自動車リースのメリットに隠れたデメリット|ローン購入との違いとは
車を手に入れるときは現金一括払いまたはローンを組んで購入する方法をイメージする方が多いでしょう。しかし、最近では自動車リースという方法を利用する方も増えてきました。リースは経済的というキャッチコピーを耳にすることも多くありますが、一方でデメリットはないのかと気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、自動車リースのメリットとデメリットについてご紹介します。ローン購入との違いも明確化できるため自動車リースが自分のライフスタイルにあっているのかを検討する材料になるでしょう。
※目次※
・自動車リースは頭金が不要!貯蓄がなくても今すぐ車に乗ることができる
・自動車リースは契約期間中の月々の支払額が一定で臨時出費はないが、契約終了後に購入する場合は総額がローンより高くなる
・カスタマイズや整備を自分でしたい!長距離ドライブをしたい場合は自動車リースには向いていない
自動車リースとはどんなシステム?
自動車リースが実際にどのようなシステムか具体的に知っている方は少ないかもしれません。月々の支払が発生するという点ではローンと自動車リースは似ていますが、仕組みは全く異なったものです。ここでは自動車リースのシステムについてご紹介します。
自動車リースとは
「自分で車を購入するのではなく、月々定額のリース料を支払うことで車の使用者となり自分の車のように利用できる」システムが自動車リースです。現金やローンで車を購入するのと異なる点は、車を使用する権利を対価で得るという仕組みだといえるでしょう。
最近では定額料金を支払うことで音楽の聴き放題、映画の見放題、漫画の読み放題を一定期間利用できるといったサービスが増えていますが、自動車リースも同様のシステムとなります。車の所有者はリース会社ですが、自分が乗りたい好きな車を選ぶことができる点が最大の特徴です。
自動車リースはレンタカーと異なり個人が一定期間車を使用し続けるため、好きなときに好きなだけ使用できます。レンタカーやカーシェアリングのように、時間になったら返却したり知らない人と車を共有したりすることはありません。
自動車リースは車の購入に比べて月々の支払いの負担が少なく、自賠責保険料や税金などの車の管理費用がリース料に含まれている点もメリットです。一方で、さまざまな制限があるなどデメリットもあるため自分に合った仕組みであるかを見極める必要はあるでしょう。
月額(リース料率)の相場
リース料は車のタイプや付帯サービスによって金額設定が異なります。車検代や定期メンテンナンス費用、税金などはリース料に含まれているのが一般的です。
自動車リースは月々一定の金額を支払います。軽自動車では2万5,000円程度が一般的です。普通車になると、コンパクトミニバンで4万円前後、人気のSUVでも4万5,000円あればリースできます。
リース会社がキャンペーンなどを行い、リース料を安く設定しているケースも見逃せません。また、契約期間を長く設定することで月々1万円~と格安でリース可能な車種もあるため、さまざまなリース会社で比較してみることもおすすめです。比較する際は、料金の内訳に車検代や定期メンテンナンス費用が含まれているかを確認しておきましょう。
自動車リースとローンの違い
車を入手する手段としては、現金一括購入かマイカーローンでの購入が考えられるでしょう。現金一括購入と自動車リースとの違いは、月額の支払いがない点です。ローン購入と自動車リースは月々の支払いが生じる点は同じであるため、仕組みを詳しく理解していないと同じように感じる方もいるかもしれません。
ローン購入の場合は車両購入価格を分割して月々支払います。税金や車検については維持費としてその都度家計からの捻出が必要です。さらに一度ではなく数年おきに生じる費用である点も重要なポイントといえるでしょう。
自動車リースは月々のリース料は税金や車検代を含んだ金額となっています。月々一定額のリース料を支払えば税金や車検代を別途準備する必要はありません。
自動車リースのメリットとは
車検代や税金が月々の料金に含まれている自動車リースは、お得を実感しやすい車利用方法といえるでしょう。自動車リースには他にも注目しておきたいメリットがあります。どのようなメリットがあるのか詳しく確認しましょう。
頭金が不要
車を購入する場合、現金一括払いでも、マイカーローンを組む場合でも頭金を準備するなど、最初にある程度まとまったお金が必要です。
自動車リースでは頭金の準備が要りません。初期費用で大きな金額の支払いをしなくてよいため、資金に余裕がなく自動車の購入を諦めていたという場合にはかなりのメリットになるでしょう。貯蓄を崩さなくてもすむため、家計に優しい車利用方法のひとつです。
毎月の出費が一定
自動車リースでは、最初に交わした契約のリース料金のみで車に乗ることができます。車を購入すると自動車税(種別割)や定期メンテンナンス、自賠責保険など車を維持するために必要な出費がかさみます。自動車リースでは、それらの費用が定額料金に含まれている契約であれば、定期的にかかる費用を準備する必要がありません。
税金や定期メンテンナンス費用は予想以上に負担になることがあります。車をリースにこうした費用が含まれていれば、出費が一定に保たれて家計の見通しも立てやすいといえるでしょう。
手続きが簡単
車を購入するときは、書類を用意したりさまざまな手続きをしたりする事務作業が必要となります。自分名義の車であれば、売却も廃車も自分で手段を選んでそれに合った手続きを行わなければなりません。
自動車リースの場合はリース契約時や契約終了時の手続きはリース会社で全て完結します。最近ではリース契約をインターネットや郵送で交わすだけで自動車リースが可能となるケースもあるほどです。
車の購入・売却手続きには必要書類を集める必要もあり、手続きも多く車にあまり詳しくない方にとっては煩雑な作業に感じで苦手意識を持つ場合もあるでしょう。一方でリースの場合、自動車リースの終了時には返却や新しい車に乗り換える場合でも、使っていた車のその後に関わる手続きはリース会社に任せるだけですむため煩わしさはありません。
法人がリース契約すると減価償却の煩わしさがない
会社や個人事業主が仕事に使う車を購入した場合、事業に必要な費用となるため購入費用は経費として計上します。しかし、一度に経費として計上できる訳ではなく、一定の金額以上の高額の経費は「減価償却」として数年間にわたって計上しなければなりません。この間、経理の管理が煩雑になるだけでなく、経費の計上額も減少してしまいます。
自動車リースの場合は月額料金を全額経費として計上が可能です。節税対策や経費の管理簡素化ができるため、会社や個人事業主にとって大きなメリットといえるでしょう。
自動車リースにはデメリットが隠れている!
自動車リースはメリットが多い車の利用方法ですが、自動車リースのデメリットについてもしっかり理解しておく必要があります。自動車リースを検討している方は、デメリットについても注視しておきましょう。
上限走行距離を超えると超過料金が発生
自動車リースが購入よりも得に感じるのは、リース終了時の車の価値(残価)を月額料金に含めずにリース料を設定しているからです。リース会社はほとんどの場合、リース終了時の車の価値を保つために上限走行距離を設定しています。
リース会社によって上限走行距離は異なりますが、月々の平均走行距離1,000km~2,000kmに設定しているリース会社が多いでしょう。1日にすると30km~60kmです。通勤だけと考えていても、会社までの距離が遠ければすぐ達してしまいそうな距離に感じる場合もあるでしょう。
もし上限走行距離は超えてしまうと超過料金が発生します。得と思って自動車リースをしても、超過料金が発生してしまっては本末転倒です。契約前には上限走行距離を確認しましょう。上限走行距離を超えてしまった場合はどのように超過料金が発生するのかも確認しておくことをおすすめします。
支払総額がローンより高い
リースした車が気に入って、リース終了後に購入をした場合は支払総額がマイカーローンや現金一括で購入するより高くなるケースもあるでしょう。自動車リースは税金や定期メンテンナンス費用は月々の支払いに含まれるというメリットはありますが、リース終了後に購入するとなると少し話が変わります。
自動車リースの場合は車両価格のほかに契約期間中に発生する税金や定期メンテンナンス費用全てに金利が発生し、金利率も銀行ローンやマイカーローンよりも高く設定されていることが多いことがほとんどです。最終的に支払う総額が高くなってしまうのはこうした仕組みがあるからと覚えておきましょう。
デメリットも理解した上で購入するならば問題はありませんが、少しでも総額を減らしたいなら金利が発生しない現金一括を選択するのが賢明です。
契約期間中の契約内容変更ができない
自動車リースの契約期間中は契約内容の変更ができません。契約期間中に違う車に乗り換えるなどの契約内容の変更を希望する場合には、基本的に契約期間の残りの支払額をまとめて支払う必要があります。
例えば5年契約で月々3万円支払っている場合、残り3年の時点で契約内容を変更するのであれば残りの108万円を車は返却するにも関わらず支払わなければならない仕組みです。
何らかの理由で車を手放さなければならない場合でも残りの支払額をまとめて支払う必要があります。どのような理由であっても契約期間中に車を手放す場合は途中解約とみなされ損害金の請求をされる可能性もあるため注意しましょう。
強制的な中途解約があり得る
万が一、自動車リースの契約期間中に事故に遭い、修理をしても修復不可能な状態の全損または廃車となった場合は強制的に中途解約になる可能性があります。中途解約となってしまった場合は、残りの契約期間の月額料金や残価設定分の金額を全額支払わなければなりません。
本来は月々の支払いのみで車を利用できる自動車リースですが、途中解約となった場合はまとまったお金が必要となるケースがあることも覚えておきましょう。事故の場合は任意保険で補うこともできるため、自動車リースでも任意保険の加入がおすすめです。
車のカスタマイズができない
自動車リースの車は基本的にはカスタマイズはできません。使用者はリース契約者ですが、車に関する手続きなどができる所有者はリース会社です。自分のものではない車を勝手にカスタマイズはできません。
ハンドルカバーやミラーをつけるなど原状回復が可能であれば問題はありませんが、車そのものをカスタマイズしたいならば購入がおすすめです。ハンドルカバーやミラーでも大きな傷などが付いてしまうと違約金が発生してしまう可能性もあるため注意しましょう。
残価設定が異常に高いケースがある
自動車リースの中には、残価の設定が通常より高い商品があります。残価の設定金額が高ければ月々支払う金額が安くなるというメリットはありますが、そこばかりに気を向けすぎることは要注意です。
これは「オープンエンド」という契約を指し、月々の支払金額を安くする代わりに残価設定を高くすることが可能な契約となります。リース終了時の車の価値である残価が契約時に設定した残価よりも低ければその差額を支払わなければなりません。
月々の支払いは負担にならないけれど、リース終了後にまとまったお金が必要となるケースがあります。メリットばかりではなくデメリットもあるため、極端に残価設定が高い場合は確認してみましょう。
車の状態によっては違約金が発生
リースが終了し車をリース会社に返却する際に契約当時に約束した状態ではなかった場合、違約金が発生することもあります。例えば、車体がへこんでいる、縁石に擦って傷がついているなど外装的なことはもちろん、シートにシミがついている、シールを貼ってはがしたら色が写っていたなど内装を汚した場合も当てはまるでしょう。
自動車リースの残価設定はあくまでも契約時点での見込みであり、もし返却時に見込んでいた状態でなければ高額な違約金が請求される可能性があるということです。自動車リースは「約束通りの状態で返却」できた場合に、最初の契約内容で契約が満了するということを覚えておきましょう。
自動車のリースと購入を比較
自動車リースは全ての人におすすめというわけではありません。メリットやデメリットを踏まえた上で、向き不向きがあることを理解しておきましょう。ここでは自動車リースに向いている人、自動車購入がおすすめの人を分けてご紹介します。自分はどちらが向いているのか確認してみましょう。
自動車リースがおすすめな人
自動車リースの最大のメリットは費用に関することでしょう。初期費用を準備できないときや月々の支払額を安く済ませたいときは自動車リースがおすすめです。税金や定期メンテンナンス費用の準備も不要なため、臨時出費が発生しないことから貯蓄をしたい方や将来の金銭的な予定を立てようと考えている方に適しています。
車の知識があまりなく、書類集めや専門的な契約が苦手という場合も自動車リースは手続きが簡単でリース会社がサポートしてくれるため向いているでしょう。自動車リースの契約には走行距離の上限が設けられているため、走行距離が少ない方にも向いているといえます。
移動手段として車の購入を検討しているけれど専門的な知識も少なく、遠出は考えていない、費用をできるだけ抑えて車を使用したいという方に自動車リースはおすすめです。
自動車購入がおすすめな人
車を自分色にカスタマイズして廃車になるまで乗り続けたいという方には自動車購入がおすすめです。自動車リースは基本的にカスタマイズ不可、リース期間を終了してから同車を購入するとなると総額が高くなってしまいます。
最初から廃車まで乗るつもりでいるのであれば、購入するほうが総額を安く抑えられるでしょう。また、車好きで少しくらいのメンテンナンスなら自分でできるという方は、車いじりを楽しみながら維持費用を抑えることもできるでしょう。
自動車リースの場合、修理などで車を触ると契約違反になってしまう可能性もあります。自分で車をカスタマイズしたい方は、自動車リースには向いていないといってよいでしょう。
旅行やドライブが好きで車の走行距離の上限を突破してしまう可能性のある方も違約金が発生することを考えると、自分が所有者の車を購入したほうが安心して楽しむことができます。
自動車リースと購入で悩んだらネクステージへ!
自動車リースは費用を安くできるといったメリットもありますが、デメリットがあることもしっかり理解しておく必要があります。
車は安い買い物ではなく、新車の総額を見ると不安に思ってしまうこともあるでしょう。車体費用の安い中古車なら、マイカーローンを組んでも月々の支払額を抑えられます。書類上も自分の車として扱うことができるため、自分好みの車にカスタマイズもできるでしょう。
中古車販売店でもサービスなどが充実している店舗もあるため、一度足を運んでみることをおすすめします。中古車販売店であればメーカーを限定することなく車選びが楽しめるため、リースでのメリットと同様に好きな車を選ぶことができるでしょう。
自動車リースは新車に乗ることができますが、迷いを感じている人は中古車の購入を視野に入れてみるのがおすすめです。ネクステージでは状態の良い中古車を多数取りそろえています。疑問や不安なことがあれば、いつでもサポートができる体制を整えています。
まとめ
自動車リースは自分がどのような乗り方をするかで向いているか向いていないかが左右されます。メリットとデメリットをそれぞれ踏まえつつ、自分のライフスタイルに合うかをよく検討してみる必要があるでしょう。
車を所有するための費用を減らしたいという場合は中古車購入という選択もおすすめです。中古車でも月々の支払額を抑えることができるため、費用や契約内容などを比較してみるとよいでしょう。
自動車リースが自分に合っているのか分からない、なるべく費用を抑えて希望の車に乗りたいという場合は、ネクステージにご相談ください。ネクステージは「お客様ファースト」をモットーに、親身になってお客様にぴったりのカーライフのスタイルをご提案いたします。