BMWのエンジン警告灯が点灯したら?原因や対処方法について解説
BMWが販売する車種はどれも高性能です。しかし、走行距離の加算や経年劣化によって故障することもあります。
車載されたコンピューターが異常を検知すると、エンジン警告灯などのチェックランプが点灯しますが、その際の対処法が気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、BMWのエンジン警告灯がどのような原因で点灯するのか紹介しつつ、対処法について解説します。修理費用にも触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
※目次※
・エンジン警告灯が点灯する原因には、主に各部に装着されたセンサーの不具合が挙げられる。
・警告灯は色で緊急性を表しており、黄色のエンジン警告灯が点灯した場合は速やかに点検を依頼することが大切。
・エンジン警告灯が点灯する原因によって修理費用は異なる。
BMWに表示される警告灯の種類と意味
エンジン警告灯などのランプは、自動車の状態をドライバーに示す役割があります。基本的に、赤・黄色・緑の3色があり、色によって重要度を表しているのが特徴です。
ここでは、警告灯の色ごとに分け、種類や意味を解説します。基礎知識として押さえておきましょう。
個人で対応できる警告灯
緑色や青色のチェックランプは、基本的に車の異常を知らせるものではありません。車の機能の使用状況を表示するのが主な役割です。例えば、ヘッドライトやフォグランプを点灯すると、それぞれ緑色のチェックランプが点灯します。
ライトがハイビームになっている際に点灯するのは、青色のチェックランプです。また、クルーズコントロールを使用している場合なども、緑色のチェックランプで分かるようになっています。
注意が必要な警告灯
自動車の点検をドライバーに促す際に点灯するのが黄色の警告灯です。エンジン警告灯も黄色のチェックランプに該当します。他にも、タイヤの回転がロックすることを防ぐABSや横滑り防止装置に不具合がある場合なども、黄色のチェックランプが点灯します。
黄色の警告灯が点灯しても走行は可能ですが、早めに点検を受けましょう。安全性が低下している状態といえます。放置すると重大なトラブルに発展するかもしれません。
危険性の高い警告灯
赤色の警告灯が点灯した場合は、速やかに走行を中止しましょう。重大な不具合を示している場合があり、走行し続けると事故や故障につながるリスクがあります。例えば、エンジンの油圧が下がった際に点灯する油圧警告灯は、エンジンブローを引き起こすサインです。
また、オーバーヒートしている場合は、水温警告灯が点灯します。他にも、充電不良を示す充電警告灯やブレーキの異常を知らせるブレーキ警告灯などがありますが、いずれも点灯した状態で走行するのは危険です。
ただし、サイドブレーキをかけた状態の場合やシートベルトを装着していない場合に点灯する赤色のチェックランプは、個人で対応できます。
BMWのエンジン警告灯が点灯する原因
エンジン警告灯は、イグニッションONの状態で一度点灯しますが、エンジンをかけて消灯するのであれば正常な状態です。ただし、エンジンが作動している状態で点灯する場合は、各部にあるセンサーで異常を検知していることを示しています。
ここでは、エンジン警告灯が点灯する主な要因を6つ紹介しますので、参考にしてみてください。
バッテリーセンサーの不具合
エンジン警告灯が点灯する原因は、必ずしもエンジン自体に不具合があることを示しているのではありません。各センサーが異常を検知した場合に点灯します。そのひとつがバッテリーセンサーです。
バッテリーセンサーはバッテリーの状態を監視していますが、故障するとエンジン警告灯が点灯する車種もあります。この場合、センサーを交換する必要があるでしょう。
アクセル開度センサーの不具合
以前は、アクセルペダルとスロットルがワイヤーでつながっており、アクセル開度センサーはありませんでした。現在は燃費向上や予防安全の観点から、アクセルペダルの踏み込み量をセンサーで検出し、エンジン出力を電子スロットルで制御するのが一般的です。
アクセル開度センサーに異常がある場合もエンジン警告灯が点灯する要因で、スムーズに加速できないなどの不具合が生じます。
イグニションセンサーの不具合
ガソリンエンジンは、ガソリンと空気の混合気を燃焼させることで力を生み出します。混合気に点火するのはスパークプラグで、高電圧を提供するのがイグニッションコイルです。
これらの部品が劣化などにより点火できなくなると、エンジンがスムーズに作動しません。この現象は失火と呼ばれ、ある程度検出されるとエンジン警告灯が点灯します。
エアフローセンサーの不具合
ガソリンエンジンには、空気を取り込む部分にエアフローセンサーが装着されています。エアフローセンサーは吸入空気量を測定するのが役割で、これによりガソリンの噴霧量を制御することが可能です。
エアフローセンサーに異常があると、吸入空気量が正しく測定できず、エンジン不調につながります。この場合も、エンジン警告灯が点灯するでしょう。
O2センサーの不具合
O2センサーは、排気ガス中の残留酸素の濃度を測定するセンサーです。ガソリンエンジンにおいては、ガソリンと空気の比率(空燃比)が重要で、酸素が多すぎても少なすぎてもきれいに燃焼しません。
排気ガスの酸素濃度を測ることで、空燃比を制御していますが、O2センサーに不具合があると排気ガス中の有害物質が増えてしまいます。
また、排気ガスを浄化する触媒にもダメージを与えてしまうことから、O2センサーが故障するとエンジン警告灯が点灯するのです。
その他に考えられる不具合
エンジン警告灯が点灯するのは、主にセンサーが異常を検知した場合やセンサー自体が故障した場合です。それ以外にも、各センサーからの信号を元にエンジンを制御するECU(エンジンコントロールユニット)に不具合がある場合もエンジン警告灯が点灯します。
また、ECUと各センサー・アクチュエーターをつなぐ配線にショートなどの異常がある場合も点灯するため、専門知識を持つプロによる診断を受けることが大切です。
BMWのエンジン警告灯が点灯した際の対処手順
エンジン警告灯が点灯した場合、どのように対応すればよいのか知りたい方もいるでしょう。BMWに限りませんが、ここではエンジン警告灯が点灯した場合の基本的な対処手順について解説します。
警告灯は、いつ点灯するか分からないので、事前に対処法を把握しておきましょう。
安全な場所に停車する
エンジン警告灯が点灯しても、基本的に走行できますが、可能であれば停車することをおすすめします。エンジン不調などにより、スピードを出せないケースもあるためです。
路肩に停車するのは危険なため、安全な場所まで移動して車を止めましょう。近場にある施設の駐車場や、高速道路であれば一般道へ降りるかパーキングエリアまで移動します。
専門業者に点検を依頼する
安全な場所まで移動できたら、次に専門業者へ点検を依頼します。専門知識や診断用の機器がないと原因の特定が困難なため、プロに頼りましょう。BMWであれば、正規ディーラーが近くにないか検索してみてください。
専門業者へ依頼する場合、スムーズに対応してもらうためにも、エンジン警告灯が点灯したタイミングやそのときの状況を伝えるとよいでしょう。また、エンジン警告灯以外にも加速不良などの症状がある場合は、できるだけ正確に伝えることが大切です。
走行が困難な場合はレッカーを手配する
エンジン警告灯が点灯したとしても、通常通り走行できる場合があります。ただし、加速不良やエンジンの振動など、走行が困難と判断した場合は修理の依頼先まで自走することは避け、レッカーで持ち込むことを検討しましょう。
レッカーの手配は、JAFや任意保険のロードサービスを利用したり、ディーラーや修理工場に引き取りが可能か相談したりするといった方法があります。
BMWのエンジン警告灯|ケース別の対処法
BMWの車両を運転している際に、エンジンの作動に影響を及ぼす異常があると、エンジン警告灯が点灯もしくは点滅します。
点検を依頼することが重要ではありますが、仮に消灯した場合はどのように対応すればよいのか気になるところでしょう。ここでは、ケース別に対処法を解説します。
警告灯が点滅する
エンジン警告灯は、異常を検出した場合に点灯します。また、現在進行で異常がある場合、車種によっては点滅することもあるでしょう。この場合、対処法が大きく変わるわけではありませんが、できるだけ速やかに点検してもらうことが大切です。
エンジン警告灯を放置するとエンジン本体や付属パーツの故障につながるだけでなく、排気ガスの有毒な成分も増えることがあるため、しっかりと修理しましょう。
点灯してから再び消える
エンジン警告灯が点灯したとしても、正常な状態に復帰すれば消えることがあります。また、エンジンをかけ直すことで消える場合もあるでしょう。このようなケースでも、点検を依頼することが大切です。
エンジンのコントロールユニットに、異常を検知したときの履歴が残っていることがあり、原因を特定して再度点灯する前に修理できるかもしれません。
点灯後に異常を感じる
エンジン警告灯が点灯しても、問題なく作動することは珍しくありません。例えばO2センサーに不具合があったとしても、エンジンがスムーズに作動して通常通り走行できるケースがあります。
ただし、エンジンの振動が大きかったり加速が鈍かったりといった、異常を感じるのであれば走行を中断しましょう。安全な場所に止め、専門業者へ連絡しレッカーで移動することをおすすめします。
BMWのエンジン警告灯が点灯した場合の修理費用
BMWの車両でエンジン警告灯が点灯した場合、どの程度の修理費用がかかるのか気になる方も多いでしょう。ここでは、エンジン警告灯が点灯する原因によって修理費用が変わる点や、BMWのメンテナンスに関するサービスについて解説します。
交換する部品によって費用が変わる
エンジン警告灯が点灯する要因は多岐にわたり、交換する部品によって費用が変わります。エンジンの失火であれば、スパークプラグやイグニッションコイルの交換費用がかかるでしょう。
センサーに異常がある場合は、パーツごとに価格が大きく異なります。O2センサーであれば3万円~4万円程度が目安です。
エンジン警告灯だけでは修理費用の相場を把握することが難しいため、まずは原因を特定してもらい、見積もりを取りましょう。修理費用が高いと感じた場合は、別の工場で見積もりを取って比較するのもひとつの方法です。
CBSを頼りにメンテナンスしよう
エンジン警告灯がいつ点灯するのかは、予測できません。ドライバーとしては、適切なタイミングでメンテナンスを実施し、エンジンなどのコンディションを維持することが大切です。
例えば、スパークプラグを定期的に交換することで、失火によるエンジン警告灯の点灯を防げるでしょう。
BMWには、コンディション・ベースド・サービス(CBS)という点検時期とメンテナンス項目を通知する仕組みがあります。メーターに点検に関する情報が表示された場合や、サービススタッフから連絡がきた場合は、忘れずにメンテナンスを依頼しましょう。
まとめ
BMWに乗車中、エンジン警告灯が点灯もしくは点滅した場合、すぐに点検の予約を取ることが大切です。走行可能な場合もありますが、不具合を感じる場合はレッカーで修理先へ持ち込むとよいでしょう。
エンジン警告灯が点灯する原因はさまざまです。センサーの故障やエンジンコントロールユニット自体の異常、配線の断線やショートなどがあります。
エンジン警告灯に限らず各種チェックランプが点灯した場合は、診断機や専門知識がないと正確に特定することは難しいため、プロによる点検が必要です。
【この記事の執筆者】
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。
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