車の年式の調べ方と選び方!初めての中古車購入で押さえるべきコツ
中古車を購入するに当たり、車の年式について詳しく知りたいという人もいるでしょう。年式は、車の価値や性能を左右する重要な要素です。しかし、「年式の調べ方が分からない」「初心者には難しそう」と思っている人は多いかもしれません。
この記事では、初心者でも簡単にできる車の年式の調べ方を紹介します。また、車の年式を考慮した中古車の選び方も解説するので、中古車選びの参考にしましょう。
※目次※
・車の年式は、車検証や新車保証書などに書いてある。
・車の年式は車両価格や維持費、故障リスクなどに直結する重要な要素。
・中古車選びの際は、年式と走行距離のバランスを考慮することが大切。
調べ方の前に。車の年式についての基礎知識
車の年式は、中古車選びの重要な指標です。ここでは、年式の定義と重要性、製造年との違い、車の価値や性能への影響などについて解説します。年式に関する知識を身に付けることで、より賢い中古車選びが可能になるでしょう。
車の年式は初度登録年月
車の年式とは、一般的に初度登録年月を指します。高年式(新しい年式)ほど、最新の安全技術・燃費性能が搭載されている可能性が高いでしょう。低年式(古い年式)になるほど、部品の劣化・故障リスクが高まる傾向です。
また、年式は維持費にも影響します。低年式の車は、自動車税・重量税が高くなるのが一般的です。任意保険の車両保険金額も、年式によって変動します。
年式と製造年の違い
車の年式には、「初度登録年」と「製造年」の2つの意味があります。日本では、初度登録年を年式として扱うのが一般的です。
一方、製造年とは文字通り、車が製造された年を指します。国産車の場合、製造年と初度登録年はほぼ同時期ですが、並行輸入車では大きく異なることも少なくありません。なぜなら、海外で製造された後、日本に輸入されるまでに時間がかかるためです。
車体のVINコード(個体識別番号)から製造年を確認できますが、初度登録年との差が大きい場合、実際の使用期間が長い可能性があるでしょう。これは、車の状態や価値に影響を与える重要な要素となります。
年式が車の価値や性能に与える影響
車の年式は、その価値や性能に大きな影響を与えます。高年式の車ほど、最新の安全技術・燃費性能が搭載されている可能性が高く、故障リスクも低いのが一般的です。
例えば、10年前の車と比べて、自動ブレーキシステムや車線逸脱警報など、安全性能が格段に向上しています。
一方で、年式が古くなると車の価値は下がりますが、適切なメンテナンスを行えば十分に使用可能です。車の寿命は、かつての「10年」から大幅に延びており、20年以上走り続ける車も珍しくありません。
高年式を選べば、安全性や燃費性能は高いですが、価格も高くなります。低年式を選べば価格は安くなりますが、維持費や修理費用が増えるケースが大半です。
車の年式の具体的な調べ方は?
車の年式を正確に把握することは、中古車購入の重要なポイントです。年式は車の価値や性能を判断する指標となるため、具体的な調べ方を知っておく必要があります。
ここでは、車検証による確認方法をはじめ、車検証以外の年式確認方法や年式偽装を見抜くテクニックまで、実践的な調べ方を見ていきましょう。
【車の年式の調べ方.1】車検証で初度登録年月を確認
車の年式を調べる最も確実な方法は、車検証を確認することです。車検証には「初度登録年月」という欄があり、そこに記載された日付が車の年式を示します。
初度登録年月とは、その車が初めて運輸支局に登録された年月のことです。例えば、「令和5年6月」と記載されていれば、2023年6月登録の車両ということになります。
軽自動車の場合は、「初度検査年月」という欄を確認しましょう。これは軽自動車検査協会で、最初の新規検査を受けた年月を指します。
なお車検証には、現在の所有者の登録年月ではなく、最初の所有者による登録年月が記載されている点に注意が必要です。中古車であっても、初めて登録された年月が記載されています。
【車の年式の調べ方.2】車検証以外の年式確認方法
車検証以外にも、新車保証書を用いた年式の確認方法があります。新車保証書の「登録日」欄に記載のある日付が、年式です。ただし、中古車保証書の日付は購入時のものなので注意しましょう。
また、シートベルトのタグの付け根にある4桁の数字は、製造年月日を示しています。ただし、西暦表記なので、和暦との違いに気を付けましょう。
これらの方法は、車検証紛失時や購入前の確認に便利です。ただし、並行輸入車は製造年と初度登録年が異なる可能性がある点に、留意しておきましょう。
【車の年式の調べ方.3】年式・走行距離偽装を見抜く方法
中古車市場では、残念ながら年式・走行距離を偽装して販売されるケースが存在します。偽装を見抜くには、複数の情報源を照らし合わせることが重要です。
まず、車検証の初度登録年月と、タイミングベルト交換時のステッカーに記載された走行距離を確認しましょう。次に、整備記録や車検証の走行距離計表示値と、現在のメーター表示を比較し、不自然な差異があれば要注意です。
また、エンジンオイル交換シールの走行距離も参考になります。より確実に調べたい場合は、日本自動車査定協会などの機関に、過去の走行距離データの照会を依頼することも可能です。
年式や走行距離の偽装は、車の価値や安全性に直結する重大な問題なので、疑わしい点があればその中古車の購入は避けるのが無難といえます。
調べ方が簡単な年式が中古車選びに与える影響
ここでは、年式が中古車選びに与える具体的な影響について、詳しく見ていきましょう。年式と車両価格の関係や、税金・保険料への影響、故障リスクとの関連性など、年式を考慮することで賢明な中古車選びが可能になります。
調べ方が簡単な年式と車両価格の関係
一般的に、年式が古くなるほど、価格は下がる傾向にあります。これは、車の経年劣化や新しいモデルの登場により、相対的な価値が低下するためです。
例えば、製造から5年経過した車は、新車価格の50%~60%程度まで下がることがあります。特に、10年以上経過した車や、走行距離が10万kmを超える車は、価格が大きく下落することも少なくありません。
ただし、クラシックカーや希少価値の高い車種は例外で、年式が古くても高値で取引されることがあります。
調べ方が簡単な年式による税金・保険料の変化
車の年式が古くなると、税金や保険料が増加する場合が少なくありません。特に、新車登録から13年を超えると、自動車税と重量税が重課となります。例えば、普通車の自動車税は約15%増税され、軽自動車は約20%の増税です。
重量税も13年目から増加し、18年が経過するとさらに高くなります。これは、環境負荷の大きい古い車への税負担を重くする政策によるものです。
保険料に関しては、年式が古くなると車両保険金額が低下します。一方で、事故リスクの増加により、一部の保険料が高くなる場合もあるでしょう。
なお、エコカーなどは重課対象外となるため、車種選びも重要なポイントとなります。
調べ方が簡単な年式と車の故障リスク
車の年式と故障リスクには、密接な関係があります。年式が古くなるほど、部品の経年劣化や摩耗が進むため、故障のリスクが高まるのが一般的です。例えば、10年以上経過した車は、エンジンやトランスミッションなどの主要部品に問題が生じやすくなります。
ただし、年式だけでなく、走行距離も考慮することが必要です。年式が新しくても、走行距離が多い車には注意しましょう。
短期間で多く走行すると、部品への負担が大きくなり、故障のリスクが高まる可能性があります。走行距離が10万kmを超えた車も、故障リスクが高い傾向です。
調べ方が簡単な年式を考慮した中古車選びのポイント
年式は、車の性能や安全性、維持費に大きく影響する要素です。ここでは、高年式を選ぶ際のメリット・デメリットや、年式と走行距離のバランスについて紹介します。維持費に関しても、年式を考慮することが大切です。
高年式を選ぶメリット・デメリットを考慮する
高年式の車を選ぶことのメリットは、最新の安全技術・快適装備が搭載されていることです。先進安全機能が標準装備されているケースが多く、事故のリスクを軽減できるでしょう。また、燃費性能も向上している場合が多いため、環境に優しく経済的です。
ただし、高年式の車は価格が高くなる傾向があり、予算とのバランスを考慮する必要があるでしょう。さらに、最新モデルは不具合が見つかりやすく、リコールの可能性も高くなります。
また、過去の所有者が適切にメンテナンスを行っていなかった場合、年式が新しくてもトラブルが発生する可能性があるかもしれません。購入前には整備記録を確認し、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。
調べ方が簡単な年式と走行距離のバランスを考える
中古車選びでは、年式と走行距離のバランスが重要です。一般的に、年間走行距離は8,000km~1万kmが目安とされています。
例えば、5年落ちの車なら4万km~5万kmが適正な走行距離といえるでしょう。しかし、年式が新しくても走行距離が多い車や、逆に年式が古くても走行距離が短い車には注意が必要です。
性能を重視するなら年式を、車の状態を重視するなら走行距離を優先しましょう。
調べ方が簡単な年式を考慮した維持費も頭に入れておく
年式を考慮した中古車の維持費計算は、長期的な支出予測に欠かせません。初度登録年月は、自動車税や重量税に影響を与えます。
初度登録から13年が経過した車は、重課の対象です。一方、車両保険金額は、年数経過とともに車の市場価値が下がるため、減額される傾向にあります。
また、維持費計算の際は、年間走行距離や燃費も考慮しましょう。例えば、年間1万km走行の場合、燃費22km/Lの軽自動車と15km/Lの普通車では、年間のガソリン代に大きな差が出ます。
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年式以外にも!中古車選びで重要なポイントの調べ方
中古車選びでは年式だけでなく、他の要素にも注目しましょう。グレードや装備はもちろん、型式・修復歴・車両状態なども、車の価値や性能に直結します。
最後に、年式以外に注目すべき中古車選びのポイントと、具体的な調べ方を見ていきましょう。適切な調査方法を知ることで、より賢明な選択が可能になります。
【車年式以外の調べ方.1】グレードと装備の確認方法
グレードと装備の確認は、中古車の価値を正確に判断する上で欠かせません。同じ車種でも、グレードによって装備が大きく異なり、価格に影響します。また、自分のニーズに合った装備が付いているかを確認することで、購入後の満足度も高まるでしょう。
車のグレードを調べるには、車検証に記載された車台番号を使用します。多くの国内メーカーは、公式サイトでグレード検索機能を提供しており、車台番号を入力するだけで簡単にグレードの確認が可能です。
低年式や輸入車の場合は、車検証の型式指定番号と類別区分番号を活用します。これらの番号を使って、車両検査情報サイトで検索すると、グレードや装備情報が得られるでしょう。
【車年式以外の調べ方.2】型式の意味と確認ポイント
車の型式は、車検証やコーションプレートで確認可能です。型式は、「排出ガス規制の識別記号」と「メーカーが決めた記号」で構成されています。
例えば、「DAA-ZWR80G」の場合、「DAA」は「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」のハイブリッド車を示すものです。
型式からは、車両の製造時期や適用される排出ガス規制基準、さらにはメーカー・車名・車体形状・エンジン種類・駆動形式などの情報が読み取れます。中古車選びの際に型式を確認することで、車両の基本的な仕様や環境性能を把握できるでしょう。
なお、低年式や並行輸入車では、型式が「不明(フメイ)」と記載されていることがあります。この場合、車検や登録は可能ですが、詳細な情報が不明確なため、購入時には十分な注意が必要です。
【車年式以外の調べ方.3】修復歴・事故歴のチェック方法
中古車の修復歴・事故歴は、車の安全性と価値に大きく影響します。まずは、車両状態証明書や車両検査証明書を確認しましょう。これらの書類には、修復・事故の履歴が記載されています。
次に、目視での外装チェックも重要です。ボディパーツの隙間やゆがみを注意深く観察しましょう。例えば、ヘッドライトの汚れ具合や、ボンネットとフェンダーの隙間が左右で異なる場合、事故歴がある可能性があります。
試乗時にハンドル操作感やエンジン音、ドアの開閉音をチェックすれば、事故歴の有無を推測できることもあるでしょう。
【車年式以外の調べ方.4】車両状態と整備記録の確認
車両状態の確認では、エンジン系統や電装品、ハンドル・ブレーキなどを重点的にチェックします。エンジンの始動時に異音がないか、ライト類が正常に点灯するか、ハンドル操作がスムーズかなどを確認しましょう。
整備記録の確認では、記録簿(定期点検整備記録簿)をチェックします。記録簿とは、過去の整備・修理の履歴が記載されている、車の健康診断書のようなものです。
定期的なメンテナンスが実施されているかどうかを確認することで、車の状態や前オーナーの扱い方を推測できます。記録簿がない場合は、要注意です。点検頻度が不明であったり、メーター改ざんや事故歴の隠蔽の可能性があったりします。
まとめ
車の年式は、中古車選びの重要な要素です。車検証の初度登録年月や新車保証書の登録日、シートベルトのタグから確認できます。
年式が古くなると税金は増えますが、保険料は減少する傾向です。並行輸入車の場合、初度登録年月と製造年月が異なる可能性があるため注意しましょう。
中古車選びの際には年式以外にも、グレードや型式などチェックすべき要素が多岐にわたります。さまざまな情報から総合的に判断し、自分に合った中古車を選ぶことが大切です。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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よくある質問
Q. 自分の車の年式はどうやって調べますか?
A. 車の年式は車検証で確認できます。 車検証の中央上部に記載されている「初度登録年月」というのが年式です。
車検証が手元にない場合は、新車保証書にある「登録日」や、シートベルトに記載されている「製造年月」からも推測できますが、いずれも正確な年式(=初度登録年月)ではないので注意しましょう。
Q. 車両の年式とは何ですか?
A. 車両の年式は、一般的に運輸支局に初めて登録された年を指します。ただし、輸入車の場合は製造から販売までに時間差があるため、製造年を「年式」としています。
Q. 車の車種はどうやって調べますか?
A. 車種は車検証で確認することが可能です。車検証の「型式」欄に記載されている識別番号が車種やモデルに該当します。なお、プリウスやアルファードというのは「車名」として、こちらも車検証に示されています。