BMWのエンジンオイル交換の頻度とは?費用や時期の目安を紹介
車のエンジンオイルは走行距離や期間など、決められたタイミングでの交換が推奨されており、そのタイミングは車種や使用状況によって変わってきます。例えばBMWは交換の頻度がどのくらいなのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。
本稿では、BMWのオイル交換の頻度や純正のエンジンオイルについて解説します。また、オイル交換に関する費用や方法、そして中古車でおすすめのBMW車も合わせてチェックしましょう。
※目次※
・最近のBMW納車後約1,000km走行後のオイル交換は不要になったが、1年ごとのオイル交換は実施しよう。
・BMWはオイル交換時期をディスプレイで教えてくれたり、純正のオイルも特殊だったりと、オイルについては独特。
・BMWのオイル交換は費用もある程度かかる。ディーラーでの交換がおすすめだが、自分で交換すれば費用は節約できる。
BMWは慣らし運転後にエンジンのオイル交換が必要?
「BMWはオイル交換をしなくても良い」という噂が流れたことがあります。しかし実際には年に1回程度は交換が必要で、他の車と同様に定期的なオイル交換により車の性能を維持できます。
また、BMWに限らず、新車当時は慣らし運転をしたほうが良いとされますが、。その場合のオイル交換はどうなるのでしょうか。ここでは慣らし運転とその後のオイル交換について解説します。
以前は慣らし運転後にオイル交換をする傾向があった
以前は、納車後しばらくの間「慣らし運転」という通常とは違う運転方法が必要とされていました。慣らし運転とは、所定の走行距離になるまではエンジンを高回転まで回さないようにして、なるべく車に負担をかけないようにする運転です。
そして、慣らし運転の期間が終わったタイミングや、初回の点検のときにオイル交換をするというのも一般的でした。これは初期にエンジン内部で発生する金属の微粒子がオイルに混ざるので、それを取り除くのが目的です。
近年のBMWは約1,000km走行後のオイル交換を不要としている
現在の車は、技術の向上で厳密な慣らし運転の必要がなくなりました。しかし、納車後しばらくは車に負担をかけないように走行し、初回のオイル交換は早めにしたほうが無難といえます。車種によって違いはありますが、約1,000km走行後にオイル交換をするというのも無駄なことではありません。
ところが、BMWでは公式に約1,000km走行後のオイル交換は不要と明言しています。その一方で慣らし運転についても記載があるので、納車後しばらくは車をいたわるような運転をしておいたほうが良いということに変わりはありません。
BMWのエンジンオイル交換の頻度とは?
BMWは約1,000km走行後のオイル交換は不要としているなど、他の車とはオイル交換の頻度が違っています。そのためか、BMWの車にはサービス・インターバル・インジケータという、オイル交換のタイミングを教えてくれる装備があります。
しかし、事前にオイル交換のある程度のタイミングを把握していれば、インジケータの表示が出たときに慌てることもなくなるでしょう。ここではBMWのオイル交換の目安を紹介します。
エンジンオイルやフィルターは1年ごとの交換が目安
どのような車あっても、適切な時期でのオイル交換は必要です。走行や経年によりオイルは劣化し、エンジンの性能に影響するとともに最悪の場合はエンジンが壊れる可能性も出てきます。
BMWではオイル交換を1万5,000kmごと、あるいは1年ごとの交換を推奨しています。また、オイルフィルターについても同様のタイミングでの交換とされています。
モデルによっては交換時期が近づくとディスプレイ表示がある
BMW車は、オイル交換をはじめとしたメンテナンスに関する独自の機能があります。それがコンディション・ベースド・サービスです。走行距離や経過時間、車両の走行パターンなどを勘案して、その車に適切な点検時期や項目をドライバーに知らせる機能です。メーターパネルに次回点検までの走行距離や日数が表示されます。
また、車種によってはサービス・インターバル・インジケータが装備されています。こちらもメンテナンスの時期を知らせる機能で、必要な内容に応じて「OIL SERVICE(オイル・サービス)」や「INSPECTION(インスペクション)」などがメーター内に表示されるので、表示が出たらディーラーに連絡をしましょう。
環境によって減りが早まる可能性もある
走行距離や使用期間はオイル交換の時期を決める大切な要素ではありますが、環境によってもオイルの減りや劣化度合いは変わります。
日本はBMWが生まれたドイツをはじめとする欧州と比べて高温多湿な気候です。四季による気温の変化が激しく、とくに梅雨の湿度や真夏の高温などは、オイルにとって過酷な環境だといえるでしょう。渋滞が起こりやすい日本の道路環境もオイルにはよくありません。欧州における交換時期を基準に考えると、日本での交換時期は早まる傾向にあるようです。
BMWのオイル交換に使用する純正エンジンオイルの種類
多くの自動車メーカーでは、自社の車に合わせたエンジンオイルがあり、純正オイルとしてメーカーのブランドを付けています。BMWでも例外ではありませんが、その内容は独特で、種類も多数用意されているのが特徴です。
ここでは、BMWの純正エンジンオイルの種類について、その特徴や目的をそれぞれ紹介します。
PROTECTION
エンジンオイルは大きく分けて鉱物油、化学合成油、その中間である半化学合成油があり、一般的には鉱物油は酸化しやすく、化学合成油は酸化しにくいといわれています。BMW純正のエンジンオイルは化学合成油で、鉱物油と比べて高性能なオイルです。
PROTECTIONはLL-01 FE 0W-30というタイプで、低温時のエンジン保護性能が高くなっています。記号の「LL」は「Long Life」の略で、このオイルの場合は交換時期の目安が走行距離2万km又は2年ごととなっています。
SELECT
SELECTはエンジン保護性能が優れていて、BMWエンジンの性能を最大限に引き出すのが特徴のエンジンオイルです。SELECTのタイプはLL-01 5W-30とLL-04 5W-30の2種類で、どちらも「LL」の記号が付いていることから、PROTECTIONと同様に交換の頻度が2万km又は2年ごととなっています。
PREMIUM
2023年1月に新たに加わったPREMIUMは、PROTECTIONとSELECTの特長を併せ持ったエンジンオイルです。エンジンオイルとしての性能を確保しながら燃費性能を向上させました。タイプは「LL-22 FE++ 0W-12」「LL-17 FE+ 0W-20」「LL-19 FE 0W-30」の3つです。
低温時の粘度を表す数値が5Wとなっている他のBMW純正エンジンオイルに対して、PREMIUMは3タイプとも0Wであり、寒さへの耐性がさらに高くなっています。また、低温時の始動性の向上や清浄性能も高くなっています。
BMW M PERFORMANCE
BMW M PERFORMANCEは、BMWの中でも高性能モデルであるMシリーズのためのエンジンオイルで、超高回転型のエンジンにも対応しており、高速走行など高負荷の使用状況でもMシリーズの高性能を十分に発揮できることを目指したエンジンオイルです。
タイプは10W-60で、「LL」の記号がないため、他のエンジンオイルより交換頻度は多くなりますが、そのかわり高性能を引き出せます。
BMWのオイル交換にはどのくらいの費用がかかる?
BMWのエンジンオイルが高性能というのは、ユーザーにとってうれしいことですが、交換にかかる費用はどのくらいなのか気になる方もいるでしょう。ここではBMWのオイル交換の費用について、相場や費用を抑えるための方法を紹介します。
BMWのオイル交換費用の相場
BMWのオイル交換費用は、依頼先や車種、使用するオイルの種類によっても異なります。BMWの純正ロングライフオイルを使い、ディーラーで交換した場合は2万円~2万5,000円ほどとなりますが、中古車販売店などで交換した場合はオイルの価格は変わらなかったとしても、工賃が若干安くなります。
オイルのグレードにこだわらなければ1万円以下で交換することも可能ですが、交換頻度が増えることで差額はほとんどありませんし、愛車のことを考えれば純正のロングライフオイルを使うことをおすすめします。
この相場は他の車種よりも高いといえるでしょう。ただし、一度交換すれば1万km~2万kmほど走れます。一般的なターボエンジンのガソリン車の交換目安は6か月、5,000kmといわれているため、費用対効果は交換頻度や性能などを総合的に考えて判断するのが良いでしょう。
適合するエンジンオイルはカー用品店でも購入できる
確かにディーラーでBMW純正のエンジンオイルに交換すれば安心です。しかし、同等のエンジンオイルが用意できカー用品店で交換すれば、オイルの金額と工賃を合わせて節約ができます。
各オイルメーカーではBMWに適合するエンジンオイルが販売されていて、カー用品店でも購入ができます。具体的には、欧州自動車工業会が定めた基準であるACEA規格のものを選びましょう。また、パッケージに記載されているオイルグレードの確認も忘れないようにしましょう。
BMWのオイル交換をする方法
BMWのオイル交換をする場合、ディーラーや業者などのプロに依頼する方法と、自分で交換する方法があります。それぞれに交換費用や安心感、手間などに優劣があるため、自分が何を優先したいのかで選びましょう。ここでは両者の特徴を解説します。
ディーラーや業者に依頼する
BMWのオイル交換はディーラーに依頼するのが一般的ですが、車検などができる業者にも依頼できます。ディーラーのメリットは、車両チェックを合わせて行ってもらえる点や、BMWの車に慣れた方が作業をしてくれるという安心感でしょう。ただし、交換の費用は他の業者に比べると高くなります。
ディーラー以外の業者に依頼するメリットは、交換費用が安くなることです。同じ純正オイルを使った場合もディーラーより安くなるでしょう。しかし、業者によっては純正以外のオイルを使ったり、輸入車に不慣れな整備士が作業をしたりする可能性があるので注意が必要です。
自分で交換する
ディーラーや業者に依頼せずに自分でオイル交換を行うこともできます。純正オイルは通販サイトで購入可能です。工賃がかからないため、交換費用を安く抑えられるでしょう。
ただし、オイル交換をするときは、ボルトのパッキンやオイルフィルターの交換も必要です。BMWはサービス・インターバル・インジゲータのリセットも忘れずに行わなければなりません。BMWのオイル交換を行うには、ある程度の知識が必要だといえるでしょう。
自分でオイル交換をするときのポイント
エンジンオイルの交換費用を節約するには、自分で交換するのが良いでしょう。事前にオイル交換のために必要な量を確認することは大事ですが、BMWの場合はコンディション・ベースド・サービスやサービス・インターバル・インジケータといった装備があるため、それをリセットする必要があります。
リセットができていないと、オイル交換をしたにもかかわらず交換を促す表示が出たり、次回の交換時期が正しく表示されなかったりします。ここでは、自分でエンジンオイルを交換する際に気を付けるポイントを紹介します。
適量のエンジンオイルを用意する
オイル交換に必要なオイルの量は、同じBMWでも車種によって異なりますが、4L~9L程度でしょう。人気の3シリーズの場合は4L~6Lが目安になり、エレメントも交換するならさらに0.5L~1Lが必要です。BMWの純正オイルは1Lボトルでインターネットでも販売されています。
BMWは、エンジンオイルの量もコンピューターで管理されています。エンジンオイルを交換した後は、スピードメーターの表示を確認して、オイル量が適正かどうかをチェックしましょう。
オイル交換後はリセットしよう
オイル交換が終わったら、サービス・インターバル・インジケータのリセットが必要です。
まず、キーを差し込んだらエンジンをかけずに、イグニッションをONにします。メーターディスプレイの表示が落ち着いたら、トリップメーターリセットボタンを長押ししましょう。車両チェックでオイル表示が出てきます。「リセットしますか」と出たらボタンを長押しし、リセット完了です。
車種によってリセット方法が異なることがあるため、不安な方は業者に依頼するほうが良いでしょう。
お買い得なBMWを探すなら中古車をチェックしよう
BMWのオイル交換について知識が付いたら、お気に入りの車種を探してみましょう。新車だと高価な場合には、中古車の検討がおすすめです。
ここではBMWの中でも人気車種である「BMW1シリーズ」「BMW3シリーズ」「BMW X1」のそれぞれの特徴を解説します。また、各車種の中古車価格の相場も合わせて紹介するので、参考にしてください。
BMW 1シリーズの特徴
BMW1シリーズは、フォルクスワーゲン・ゴルフなどと同じ「Cセグメント」のクラスのモデルとして2004年に登場しました。初代と2代目はこのクラスとしては珍しい後輪駆動を採用して、BMWらしい走りの楽しさを重視したモデルです。
2019年に登場した3代目ではFFの駆動方式になりましたが、走りの性能は維持しながら室内の広さも実現できました。ネクステージにおけるBMW1シリーズの中古車相場は、78万9,000円~292万9,000円程度です(2024年6月現在)。
(参考: 『1シリーズ(BMW)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
BMW 3シリーズの特徴
BMW3シリーズは、BMWの中でも中核となるモデルです。1975年にそれまでの「02」シリーズの後継モデルとして2ドアセダンからスタートし、モデルチェンジとともに4ドアセダンやステーションワゴンなどボディタイプのバリエーションを増やし、現行モデルは2019年に登場した7代目です。
ガソリンやディーゼルエンジンだけでなくプラグインハイブリッドも選べて、使用環境や好みに合わせて幅広く選べるモデルです。ネクステージにおけるBMW3シリーズの中古車相場は、91万9,000円~459万9,000円程度です(2024年6月現在)。
(参考: 『3シリーズ(BMW)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
BMW X1の特徴
BMW X1は、「X」が付くSUVシリーズで最小のモデルです。2009年に登場した初代は当時の1シリーズと同様に後輪駆動がベースで、やはり同じクラスのモデルとしてはユニークな成り立ちでした。2015年に登場した2代目からはFFベースとなりましたが、そのため室内空間が広くなりました。
2023年には3代目となり、電気自動車の「iX1」も加わりました。BMWのSUVでは最小というだけに、日本の街中ではちょうどいいサイズで、取り回しに困ることはないでしょう。ネクステージにおけるBMW X1の中古車相場は、74万9,000円~362万9,000円程度です(2024年6月現在)。
(参考: 『X1(BMW)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
最近は環境負荷を低減するために、オイル交換のサイクルは長くなってきました。BMWも同様で、メーカー独自の交換頻度がWebサイトで紹介されています。BMWの独自な点としては、慣らし運転後のオイル交換が必要ないとされているところです。理由としては、BMW車のために作られた特別なオイルを使用しているからです。
純正オイルは特別なだけに費用もそれなりにかかりますが、自分で交換したり同等品をカー用品店で用意したりすることで費用を抑えられる可能性があります。費用を抑えるということでいえば、BMWの購入にあたって中古車にすれば車両価格を節約できるので、検討してみてはいかがでしょうか。
▼ライタープロフィール
岩本佳美
漠然と「車関係の仕事がしたい」という想いのもと、飲食業界から自動車メディア業界に飛び込むという破天荒な人生を歩んでいる。愛車がスバルのWRXということもあり、主にスバル系の記事をWebや紙媒体に寄稿。モータースポーツが大好きで、レース観戦はもちろん、サーキット走行や24時間耐久のカートレースにも出場するなど、自らも走ることでその楽しさや面白さなどを経験しながら情報発信している。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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