中古車はどこで買うのがおすすめ？購入先別メリット・デメリットを総まとめ
中古車には、購入時の初期費用を抑えられることや、納車が早いことなどのメリットがあります。現行モデルを新車より安く購入できることもあり、中古車をメインに車探しをする人も多い傾向です。
しかし、購入するには中古車販売店、ディーラー、オークション、さらには個人間売買もあるため、どこで買うのがよいか分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、中古車を買うときにおすすめの購入先・購入方法を紹介します。各購入先のメリットとデメリット、迷ったときに確認したいポイントも紹介しますので、より自分に合う購入先を見つけましょう。
※目次※
8.中古車はどこで買う？悩んだときは4つのポイントをチェックしよう
・中古車は、中古車販売店・ディーラー・オークション・個人間売買の4つの方法で購入できる。
・中古車販売店やディーラーでの中古車購入は、車両の点検・整備がしっかりしていてアフターサポートが充実していることがメリット。
・中古車をより安く購入したい、レアな車を探したいのであれば、オークションで探したり個人間売買で譲り受けたりするのがおすすめ。
中古車はどこで買う？購入できる場所や方法は？
中古車を購入する場合、購入先として選べるのは「中古車販売店」「ディーラー」「オークション」「個人間売買」の4つです。中古車販売店とディーラーは、中古車や車両の知識を持つプロが販売しています。
車種やグレード、年式によって価格は異なりますが、基本的な中古車相場に大きな差はありません。
一方、オークションと個人間売買は、専門的な知識がなくても自由に取引できます。カスタマイズ車やレアな限定販売車が出回っているケースもあるため、希少価値の高い車が欲しい方におすすめです。
販売店で中古車を買うメリット
中古車販売店は、前オーナーまたは中古車オークションから車を買取し、プロが整備・点検した上で販売する業者です。独自のアフターサービスやローンを提供している店もあり、初めての人でも購入しやすい環境が整っています。
さまざまなメーカーの車をタイプや価格帯で比較できることも魅力です。ここでは、中古車販売店で中古車を購入するメリットを紹介します。
中古車価格が安め
中古車販売店の中古車価格は、ディーラーが販売している中古車価格に比べると安価です。
この価格差は、ディーラーが自社ブランドの価値を下げないようにしていることが関係しています。モデルの相場を下げると、自社ブランドの価値も下げてしまう可能性があるためです。
一方、中古車販売店にはこのような縛りがないことから、市場の動きに合わせて自由に価格を変えられます。中古車を少しでも安く購入したい方には、価格変動のある中古車販売店がおすすめです。
さまざまなメーカーの車が買える
中古車販売店は、幅広いメーカーのモデルを販売しています。ディーラーは自社モデルを中心に販売しているため、選択肢は中古車販売店のほうが豊富です。
SUVやミニバン、コンパクトカーなどのボディタイプ別にさまざまなメーカーのモデルを比較できることから、好みの1台を見つけやすいメリットもあります。
販売店で中古車を買うデメリット
中古車販売店の中には、大手やチェーン店の他に地域密着型の小さな販売店があり、サービスや車両の保管方法なども異なります。
中には、しっかりとした設備が整っていない販売店もあるため、購入後に不具合が出る可能性もあるでしょう。ここでは、販売店のデメリットを解説します。
車の状態を確認する必要がある
中古車を購入する際は、車の状態をしっかり確認しましょう。綿密に点検・整備した上で販売されますが、不具合を見落としている可能性もあります。
販売店のWebサイトで見つけた車両は、現車確認が特に重要です。写真では気にならなかった小さな傷や汚れでも、実際に確認してみると目立つこともあります。
中古車販売店は整備の質が規模や設備に依存するため、車の状態をしっかり確認してから購入を決めることが大切です。
適正価格が分からない
中古車には明確な適正価格がありません。これは、中古車の価格が走行距離や年式、車の状態などさまざまな要素で決まることが理由です。適正価格が分かりづらいため、販売店を訪れる前にインターネットを使って相場を調べておきましょう。
車種や年式、カラー、グレード、走行距離などを絞れば、ある程度の適正価格が分かります。販売店によって値段設定は変わるため、複数の店舗の販売価格を確認し、適正価格を把握しておくことが大切です。
販売店によって保証内容が異なる
中古車販売店の中には、独自の保証を設定している店舗があります。保証が付いている、加入できるのであれば、保証内容を確認しておきましょう。万が一の不具合や修理の場合に安心です。
保証内容は販売店ごとだけでなく、同じ系列の販売店によっても変わります。どこまで保証されるのか、保証期間はどのくらいなのか、購入予定の車両は対象となっているかを事前に確認しましょう。
ディーラーで中古車を買うメリット
ディーラーは、特定の自動車メーカーと特約店契約を結んでいる業者です。欲しい中古車のモデルが決まっている方や、メーカー独自のメンテナンスを受けたい方などは、ディーラーでの購入が向いています。
ここでは、ディーラーで中古車を購入するメリットを見ていきましょう。
メンテナンスやサポートが充実している
中古車には年式の古い車両や走行距離の長い車両もあることから、トラブルに備えたメンテナンスとアフターサポートが欠かせません。
ディーラーでは、保険会社と提携を結んだ手厚いアフターサポートを提供している他、特定のメーカーに詳しい専門のスタッフがメンテナンスを行います。購入後のサポートが充実しているため、安心して購入できることが魅力です。
車の品質が安定している
ディーラーで販売している中古車（認定中古車）は、高い水準の審査を通過していることから、状態の良い車がそろっています。中古車販売店の車両よりも品質が安定しているため、安心して購入できることがメリットです。
使用歴が分かりやすい
中古車販売店は、オートオークションで落札した車を販売していることも多く、使用履歴が分かりづらいデメリットがあります。一方、ディーラーは自社で販売した新車を下取りして中古車販売していることが多いため、使用履歴が分かりやすいことが魅力です。
ディーラーで中古車を買うデメリット
ディーラーで中古車を買うメリットは多くあるものの、中古車販売店のメリットと比較するとデメリットが見えてきます。ここでは、ディーラーで中古車を購入するデメリットを見ていきましょう。
中古車価格が高め
ディーラーで販売されているのは、厳しい審査を通過した認定中古車です。入念な整備で品質が保持されていることに加え、購入後も手厚い保証を設けています。
車の品質が安定している分、中古車販売店に比べ値段設定は高い傾向です。予算を少しでも抑えたい人は、中古車販売店での購入を検討しましょう。
自社メーカーの車しか取り扱っていない
ディーラーで販売しているのは、基本的に自社メーカーの中古車です。他社の自動車を販売していることもあるものの、基本的には自社メーカーの車両のみを取り扱っています。
「幅広いメーカーから選びたい」「スペックを比較してから決めたい」という方は、中古車販売店での購入が得策です。
オークションで中古車を買うメリット・デメリット
オークションには、個人向けのインターネットオークションと法人向けのオートオークションの2種類があります。オートオークションは、中古車販売店が中古車を仕入れるときに利用するもののため、個人は利用できません。
一般的に中古車オークションといわれるのは、個人向けオークションです。ここでは、個人向けのオークションで中古車を購入するメリット・デメリットを紹介します。
メリット
中古車販売店よりも安く中古車を購入したい場合は、オークションも検討しましょう。オークションは、人件費や広告費、仕入れの費用などがかかりません。そのため、中古車販売店より車両価格が安くなる傾向にあります。
また、中古車市場では出回っていない希少車が見つかることも魅力です。カスタマイズされた車や限定販売車は、買取査定額が低いことやファンに高く売れるなどの理由により、多くがオークションに出品されています。
中古車販売店やディーラーで見つけられない車を購入できることは、大きなメリットでしょう。
デメリット
オークションで中古車を購入した場合、車両の名義変更の手続きが必要です。販売店やディーラーとは異なり、大半の手続きを自分で行わなければならず手間がかかります。
また、オークションで記載されていた情報と異なる、車両に不具合があるといったケースもあるでしょう。この場合は話し合いが難航するケースも多いため、リスクの高さを把握しておく必要があります。
個人間売買で中古車を買うメリット・デメリット
中古車を購入する手段には、個人間売買もあります。個人間売買とは、家族や身近な友人から車を譲り受ける、またはインターネットやフリマサイトなどで車を購入することです。
オークション同様にさまざまな手続きは必要ですが、堅苦しい契約がないため気軽に購入できます。ここでは、個人間売買でのメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
個人間売買のメリットは、気軽に売買手続きができることです。特に、家族や友人から車を譲り受ける場合は、車の運搬や書類の引き継ぎも簡単にできます。信頼できる相手から気軽に購入できるため、相談しやすいこともメリットです。
また、個人売買はオークション同様に手数料や人件費がかかりません。売り手は相場に関係なく自由に値段設定ができることから、相談次第で相場より安い価格で購入できるでしょう。
デメリット
個人間売買は親しい間柄であれば気軽にできる一方、親しい間柄だからこそのトラブルもあります。特に、点検・整備記録が残っていない場合は、車の状態が分かりません。購入後に予期せぬ不具合が起こるケースがあるため、注意が必要です。
また、書類の引き継ぎが簡単にできるとはいえ、名義変更や保険加入の手続きなどは自分で行う必要があります。販売店やディーラーに依頼する手数料はかかりませんが、手間がかかることがデメリットです。
中古車はどこで買う？悩んだときは4つのポイントをチェックしよう
どの購入先で中古車を買うか悩んだときは、中古車の車両状況や購入先の保証内容、支払総額が記載されているか、販売価格が適正であるかなどを確認するのがポイントです。
ポイントを押さえておけば、最適な車を見つけられるでしょう。ここでは、購入先に悩んだときに役立つ4つのポイントを紹介します。
現車確認できるか
中古車を購入するときは、車の状態をしっかり確認しましょう。インターネットやWebサイトで購入する場合は難しいかもしれませんが、年式や走行距離の情報だけではなく、実際に車を見ることが大切です。
写真では問題がない場合でも、ドアが開けにくい、内装が汚れている、車内の臭いが気になるケースもあります。試乗ができるようであれば、エンジンのかかり具合や電装品の動作確認をしておくと安心です。
保証内容に問題がないか
保証内容が充実している購入先を選ぶのもポイントです。保証内容で確認しておきたいのは、保証期間とサービス内容、保証対象の3つが挙げられます。
保証が付いていても期間が短い、欲しい車両が保証の対象になっていない、メンテナンスや修理できる部位が少ないなどの場合は、注意が必要です。
特に、中古車販売店は店舗によって保証内容が異なることもあります。購入前に他の店舗や販売店の保証と比較し、保証内容に納得できるかを検討しましょう。
支払総額が明示されているか
中古車販売では、車両価格だけではなく諸費用を含めた「支払総額」の表示が義務付けられています。これは、商談時に整備費用や納車費用が別途必要になり、販売店と購入者のトラブルが増えてしまったことが理由です。
支払総額が明示されていない場合は販売店の過失になることから、多くの販売店が支払総額を明記しています。しかし、店舗によって諸費用の内容・金額が異なるため、何に幾らかかっているのかをしっかり説明してくれる購入先を選びましょう。
販売価格が適正か
中古車は、新車のように共通の価格が決まっていません。同じ車種、グレードの車両でも、年式や走行距離、車両の状態によって価格は異なります。中古車販売店によって設定価格が異なることから、個人では適正な値段を判断できません。
これを判断できるのは、他の販売店との比較です。中古車情報と価格は他店のWebサイトで確認できるため、同じ車種・グレードで、年式と走行距離が近い車を調べて比較しましょう。極端に高い価格や低い価格でなければ、適正価格であると判断できます。
中古車と新車の違いもチェックしよう
安く購入できて選択肢が多い中古車は、車の購入を検討している人には魅力的です。しかし、中古車だからこそのデメリットもあるため、中古車を選ぶ前に新車のメリットも確認しておきましょう。
ここでは、新車のメリット・デメリット、中古車のメリット・デメリットを紹介します。それぞれのメリットとデメリットを比較し、どちらが自分に合っているか判断しましょう。
新車のメリット
新車の大きなメリットは、自動ブレーキや駐車支援システムなどの最先端の安全性能を搭載していることです。
燃費性能の高いエンジンの搭載により、エコカー減税や環境性能割が適用されるモデルもあります。年式の古い中古車には適用されないため、対象車を選べば維持費を抑えられるでしょう。
他にも、購入後の保証が充実していること、不具合が起きにくいこと、オプション装備が追加できることなどもメリットです。
新車のデメリット
新車のデメリットとして挙げられるのは、車両価格の高さです。これは、最先端の技術を搭載した安全性能や燃費性能などにより、車の品質が向上していることが関係しています。
また、納車に時間がかかることもデメリットです。新車は、ディーラーに在庫がない場合やオプションを追加する場合などは、受注生産されます。そのため、納車までには1か月以上かかるのが一般的です。できるだけ早く車に乗りたい方にはデメリットでしょう。
中古車のメリット
中古車のメリットは、生産が終了したモデルを購入できることです。旧型のほうが好みだという方、販売当時は高くて断念したという方も、中古車であれば新車より安く購入できます。選べる車種、グレードが豊富なことも大きなメリットです。
カスタマイズされた車両も多いため、欲しい装備や機能が追加されている車両があればお得に購入できます。また、中古車はすでに在庫があるため納車が早く、数日~2週間ほどで手元に届くこともメリットです。
中古車のデメリット
中古車のデメリットは、個体差が大きいことです。同じ車種、グレード、年式のモデルでも、走行距離や車両の状態は大きく異なります。
オプションの有無も違うため、Webサイトなどに提示されている情報だけでは比較しにくいこともデメリットです。現車を確認し、可能であれば試乗をしてから購入を決断しましょう。
また、高年式の車両は保証サービスの対象外になるケースもあります。新車購入時のディーラーの保証が手厚い分、中古車の保証が物足りないと感じる方もいるでしょう。
まとめ
中古車を購入できる販売店やディーラー、オークション、個人間売買には、それぞれにメリットがありデメリットもあります。どこを選べばよいと一概にはいえないため、欲しいモデルや車の状態、値段など条件に合う方法を選びましょう。
購入する際は、適正価格であるか、現車確認ができるか、保証内容が充実しているかなどを確認することが大切です。不具合やトラブルなどで後悔しないよう、下調べをした上で購入しましょう。
▼ライタープロフィール
中村浩紀 なかむらひろき
クルマ記事に特化したライター
現在4台の車を所有（アルファード・プリウス・レクサスUX・コペン）。クルマ系のメディアでさまざまなジャンルの記事を執筆し、2024年1月までに300記事以上の実績をもっている。
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