ホンダなら残価設定で中古車が買える!基本情報から注意点まで徹底解説
車の購入代金の支払方法として、大きく分けて現金とクレジット(ローン)があり、最近では残価設定型クレジットが各社で普及しています。その中で、ホンダは中古車専用の残価設定型クレジットを用意しています。
中古車専用という独特の物であり、残価設定型クレジット自体についてもあまりよく分からないという方もいるのではないでしょうか。この記事ではホンダの中古車専用残価設定型クレジットの特徴や、残価設定型クレジットのメリットや注意点なども合わせて解説します。
※目次※
・残価設定型クレジットは、終了時に売却する見込みの金額を引いた金額をもとに支払うため、月々の支払額を抑えられ。
・ホンダなら中古車でも残価設定型クレジットを利用できる。
・残価設定型クレジットは便利な反面注意しないといけないこともあるので、よく考えて利用しよう。
ホンダの中古車専用の残価設定型クレジットとは?
新車の残価設定型クレジットは、ホンダに限らず各社が導入していて、月々の支払額が抑えられる支払方法として定着してきました。しかし、ホンダはそこからさらに進んで中古車にも残価設定型クレジットが使えるようにしました。
中古車専用というのは新車の残価設定型クレジットとどのように違うのか気になる方もいるでしょう。ここではホンダの中古車専用残価設定型クレジットについて、一般的な残価設定型クレジットの仕組みとともに解説します。
残価設定の仕組み
残価設定型クレジットのポイントは、支払総額のうちの一定の割合を「残価」として設定することです。残価とは支払期間が終わった後にその車を売却したと想定した金額です。残価を差し引いた残りの金額を分割払いにするため、月々の支払額が抑えられるというわけです。
通常、残価は新車の価格をもとに車種ごとの所定の割合(一般的には30~50%程度)で設定されますが、ホンダの中古車専用残価設定クレジットの場合は、残価の割合を決められた範囲内で任意に設定できるのが特徴です。例えば支払回数が49~60回の場合は5~40%の間で設定できます。
残価設定と通常ローンの比較
残価設定型クレジットが登場するまでは、支払総額から頭金を除いた金額全てを分割で支払うタイプのローンだけでした。その中でも「ディーラー系ローン」「銀行系ローン」「自社ローン」と3種類あり、それぞれに特徴があります。
一般的なのはディーラー系ローンで、手続きをディーラーが代行してくれるため手間がかからない代わりに金利はやや高めです。銀行系ローンは金利が低いのが魅力ですが、手続きや審査に手間と時間がかかります。自社ローンは販売店が独自に扱うもので、審査が厳しくないのがメリットです。その一方で支払総額が割高だったり、支払回数が短かったりする傾向にあります。
残価設定とカーリースの違い
残価設定型クレジットに近い支払方法として以前からあるのがカーリースです。カーリースは一定の期間リース会社から車を借り、毎月そのリース料を支払うというものです。期間終了時に車を売却するため、あらかじめその金額を差し引いた金額をもとにリース料が決まる点は残価設定型クレジットと似ています。
カーリースの大きな特徴は、税金や点検、車検の費用がリース料に含まれるということです。残価設定型クレジットは毎年それらを自分で支払わなければなりませんが、カーリースの場合は全てを含めて毎月定額での支払いになるので、支払の計画が立てやすくなります。
ホンダの残価設定型クレジット契約満了時の選択肢
通常のローンであれば支払いが終わればその車を自分のものにできますが、残価設定型クレジットの場合は残価が据え置かれているため、終了時にいくつかの選択肢があります。ライフスタイルや環境の変化によって選べるのはメリットです。
具体的には「乗り換え」「返却」「買取」の3種類があり、ホンダの場合も新車と中古車問わずこの3つが選べます。ここではそれぞれの特徴を解説します。
新車へ乗り換える
新車への乗り換えとは、それまで乗っていた車を返却して、次の車を改めて残価設定型クレジットで契約することです。通常は最終回の支払のタイミングで車を返却という流れですが、ホンダの場合は最終回前に下取りに出して乗り換える方法や最終回前に残金を全額返済して乗り換える方法も可能としています。
残価設定型クレジットの利用方法として一般的な方法で、まとまったお金を用意しなくても車を乗り換えられるというメリットを活かせる方法です。
利用した車を購入する
それまで乗ってきた車が気に入った場合など、乗り換えをせずにそのまま乗り続ける場合は、最終回に残価(最終回の支払金額)を支払うことでその車を自分のものにできます。支払は現金一括のほか、再度クレジットを利用することもできます。この場合は通常のクレジットと同様に全額返済することで車が自分のものになります。
また、最終回前に残金を全額返済することでも自分の車にできます。このように当初の予定とは違うことができるのも残価設定型クレジットの特徴です。
車を返却する
ライフスタイルの変化で車が必要でなくなった場合などは、車を返却して契約を終了させることもできます。この場合は、車を売却してその代金を最終回の支払に充てるということになります。
いずれの場合も、残価はあくまでも最終回の支払時の売却価格を想定して設定されるもので補償はされていないので、その時の車の状態(損傷や走行距離など)によって査定価格が最終回の支払金額を下回った場合は追加の支払が必要になるので注意が必要です。
ホンダの残価設定型クレジットのデメリット
残価設定型クレジットを利用すれば月々の支払いを抑えられたり車を乗り換えやすくなったりしますが、メリットだけではありません。残クレで車を購入することによるデメリットも存在します。
ここでは、あらかじめ知っておきたい残クレのデメリットを解説しますので、残クレが自分に合っているかどうかをチェックしてみましょう。
利息が高い
残価設定型クレジットを利用することで月々の支払いを抑えられますが、利息が高くなるのはデメリットです。残クレの利息は、残価を含めた元金にかかることを覚えておきましょう。
また、毎月の支払額が少ないということは、元金が減るスピードも遅いということですので、利息が最終的には高くなる可能性もあり、単純に車をお得に購入できたとはいえない場合もあるでしょう。クレジットには利息がかかるということを忘れずに、月々の支払いだけでなく総支払額も考慮して購入方法を決めることが大事です。
追加請求のリスクがある
残価設定型クレジットは、下取り価格があらかじめ保証されている点は魅力です。しかし、事故などで車に傷やへこみが付くと査定額が下がり、追加で支払いが必要になるケースがあります。修復歴があると車両価格が下がるため、別途精算金額を負担する可能性も出てくるかもしれません。
事故によって廃車になったとしても、ローンの支払いが続いたり一括で返済したりすることもあるため注意が必要です。残クレで購入した車を運転するときは、事故を起こしたり傷を付けたりしないように注意しましょう。
利用時に制限が設けられている
残価設定型クレジットを利用する場合は、通常のクレジットや現金での購入と違っていくつかの制限があります。まず、カスタマイズに制限があり、自由な変更はできなくなっています。また、走行距離の設定がされることがあり、ホンダの場合は月1,000kmと1,500kmのプランがあり、距離を超過すると1kmあたり5~10円の負担金が発生します。
また、喫煙についても認められない場合があります。カスタマイズも含めて詳細は販売店に確認することになりますが、制限があるという点ではカーリースに近いといえるでしょう。ただ、残金を支払って自分の所有となれば制限はなくなります。
同じメーカーでの乗り換えになりやすい
残価設定型クレジットは、現金で購入する通常のローンを組む場合より車を乗り換えやすいことが魅力です。しかし、支払いが残っている場合は同じメーカー内でしか乗り換えができません。
特定のメーカーにこだわりたいという場合は問題ありませんが、さまざまなメーカーの車に乗りたいと考える場合は、大きなデメリットとなるでしょう。
残価設定型クレジットで購入した車とは違うメーカーの車に乗り換えたい場合は、残りの支払い額を一括払いで返済しなければなりません。ローンを完済してから他のメーカーの車を選びましょう。
保証されている残価より買取額が高いことも
残価設定型クレジットは、ローン返済時の買取価格を想定して残価が決まります。そのため、中古車で人気のある車種などは、残価よりも買取額が高いことがあるのでしっかり検討しましょう。
例えば、高級ミニバンやハイブリッドカー、SUV車などは注目度が高い車種です。また、定番カラーであるホワイトやブラックなどは中古車でも需要があるため、買取価格が高くなる傾向にあります。その他では、人気のオプション付きの車も買取価格は高くなるでしょう。
車の残価設定ローン利用によるメリット
残価設定型クレジットは、車の購入に対して毎月の負担を軽減するために登場しました。ホンダが中古車にも適用できるようにしたのは、中古車であっても金銭的な負担は大きいということ、そして思い出の車や憧れていた車など、中古車でなければ購入できない車があるというのが理由となっていると思われます。
ここでは、残価設定型クレジットのメリットを紹介します。これは新車でも中古車でも当てはまることなので、参考にしてください
毎月の支払いを抑えられる
残価設定型クレジットでは、事前に下取り価格が車体価格から引かれているため月々の支払いを抑えられます。
通常のローンで毎月の返済額を減らすには、ある程度の頭金を用意するか、借入期間を長く設定する必要があります。先に支払うか、時間をかけて支払うかの選択となるため、選択肢によっては負担が増える可能性があります。
しかし、残クレを利用すれば毎月の支払いを抑えられ、食事や洋服、旅行など、車以外の楽しみにお金を使う余裕も生まれるでしょう。
登録済未使用車も含まれている
中古車とは誰かがすでに利用された車と思われがちですが、新規で登録される新車以外は全て中古車です。そして中古車の中には登録済み未使用車があります。未使用であっても一度登録されたことで中古車となり、その分新車よりも価格が安くなっています。
中古車で残価設定型クレジットが使えるということは、この登録済み未使用車も対象になるということです。新車に近い状態の車が月々の負担を押さえて購入できます。
残価が予定されている
残価設定型クレジットは残価があることで月々の支払いを抑えられますが、その残価には注意が必要なことがあります。残価はあくまでも契約終了時の価格を予想して設定されるので、返却時に車に傷が付いているなど何か問題があった場合に差額を支払う必要が出てきます。
ホンダの中古車用残価設定型クレジットでは、所定の範囲で残価を設定できるため、不安がある場合はあえて残価を少なくするという方法もあります。ただし、その場合は月々の支払い金額は増加するのでよく考えて設定しましょう。
3年~5年おきに車を乗り換えやすい
どのような車が必要かは、そのときに置かれている状況によって異なります。実用性よりもデザインを優先したいときもあれば、家族が増えたのでファミリーカーが欲しい時期もあるでしょう。その時々によって車のニーズは変化します。
状況が変わるたびに車を変えることは現実的ではありません。しかし、残価設定型クレジットを利用することで、3年~5年のサイクルで車の乗り換えが可能です。乗り換えの必要がなければ、残クレで購入した車を買取することも可能です。ライフスタイルに合わせて車を選べることは、残価設定型クレジットの魅力といえるでしょう。
上級グレードを狙える
月々の支払いを抑えられるということは、上級グレードの車も購入できます。例えば、350万円の車で3年後の下取り価格を170万円にすれば、実質180万円の支払いで済むわけです。
また、通常のローンに比べて残価設定型クレジットのほうが金利は安いため、さらに支払額は少なくなります。月々の支払いを考えると、上級グレードを狙う方に残クレはおすすめです。
車の購入にホンダの残クレが向いていないケース
前述のとおり残価設定型クレジットは、短いサイクルで車の乗り換えを検討している方、購入時の資金が足りない方などに向いています。
一方で、残クレの利用が向いていない人もいるので、どのようなケースで向いていないのかをあらかじめ確認しておきましょう。ここからは、残価設定が向いていないケースについて解説します。
計画的な分割払いが難しい場合
支払い額が抑えられるとはいえ、短くても3年、長い場合は5年の間返済が続きます。収入が安定しない、口座の残高管理が苦手である場合は、支払いの遅延や滞納が発生するかもしれません。場合によってはペナルティが課せられるため、長期の分割払いが難しい方は向いていないでしょう。
車でよく遠出をする場合
残価設定の車には、月間走行距離の制限があります。決められた距離を超えた場合は超過料金が請求されるため、頻繁に長距離運転をする方にはおすすめできません。ドライブが趣味の方や車で旅行に行く機会が多い方は、月間走行距離をチェックして超過しないように気を配りましょう。
車の運転に自信がない場合
返済期間終了後に車を引き渡す場合、車に目立つ損壊がないか査定があります。日常的な範囲の傷であれば問題ありませんが、車庫入れなどでぶつけてへこみや目立つ傷を付けていると下取り額が下がり、下がった分を補填しなくてはなりません。大きな事故を起こすと即時一括返済のリスクもあるため、車の扱いには注意が必要です。
リセールバリューの高い車種を検討している場合
リセールバリューの高い車種を検討している場合、残価設定型クレジットで車を購入すると損をすることがあります。それは、人気車種は高値で取引される傾向があるため、買取に出したほうが高値の査定が付くことも珍しくないからです。SUVや軽自動車、人気カラーやオプションが付いている車を購入するのであれば、残クレ以外の違う購入方法が良いでしょう。
ホンダの残価設定型クレジット契約方法
ホンダの残価設定型クレジットを利用する場合はホンダディーラーで契約することになります。基本的には一般のローン、クレジットと大まかな流れは変わりません。必要なものについても、ディーラーの担当者が説明をしてくれるので不安に思うことはないでしょう。
ホンダの残価設定型クレジットは中古車でも利用できるのが特徴で、中古車選びも含めてディーラーで行えるのでスムーズに契約を進められるでしょう。ここでは契約の流れや必要なものについて解説します。
残価設定型クレジットを契約する流れ
ディーラーでの中古車選びの際、残価設定型クレジットを使用したいということをディーラーのスタッフに伝えます。申し込みにあたっては支払回数(12回~60回)と据置額を決めます。据置額については、支払回数が12回~36回の場合は20%~55%、37回~48回の場合は10%~45%、49回~60回の場合は5%~40%の範囲で決められます。
申込の後に審査があり、審査が通れば契約となり納車されます。そして、毎月5日に銀行などの口座からの自動振替で支払います。実質年率は3.9%(2024年3月時点の情報における2023年4月以降の金利)です。
残価設定型クレジットの契約に必要な物
ホンダの場合、残価設定型クレジットを契約する際には契約者本人の免許証などの本人確認書類が必要です。その一方で、源泉徴収票や収入証明、印鑑証明書などは原則として必要ではありません。
また、法人契約の場合は代表者の本人確認書類に加えて法人印が必要となります。
ホンダの残価設定型クレジットのローンシミュレーション
契約の流れが理解できたところで、今度は実際の支払いについて調べてみましょう。ここでは、通常の分割払いである「ホンダクレジット」と、残価設定型クレジットである「Honda中古車限定据置クレジット」について、それぞれの特徴を解説します。
それぞれにメリットやデメリット、契約にあたっての条件などがあるので、自分に合うのはどちらの方法か、よく考えてから契約しましょう。
「ホンダクレジット」の場合
ホンダクレジットは車両価格の全額を対象にして分割で支払って行く方法です。支払方法はざまざまで、3回から72回まで任意の回数が選べる通常の回数指定のほかに区切りのいい金額で支払いができる金額指定、翌々月や3~6か月後に一括で支払う方法、支払金額の増減が任意にできる不均等払いの4つがあります。
予算やライフスタイルに合わせて都合の良い支払方法が選べるだけでなく、契約中の手続きがネット上で簡単にできるのもメリットです。
「Honda中古車限定 据置クレジット」の場合
Honda中古車限定 据置クレジットは据置額を設定して、それを除いた金額を分割で支払う方法です。据置額の分だけ分割払いの対象額が少なくなるため、月々の負担が少なくなるのがメリットです。現金を手音に置いておきたいと考える方や、支払額が抑えられることを生かして1クラス上の車を購入する方におすすめできる方法です。
支払回数はホンダクレジットと若干異なり、12回から60回の間で選ぶことになり、最終回の支払月が初度登録から11年以内になるという条件があるので注意しましょう。
残価設定型クレジットの注意点
残価設定型クレジットで車を購入する場合は、「毎月支払っていけるか心配」「車両保険に加入したほうが良いのか」などで悩むこともあるでしょう。
毎月の返済額が抑えられるとはいえ、ローンであることには変わりありません。支払い面に関しては、特に事前確認が必要です。ここでは、車の購入に残クレを利用する際の注意点を紹介します。
毎月の収入と収支のバランスをチェックする
残クレの支払いは毎月発生します。残価設定型クレジットで月々の支払額を少なくできるとはいえ、数年にわたり毎月支払いが必要です。本当に支払い続けられるかどうかを、事前に確認しておきましょう。毎月の収入と支出のバランスをチェックし、計画的に返済することが大切です。
まとまった購入資金を用意できなくても残クレを利用できますが、ローンを組んでから急な出費がかさむなど不測の事態が起こることも考えられます。金銭的に余裕のある状態を保ち、毎月の返済に追われてしまわないようにしましょう。
返済の期限を遅れないようにする
計画的に返済するのはもちろん、毎月の返済期限に遅れないようにすることも大切です。支払口座の残高が不足していたなど、何らかの事情で支払いが遅れてしまうとペナルティを課せられるかもしれません。
支払いが遅れると、クレジット会社から督促電話がかかってきます。何度も遅延すると遅延損害金の請求が来るだけでなく、最悪の場合には車を回収される事態を招くでしょう。このようなことにならないためにも、残高管理や期日管理の徹底が大切です。
車両保険に加入して事故などに備える
残価設定型クレジットで車を購入した場合にも、車両保険に加入する必要があります。どれだけ運転に気を付けていても、いつ事故に巻き込まれるか分かりません。運転技術に自信があったとしても、もらい事故を受けることもあります。
自賠責保険の補償は人身事故のみのため、対物をカバーする車両保険は必須です。残クレを利用した場合、全損時にはローンを一括返済する可能性もありますが、修理可能な範囲の損害では負担を軽減でき車両保険が役立ちます。不測の事態に備えるためにも、車両保険に加入しましょう。
残価の保証条件は忘れないようにする
残価設定型クレジットには、残価(据置額)が保証されているものといないものがあります。保証されている場合は、その車の市場価値が当初の予想よりも下がった場合でも返却や乗り換えの際に契約者が追加費用を支払うことがありません。ただし、走行距離や状態によっては対象外になることもあるので注意が必要です。
ホンダの残価設定型クレジットは残価が保証されないタイプなので、終了時の査定価格をもとに残価の清算をします。査定価格が残価を下回った場合は追加の支払が必要になります。あくまでも将来の予想をもとに据え置いた金額なので、査定にかかわらず残価を支払えるように準備をしておくと安心です。
残価設定型クレジットは途中解約できる?
残価設定型クレジット返済途中で車を売りたいというケースもあるでしょう。実は、通常のローンと同様に、残クレも途中解約が可能です。途中解約する方法は、「一括返済で自分の所有物にする方法」と「返却や売却を行い残債の精算をする方法」の2つがあります。
ただし、無計画に解約することはおすすめできません。解約時には「負担額を計算しておく」「車を高値で買取してもらう」といったポイントを押さえておきましょう。
契約内容によるが途中解約は基本的に可能
残価設定型クレジットも通常のクレジットと同様に途中解約は基本的に可能です。支払が終了するまでの間は車の所有者の名義はホンダファイナンスになっているため、途中解約をする場合は、ホンダファイナンスのカスタマーセンターに連絡するか、オンラインサービスの「メンバーズOnline」での手続きが必要となります。
途中解約の際には残金を一括で返済する必要があります。車を売却して充当するのが一般的ですが、査定金額が残金に満たない場合は差額を支払う必要があるなど、金銭的な負担が大きくなる可能性もあるので、販売店とも相談しながら慎重に考えましょう。
一括返済で自分の所有物にする方法
ローンの残債と残価を手持ちの資金で一括返済すれば、残価設定型クレジットを途中解約できます。ディーラーもしくはローン会社に一括返済する旨を伝え、返済期日までに残額を支払えばローン完済です。例えば、ローン残債が100万円、車の残価が150万円ある場合、250万円を一括で支払うことになります。
一括返済することで車の所有者は自分になるため、そのまま乗り続ける、もしくは売却先を自由に選択できます。
返却や売却を行い残債の精算をする方法
返済期間の途中でも、ローンの借入先となるディーラーに車を返却したり、借入先とは別の業者に車を売却したりすることで途中解約できます。返却の場合は、買取査定額と残債の精算をしますが、精算後に残債が残る場合は支払いが必要です。
一方、ローン返済中の車を売却するためには車の所有権を得る必要があります。そのため、買取業者に残債を立て替えてもらってローンを完済し所有権を得たあと、車を売却したお金で業者に残債を支払うという流れが一般的です。ただし、売却額が残債よりも少ない場合は、その差額を支払う必要があります。
違約金や負担額を把握しておくことが大切
残価設定型クレジットを途中解約する場合、車の査定額によっては解約時の支払額が多くなる可能性があります。たとえば、300万円の車を残価設定型クレジットで購入し、返済期間5年、残価を100万円に設定したとします。車を3年後に途中解約する場合、残り2年分のローン80万円と残価100万円の計180万円を支払う必要があります。
3年後の売却査定額が100万であれば、残価分は完済できるため支払額は80万で済みます。しかし、査定額が50万円であれば130万円返済しなければなりません。また、残クレからマイカーローンへの借り換えを行う場合、ローン審査に通るのか、違約金と借り換えの手数料をしっかり確認しておきましょう。
手放すなら高価買取を目指そう
残価設定型クレジット契約時に設定した残価よりも売却査定額が高ければ、残価分の支払いは不要です。買取額が増えれば返済額を減らせるので、できるだけ車を高値で買取してもらえるよう日頃から準備しておきましょう。
車の状態を良好に保つこともポイントのひとつです。エンジンやタイヤを酷使しないように乱暴な運転を避け、こまめなメンテナンスも意識しましょう。また、車を売却する時期も重要です。生活の変化があり決算期にもあたる3月や9月は車を購入する人が増えるため、査定額が高くなる傾向にあります。
残価設定型クレジット以外でお得に購入するには?
車をお得に購入する方法は、残価設定型クレジットだけではありません。まとまった購入資金を用意したり、値下がりするタイミングを待ったりすることで、費用を抑えて車を購入できます。
残価設定型クレジットを利用しなければ、購入した車の扱いは所有者の自由です。走行距離を気にする必要も、カスタマイズを諦める必要もありません。ここでは、残価設定型クレジットに頼らなくても車をお得に購入できる方法を紹介します。
まとまった資金を用意する
支払い面をメインに考えた場合、残価設定型クレジットはお得な購入方法となるでしょう。しかし、車の購入に向けて日頃から貯金をしておくことも大切です。まとまった資金を用意できれば残価設定型クレジットだけに頼る必要もなくなり、月々の支払金額をさらに抑えることもできます。
残価設定型クレジットを利用した場合、購入した車のローンが残っていると残金を一括返済しなければ、他のメーカーの車には乗り換えられません。制限なく車を乗り換えたい方は、通常のローンもしくは現金で車の購入ができるように資金対策をしましょう。
所持している車を売却する
車の乗り換えを検討している方は、今乗っている車を手放すことで購入資金を確保する方法も選択肢に入れましょう。まとまった購入資金を用意できれば、新しい車を購入する際の頭金に充てることができます。
頭金が用意できたことにより、残価設定型クレジットよりも支払い額を抑えた通常ローンで済む場合もあるでしょう。これは、走行距離が気になる人、カスタムをしたい人にとって大きなメリットです。
車の価格は購入から年数が経つほどに下がってしまうため、売却を検討している場合は早めに行動に移しましょう。信頼できる中古車業者に相談するのがおすすめです。
値下がりするタイミングを狙う
できるだけ費用を抑えて車を購入するには、値下がりするタイミングを待つという方法も効果的です。発売された新車に乗りたいというこだわりがなければ、月々の支払いを抑えることができます。モデルチェンジや型落ちのタイミングを狙って、値下がりした車を購入しましょう。
モデルチェンジが行われると、それまで新車として発売していた車は旧型車になります。それに伴い中古車市場では値下がりが始まるため、自動車メーカーの新型発表をこまめにチェックしておきましょう。
中古車販売店の利用を検討する
中古車を購入するならば中古車販売店がおすすめです。中古車販売店にはディーラー系と専門店があり、それぞれ特徴があります。ディーラー系の場合はディーラーおよび自動車メーカーの看板を掲げていることから品質を重視しています。その一方で品ぞろえはどうしてもそのメーカーの車に片寄りがちです。
一方専門店はメーカーの縛りがないため、さまざまなメーカーの車種を比較できます。また、価格もディーラー系に比べると低く抑えられている傾向にあります。ただし、多くのメーカーや車種から選べる代わりに品質にばらつきがあるので注意して車を選びましょう。
PR50万円以下の中古車
※価格は支払総額
残価設定型クレジットでよくある質問
Q.残価設定ローンだと車をお得に購入できるの?
A.残価設定ローン(残価設定型クレジット)とは、契約期間後の車の下取り価格(残価)を購入費用から差し引いたうえでローンを組む方法です。通常価格の50%~70%で契約できるため、月々の負担が少なくなります。数年後の下取り価格を保証してくれるため、3年~5年ほどの短いサイクルで車を乗り換えたいという方におすすめです。
Q 残価設定ローンで車を買うデメリットは?
A. 残価設定ローンのデメリットは、利息が残価を含めた元金にかかる点です。毎月の支払額は少ないものの、その中に占める利息の割合は大きく、トータルコストが高くなる場合もあります。また、事故時の追加料金や月間走行距離の制限など、通常のローンにはない取り決めもデメリットです。事前にきちんとシミュレーションをしておきましょう。
Q.残価設定ローン以外に車を安く購入する方法はある?
A. トータルコストで見た場合、現金一括購入が最も安いです。しかし、一括購入が難しい場合は、頭金を用意したローン利用を検討しましょう。
他にも、新車よりもリーズナブルな中古車の購入もおすすめです。 モデルチェンジによって旧型車が値下がりするタイミングなどを狙えば、よりお得に購入できます。新車にこだわりたいという場合は「未使用車」という、新車同様の中古車もおすすめです。
Q.残価設定ローンで車を買うときの注意点は?
A. 残価設定ローンは、一般的なローンよりも月々の返済負担が軽く済むとはいえ、ローンであることには変わりありません。そのため、契約期間満了まで滞りなく支払いを続けられるかが非常に重要です。
滞納が生じた場合にはペナルティが課されるため、事前の返済シミュレーションをしっかりとしておきましょう。また、全損時は基本的に一括返済ですので、万が一の事態に備え、車両保険に加入しておくと安心です。
まとめ
残価設定型クレジットは、据置額を設定することで月々の支払額を抑えられる支払方法です。まとまった金額を用意せずに済むことや、月々の支払額をそのままに通常のクレジットよりも上級の車に乗れるなどメリットがありますが、契約終了時に車を返却するか据置額を支払う必要があります。
月々の支払額を抑えられるからと無計画に契約すると後悔することになりかねません。予算の面で厳しいと思ったら無理をせず、車の価格自体を抑えることを考えましょう。ホンダの残価設定型クレジットは中古車でも利用できるので、中古車を検討するのは価格を抑えるのに有効な方法なので検討してみましょう。
■この記事の執筆者
岩本佳美
漠然と「車関係の仕事がしたい」という想いのもと、飲食業界から自動車メディア業界に飛び込むという破天荒な人生を歩んでいる。愛車がスバルのWRXということもあり、主にスバル系の記事をWebや紙媒体に寄稿。モータースポーツが大好きで、レース観戦はもちろん、サーキット走行や24時間耐久のカートレースにも出場するなど、自らも走ることでその楽しさや面白さなどを経験しながら情報発信している。
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