クルーズコントロールとは?基本機能と使い方、注意点を解説
高速道路を走行中、アクセルペダルを踏み続けるのは疲れるものです。そのようなとき、クルーズコントロールを使えば、ドライバーの疲労軽減に役立ちます。
しかし、クルーズコントロールについて、どのような機能なのかよく分からない人もいるでしょう。この記事では、基本的な機能と正しい使い方、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。上手に活用し、ドライブをより快適にしましょう。
※目次※
・クルーズコントロールは高速道路でドライバーをアシストする便利な機能。
・クルーズコントロールのメリットの他、デメリットもきちんと理解しておくことが大切。
・クルーズコントロールを過信せず、ドライバー自身で安全運転を心がけることが最重要。
クルーズコントロールとは?
クルーズコントロールは、ドライバーの疲労軽減に役立つ便利な機能です。ここでは、クルーズコントロールの仕組みや、主な機能について解説します。また、メーカーによって操作方法や特徴が異なることも覚えておきましょう。
クルーズコントロールの仕組み
クルーズコントロールは、ドライバーが設定した速度を自動的に維持する機能で、長距離ドライブの疲労軽減に役立ちます。1958年に、クライスラーが初めて導入しました。
車速センサーとスロットルバルブを電子制御することで、一定速度を保つ仕組みとなっています。アクセルを踏まなくても設定速度で走行できるので、高速道路などで便利なシステムです。
状況に応じてクルーズコントロールを上手に活用すれば、ロングドライブがぐっと楽になるでしょう。
クルーズコントロールの主な機能
クルーズコントロールの基本的な機能は、設定した速度を自動で維持することです。アクセルを踏まなくても一定速度で走れるので、高速道路などでの長距離運転に便利でしょう。
近年の車には、前方の車両を検知して車間距離を保ちながら速度を調整する「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」が搭載されています。渋滞時にも自動で加減速してくれるので、ドライバーの負担が大幅に減るでしょう。
ただし、ACCはあくまで運転支援システムであり、完全な自動運転ではありません。機能や性能はメーカーや車種によって異なるので、車選びの際はよく確認しましょう。
メーカー別のクルーズコントロールの特徴
メーカーによって、クルーズコントロールの機能や操作方法に違いがあるのが特徴です。例えば、トヨタの「レーダークルーズコントロール」はミリ波レーダーとカメラで先行車を検知し、設定速度での定速走行や車間距離の保持、スムーズな加減速などを行います。
一方、ホンダの「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」は、設定速度内での自動加速や車間距離保持、追従走行が可能です。マツダは「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」、日産は「プロパイロット」と呼ばれ、渋滞追従機能付きのタイプも見られます。
このように、メーカーごとに呼び名や細かな機能が異なることを覚えておきましょう。
クルーズコントロールの使い方
ここでは、クルーズコントロールの使い方について解説します。まず、車種ごとに異なる設定方法を確認しましょう。高速道路では、クルーズコントロールが真価を発揮します。一方、一般道での使用は状況次第です。
クルーズコントロールの設定方法
クルーズコントロールを使用するには、まず車両がクルーズコントロール機能に対応していることを確認しましょう。
多くの車両では、ステアリングの近くにクルーズコントロールのスイッチが配置されています。スイッチを押すとクルーズコントロールがオンになり、希望の速度に達したら再度スイッチを押すことで、その速度を維持するように設定できるでしょう。
ただし、クルーズコントロールの操作方法は車種によって異なるため、取扱説明書で確認することをおすすめします。一度設定すれば、アクセルから足を離しても一定速度で走行できるので、高速道路などの長距離ドライブで特に重宝するでしょう。
高速道路でのクルーズコントロールの活用
高速道路は、クルーズコントロールの真価を発揮できる最適な環境です。長距離を一定速度で走行する際、アクセルペダルを踏み続ける必要がなくなるため、運転者の疲労を大幅に軽減できます。
ただし、クルーズコントロールの種類によって対応速度域や前車検知機能の有無など、性能に差があることを理解しておきましょう。渋滞時のサポート可否も、車種によって異なります。
一般道ではクルーズコントロールの使用は避ける
一般道でのクルーズコントロールの使用は、基本的には避けるのが無難です。クルーズコントロールのセンサーは主に前方車両の検知に特化しており、横からの割り込み車両への反応が遅れたり、歩行者や自転車の飛び出しに対応できなかったりする恐れがあります。
確かに、道幅が広く見通しの良い幹線道路など、状況次第ではクルーズコントロールが役立つシーンもあるでしょう。しかし、多くのシステムは高速道路での使用を前提に設計されているため、一般道で使う際はドライバー自身の判断が求められます。
クルーズコントロールのメリット
クルーズコントロールには、ドライバーの運転負担を大幅に軽減し、燃費向上や速度超過防止にも役立つなど、さまざまなメリットがあります。ここでは、クルーズコントロールのうれしい効果を3つのポイントに絞り、詳しく見ていきましょう。
クルーズコントロールで運転負荷を軽減できる
クルーズコントロールは、運転者の疲労・負担を大幅に軽減してくれる便利な機能です。特に高速道路での長距離運転時には、アクセルを踏み続ける必要がなくなるため、足の疲れを和らげられます。
また、クルーズコントロールが自動でスピード調整してくれるので、ドライバー自身で加速・減速をする必要がありません。車間距離も適切に取ってくれるため、ドライバーは周囲の状況把握に徹することが可能になるでしょう。
クルーズコントロールを使用すれば燃費向上が期待できる
クルーズコントロールを使用すると、一定速度で走行することで無駄な加速・減速が減り、燃費向上が期待できるのもメリットのひとつです。
JAFのユーザーテストによると、高速道路でクルーズコントロールを使用した場合、最大で約12%も燃費数値が向上したという結果が出ています。
ただし、交通量の多い道路や急カーブ、起伏の激しい道では、頻繁な加減速が必要となり、かえって燃費が悪化する可能性もあるので注意しましょう。
クルーズコントロールによる燃費向上効果を最大限に引き出すには、車両の整備状況や運転習慣など、総合的な観点から運転方法や車両管理を見直すことが重要です。
速度超過の防止にクルーズコントロールが役立つ
高速道路や下り坂など、ついスピードが出てしまいがちな場面でこそ、クルーズコントロールが大活躍します。設定した速度を超えないようにコントロールしてくれるため、知らず知らずのうちに速度超過になるリスクを大幅に減らせるでしょう。
例えば、長い下り坂が続く高速道路では、いつも通り走っていると、気付かないうちにスピードが上がってしまうこともあります。しかし、クルーズコントロールなら設定速度を守って、自動で適切に減速してくれるでしょう。
クルーズコントロールのデメリット
クルーズコントロールは便利な機能ですが、いくつかのデメリットや注意点も知っておくことが必要です。ここでは、クルーズコントロールを使用する際に気を付けるべき点を2つ紹介します。
前方不注意になりやすい危険性や、渋滞時・悪天候時の使用制限について見ていきましょう。クルーズコントロールを適切に使いこなすには、デメリットも押さえておくことが大切です。
クルーズコントロールを使うと前方不注意になりやすい
クルーズコントロールの使用中は、前方不注意になりやすいというデメリットがあります。クルーズコントロールは、運転者の負担を軽減するシステムであり、脇見運転・ぼんやり運転など前方不注意での追突を防止する装置ではありません。
特に自動定速走行モードでは、前方車両に近づいても警告音が鳴らないものもあるので、十分に気を付けましょう。前方車両との車間距離や車線内の位置、周囲の状況に応じて、アクセル・ブレーキ・ハンドルなどを適切に操作することが必要です。
渋滞時や悪天候時、急カーブのクルーズコントロールの使用制限
渋滞時や悪天候時、急カーブでは、クルーズコントロールの使用を控えるか、慎重に使用する必要があります。
例えば、豪雨や降雪時は、センサーの検知精度が低下することが少なくありません。ワイパーの高速動作により、クルーズコントロールがオフになる可能性もあるので注意しましょう。
また、カーブが急な場所では、センサーが前走車を捉え続けられず、設定速度まで加速してしまう危険性もあります。カーブ進入前にドライバーがブレーキ操作を行い、カーブ通過後にクルーズコントロールを再設定するのが賢明です。
クルーズコントロールを使用する際のポイント
最後に、クルーズコントロールを活用する上で特に重要な2つのポイントを解説します。クルーズコントロールは運転の負担を軽減してくれる便利な機能ですが、使用する際には十分な注意が必要です。
常に安全運転を最優先し、状況に応じてシステムを一時解除して手動運転に切り替える判断力が求められます。クルーズコントロールを上手に使いこなすためのコツを、詳しく見ていきましょう。
クルーズコントロールを過信せず安全運転を最優先する
クルーズコントロールは便利な機能ですが、システムの限界を理解し、過信は禁物です。あくまでもドライバーの運転をアシストする機能であり、全ての状況で完璧に機能するわけではありません。
例えば、停止状態を保持できなかったり、割り込みや前方車両の急ブレーキに対し、クルーズコントロールが瞬時に反応できなかったりすることもあります。また、誤検知や検知不良の可能性も忘れてはいけません。
クルーズコントロールは運転支援システムと考え、安全運転の責任は常にドライバーにあることを心に留めておきましょう。便利な機能ではありますが、安全運転を心がけることが何より大切です。
状況に応じてクルーズコントロールのシステムを一時解除する
状況に応じてクルーズコントロールを一時解除し、手動運転に切り替えることも重要です。例えば、急カーブや合流地点など、システムが前方の状況を正確に判断できない場面では、ドライバーの判断で一時解除すべきでしょう。
また、雨や霧などの悪天候時には、センサーが正常に機能しない可能性があります。そのような状況下では、クルーズコントロールに頼らず、ドライバー自身が車間距離や速度を適切にコントロールすることが必要です。
クルーズコントロールと上手に付き合えるようになれば、ドライバーの運転を適切にサポートしてくれる頼れる相棒となるでしょう。
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※価格は支払総額
まとめ
クルーズコントロールは、高速道路などでドライバーの負担を軽減してくれる便利な機能ですが、使用時には注意点があります。渋滞時や悪天候時、急カーブなどではシステムが正常に作動しない場合があるため、状況に応じて一時解除し、手動運転に切り替えましょう。
また、クルーズコントロールを過信せず、常に安全運転を優先することが大切です。前方不注意になりやすいというデメリットもあるため、前車との適切な車間距離はドライバー自身でも保つよう心がけましょう。システムの限界を理解して、ドライバーの責任を果たすことが求められます。
クルーズコントロールを上手に活用し、燃費向上や運転負荷軽減のメリットを享受して、快適なドライブを楽しみましょう。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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