新車は入手困難?ダイハツロッキーとトヨタライズの魅力と違い
2023年から2024年にかけて、ダイハツの認証における不正が自動車業界を騒然とさせました。一時は全車種の出荷が停止となるなど、大きな影響がありました。それはダイハツだけにとどまらず、OEM供給をしている他社にも波及した出来事です。
ダイハツの車種の多くがトヨタにOEM供給されていますが、その中でも代表的な車種がダイハツロッキーとトヨタライズです。「なぜこの2台は似ているのか」と思う方や「どちらも全く同じ車でしょう」と思う方もいるでしょう。この記事では、ライズとロッキーの概要を説明し、違いも解説します。そしてもう一台の兄弟車であるスバルレックスについても解説します。
※目次※
6.ダイハツ ロッキー・トヨタ ライズを購入するなら中古車!
・ダイハツの不正問題の影響でロッキーが生産停止に。ガソリン車は再開するもハイブリッド車は未定。
・トヨタのライズやスバルのレックスはロッキーのOEM車のため似ているが、いくつか違いもある。レックスはガソリン車のFFのみという大きな違いもある。
・すでに販売されている車に問題はないので、新車での購入が難しければ中古車がおすすめ。
ダイハツロッキーとトヨタのライズは入手困難?
2023年の5月19日にダイハツとトヨタがロッキーおよびライズのハイブリッド車で認証申請の不正があったことと出荷停止を発表しました。さらに全車種の出荷停止に伴いガソリン車も出荷停止となりました。
しかし、2024年に入ってから基準の適合性が確認された車種から順次出荷や生産が開始されています。3月1日時点の情報として、ロッキーやライズも2月16日に適合性が確認され、3月4日に出荷再開、3月18日に生産再開となりました。ただし、これはガソリン車のみが対象で、ハイブリッド車は出荷や生産の再開は未定のままです。
ダイハツ ロッキーの概要
ダイハツロッキーは、トヨタライズと姉妹車であり、基本的な性能や形などはほとんど同じです。しかし、ライズはトヨタらしくより都会的にスポーティーさを兼ね備えています。対してロッキーは、よりSUVらしさを持つ車です。
基本的な部分は同じものの、細部の違いや価格やグレードの差もあるため、こちらではダイハツロッキーの詳細についても紹介していきます。
(参考:『ネクステージ:ロッキー(ダイハツ)の中古車一覧』)
魅力や特徴
ロッキーの特徴は、コンパクトSUVながら広々とした車内空間で快適に過ごせることが挙げられます。また、小回りが効いて目線も高くなっているので、狭い道路でもスムーズに走行可能です。アウトドアに行くときにも荷物がたくさん積めるため、複数人でも全力で楽しめます。また、スマートアシストも搭載されているので、高速道路の負担が軽減されるだけでなく、追突事故なども防ぎやすいのが特徴です。
ライズと同じく、2021年11月1日からハイブリッドが新設定され、ガソリン車とハイブリッド(HEV)車のラインアップとなりました。ダイハツとしては、初めてのハイブリッド車となります。新開発の1.2Lエンジンを搭載し、コンパクトSUVの中でも高水準の燃費性能とコストパフォーマンスを達成しました。
スペック
ダイハツロッキーのスペックは以下の通りです。
名前 |
ダイハツロッキー |
サイズ |
3,995mm×1,695mm×1,620mm |
室内空間 |
1,955mm×1,420mm×1,250mm |
車両重量 |
970kg~1,070kg |
乗車定員 |
5名 |
エンジンの種類 |
水冷直列3気筒 |
トランスミッション |
CVT |
駆動方式 |
2WD/4WD |
WLTCモード燃費 |
17.4km/L~28.0km/L |
ロッキーはよりSUVらしさを感じる車です。基本的なスペックはトヨタライズと変わりません。
外観
ロッキーの外観は、ライズと同様にSUVらしいアクティブなデザインです。しかし、ライズよりもさらにSUVらしいデザインで、力強さとワイルドさを感じます。
ライズやロッキーの特徴として、コンパクトタイプながら、SUVの雰囲気を感じられることが挙げられます。
カラーも豊富に用意されていて、ツートーンカラーが選べることも、アウトドア好きにはうれしいポイントでしょう。
内装
ロッキーの内装は、ライズと同様にコンパクトカーながら広々とした空間です。車内が広いため、大人4人で長距離の移動をするのも、ストレスを感じずに移動できます。
また、アイポイントが高いことから上下左右の視界が良好になり、狭い道でも安全な運転が可能です。
ライズ同様荷室に多くの荷物を積めるので、アウトドアにも最適な車です。収納スペースもいくつも用意されているため、車内で快適に過ごせますよ。
グレードと価格
ロッキーは主に5つのグレードがあり、2WD・4WDの駆動方式が用意されています。それぞれの価格は以下の通りです。
グレード |
価格 |
L 2WD |
167万7,700円 |
X 2WD |
182万円 |
Premium G 2WD |
206万8,000円 |
X HEV 2WD |
212万6,000円 |
Premium G HEV 2WD |
235万7,000円 |
L 4WD |
195万4,800円 |
X 4WD |
209万6,700円 |
Premium G 4WD |
232万8,200円 |
トヨタ ライズの概要
ダイハツロッキーは、トヨタライズと姉妹車であり、基本的な性能や形などはほとんど同じです。
しかし、ライズはトヨタらしくより都会的にスポーティーさを兼ね備えています。対してロッキーは、よりSUVらしさを持つ車です。
基本的な部分は同じものの、細部の違いや価格やグレードの差もあるため、こちらではダイハツロッキーの詳細についても紹介していきます。
(参考:『ネクステージ:ロッキー(ダイハツ)の中古車一覧』)
魅力や特徴
トヨタライズの特徴は、コンパクトながらSUVらしいデザインで扱いやすい点です。低燃費かつパワフルな走りで、高速道路もストレスを感じずに走行できます。小回りが効くので扱いやすく、視界も良好なので安全な走行が可能です。
アウトドアが好きな方にはうれしい荷室の広さで、大きな荷物も楽に入れられます。大人が4人で乗っても余裕があるため、長時間の移動もストレスなくできるでしょう。
2021年11月1日からハイブリッドが新設定され、ガソリン車とハイブリッド(e-SMART)車のラインアップとなりました。e-SMARTは、エンジンを発電に使用し、モーターの力だけで走行するシリーズハイブリッド方式です。小さな排気量ながら、滑らかな走行が可能になっており、街乗りに適しています。
スペック
ライズのスペックは以下の通りです。
名前 |
トヨタ ライズ |
サイズ |
3,995mm×1695mm×1620mm |
室内空間 |
1,955mm×14220mm×1250mm |
車両重量 |
970kg~1,070kg |
乗車定員 |
5名 |
エンジンの種類 |
水冷直列3気筒 |
トランスミッション |
CVT |
駆動方式 |
2WD/4WD |
WLTCモード燃費 |
17.4km/L~28.0km/L |
ライズは、SUVの雰囲気を感じられる扱いやすい車です。約200万円で主要のグレードが購入できることも人気の理由となっています。
外観
ライズの外観の特徴は、SUVらしいアクティブなデザインです。最近SUVの人気が高まっていますが、海外車種の3ナンバーのものが選ばれる傾向にあります。しかし、3ナンバーは車幅が広く使いにくいなどのデメリットも存在します。
ライズは、5ナンバーとコンパクトサイズのため、スタイリッシュかつ力強さを感じるだけでなく、運転がしやすいことも特徴でしょう。3ナンバー車が多くとなったとはいえ、道路の幅が広がったわけではありません。狭い路地が多い日本では子のコンパクトさが街乗りには適しているといえるでしょう。
内装
トヨタライズの内装は、コンパクトカーとは思えない居住性が特徴です。室内長がコンパクトSUVの中ではかなり広めで、リアシートでも快適な乗り心地が実現されています。
大人4人で乗っても窮屈さを感じず、ロングドライブも問題なく行えます。インテリアも落ち着いているため、リラックスした乗車が可能です。
また、荷室のサイズは1,000mm×755mm×865mmとコンパクトSUVトップクラスの広さなので、旅行の荷物や普段の買い物なども余裕を持って運べます。
グレードと価格
ライズには主に3つのグレードがあり、2WD・4WDの駆動方式が用意されています。それぞれの価格は以下の通りです。
グレード |
価格 |
X 2WD(ガソリン) |
171万7,000円 |
G 2WD(ガソリン) |
186万7,000円 |
Z 2WD(ガソリン) |
204万9,000円 |
X 4WD(ガソリン) |
199万4,800円 |
G 4WD(ガソリン) |
214万3,700円 |
Z 4WD(ガソリン) |
230万9,200円 |
G 2WD(ハイブリッド) |
217万3,000円 |
Z 2WD(ハイブリッド) |
233万8,000円 |
ダイハツロッキーとトヨタライズが似ている理由
トヨタ ライズとダイハツ ロッキーが似ているのは、ライズがダイハツ供給OEM車であることが関係しています。OEM車とは、ダイハツがトヨタの委託を受けて製造することです。フェイスやカラーバリエーション、グレード設定など細かい差はあるものの、基本的に同じ車を別々のメーカーで売っています。
トヨタ ライズ、ダイハツ ロッキーともに、2019年11月に発売されています。2020年上半期には、自販連乗用車ブランド通称名別順位でライズが上半期第1位、ロッキーが21位を獲得しました。いずれも時期を代表する人気車種として親しまれています。
ダイハツ ロッキーとトヨタ ライズの違いを比較
ダイハツロッキーとトヨタライズは姉妹車であるため、基本的な車両のスペックなどが同じです。それぞれの車について詳しく紹介しましたが、外観や内装などはかなり近いものになっています。
しかし、いくら姉妹車でほとんど同じといえ、違う部分もあります。こちらでは、ライズとロッキーの4つの違いについて紹介していきましょう。
1.価格とグレード
姉妹車でスペックなどもほとんど同じではありますが、価格には若干差が出ています。両者のエントリーグレードの価格を比較すると、ライズのほうが少しだけリーズナブルです。ただし最も高いグレードを比較すると、ロッキーのほうが安くなります。
グレードに関しても少々違いがあります。ライズのグレードはX、G、Zの3種類であり、ロッキーはL、X、G、Premium G、X HEV、Premium G HEVの5種類です。
2.外観のフロント部分
ロッキーとライズでフロントグリルやバンパーなどに違いがあります。
ロッキーのフロント部分にはヘキサゴングリルが使用されていて、力強くアウトドア感が強いイメージです。逆にライズは、バンパー下までの大型グリルが使用されていて、迫力がありながら洗練されたイメージです。
外観での違いは主にフロント部分のみですが、それぞれの特徴が演出されています。
3.コネクテッド機能
コネクテッド機能は外部の機器との接続を可能にします。
ライズとロッキー、どちらも最新のコネクテッド機能が搭載されていますが、それぞれメーカーのものとなっています。ライズにはトヨタコネクティッド、ロッキーはダイハツコネクトです。
ロッキーのダイハツコネクトは、車載通信機を使用せずに済みます。ライズのトヨタコネクティッドを使用するには、ディーラーオプションのT-Connectナビが必要です。
4.ボディカラー
最後にボディカラーの比較を確認しましょう。
【トヨタ ライズ】
・シャイニングホワイトパール〈W25〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉
・スムースグレーマイカメタリック〈S42〉
・ファイアークォーツレッドメタリック〈R67〉
・ナチュラルベージュマイカメタリック〈T32〉
・マスタードイエローマイカメタリック〈Y15〉
・レーザーブルークリスタルシャイン〈B82〉
・ターコイズブルーマイカメタリック〈B86〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉×ターコイズブルーマイカメタリック〈B86〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉×シャイニングホワイトパール〈W25〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉×スムースグレーマイカメタリック〈S42〉
【ダイハツ ロッキー】
・シャイニングホワイトパール〈W25〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉
・スムースグレーマイカメタリック〈S42〉
・ファイアークォーツレッドメタリック〈R67〉
・ナチュラルベージュマイカメタリック〈T32〉
・マスタードイエローマイカメタリック〈Y15〉
・レーザーブルークリスタルシャイン〈B82〉
・コンパーノレッド〈R75〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉×コンパーノレッド〈R75〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉×シャイニングホワイトパール〈W25〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉×スムースグレーマイカメタリック〈S42〉
固有の色として、ライズが「ターコイズブルーマイカメタリック」、ロッキーが「コンパーノレッド」を持っています。
ダイハツ ロッキー・トヨタ ライズを購入するなら中古車!
ロッキーとライズは一部車種の出荷や生産の再開が発表されましたが、実際の購入についてはまだ通常通りにはいかないことが予想されます。新車の購入が難しいならば、中古車という選択肢があります。
ここではロッキーとライズの購入にあたり中古車をおすすめする理由を説明します。それぞれの中古車相場も紹介しますので参考にしてください。
1.中古で購入する理由
ロッキーとライズはダイハツの不正問題により新車での購入がまだ難しい状況です。また、生産や出荷が再開されたとはいってもまずはガソリン車のみで、ハイブリッド車はいまのところ新車での購入はできません。
ダイハツではすでに販売された車両についてすぐに使用を中止する必要はないと発表しているので、中古車の購入において問題となることはないでしょう。そうなると、価格を安く抑えられ、納期も早い中古車はとても魅力的となっています。
2.ダイハツ ロッキーとトヨタ ライズの中古車相場
トヨタ ライズとダイハツ ロッキーの中古車相場(2024年3月時点)は、以下の通りです。
車種 |
中古車相場 |
トヨタ ライズ |
148万9,000円~281万9,000円 |
ダイハツ ロッキー |
149万9,000円~269万9,000円 |
中古車相場にそこまで大きな違いはありません。ただし在庫数は、ライズが577台、ロッキーが56台となっています。さまざまな車を比べてみたい場合は、ライズのほうが幅広い選択肢から選べるでしょう。
(参考:『ライズ(トヨタ)の中古車一覧』)
(参考:『ロッキー(ダイハツ)の中古車一覧』)
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※価格は支払総額
もうひとつの兄弟車!スバル レックスもある!
ロッキーの兄弟車はライズだけと思っている方も多いかもしれませんが、実はスバルにもOEM供給されています。それがレックスです。スバルはSUVのラインアップが豊富なので、スバルのコンパクトサイズのSUVを求める人にとってはちょうどいい存在です。
レックスもライズと同様にロッキーと基本的な部分は同じもののデザインが若干異なっています。また、グレード展開は大きな違いがあります。ここでは、レックスについて内容や価格を紹介します。
スバル レックスとはどのような車?
レックスはスバルのコンパクトSUVとして登場し、自社で生産している最小のSUVであるクロストレックの弟分にあたります。レックスの車名は以前販売されていた軽自動車に付けられていたもので、昔からのスバルファンにとっては懐かしさともに意外に思ったでしょう。
自社生産車両が全て3ナンバーサイズとなったスバル車において、数少ない5ナンバーサイズの小型車であることも特徴です。
スペック
レックスもライズと同様に基本的にはロッキーとほぼ同じスペックとなります。ただ、他の2車種と違いレックスにはハイブリッド車と4WD車はラインアップされておらず、全車ガソリン車の2WD(FF)のみとなります。スバルレックスのスペックは以下の通りです。
名前 |
スバルレックス |
サイズ |
3,995mm×1,695mm×1,620mm |
室内空間 |
1,955mm×1,420mm×1,250mm |
車両重量 |
970kg~980kg |
乗車定員 |
5名 |
エンジンの種類 |
水冷直列3気筒 |
トランスミッション |
CVT |
駆動方式 |
2WD/4WD |
WLTCモード燃費 |
23.6km/L~24.6km/L |
外観
レックスの外観はロッキーやライズと同様に、コンパクトながらSUVらしい迫力を持っています、OEM車でありながら、スバル車共通のポイントであるヘキサゴングリルを採用するなど、スバル車としての主張も忘れていません。
日常からアウトドアまで、楽しく使えることが想像できるスタイルが大きな特徴となっています。
内装
レックスの内装はロッキーやライズと同様にコンパクトカーでありながらスポーティーさも感じさせるものとなっています、7インチの大型ディスプレイを採用したメーターは先進的で、ドライバーを包み込み様なイメージのインパネも特徴的です。
荷室の使い勝手もロッキーやライズと同様で、特にレックスはガソリン車のFFのみなので、荷室の広さは特に注目できるポイントです。
グレードと価格
レックスのラインアップはロッキーやライズとは大きく異なります。パワートレインはガソリン車のFFのみで、ハイブリッド車や4WDは設定がありません。スバル車なのに4WDがないというのは意外に思いますが、レックスはとてもシンプルなラインアップとなっています。それぞれの価格は以下の通りです。
グレード |
価格 |
G |
182万円 |
Z |
217万1,100円 |
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※価格は支払総額
まとめ
ダイハツの不正問題の影響を受けて、ロッキーや兄弟車であるトヨタのライズやスバルのレックスは生産や出荷が停止となってしまいました。ガソリン車については再開の発表がされましたが、ハイブリッド車については未定となっています。
しかし、車自体はとても魅力的な内容で、SUVがコンパクトクラスでも3ナンバーサイズがほとんどという状況において5ナンバーサイズのこの3車種は貴重な存在です。すでに販売済みの車両に問題はないということなので、特に新車での購入ができないハイブリッド車が欲しいという方は中古車での購入を検討することをおすすめします。
▼ライタープロフィール
岩本佳美
漠然と「車関係の仕事がしたい」という想いのもと、飲食業界から自動車メディア業界に飛び込むという破天荒な人生を歩んでいる。愛車がスバルのWRXということもあり、主にスバル系の記事をWebや紙媒体に寄稿。モータースポーツが大好きで、レース観戦はもちろん、サーキット走行や24時間耐久のカートレースにも出場するなど、自らも走ることでその楽しさや面白さなどを経験しながら情報発信している。
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