リコールに期限はある?ダイハツ車のリコールの調べ方や事例も紹介
ダイハツ車は日本を代表するメーカーのひとつです。国産の自動車メーカーといえども、設計上の不具合が販売後に発見されることも珍しくありません。その際、リコールとなりますが、リコールに期限はないのか気になる方もいるでしょう。
そこでこの記事では、リコールとなった場合の修理に期限があるのか、リコール制度の基礎知識を含めて解説します。ダイハツ車のリコール情報や調べ方まで把握できるので、ぜひご一読ください。
※目次※
1.ダイハツなどのリコール対象車を修理してもらえる期限はいつまで?
3.期限がなくても早めの対応を!ダイハツ車のリコール情報の調べ方
・リコールは、安全性の確保や環境保全を目的とした制度
・ダイハツ車のリコール情報は、メーカー公式サイトなどで検索可能
・中古車で購入した車でも、新車と変わらずリコールが受けられる
ダイハツなどのリコール対象車を修理してもらえる期限はいつまで?
ここでは、リコール制度の概要と、修理する上で期限が設定されていない点について解説します。リコール制度の目的を把握することで、期限を設けていない理由が把握できるでしょう。また、タイヤやチャイルドシートにおけるリコールについても触れています。
リコール制度とは?
自動車に関するリコール制度の目的は、安全性の確保と環境保全です。安全性が損なわれた状態だと、健全な交通環境を維持できません。また車から排出されるガスは、環境汚染物質を含んでいるため、公害を防止するためにも規制をかけることが重要となっていきます。
車のパーツや構造が保安基準不適合となる可能性があり、かつ設計上もしくは製造過程が原因の場合にリコールが出されます。
メーカーはリコールの義務があり期限を設けていない
リコールの届出や改善措置を実施するのは、自動車メーカーの義務です。また、プレスリリースなどを行い、ユーザーに告知しなければなりません。リコールを適切に行わないと、国土交通省から指導や監査、改善指示を受けることになります。
また、不具合により事故が多く発生しているのにもかかわらず、メーカーが自主的にリコールを届出ない場合は、国土交通省からの勧告・命令が発せられます。なお、安全性や環境保全に関わるため、リコールに関する期限は設けられていません。リコール発表から、時間がたったとしてもメーカーは修理に応じることが一般的です。
タイヤやチャイルドシートにもリコール制度がある
リコール制度では、タイヤとチャイルドシートを「後付装置」として捉えており、大量に流通しているものを特定後付装置と定めリコールの対象としています。タイヤは安全性に強く関わる消耗品で、コンディションに応じて交換しなければなりません。また、チャイルドシートは子どもの乗せるときの必需品です。
どちらも重要な部品であり、製造過程で新車装着される場合は自動車メーカーがリコールの義務を負い、市販品はメーカーが届け出る必要があります。
ダイハツ車の直近のリコール情報
ダイハツ車を所有もしくは使用している方は、一度リコール情報をチェックしてみましょう。2023年8月時点において、ムーヴやキャストなど、さまざまな車種にリコールが出されています。ここでは、直近のリコールの内容について解説するので、参考にしてください。
【2023年6月23日】ムーヴ・キャスト・ブーンのリコール
2023年6月23日、ダイハツはムーヴ・キャスト・ブーンに対してリコールを発表しています。対象者には、販売店からダイレクトメールで通知しているとのことで、見逃していないか確認してみましょう。
リコール内容は予防安全で重要なカメラに関してで、固定があまく脱落の恐れがあり、走行中に視界の妨げとなる可能性があるとのことです。改善策は、カメラのブラケットへの接着補強材の追加で済むため、対象の場合は早めにディーラーへ持ち込むことをおすすめします。
【2023年6月23日】トールのリコール
上記と同日に、トールへのリコールも発表されています。トールに関しては、フロントのフォグランプに不具合があるようです。制作工程の管理不足により、LEDの基盤のハンダ付けの不十分なケースが存在するとの内容になっています。走行による影響でハンダがはがれると、フォグランプが光量の減少や不灯となるため注意が必要です。
その対策として、前方のフォグランプのLEDソケットを良品と交換してくれます。良好な視界確保のためにも、早めに持ち込むようにしましょう。
【2023年5月26日】10車種に関わるリコール
2023年5月26日、ダイハツの10車種に関してリコールが国土交通省に届けられました。対象車は、以下です。
・ムーヴ
・キャスト
・ミラ イース
・ミラ トコット
・タント
・ウェイク
・ハイゼット キャディー
・ムーヴ キャンバス
・コペン
・ハイゼット トラック
上記の車種の対象車は、エンジンに燃料を送る燃料ポンプの成形に問題があり、部品の変形を招く恐れがあるとのことです。これにより、燃料ポンプが正常に作動しなくなる可能性があります。走行中にエンストする危険もあるため、早めに処置を受けましょう。燃料ポンプを対策品に交換してもらえます。
期限がなくても早めの対応を!ダイハツ車のリコール情報の調べ方
開発段階で不具合を発見できない場合があるため、ダイハツ車に関わらずリコールが発表されるケースは少なくありません。車のユーザーは、リコールに関して把握しておくと、より安心したカーライフを送れるでしょう。ここでは、ダイハツにおけるリコール件数やリコールの調べ方を紹介します。
ダイハツ車のリコール件数
ダイハツを含め、各自動車メーカーのリコール件数が、国土交通省のWebページで公開されています。ダイハツにおけるリコール件数と対象台数の推移は以下です。
|
件数 |
対象台数 |
令和4年度 |
7件 |
65万1,906台 |
令和3年度 |
6件 |
114万3,509台 |
令和2年度 |
4件 |
99万1,081台 |
令和元年度 |
3件 |
199万9,878台 |
平成30年度 |
1件 |
8,158台 |
平成29年度 |
5件 |
12万6,354台 |
(2023年8月時点の情報です)
上記のように、リコールは珍しいものではありません。対象台数や件数は、年度によって大きくばらつきます。100万台を超えるなど台数が多い場合、自動車ディーラーは対応に追われるでしょう。
車は多くの部品で構成されており、たくさんの人が開発に関わっているため、リコールを失くすことは難しいといえます。
公式サイトでリコールや改善対策などが確認可能
ダイハツに関するリコール情報は、メーカーの公式サイトで確認できます。直近のリコール情報が公開されているだけでなく、車台番号で検索することも可能です。車台番号は車検証に載っており簡単に確認できるので、気になる方は一度検索してみると良いでしょう。
また、リコールとは異なる改善対策の情報も公開されています。改善対策は、保安基準に不適合となるわけではないが、安全性や環境保全に関わる場合に届け出る制度です。リコールと同様に重要な情報といえるでしょう。
リコールや改善対策とはならないが、品質などに問題があるとサービスキャンペーンとして発表することがあります。こちらもダイハツの公式サイトで確認可能です。
ダイハツコネクトはリコール情報が通知される
ダイハツ車の一部は、ダイハツコネクトと呼ばれるサービスが受けられます。ダイハツコネクトは、事故などのトラブルが発生した際のサポートや、マイカーや家族が乗る車の位置情報を取得することが可能です。
また、車検や点検、メンテナンスの通知を受け取れるため、リコール情報も把握できます。スマートフォンと専用アプリでも確認できるので便利です。
リコールに関して押さえておきたいポイント
リコールはさまざまなメーカーから発表されています。ダイハツ車以外のメーカーの車を所有していることもあるでしょう。ここでは、メーカー公式サイト以外でリコール情報を確認する方法や、車検に関わる点などリコールに関して押さえておきたいポイントを解説します。
リコール情報はメーカー公式サイト以外でも調べられる
リコールに関する情報の取得先は、メーカー公式サイトだけではありません。公的機関のホームページでも調べられます。例えば、日本自動車整備振興会連合会のホームページです。自動車メーカーをリストから選び、車台番号を入力することで検索できます。
また、国土交通省のホームページでもリコール情報が公開されています。検索ページも設けられており、車だけでなくタイヤとチャイルドシートの情報も確認可能です。
リコール対応はディーラーやメーカーへ依頼する
リコールの通知が届いたり、思い出したりした場合は、早めに対処しましょう。まずはディーラーへ連絡して、予約を取る必要があります。リコールが発生すると、ディーラーは混み合いがちです。急に店舗へ訪れたとしても、工場の予定が埋まっていたり、対策品がまだ不足していたりするケースも考えられます。
早めに連絡することで、希望日時に修理を受けられる可能性が高まるでしょう。また、代車を押さえられるかもしれません。
リコールを放置すると保安基準を満たさない可能性がある
リコールは基本的に放置NGです。安全に関わることから、トラブルにつながるかもしれません。また、保安基準を満たさない可能性があり、車検で不合格となって余計に時間がかかってしまうことも考えられます。
エアバックの不良が社会問題になったケースもあり、対象車両は異常がなくても、リコール対策済みでないと車検を受けられないため注意が必要です。
中古車もリコールは受けられる
リコールは期限が設定されていないため、中古車として購入した車でも修理を受けられます。リコールの目的は、正常で安全な交通環境を整え、大気汚染などの公害を防止することです。そのため購入手段により、対象とするかどうかを分けているわけではありません。
中古車を購入した場合は、リコールの実施状況を一度調べてみましょう。前オーナーが忘れている可能性もあるかもしれません。
ダイハツの中古車を探すならネクステージへ!
リコールの通知がきた場合は、早めに対処することが大切です。車のコンディションを維持することで、安心かつ安全に使用できます。また、リコールは中古車で購入した場合でも修理が可能です。車の購入費用を抑えたい場合は、ぜひ中古車も視野に入れましょう。
ネクステージでは、品質にこだわった中古車を豊富に取り扱っており、ダイハツ車を見付けることも簡単です。ここでは、ネクステージの強みを解説します。
在庫台数約3万台!豊富な選択肢がある
ネクステージは、中古車の在庫数3万台を誇ります。全国に200以上店舗があり、取り寄せに対応しているため、自分好みのダイハツ車を探し出すのに最適です。
在庫車はネクステージのWebサイトから検索でき、さまざまな条件を指定できます。価格帯を設定すると、予算内の車両が簡単に検索可能です。他にも年式やグレード、走行距離、ボディの種類などが指定できます。
こだわりをもった商品を取りそろえている
ネクステージは、販売する商品の品ぞろえや品質、価格にこだわっています。仕入れの段階で不具合の多いモデルは省いており、修復歴車などは扱っていません。また、契約後に国家資格を持った整備士が点検・整備をしているので、安心して車が選べます。
価格は、他社を調査した上で設定しているため、年中ベストプライスです。良質な中古車をお得に購入できるネクステージの在庫車をチェックしてみましょう。
まとめ
ダイハツ車においても、リコールの期限は設定されていません。ただし、安全や環境への負荷につながるので、通知がきたら早期に修理を受けることが大切です。自動車メーカーの公式サイトなど、リコールに関する情報源はいくつかあるので、チェックしてみることをおすすめします。
なお、リコール対象車の修理は中古車で購入した場合でも受けられます。車の購入費用を抑えるなら中古車の選択肢もおすすめです。ネクステージなら、こだわりの中古車を豊富に用意しているので、希望の1台が見付けやすいでしょう。ダイハツ車の購入を検討している場合は、ぜひネクステージのWebサイトを利用してみてください。
【この記事の執筆者】
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。