ホンダeと日産リーフを徹底的に比較!国産EVの性能や特徴を解説
電気自動車(EV)の時代が本格的に到来し、日本の自動車メーカーも次々と新型EVを投入しています。その中でも注目を集めたのが、ホンダの「ホンダe」と日産の「リーフ」です。都市型コンパクトEVとベストセラーEVの代名詞といえるでしょう。
この2台にはどのような違いがあるのか、性能、価格、使い勝手など、さまざまな角度から徹底比較します。
※目次※
・ホンダeと日産リーフは、日本を代表する電気自動車(EV)として注目を集める存在。
・ホンダeは主に都市部での使用を想定しており航続距離が短めなため、長距離移動が多い場合はリーフがおすすめ。
・EVの選ぶ際には、自分がどのような使い方をする可能性が高いかを考慮しながら選択する必要がある。
ホンダeと日産リーフの基本スペック比較
ホンダeと日産リーフは、日本を代表する電気自動車(EV)として注目を集める存在です。ホンダeは2024年7月に販売終了となってしまいましたが、両車の基本スペックを比較すると、それぞれの特徴や設計思想の違いが明らかになります。
ボディサイズやバッテリー容量、航続距離、充電時間など、EVの性能を左右する重要な要素について詳しく見ていきましょう。
ボディサイズと重量の違い
ホンダeと日産リーフは、ボディサイズと重量に明確な違いがあります。ホンダeの全長は3,895mmで、リーフの4,480mmよりコンパクトです。この差は室内空間にも影響し、リーフのほうが余裕のある空間を提供しています。
一方ホンダeは小回りが利き、最小回転半径が4.3mと、都市部での取り回しに優れている車です。重量面では、ホンダeはベースグレードが1,510kg、アドバンスが1,540kg、リーフは40kWh車で1,520kg~1,530kg、60kWh車で1,670kg~1,680kgと、バッテリー容量の違いを反映しています。
これらの特徴は、両車の設計思想の違いを表しており、用途や好みに応じて選択できるのが魅力です。
項目 |
ホンダe |
日産リーフ |
全長 |
3,895mm |
4,480mm |
全幅 |
1,750mm |
1,790mm |
全高 |
1,510mm |
1,540mm~1,565mm |
室内長 |
1,845mm |
2,030mm |
室内幅 |
1,385mm |
1,455mm |
室内高 |
1,120mm |
1,185mm |
最小回転半径 |
4.3m |
5.2m~5.4m |
車両重量 |
1,510kg~1,540kg |
1,520kg~1,680kg |
バッテリー容量と航続距離
バッテリー容量と航続距離は、EVの実用性を左右する重要な要素といえます。ホンダeは35.5kWhのバッテリーを搭載し、WLTCモードでの航続距離はベースグレードで283km、アドバンスで259kmです。日産リーフは40kWh車で322km、60kWh車で450kmの航続距離を実現しています。
長距離移動が多い場合はリーフ、都市部での使用がメインならホンダeが適しているでしょう。自分の用途に応じた選択が重要です。
項目 |
ホンダe |
日産リーフ |
バッテリー容量 |
35.5kWh |
40kWh、62kWh |
航続距離 |
259km、283km |
322km、450km |
充電時間と充電方法の特徴
ホンダeと日産リーフの充電時間と充電方法には、それぞれの特徴があります。ホンダeは急速充電性能に優れており、30分で約80%まで充電可能です。一方リーフは40kWh車で40分、62kWh車では60分程度で約80%まで充電できます。
家庭用充電器による満充電までの時間は、ホンダeが約12時間、リーフが40kWh車で約16時間、60kWh車で約23時間半です。リーフは、ディーラーでの急速充電が可能な点が強みといえます。ホンダeは急速充電性能が高く、短時間で実用的な走行距離の確保が可能です。
価格と電費の比較
ホンダeと日産リーフの価格と電費について、詳しく見ていきましょう。両車は国産EVの代表格ですが、設計思想は大きく異なります。ホンダeは先進的な装備と都市型コンパクトEVとしての魅力を追求し、リーフは実用性と幅広い選択肢を重視しています。価格帯や電費などを比較することで、それぞれの特徴が鮮明になるでしょう。
グレード構成と新車価格
ホンダeと日産リーフのグレード構成と新車価格を比較しましょう。ホンダeは2グレード展開で、ベースグレードが451万円、上級グレードのアドバンスが495万円でした。
一方、現行のリーフはバッテリー容量の違いとともに多彩なグレードを展開しています。40kWh車が408万1,000円~464万2,000円、60kWh車が525万3,600円~583万4,400円というレンジです(2025年2月時点の情報)。
価格だけを見ると、バッテリー容量が小さいホンダeは高めの価格設定のように感じられるでしょう。これは、ホンダeが先進的な装備や走行性能を重視した設計であるためです。リーフは実用性と価格のバランスを重視しており、幅広い選択肢を用意しています。
電費を比較
ホンダeと日産リーフの電費(1kmあたりの電力量消費率)を比較すると、興味深い違いが見えてきます。ホンダeアドバンスは138Wh/km、リーフは40kWh車が155Wh/km、60kWh車が161Wh/kmで、ホンダeのほうが優秀です。
しかしホンダeの航続距離は短いため、長距離走行時は充電回数が増え、時間的コストが発生します。使用環境や走行パターンによって、どちらが経済的かは異なるでしょう。都市部での短距離利用ならばホンダe、長距離走行が多いのであればリーフが適しています。
走行性能とドライビング体験の違い
ホンダeと日産リーフの走行性能とドライビング体験には違いがあります。モーターの性能や運転のしやすさ、先進運転支援システムなど、さまざまな観点から比較することで、それぞれの魅力が浮き彫りになるでしょう。両車の性能や特徴を詳しく解説します。
モーターの最高出力と最大トルク
ホンダeと日産リーフの、モーターの性能を比較してみましょう。ホンダeはエントリーグレードで136PS、アドバンスで154 PSの最高出力で、最大トルクは両グレードとも315N・mです。リーフは40kWh車で150PS/320N・m、60kWh車で218PS/340N・mという性能を誇ります。
この性能差は、加速性能や走行フィーリングに大きく影響するポイントです。ホンダeは後輪駆動を採用し、軽快なハンドリングと力強いトラクションを実現しました。特にアドバンスグレードは、スポーツタイヤを装着し、EVらしからぬスポーティーな走りを楽しめます。リーフは快適性を重視した設定で、特に60kWhモデルは力強い加速が特徴です。
項目 |
ホンダe |
日産リーフ |
最高出力 |
136PS 154 PS |
150PS 218PS |
最大トルク |
315N・m |
320N・m 340N・m |
運転しやすさと取り回し
ホンダeと日産リーフの運転のしやすさを比較してみましょう。ホンダeは最小回転半径が4.3mと、軽自動車並みの小回り性能を誇ります。これは、リヤモーター・リヤ駆動方式を採用し、前輪の切れ角を大きく取れることが理由です。
リーフの最小回転半径は5.2mほどで、ホンダeほどの小回り性能はありません。ただし、リーフは全長4480mmとホンダeよりも大きく、室内空間に余裕があります。都市部での使用を考えると、ホンダeのほうが狭い道路や駐車場でのUターンもスムーズでしょう。
リーフは航続距離も長く、高速道路や郊外での走行に適しています。選ぶ際には、主な使用環境を考慮することが大切です。
先進運転支援システムの特徴
ホンダeと日産リーフはどちらも、先進的な運転支援システムを搭載しています。ホンダeは「Honda SENSING」を全車標準装備し、衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能などに加え、独自のセンターカメラミラーシステムも特徴です。
リーフは「プロパイロット」をオプション設定し、高速道路での運転支援を実現しました。「プロパイロット パーキング」も選択可能で、駐車操作をサポートします。
両車とも予防安全性能は高く、ユーザーのニーズに合わせて選択できます。ホンダeは先進的なインターフェースに強みがあり、リーフは実用的な運転支援が魅力です。EVならではの静粛性と相まって、快適なドライビング体験を享受できます。
デザインと室内空間の比較
ホンダeと日産リーフのデザインと室内空間には、それぞれの個性が色濃く反映されています。ホンダeはコンパクトかつ先進的なデザインを採用し、リーフは実用性と洗練されたスタイル重視のデザインです。エクステリアとインテリア、そして荷室スペースから、両車の特徴を見ていきましょう。
エクステリアデザインの特徴
ホンダeのエクステリアデザインは、シンプルさと先進性を両立させた「親しみやすく、モダン」なデザインが特徴です。
コンパクトなボディに長いホイールベースを持ち、機能的な要素をブラックアウトした部分に集約することで、すっきりとした印象を与えます。短い前後オーバーハングにより、都市部での取り回しも良好です。
日産リーフは、シャープでスポーティーな印象を与えるデザインを採用しています。フロントフェイスにはVモーショングリルを採用し、EVとしての個性を主張しつつ、一般的なハッチバック車としても受け入れられるデザインです。
両車とも、EVとしての特徴を活かしながら、それぞれの個性を表現したデザインであり、好みが分かれるところでしょう。
インテリアの質感と使い勝手
ホンダeのインテリアは、ダッシュボード全体に広がる5つのディスプレイが特徴的で、未来的な雰囲気を醸し出しています。一方で、木目調パネルを配置することで温かみも演出しているのが特徴です。日産リーフは、従来の自動車のデザインを踏襲したコンサバティブな印象といえます。
使い勝手の面では、ホンダeはコンパクトながら広々とした室内空間を実現しました。リーフは、より広い後部座席と大容量の荷室を確保しています。
先進装備に関しては、ホンダeはクラウドAIによる音声認識機能やデジタルキー機能を搭載しました。リーフは「プロパイロット パーキング」をオプション設定するなど、それぞれに特徴があります。居住性重視ならリーフ、先進性や個性を求めるならホンダeが魅力的でしょう。
荷室スペースと実用性
日産リーフの荷室容量は435Lと、同クラスでトップレベルの広さです。ホンダeは後輪駆動のため、荷室下にモーターなどが配置されており、荷室スペースが限られているという事情があります。
実用性では、リーフが家族での使用や長距離ドライブに適しているのに対し、ホンダeは都市型コミューターとしての使用に最適化されている1台です。軽自動車並みの小回りの良さを持つホンダeは、狭い道路や駐車場の多い都市部での取り回しに優れています。
まとめ
日本メーカーによる電気自動車(EV)として注目の存在である、ホンダeと日産リーフの基本スペックや価格、電費、走行性能、デザインなどを幅広く比較しました。両モデルとも優れたEVですが、それぞれ異なる特徴を持っています。
ホンダeはコンパクトで都市部での使用に向いており、リーフは長距離走行に適しているでしょう。EVの選び方は個人のニーズや優先事項によって変わるため、自分がどのような使い方をする可能性が高いかを考慮しながら選択する意識が重要です。
【この記事の執筆者】
五十嵐巧
大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。
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