどコンパクトでした。
全長4,420mm・全幅1,680mm・全高1,385mmでホイールベース2,665mmというサイズ感は、国産のコンパクトセダンと同等に取り回しがよく、最小回転半径は5mです。さらにメッキパーツではなく樹脂部品を多用したことで、車両重量1,180kgという軽量化も実現しました。
上級車種と遜色のないインテリア
メルセデスベンツ190Eはコンパクトなサイズ感ですが、大型の上級車種と比べても遜色のないインテリアを誇ります。燃費や油量も一望できる3連メーターや、ベンツ車の特色であるゲート式シフトレバーなど、コックピットの配置や操作性は上級車種と共通するスタイルです。
インパネやシートなども上級車種と同様に高級感があり、スケールダウンした扱いやすい車内で、ベンツ車のラグジュアリーな乗り心地を楽しめます。
メルセデスベンツ190Eのエボリューションモデルとは?
エクステリアやインテリアにも魅力のあるメルセデスベンツ190Eですが、ツーリングカー仕様のエボリューションモデルの登場も注目するべき点です。ここでは1989年に登場した「190E 2.5-16エボリューションI」と、多数の優勝経験を誇るツーリングカー「190E 2.5-16エボリューションII」についてご紹介します。
カーレースのベースマシンとなったモデル
メルセデスベンツ190Eには、ドイツのツーリングカー選手権「DTM」へ参加するためのベースマシンである、「190E 2.5-16エボリューションI」と「190E 2.5-16エボリューションII」が存在します。
ベンツは1955年のル・マン24時間レースで大事故を起こして以来、レース参加から遠ざかっていました。メルセデスベンツ190Eの発売と同時期に始まったDTMで勝利するために、コスワースチューンの2.5L16バルブエンジンを搭載したのが
メルセデスベンツ190Eのエボリューションモデルです。
国内への正規輸入はごくわずか
190E 2.5-16エボリューションIと190E 2.5-16エボリューションIIは、ともにグループAのホモロゲーション(公認)を得るために、ちょうど500台ずつ生産されました。
生産されたエボリューションモデルのうち、190E 2.5-16エボリューションIの日本への正規輸入台数はわずか3台です。190E 2.5-16エボリューションIIはそれより多いものの、正規輸入台数は50台にすぎません。いずれも日本国内では流通量が非常に少なく、希少性の高いモデルです。
メルセデスベンツ190Eの中古車は今でも買える?
多彩な魅力のあるメルセデスベンツ190Eですが、現在では入手困難な車種となっています。生産終了が1993年であり、エボリューションモデルでは現存する個体数が少ないこともあって、中古車市場ではあまり出回りません。後継車のメルセデスベンツCクラスであれば在庫は現在も多数でまわっているので、気になる方はチェックしてみるといいでしょう。
中古市場ではあまり見かけない
メルセデスベンツ190Eの生産終了は1993年であり、年式の新しい個体でも2020年時点で27年落ちです。かなり古い車であり現在では中古車市場ですらほとんどみかけることがない状況です。
特にエボリューションモデルは国内に現存する数もわずかであり、中古車市場には基本的に出回りません。手に入れる機会があったとしても希少価値の高さから高額であり、当時の新車価格の2倍にもなる2,000万円以上というケースもあります。
後継モデルのCクラスもおすすめ
メルセデスベンツ190Eの生産終了を受け、1993年に後継車として登場したのがメルセデスベンツCクラスです。初代CクラスはW201型の後継車にあたるためW202型とされ、2014年以降は4代目のW205型が販売されています。
初代Cクラスでは4ドアセダンのみでしたが、クーペやステーションワゴンといったラインアップも増えました。メルセデスベンツCクラスは力強くスムーズな走りや高度な安全性能が特徴で、日本市場において高い人気を誇ります。
ネクステージで探す!ベンツCクラスの中古車
ネクステージではメルセデスベンツCクラスの在庫が豊富で、ボディカラーやオプションなど、多彩なバリエーションから好みの1台を選べます。
中古車価格は、100万円~440万円ほどです。年式は古くても2012年で、2019年式かつ走行距離1万km以下の、非常に状態のよいものもあります。修理歴のない安心して乗れる中古車のみ取り扱っているので、興味がある方はお気軽にご相談ください。
まとめ
バブル期を象徴する人気車種メルセデスベンツ190Eは、直線的なスタイリングや取り回しのよいサイズが魅力です。レース出場経験のある方にはたまらないエボリューションモデルも販売されましたが、中古車市場にはほぼ出回りません。
現実的な選択肢は、後継車のメルセデスベンツCクラスになるでしょう。魅力的なベンツ車を手に入れるなら、購入後の保証サービスも充実しているネクステージをご利用ください。
良質なメルセデス・ベンツを探す
■世界のクルマを360°画像でチェックする (universe-cars.jp)
■オシャレな輸入車カタログ|supreme_cars
