車のカーボンホイールとは?装着するメリットや価格、選び方のポイントを解説

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車のカーボンホイールとは?装着するメリットや価格、選び方のポイントを解説

車のカーボンホイールとは?装着するメリットや価格、選び方のポイントを解説

F1や高級スポーツカーの世界で一般的になりつつあるカーボンホイールですが、その魅力は単に見た目の格好良さだけではありません。他の素材よりも軽量であるカーボンホイールは、車の走行性能が格段にアップするというメリットがあります。

 

最近では、さまざまな種類のカーボンホイールが登場しており、装着を検討している方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、カーボンホイール特徴と併せて、メリット・デメリット、選び方などを徹底解説します。車の走行性能をアップさせたいという方は、ぜひ参考にしてください。

 

※目次※

1.車のカーボンホイールとは?

2.カーボンホイールを装着するメリット・デメリット

3.カーボンホイールの選び方

4.カーボンホイールの今後

5.まとめ

 

■POINT

・カーボンホイールは驚異的な軽さを実現しながら、高い強度を維持しているのが特徴。

・カーボンホイールを装着することで、ばね下重量が大幅に軽減されるため、加速性能やコーナリング性能が向上するだけでなく、高い振動吸収性により乗り心地の向上にも貢献する。

・製造コストの高さや修理の難しさが普及への課題ではあるものの、多くのメーカーが開発に参入すれば、技術革新と量産化が進む可能性はある。

 

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車のカーボンホイールとは?

カーボンファイバー

カーボンホイールは、自動車用ホイールにおける革新的な素材として注目されています。モータースポーツの世界から導入が始まり、徐々に一般車両へと普及が始まりつつあるのが現状です。

 

まずは、カーボンホイールが開発された背景や、カーボンホイールの特性、装着することで得られる効果について詳しく見ていきましょう。

 

カーボンホイールの開発に至った背景とは

カーボンホイールの開発は、車体の軽量化というモータースポーツにおける永遠のテーマから始まりました。

 

1900年代前半に主流だったスチール製ホイールから、より軽いアルミホイールへと進化したのが1950年代です。しかし、さらなる性能向上を求めるレース界では、驚異的な軽さを持つカーボン素材に注目が集まりました。

 

2013年のモーターショーでは、スウェーデンのスーパーカーメーカーであるケーニグセグがアゲーラSに大径カーボンホイールを搭載します。従来の鍛造アルミより約6割軽量ながら高い強度を実現したこの技術は、F1などの最高峰レースなどへ続々と採用されました。

 

フォードのシェルビー マスタング GT350Rに標準装備されたカーボンホイールは、重量わずか8.1kgとアルミの半分程度です。

 

このばね下重量(サスペンションより下の部分の重さ)の劇的な軽量化は、路面追従性を高め、サスペンションの動きをスムーズにし、走行性能を大幅に向上させる効果があります。

 

カーボンホイールの特性

カーボンホイールは顕著な軽量性だけでなく、高強度さも兼ね備えています。同体積で比較すると、カーボン素材はアルミの約半分、スチールの約4分の1という驚異的な軽さを実現しながら、高い強度を維持しているのが特徴です。

 

この特性が生まれる秘密は、カーボン繊維の方向性と積層構造にあります。繊維の配向(繊維が並んでいる向き)を制御し、負荷のかかる方向に合わせて最適化することで、アルミでは実現できない強度対重量比の達成が可能です。

 

このカーボン素材の優れた剛性により、ホイールのたわみを抑制し、コーナリング時の正確なタイヤ接地面積を確保できます。これにより、操舵感の向上とグリップ力の最大化が可能となります。

 

また、カーボン素材は金属と異なり振動吸収性にも優れており、路面からの衝撃を効率的に減衰させる特性を持っています。この特性は、ドライバーの疲労軽減と乗り心地の向上にも貢献しています。

 

このようなことから、カーボンホイールは単なる軽量化だけでなく、走行性能の総合的な向上に貢献する高性能パーツといえるでしょう。

 

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カーボンホイールのメリット・デメリット

スポーツカーのドアからホイールまでのビュー

カーボンホイールには、性能向上や快適性アップなどさまざまな長所がある一方で、価格面や耐久性など検討すべき短所も存在します。ここからは、カーボンホイールの装着を検討する際に知っておくべきメリットとデメリットについて、詳細を確認しましょう。

 

カーボンホイールのメリット

カーボンホイール装着の最大の効果は、ばね下重量の大幅な軽減です。一般的な車両では、アルミホイールからカーボンホイールへの交換で、約8.5kgもの軽量化が実現します。

 

この軽量化がもたらす効果は非常に大きく、ばね下重量の軽量化効果は、ばね上重量の軽量化の4倍~15倍にも達するとされています。

 

ばね下の重量を軽量化することにより、路面の凹凸への追従性が向上し、タイヤのグリップ力が増加します。この結果として加速性能やコーナリング性能が格段に向上するという仕組みです。

 

また、カーボン素材は振動吸収性に優れているため、路面からの振動が軽減され、乗り心地の向上にも貢献します。長時間の運転における疲労軽減効果も期待できるでしょう。

 

さらに、さびや腐食に強いという特性も見逃せません。塩分や化学物質に対する高い耐性があり、雪道や海岸地域での使用でも劣化しにくい点は大きなメリットです。

 

カーボンホイールのデメリット

カーボンホイールの最大のデメリットは、製造コストの高さです。カーボン素材の精密な加工には高度な技術が必要で、アルミホイールの数倍の価格になるのが一般的とされます。一流メーカーの製品では1本10万円以上するものも珍しくありません。

 

また、修理の難しさも大きな課題です。カーボンホイールが破損した場合、アルミホイールのような単純な補修は困難で、多くの場合は交換が必要になります。つまり、維持コストも高くなる可能性があるでしょう。

 

さらに、熱による劣化特性も注意すべき点です。カーボン素材は高温環境下で徐々に性能が変化するケースがあり、激しいブレーキングを繰り返すサーキット走行では、熱ダメージが蓄積する可能性があります。

 

まだ歴史が浅いため、紫外線や経年による耐久性への長期的な影響は完全には解明されていません。ただし、フォードやフォルクワーゲンなどが量産化を進めており、将来的にはコスト低減と技術的課題の克服が期待されています。

 

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カーボンホイールの選び方

積み重ねられたホイール

ここからは、カーボンホイールを選ぶ上でのポイントについて解説します。適切なカーボンホイールを選ぶためには、ホイールの構造タイプの特性を理解し、正確なサイズを把握することが必要です。高性能なカーボンホイールの特性を最大限に生かすポイントについて、押さえておきましょう。

 

ホイールの構造を確認

カーボンホイールには主に3つの構造タイプがあります。ホイール全体がカーボン繊維で作られており、最も軽量で高い剛性を誇るのが「フルカーボン構造」です。高速走行や激しいコーナリングでも優れた安定性を発揮するため、サーキット走行に向いています。

 

「カーボン/アルミハイブリッド構造」は、リムがカーボン、ディスク部分がアルミニウムで製造されています。重量と耐久性のバランスに優れ、一般道路での使用に適したホイールです。

 

「カーボンインサート構造」は、アルミホイールにカーボンパーツを部分的に組み込んだもので、コストを抑えながらカーボンの特性を得られます。

 

車の用途に合わせた選択が重要で、レース志向なら軽量なフルカーボン、日常使用ならハイブリッド構造が理想的です。構造によって性能特性が大きく異なるため、走行スタイルに合わせた選択が重要といえます。

 

ホイールのサイズを確認

ホイールを装着する際には、正確なサイズを把握しなければなりません。ホイールサイズは「18×8.5J 5-114.3 +45」のように表記され、それぞれに重要な意味があります。

 

「18」はリム径(インチ)、「8.5」はリム幅(インチ)、「J」はフランジ形状、「5」はボルト穴数、「114.3」はP.C.D.(ピッチサークル直径/mm)、「+45」はインセットを表す表記です。

 

車両に合ったホイールを選ぶには、特にボルト穴数とP.C.D.が純正と一致している必要があります。これらが異なると取り付けができません。

 

またインセットが不適切だと、タイヤがフェンダーに干渉したり、突出して保安基準不適合になったりする恐れがあります。カーボンホイールは特に高価なため、サイズ選びに失敗すると損失が大きくなるでしょう。

 

インチアップを検討する場合は、タイヤの外径変化を最小限に抑え、サスペンションとの干渉にも注意する必要があります。サイズ選びに不安がある場合は、専門ショップに相談するのがおすすめです。

 

ホイールを選ぶ上での注意点

ホイールを選ぶ際には、安全面と法規制の観点からいくつかの重要な点を確認する必要があります。最も重要なのは、ホイールにJWLやVIA規格の刻印があるかという点です。

 

これらの規格は日本国内の車検に対応するために不可欠で、該当する刻印がないホイールは車検に通りません。

 

またカーボンホイールを装着する際は、その負荷能力(ロードインデックス)が車両の要件を満たしているか確認することも重要です。特にカーボンホイールは軽量でありながら高強度を誇りますが、車両の重量や走行条件に適合した負荷能力を持つものを選ばなければなりません。

 

インチアップを検討している場合は、スピードメーターへの影響も考慮しましょう。タイヤ外径が大きく変わると速度表示に誤差が生じ、車検で不適合になる可能性があります。純正と比較してタイヤ外径が大きく変わらないサイズを選択することが重要です。

 

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カーボンホイールの今後

カーボンファイバーのテクスチャー

カーボンホイールは、自動車技術の最前線として着実に進化を遂げています。大手自動車メーカーの採用が進み、量産化に向けた動きが活発化するとともに、安全性に関する懸念も解消されつつあります。

 

ここでは、カーボンホイールの将来性と安全面における最新の動向について、詳細を確認しましょう。

 

カーボンホイールは普及するのか?

カーボンホイールの普及は、製造技術の進化とともに現実味を帯びてきています。フォードのシェルビー マスタング GT350Rは、すでにカーボンホイールが標準装備で、軽量化により走行性能が劇的に向上し、量産効果でコスト削減も実現しています。

 

フォルクワーゲンもカーボンホイールの量産化を計画しており、複数の大手メーカーが開発に参入すれば、価格は徐々に下がっていくでしょう。

 

軽量かつ高強度、さらに腐食しないというカーボンホイールの特性は、環境規制が厳しくなる自動車業界において、燃費向上や電気自動車の航続距離延長に貢献する重要な要素です。

 

技術革新と量産化が進めば、近い将来カーボンホイールがアルミホイールに取って代わる日がくるかもしれません。

 

カーボンホイールの安全性に懸念点はある?

カーボンホイールの安全性は、近年の技術進化により大幅に向上しているのが現状です。初期のカーボンホイールには耐久性への懸念がありましたが、現在の製品は強い衝撃にも耐える設計がなされています。

 

最新の製品は厳格なJWL規格に準拠し、回転曲げ疲労試験や衝撃試験など複数の厳しい試験をクリアしています。車検対応モデルも増え、法規制の範囲内で安心して使用できるでしょう。

 

ただし安全性確保のためには、保安基準に適合した製品を選ぶことが重要です。保安基準に適合していないカーボンホイールを装着すると、車検不適合や違法改造として取り締まりの対象になる可能性があります。

 

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まとめ

疾走するポルシェ911

カーボンホイールは軽量性と高強度を兼ね備えた先進的なホイールで、走行性能と安定性を大幅に向上させる存在です。価格の高さや衝撃に弱い面はあるものの、適切なサイズ選びと構造に対する理解により、最適な製品を選定できるでしょう。

 

将来的には、技術革新により価格の低下と普及の拡大が見込まれます。車検対応製品も増加中であり、自動車の軽量化技術として今後さらに重要な選択肢となっていくと予想されます。

 

【この記事の執筆者】

車のカーボンホイールとは?装着するメリットや価格、選び方のポイントを解説

五十嵐巧

大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。

 

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