車のエアロパーツ完全ガイド!選び方やメリット、注意点を解説
車の外観をかっこよく、そして性能を向上させるアイテムが、エアロパーツです。しかし、単に見た目を変えるだけではありません。空力性能の向上や走行安定性の改善など、さまざまな効果をもたらします。
一方で、車検や燃費への影響など、考慮すべき点も少なくありません。エアロパーツには、どのような種類があり、どのような効果をもたらすのでしょうか。エアロパーツの基礎から最新トレンドまで、徹底的に解説していきます。
※目次※
・エアロパーツは単なるドレスアップパーツにとどまらず、走行中の空気の流れを制御し、車の安定性や燃費効率を向上させる役割を果たす。
・主要なエアロパーツには、空気抵抗を減らして燃費を改善する効果、ダウンフォースを生み出して走行安定性を向上させる効果、車をスポーティーにドレスアップする効果がある。
・エアロパーツの導入の際は、車検基準への適合性や重量増加による燃費への影響、メンテナンスにかかる手間と費用を考慮する必要がある。
車のエアロパーツとは?基本知識と種類
車のエアロパーツとはどのようなアイテムなのか、気になっている人もいるでしょう。エアロパーツは、車の空力性能を向上させる外装部品で、さまざまな効果をもたらします。エアロパーツの定義と役割、種類などを見ていきましょう。
車のエアロパーツの定義と役割
エアロパーツは、車の空力性能を向上させるために設計された外装部品です。主に車体の前後や側面に取り付けられ、走行中の空気の流れを制御する役割を果たします。
これにより、車の安定性や燃費効率が向上し、高速走行時の性能が改善されるでしょう。エアロパーツには、レーシングカーで使用されるような高性能なものから、一般車向けのスタイリッシュなデザインのものまで、幅広い種類が存在します。
エアロパーツの装着は、車の外観を大きく変えられるため、ドレスアップを楽しむ人にも人気です。
車の主要なエアロパーツの種類と特徴
主要なエアロパーツには、フロントスポイラーやサイドスカート、リアスポイラーなどがあります。具体的な種類と装着位置、効果は以下の通りです。
エアロパーツの種類 |
装着位置 |
主な効果 |
フロントスポイラー |
車の前面下部 |
空気抵抗低減、ダウンフォース発生 |
サイドスカート |
車体側面 |
空気の流れ制御、安定性向上 |
リアスポイラー |
トランク後端 |
高速走行時の安定性向上 |
リアウイング |
車体後方 |
強力なダウンフォース発生 |
ディフューザー |
車体下部 |
効率的なダウンフォース生成 |
これらのパーツは、車の性能向上だけでなく、スポーティーな外観を演出する効果もあります。
車のエアロパーツの素材別特徴と選び方
エアロパーツの主な素材には、FRPやウェットカーボン、ドライカーボンがあります。FRPは軽量で安価ながら衝撃に弱く、ウェットカーボンはFRPにカーボン繊維を加えて見た目と強度のバランスを向上させた素材です。
最高級素材のドライカーボンは、超軽量で高剛性ですが、価格は高めとなっています。日常使用ならFRP、モータースポーツ志向ならドライカーボンが適していますが、予算や用途、メンテナンス性を考慮して選択しましょう。
車のエアロパーツの効果
車のエアロパーツには、さまざまな効果があります。空力性能の向上による燃費改善、走行安定性と操縦性の向上、そして車をドレスアップできることなどです。ここでは、エアロパーツがもたらす主なメリットについて解説します。
【車のエアロパーツの効果.1】空力性能向上による燃費改善が見込める
エアロパーツの装着は、空気抵抗を減らしてエンジンの負荷を軽減し、特に高速走行時の燃費改善に効果を発揮します。
フロントスポイラーやサイドスカートは車体周りの空気の流れを整えて乱流を抑制し、リアスポイラーは後方の空気の流れを制御して車体を安定させるパーツです。
ただし、パーツの重量増加が燃費に悪影響を与える可能性もあるため、素材選びには注意しましょう。
【車のエアロパーツの効果.2】走行安定性と操縦性が向上する
フロントスポイラーやリアスポイラー、リアディフューザーは走行時のダウンフォースを生み出し、タイヤのグリップ力を高めることで高速走行時の安定性が向上します。
さらに、サイドアンダースポイラーはコーナリング時のロールを低減させ、フレキシブルタワーバーやドロースティフナーはシャシーのしなりを制御してハンドリング性能を高めるのが特徴です。
専門家のアドバイスを参考に、適切な組み合わせを選択することをおすすめします。
【車のエアロパーツの効果.3】車をドレスアップできる
エアロパーツを装着すると、車のシルエットを洗練させ、スポーティーな印象を与えます。フロントスポイラーやサイドスカート、オーバーフェンダーなどで迫力ある外観を実現でき、カラーやデザインも豊富に選択可能です。
ただし、過度な装飾は逆効果となる可能性があるため、車種や全体のバランスを考慮しながら選択することが大切といえます。適切な組み合わせで、唯一無二の愛車に仕上げてみてはいかがでしょうか。
車のエアロパーツ導入時の注意点
車のエアロパーツを導入する際には、いくつかの注意点があります。これらを理解することで、エアロパーツの選択や取り付けをより適切に行えるでしょう。ここでは、車検や法規制に与える影響をはじめ、3つの注意点を紹介します。
【車のエアロパーツの注意点.1】車検への影響と法規制を考慮する
車検では、保安基準に基づいて車両の安全性が確認されます。エアロパーツは、一定の条件を満たせば車検に通過できますが、注意が必要です。
車両の全長・全幅・全高・重量が保安基準の範囲内であれば、届け出不要で車検に合格できます。具体的には、全長30mm増減・全幅20mm増減・全高40mm増減・重量50kg以内(軽自動車・小型自動車)または100kg以内(普通自動車)が基準です。
この範囲を超えると構造変更の手続きが必要で、最低地上高は9cm以上を確保しなければなりません。樹脂製パーツは車高規定の対象外ですが、車体への確実な固定が求められるでしょう。
【車のエアロパーツの注意点.2】燃費や乗り心地に低下することもある
エアロパーツの装着は、高速走行時の空気抵抗を減らし、燃費向上が期待できます。しかし、フロントスポイラーやリアディフューザーは、車体下部の空気の流れを整えますが、重量増加により市街地走行では燃費が悪化する可能性もあるでしょう。
乗り心地については、車体の剛性が高まることで、ハンドリングの向上や走行安定性の改善が見込めます。ただし、低めのエアロパーツを装着すると、段差や凹凸の多い道路では衝撃を感じやすくなるかもしれません。
また、エアロパーツの素材や取り付け方によっては、風切り音が発生し、静粛性に影響を与えることもあります。
【車のエアロパーツの注意点.3】メンテナンスの手間と費用がかかる
エアロパーツは、素材や形状によって手入れ方法が異なり、FRP製は傷つきやすいため丁寧な洗浄が必要です。一方、カーボン製は耐久性が高いものの、紫外線劣化に注意が必要となります。
メンテナンス費用は、DIYなら洗車用品代程度ですが、プロに依頼すると1回5,000円~2万円ほどかかるでしょう。損傷時の修理は数千円~数万円と幅があるため、定期的なケアが重要です。
定期的なメンテナンスを行うことで、高額な修理費用を抑えられるだけでなく、車の美しさと性能を長く保てるでしょう。
車のエアロパーツ取り付けのポイントと費用
車のエアロパーツを取り付ける方法には、DIYとプロに依頼する2つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点、費用の目安を理解することで、自分に適した方法を選べるでしょう。また、将来的な取り外しも考慮に入れる必要があります。
DIYで車にエアロパーツを取り付けるときのポイント
DIYでのエアロパーツ取り付けには、ドライバー・ドリル・鉄板ビス・マスキングテープなどの工具が欠かせません。取り付け前の仮合わせでフィッティングを確認し、FRP製パーツはサンドペーパーでの調整が必要となる場合があります。
作業は2人で行い、バンパーを入れ込む感覚で装着しましょう。ビス留めは中側に押しながら行うのがコツですが、不安な場合はプロに依頼することをおすすめします。
プロによる車のエアロパーツ取り付けの流れと費用
プロによるエアロパーツの取り付けは、安全性と品質を確保する上で推奨される方法です。まず車をショップに持ち込み、パーツの確認と見積もりを行います。
その後、取り付け作業が始まり、必要に応じて塗装も行われるのが一般的な流れです。費用は、車種やパーツによって異なりますが、以下が目安となります。
パーツ |
取り付け費用(目安) |
作業時間(目安) |
フロント/リアスポイラー |
8,000円~1万5,000円 |
30分~1時間 |
サイドステップ |
1万4,000円~3万円 |
30分~1時間 |
エアロ3点セット(取り付け+塗装) |
3万円~7万円 |
2時間~3時間以上 |
作業時間は、1パーツあたり30分~1時間程度ですが、塗装が必要な場合はさらに時間がかかるでしょう。プロに依頼することで、確実な取り付けと美しい仕上がりが期待できます。
車のエアロパーツの取り外し方法と注意点
エアロパーツの取り外しは、車を安定した場所に止めてから工具を用意し、ボルトやクリップの位置を確認して順番に外していきます。
特に、バンパーと車体を固定している部分は注意が必要です。無理な力をかけると、パーツや車体を傷つける可能性があるため、ゆっくりと慎重に作業を進めましょう。取り外し後は、ボルトやクリップを紛失しないよう整理することが大切です。
また、配線が接続されている場合は、慎重に取り外し、端子を保護しましょう。DIYでの取り外しに不安がある場合は、専門店に依頼することをおすすめします。取り外したエアロパーツは、適切に保管し、再利用や売却の際に備えましょう。
車のエアロパーツの最新トレンドと選び方のポイント
車のエアロパーツは、デザインと機能性の両面で日々進化しています。最新のトレンドや選び方を知ることで、自分の車に最適なエアロパーツを見つけられるでしょう。
エアロパーツの最新トレンドや人気の傾向、車種や目的に応じた選び方のポイントについて解説するので、エアロパーツ選びの参考にしてください。
車のエアロパーツの最新トレンドと人気傾向
最新のエアロパーツは、空力性能と美しさの両立を追求しており、高速走行時に自動で展開するアクティブエアロパーツが人気です。軽量化技術も重視され、カーボンファイバーなどの先進素材の採用が進んでいます。
デザイン面では、スポーティーさと洗練さを兼ね備えたスタイルが主流です。電気自動車向けにバッテリー効率を高める新しいエアロデザインも登場してきました。
車種・目的別エアロパーツの選び方
エアロパーツは、目的に応じて選択しましょう。高速走行時の安定性を求めるなら、ダウンフォースを発生させるフロントスポイラーやリアスポイラーが効果的です。
燃費向上を重視する場合は、空気抵抗を軽減するデザインが適しています。ドレスアップを重視する際は、車のイメージに合わせて選択するのがおすすめです。ただし、ドレスアップ重視のデザインは、逆に燃費が悪化する可能性があることに留意しておきましょう。
エアロパーツの効果は、高速走行時に発揮されることが多いため、普段の使用状況を考慮する必要があります。また、取り付け方法や位置によっては、車体への負担や洗車時の破損リスクもあるため、事前に確認することが大切です。
車のエアロパーツを選ぶときのポイント
車種との相性や安全性を考慮すると、純正メーカーのパーツが賢明な選択です。純正品は車種専用に設計されているため、取り付け後のトラブルが少なく、下取り・買取時にも高評価を得やすい特徴があります。
素材選びでは、自由度が高く修復のしやすいFRP製がおすすめです。ウレタンやABS樹脂は精度が高いものの、破損時の修復が難しいことも少なくありません。
また、車体と同じ色のパーツを選ぶことで、追加の塗装費用を抑えられます。ただし、純正ボディカラーに対応していないエアロパーツもあるため、事前の確認が必要です。
車のエアロパーツの査定への影響
最後に、エアロパーツを取り付けた車の査定について詳しく解説します。車を売却する際、エアロパーツは必ずしも取り外す必要はありませんが、装着しているパーツの種類や状態によって査定価格が変動するでしょう。
プラス査定が期待できる車のエアロパーツの特徴
純正品やメーカーオプションとして取り付けられたエアロパーツは、高評価を得られる可能性が高いでしょう。特に特別仕様車に標準装備されているエアロモデルは、中古車市場での需要も高く、査定価格にプラスの影響を与えます。
また、社外品であっても、人気の高いブランドのエアロパーツは好評価につながることが多いため、装着前にインターネットで評判や需要を調査するのがおすすめです。
エアロパーツの選定時には、将来の売却も視野に入れ、市場価値の高いブランドや純正品を選ぶことで、査定時の価値を維持できます。
車のエアロパーツでマイナス査定になることもある
個人的な好みで選んだエアロパーツでも、派手すぎるデザインやマニア向けのブランド製品は、査定価格を下げる要因となってしまいます。品質の低さや、フィッティングの悪さも同様に減点対象です。
また、車両全体のバランスが崩れているものや、部分的な装着は事故・破損の疑いを招くため、マイナス査定となる傾向にあります。
査定時のトラブルを防ぐためには、装着前に「日本自動車査定協会」の定める基準を確認し、信頼性の高いショップで取り付けを依頼するのが賢明です。エアロパーツの装着は、車両の価値に大きく影響するため、慎重な選択が求められます。
まとめ
エアロパーツは、空力性能の向上と個性的なスタイリングを実現するアイテムです。フロントスポイラーやサイドスカートなど、各パーツには独自の役割があり、燃費改善や走行安定性の向上が期待できます。
ただし、車検や法規制への影響、メンテナンスの手間などへの考慮も必要です。最新のトレンドや車種に合わせた選び方を理解し、目的に合ったパーツを選択することで、愛車を魅力的にカスタマイズできるでしょう。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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