マセラティのグレカーレってどんな車?魅力やラインアップを紹介
マセラティは、グランドツーリングカーやスポーツカーを中心に販売しているブランドで、SUVのラインアップはありませんでした。しかし2016年にブランド初のSUV「レヴァンテ」を発表し、2022年にはSUVシリーズ第2弾となる「グレカーレ」が登場しました。
かつてなかったカテゴリのモデルを2車種も新設したということで、その特徴や価格・スペックを気にしている方も多いと思います。そこで今回は、マセラティのSUVの特徴や魅力を解説します。
※目次※
・マセラティの2車種目のSUVで軽量・コンパクトなグレカーレ
・車体価格はメーカーの中で安価でも性能はスポーツ車そのもの
・スポーツ・エレガントな佇まい・悪路走破性を備えたマセラティのSUV
2022年に登場したマセラティのSUV「グレカーレ」
マセラティはイタリアの自動車メーカーで、世界中に愛好家がいます。元々はスポーツタイプのモデルを製造するメーカーでしたが、SUVをラインアップに加えることで、車種のバリエーションがより多彩かつ魅力的になったと言えます。
マセラティのSUVを解説する前に、メーカーの特徴などを簡単に見ていきましょう。
マセラティはレーシングカーの系譜
マセラティは、1914年にイタリアで設立された歴史のある自動車メーカーで、レーシングカーを生産したことが始まりと言われています。マセラティの人気の理由は、レーシングカーならではのスポーティーさを表現した曲線が美しいデザインです。
2016年、マセラティは史上初のSUV「 レヴァンテ」を発売し、大きな話題となりました。レヴァンテはマセラティの伝統であるグランドツアラーの特性を色濃く引き継いだSUVです。
コンパクトSUVの新型「グレカーレ」がラインアップ
2022年3月には、レヴァンテに続くマセラティSUVの第2弾、コンパクトSUVの新型「グレカーレ」が発表されました。2022年5月24日から、全国のマセラティ正規ディーラーにてオーダー受付を開始しています。
グレカーレのコンセプトは「The Every day Exceptional(毎日が格別)」です。高い基本スペックを持ちながら、日常でも使いやすい機能性に満ち溢れています。日本仕様として販売されるモデルは、「グレカーレGT」「グレカーレ モデナ」「グレカーレ トロフェオ」の3種類です。
マセラティ グレカーレが持つ魅力
グレカーレの価格は、2023年9月現在で922万円からとなっており、高級スポーツカーブランドのプライスとして、1,000万円を切る価格設定はサプライズと言えます。しかしグレカーレは単なる安価なマセラティではありません。その魅力のポイントを見ていきましょう。
エレガントでハイパフォーマンス
マセラティは、レーシングカーをルーツに持つメーカーで、そこにエレガントさを加味したデザインを加えることで独特の魅力を放つモデルを製作してきました。グレカーレもその特徴を引き継ぎ、SUVのスタイルをとりながらもスポーティーな印象を感じ取れるモデルです。
特にユニークなのはターボの機構です。基準グレードのGT(2.0Lのエンジン)はマイルドハイブリッド機構を備えていますが、それ以外に電動ターボを備えていて、エンジンが低回転の時に電気モーターでターボを回し過給圧を高めます。これによりエンジン低回転域のトルクを増幅することができ、加速力を高めることができるのです。この機構がグレカーレのスポーツ性を高めていると言えます。
軽快な乗り心地
グレカーレはSUVモデルのため、ボディは必然的に大きな印象を与えてしまいます。しかしグレカーレの車体は、高性能エンジンが載っていることはもちろん、ボディにアルミ素材を多用し、プロペラシャフトにカーボンファイバーを使用するなど軽量化を意識した作りが見て取れます。
ハイパフォーマンスのエンジンと軽量・高剛性のボディは、その見た目に反した高い運動性能を発揮します。アクセルを踏んだ瞬間に気持ちよく加速し、ハンドルを切ればすぐに向きを変えてくれるため、軽快な走行性能を感じ取れるでしょう。
ネットゥーノエンジンを搭載
グレカーレには、最新エンジンである「ネットゥーノ」が採用されています。ネットゥーノは、2020年に発表された、V6 3Lのツインターボエンジンです。SUVのエンジンとしては、驚くべきパフォーマンスを誇ります。
エンジンに設定された最高出力は630ps/7,500rpm、最大トルクは730Nm/3,000-5,500rpmとなっています。マセラティのこれまでの技術が結実した、最高峰のエンジンと言えるでしょう。
マセラティ グレカーレは3つのグレードが用意されている
マセラティのSUVであるグレカーレには、「グレカーレ GT」「グレカーレ MODENA」「グレカーレ TROFEO」の3つのモデルがあります。それぞれの特徴が気になっている方も多いでしょう。
エンジンの出力やエクステリア・インテリアデザインなど、さまざまな違いが見られるので、それぞれの知識を整理しておくのが重要です。ここでは、グレカーレの全モデルの特徴を解説します。
グレカーレ GT
グレカーレ GTは最も購入しやすいエントリーグレードです。300馬力の4気筒マイルドハイブリッドエンジンを搭載し、なめらかな加速感や、ハイブリッドシステムによる燃費性能の高さが大きな特徴です。このエンジンの排気量は2.0Lに設定され、高級車でありながら税金が安くなることも特徴としてあげられるでしょう。
ボディサイズは、全長4,845mm×全幅1,950mm×全高1,670mm、ホイールベースは2,901mmと比較的取り回しが良いのもポイントです。パーフォレイテッドレザーなどの高機能素材も充実しています。
グレカーレ MODENA
グレカーレ MODENAは、GTよりも1つ上のグレードです。330馬力の4気筒マイルドハイブリッドエンジンを搭載しています。基準車のGTとトルクは同じですが、パワーは1割分の30馬力が上乗せとなっているので、より伸びのある加速を感じ取れるのではないでしょうか。
インテリアは、イタリア建築に着想を得たデザインになっており、エクステリアとともに高級感溢れる内容となっています。上質かつスポーティーな車を求めている方におすすめです。
グレカーレ TROFEO
TROFEOは、グレカーレのトップレンジに位置するグレードです。530馬力のV型6気筒 3.0Lガソリンエンジンを搭載しており、グレカーレのシリーズの中では圧倒的なパワーを誇ります。MC20が搭載している「ネットゥーノ」と呼ばれるスポーツエンジンがベースとなっており、スポーツカー並みの出力・トルクを達成しました。ツインターボ仕様なので過給のかかり方も鋭くなり、アクセル操作に対してより俊敏な反応が採光グレードにふさわしいモデルと言えるでしょう。
車内には液晶パネルが並んでおり、デジタライズなデザインかつ機能性の高い素材も、余すことなく使われています。
マセラティはグレカーレの他にもSUVを発売している
グレカーレの特徴と魅力を紹介してきましたが、マセラティのSUVの歴史はレヴァンテから始まっています。
それまでスポーツカーを中心に製作してきたマセラティのSUVは、そもそも何のために作られどういった特徴があるのでしょうか。マセラティ初のSUVモデルであるレヴァンテの特徴を紹介します。
マセラティ初のSUV「レヴァンテ」
レヴァンテが登場したのは2016年です。1914年創業の歴史を考えると、まだまだ登場したてのモデルです。SUVをラインアップした理由は、世界的なSUV人気の高まりが影響しているといえるでしょう。
しかし、ただ流行に乗ってSUVモデルのレヴァンテを作ったのではなく、それまでマセラティがスポーツカーやGTカーで培ってきた技術とイメージを投入したモデルとして仕上げています。というのも、レヴァンテはマセラティらしいスポーツ性能を保持した上で、悪路も走れる高い走破性を追加することに成功したからです。レヴァンテは悪路も走れる高級スポーツカーと言うことができるでしょう。
大きさは全長5m超え
レヴァンテのボディは全長5,000~5,020 mm×全幅1,985 mm全高1,680~1,700mmとかなり大きいサイズと言うことができます。
ちなみに最上級のTROFEOは、最高出力427kW(580ps)・最大トルク730Nm(74.4kgm)を発揮する3.8LのV8ツインターボエンジンを搭載し、0-100km/h加速は4.1秒、最高速は302km/hに達するスポーツカー顔負けの性能を持っています。
全長が5mを超えるSUVはかなりの迫力があるのですが、これは威圧のためでなく乗員を考えた上でのサイズと言えます。
つまり、マセラティは富裕層のユーザーが多く、ショーファーカーとしての利用を考えて購入した人もいるでしょう。オーナーにくつろぎと安らぎを与えるための室内空間を用意したために、このようなボディサイズとなったと考えて良いでしょう。
マセラティのSUVの魅力とは
マセラティのSUVは、「レヴァンテ」と「グレカーレ」の2車種があることを説明してきました。
2台の価格の違いや性能差はありますが、マセラティらしいスポーツ性とエレガントさには一切の妥協はないと言えるのではないでしょうか。そんなマセラティSUVに共通する特徴や魅力を見ていきたいと思います。
イタリア車ならではの洗練されたデザイン
マセラティのモデル全般にも言えることですが、イタリアらしい芸術的なボディデザインが特徴です。
特に、曲線の多用ではないでしょうか。大柄なSUVでも曲線のデザインを多用することで、力強さとエレガントさを併せ持つ独特のスタイルを実現しています。
さらに言えばえば、スポーツカーらしいプロポーションを備えていることも特徴でしょう。それを表しているのがボンネットの長さとルーフのラインです。前を長く全高を低く見せることで猫科の動物のような力強さと俊敏さをイメージできます。
これらをうまくバランスしたデザインができることが、マセラティのデザインの特徴と言うことができるでしょう。
こだわりつくした快適性
マセラティのSUVには、インテリアにこだわり抜いた快適性が見られ、誰にとっても使いやす仕様に作られているのが特徴です。レヴァンテのコックピットは、液晶パネルが多く用いられており、直感的に情報が分かる「簡潔なインターフェース」となっています。
また、グレカーレは、比較的コンパクトな車体ながら、広々とした室内空間を実現しています。後部座席の足元にもスペースがあるため、すべての乗員にとって過ごしやすい車内空間を誇り、運転時の快適性も抜群です。
走行環境に応じたモード選択
走行環境に応じたモード選択ができるのも大きな魅力です。例えばレヴァンテの場合、ドライブモードは「ノーマル」「スポーツ」「オフロード」「I.C.E.(効率重視)」の4種類になっています。またトロフェオだけの特別なモードとして、パフォーマンス重視の「コルサ」も見逃せません。
また、グレカーレは、オフロード走行時に、パワートレインと車体を最適にコントロールできる機能が用意されています。街乗りからアウトドアまで、さまざまな場面で活用できるのが魅力です。
まとめ
SUVは世界中のあらゆるメーカーがラインアップを揃えそろえています。SUVは、元々はクロスカントリーなどのオフロード車がルーツと言えますが、現在はオンロードがルーツでそれに特化したSUVが大半を占めています。
しかしマセラティのSUVは、オンロードでのスポーツ性を保持したままであり、さまざまな路面に対応できます。その上で富裕層も満足できるパッケージングを施し、する満足度が高い車と言えるでしょう。
今回紹介したグレカーレは、マセラティとしてはエントリー車種に位置するかもしれません。しかし立派なマセラティのモデルです。ボディが少し小さくなった分、むしろ使い勝手を最高に高めたSUVと言えるでしょう。
▼ライタープロフィール
北野晶夫
オートバイ雑誌と自動車WEB媒体の編集部員を経験後に独立し、フリーの記者・編集者となり現在に至る。
新車取材の他チューニングカーやレースの取材等も行う。写真撮影も行い、撮影・執筆・編集と一連の制作を担当することが多い。読者のカーライフを応援できる記事づくりがモットー。
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