中古車選びの注意点!選んではいけない車の見分け方や選び方を解説
中古車は、新車と比べてコストパフォーマンスに優れていますが、家族の安全を守るためには慎重な選択が必要です。塩害や修復歴、冠水といった問題を見逃せば、大切な家族の安全を脅かす可能性があります。
それでは、どのようなポイントを押さえれば、家族と快適に乗れる中古車を手に入れられるのでしょうか。この記事では、中古車購入時に注意すべき重要なポイントを、詳しく解説していきます。
※目次※
・中古車選びで避けるべき車両として、塩害車・修復歴車・冠水車などがある。
・中古車の車両状態の指標として、走行距離や車検期間、整備記録などがあり、総合的に評価することが重要。
・安全性の観点では、最新安全技術の有無やJNCAPの安全性評価、チャイルドシートの適合性を確認することが大切。
中古車選びの注意点!避けるべき車両と見分け方
まずは、中古車購入時に、注意すべき問題車両の見分け方を確認しましょう。塩害車や修復歴車など、トラブルの可能性が高い車両には見逃せない特徴があります。以下のチェックポイントを押さえ、家族に適切な中古車を選びましょう。
【中古車選びの注意点.1】塩害・雪害を受けた車
塩害や雪害を受けた車両は、外観からは判別しにくい深刻な損傷を抱えていることがあります。海岸沿いの塩害車は潮風による腐食が、積雪地域の雪害車は融雪剤による車体の劣化が問題です。
以下、入念な確認が必要な箇所を確認しましょう。
・車体下部やホイールハウス周辺のさびや腐食
・エンジンルーム内の金属部品の劣化
・ブレーキパイプなどの重要保安部品の状態
・塗装の剥離や膨らみの有無
購入検討時には、車両の使用履歴や保管状況を確認し、専門家による詳細な点検を依頼することをおすすめします。将来的な高額修理を避けるためにも、慎重な選択が重要です。
【中古車選びの注意点.2】修復歴車
修復歴車の確認では、点検記録簿の精査に加え、以下のポイントを実車で確認することが重要です。
・ボディパーツの隙間や左右対称性のズレ
・修理痕や塗装の剥がれの有無
・トランク床下のゆがみや変形
・フレーム部分の修復跡
修復歴車は、通常20%~30%程度安価ですが、安全性への懸念や予期せぬ修理費用が発生する可能性があります。契約後5年以内であれば、修復歴の発覚により契約解除できる場合もありますが、購入前の入念な確認が最も重要です。
【中古車選びの注意点.3】冠水車
タイヤの上まで水没した冠水車は、以下の特徴から見分けられます。
・車内特有の臭いや異常な湿気
・電装系統の動作不良
・シートやカーペット下部のさび
・エアコン吹き出し口周辺の腐食
これらの症状は安全性に直結し、将来的な高額修理につながる可能性が高いため、冠水車の購入は推奨できません。万が一検討する場合は、専門家による徹底的な点検と十分な保証内容の確認が不可欠です。
【中古車選びの注意点.4】試乗の際に違和感がある車
試乗時の違和感は、車両の重大な問題を示唆するサインとなります。特に以下のような症状がある場合は、深刻な不具合の可能性があるため、購入は避けるべきです。
・エンジン関連の異常
・スムーズでない始動
・不自然な振動や異音
・黒煙などの排気ガスの異常
・走行時の違和感
・ギア変速時のムラや衝撃
・ハンドル操作の違和感
・直進安定性の欠如
また、販売店の対応も重要な判断材料となります。質問への回答が曖昧だったり、傷の説明が不明確な場合は注意が必要です。
極端に安価な価格設定も、隠れた問題の存在を示唆している可能性があります。安全性を最優先に考え、少しでも不安を感じる車両は購入を見送るのが賢明です。
注意点が多い中古車の状態を示す指標
中古車購入の判断に必要な基準について、詳しく説明していきます。走行距離や車検期間など、車両価値を左右する重要な要素を把握することが大切です。これらの指標を適切に評価することで、より良い選択ができるでしょう。
注意点が多い中古車は走行距離と年式を確認
中古車選びでは、年間走行距離1万kmを目安に車両を評価しますが、この数値だけで判断するのは適切ではありません。年式と走行距離のバランスが極端に崩れている場合は、慎重な確認が必要です。
家族用の中古車では、5年で5万km程度が理想的なバランスとされ、価格と状態のバランスが取れた選択肢が豊富に見つかります。走行距離3万km未満の車は、状態は良好ですが価格は高めなケースが大半です。
10万km以上では、価格は安価なものの、メンテナンス費用の増加に注意が必要となります。走行距離と年式のバランスに加え、整備記録や使用環境、オーナーの使用状況なども総合的に評価することが大切です。
注意点が多い中古車の車検の有無と残期間の重要性
車検の状況は、中古車の購入コストに大きく影響します。車検が残っている車両は、即走行可能で追加費用は抑えられますが、価格が高めになる傾向です。
「車検整備付き」は、販売店による車検実施後の納車となりますが、その費用は車両価格に含まれます。一方、「車検整備なし」は自身での車検取得が必要となり、別途費用と手間がかかるのが一般的です。
車検の残期間が短い場合は、購入後すぐに車検費用が発生する可能性があります。車両価格と諸費用を総合的に検討し、長期的な維持費を考慮した選択が必要です。
注意点が多い中古車の整備記録の確認方法
整備記録は、車両の信頼性を判断する重要な指標です。定期点検整備記録簿と分解整備記録簿から、過去の整備履歴・修復歴を確認できます。記録簿では、以下の情報をチェックしましょう。
・定期メンテナンスの実施状況
・過去の修理内容と時期
・部品交換の履歴
・修復歴の有無
整備記録がない場合は、車体状態を入念にチェックする必要があります。将来的な維持費予測のためにも、記録の有無や内容を慎重に確認することが欠かせません。
中古車購入時の保証と価格に関する注意点
中古車購入時に、確認すべき保証と費用について解説していきます。トラブル対策として保証内容を比較することは重要であり、諸費用を含めた予算計画も欠かせません。以下の知識を身に付けることで、後悔のない車選びができるでしょう。
注意点が多い中古車の保証内容と期間の比較
中古車の保証は、購入後の安心感と維持費に大きく関わります。一般的な保証期間は6か月~3年程度で、家族での使用を考える場合は1年以上の保証期間がおすすめです。
【保証内容で重点的に確認すべき項目】
・エンジン関連部品の保証範囲
・トランスミッションなど駆動系統
・走行距離の制限
・保証の延長オプション
・保証範囲の拡大可能性
長期的な維持費を考慮すると、保証期間の延長や保証範囲の拡大オプションも検討する価値があります。自身の使用目的や期間に合わせて、最適な保証プランを選択しましょう。
注意点が多い中古車の、諸費用の内訳と適正価格の見極め方
中古車購入時の諸費用は、車両価格の1割~2割程度が一般的な相場です。費用は、大きく以下の2種類に分類されます。
【法定費用(必須)】
・自動車税種別割
・重量税
・自賠責保険料
【代行費用(選択可)】
・名義変更手続き
・車庫証明の取得
・各種書類作成
適正価格の見極めには、複数店舗での見積もり比較が効果的です。特に、代行費用は店舗間で差が大きいため、内訳の精査が重要となります。また、車検整備費用の有無も確認し、諸費用が車両価格の2割を超える場合は、慎重な検討が必要です。
中古車の維持費と経済性の注意点
中古車購入における経済性については、長期的な視点を持つことが大切です。燃費や維持費など、日々の出費に関わる要素を把握することは欠かせません。最後に、中古車の経済性を判断する上で重要な、3つのポイントについて詳しく解説します。
【中古車の経済性の注意点.1】燃費性能の比較と家計への影響を考慮する
中古車選びにおいて、燃費性能は家計を大きく左右する要素です。カタログ燃費だけでなく、実際の使用状況に近いWLTCモード燃費を参考にすることが欠かせません。下記の点に注目して、燃費性能を確認しましょう。
・メーカー発表の公式データ(WLTCモード)
・実燃費データが掲載されているユーザーレビュー
・同クラスの車種との燃費比較
燃費の良い車を選択することで、長期的な維持費を抑えられます。
【中古車の経済性の注意点.2】部品供給状況と修理のしやすさを確認
中古車購入時は、部品供給状況と修理のしやすさを入念に確認することも大切です。一般的に、国産車は生産終了後10年程度は部品供給がされています。ただし、メーカーにより異なるので、事前に確認するのがおすすめです。
【購入前の確認事項】
・メーカーの部品供給期間
・近隣のディーラーや整備工場の数
・一般的な修理費用の相場
販売台数の多い車種は、部品が入手しやすく、修理費用も抑えられます。輸入車の場合は、専門店の場所や距離をあらかじめ確認し、エンジンルームの構造や電子制御の複雑さについても、整備士に相談するとよいでしょう。
【中古車の経済性の注意点.3】車両価値の経年変化を理解する
自動車の価値は、年数とともに低下しますが、下落率は車種により異なります。新車価格は1年で約30%下落し、10年後には購入時の1/10程度になるのが一般的です。
【高値売却のためのポイント】
・年間走行距離を1万km以内に抑える
・定期的なメンテナンスを欠かさない
・車検切れ前や走行距離10万km到達前での売却を検討
将来の売却を見据えて、複数の買取業者から見積もりを取得し、適正な相場を把握することが大切です。特に人気車種や希少車は、価値の低下が緩やかな傾向にあります。
家族向け中古車の注意点!安全性を重視した選び方
家族で乗る中古車選びで、重視すべき安全性について解説していきます。衝突安全性能や運転支援機能など、安全を守るための装備は見逃せない要素です。以下の確認ポイントを押さえることで、快適に乗れる一台が見つかるでしょう。
【家族向け中古車の注意点.1】安全装備・最新技術の有無を確認
中古車選びでは、最新の安全技術の有無が、家族の安全性確保に直結します。特に衝突被害軽減システムは、前方車両や歩行者との衝突を予防し、被害を最小限に抑える重要な機能です。
また、レーンキープアシストや車線逸脱警報などの運転支援機能も、運転者を適切にサポートします。360度カメラやスマートフォン連携機能なども、駐車時の安全性向上や運転の快適性に貢献するでしょう。
中古車であっても、これらの最新技術が搭載された車両を選ぶことが大切です。
【家族向け中古車の注意点.2】車種別の安全性評価を参考にする
自動車アセスメント(JNCAP)は、中古車の安全性を判断する指標となります。評価は、「衝突安全性能」「予防安全性能」の2つの観点から行われ、それぞれ「5つ星」「ASV+++」が最高評価です。
衝突安全性能では乗員と歩行者の保護性能を、予防安全性能では先進運転支援システムの性能を評価します。NASVAのWebサイトで公開されている評価結果を参考に、高評価を獲得している車種を選ぶことで、より安全性の高い車選びが可能となるでしょう。
【家族向け中古車の注意点.3】チャイルドシートの適合性をチェック
チャイルドシートの装着は、取扱説明書で座席位置別の適合性を確認することが重要です。特にISOFIX対応の座席があれば、取り付けが容易で安全性も高くなります。また、3点式シートベルトでの装着にも対応しているか、確認が必要です。
実際の試着で取り付けやすさを確認し、子どもの安全性と日常的な使い勝手を考慮して選びましょう。チャイルドシートの種類によっては、適合しない車種もあるため、事前の確認を忘れずに行うことが大切です。
まとめ
中古車購入時には、車両の状態や履歴を慎重に確認することが重要です。塩害・雪害を受けた車や修復歴車、冠水車は避けましょう。
走行距離や年式、車検の残期間も重要な指標となります。保証内容や期間、諸費用の内訳も確認が必要です。家族の安全性を考慮し、燃費性能や維持費も比較検討しましょう。
部品供給状況や修理のしやすさも、長期的な視点で重要です。これらの点に注意を払うことで、信頼性の高い中古車選びが可能となるでしょう。
鈴木祐貴
【この記事の執筆者】
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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