試乗車に乗る時のマナーとは?購入前に押さえておきたい試乗でのポイント
車は大きな買い物です。後々まで満足できる、自分にぴったりの1台を買いたいと誰もが思うでしょう。自動車の耐久年数も伸び、長年乗り続けることも珍しくありません。
そのために必要なのは、試乗をして乗り心地を確かめることです。この記事では試乗のための準備やマナーについてご紹介します。事前に予約をし、担当者に同乗してもらうことで、安全に試乗を楽しめるでしょう。
また、視界や操作性、室内装備も試乗時に確認しておくことで購入後に起きがちなトラブルを回避できます。
※目次※
・操作性を実際に確認するために試乗は有効。試乗をすることで今までとは違った感想を抱くことも珍しくない。
・試乗の前には予約がおすすめ。予約なしで直接店舗に向かう場合、希望が適わない可能性も考えておく。
・運転免許証や任意保険証、運転に適した履物など試乗の準備も大切。普段の運転と同じく安全運転を心掛ける。
試乗車に乗るのにマナーは必要なの?
「車の購入には興味があるけど、試乗のついて詳しくない」という方のために、試乗時のマナーをご紹介します。購入前に試乗を行う理由や、どのようなマナーが必要になるのか、あらかじめ知っておくことで気持ちの良い試乗ができるでしょう。
試乗をすることで新しく見えてくるものは多くあるため、車の購入前には試乗することをおすすめします。
購入前に試乗を行う理由
購入前に試乗を行うことによって、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。車や家は人生の中でも大きな買い物です。大きな買い物をする際はいかに後悔しない買い方をするかが、重要なポイントと言えるでしょう。
買った後に後悔しても、大きな損失を取り戻すことはできません。試乗をしておくことで、後悔の種を潰すことができるでしょう。ディーラーは試乗を好意的に考えているため、すぐに車を買う予定がなくても試乗をすることには全く問題ありません。
試乗時は最低限のマナーを心がけよう
試乗時には最低限のマナーに気を付けましょう。マナーは特別なものではなく、自分以外のひととの関わり合いや、話すときに自然と必要になるものです。そのため、試乗の際にも言葉遣いや、試乗における決まりを守ることを忘れずに意識しましょう。
試乗にはいくつかの決まりがありますが、その多くは事前に知っておくことで簡単に守れるものです。試乗時の持ち物や全体の流れを知っておくことで、リラックスして試乗を楽しめるでしょう。
試乗車に乗るマナーを確認しよう【乗る時の手順】
このテーマの肝でもある、試乗時のマナーについて確認しましょう。実際に車を乗るまでの手順を確認し、手順通りに行動すれば不必要な待ち時間や無駄な手続きを省けます。
試乗の流れは試乗前の予約に始まり、実際に試乗して感覚を確かめること、購入する場合は見積もりを依頼する、3つのステップに分かれていることが特徴です。
試乗前の予約について
スムーズに試乗するために、試乗前の予約は欠かさずに行いましょう。販売店によっても異なりますが、最寄りの店舗に試乗を希望する車種の在庫がない可能性もあります。
加えて待たされる可能性や、対応が難しい日時に重なってしまうリスクも考えなくてはなりません。見学を目的に店舗を訪れた際に試乗を予約する、もしくは電話で事前に予約しておくことをおすすめします。
業者によってはネットでの予約に対応している店舗もあるため確認してみましょう。予約が1番有効ですが、飛び込みであっても試乗できる車種を尋ねることで良い試乗に恵まれるかもしれません。
実際に試乗してみる
予約を済ませたら試乗する日を待ちます。当日は規定の時間を守り、滞りなく試乗に移れるように気を付けましょう。遅れる場合は事前に業者に連絡しておくことを忘れてはいけません。
当日は申込書や誓約書の記入から始まり、車の外観をチェックした後の試乗が一般的な流れです。予約をした場合でも、店舗を訪れてすぐに試乗が始まるわけではありません。時間に余裕を持って店舗を訪れましょう。
試乗後の対処
試乗が済んだ後は、車の見積もりや購入に関する意見交換を業者と行います。試乗後にもう1度試乗を希望する場合は、後日改めて試乗する日を決めます。購入を考えている場合は見積もりを依頼しましょう。よりスピーディーに購入までの手続きを始められます。
試乗することによって得られる情報は多く、また段取りも簡単です。事前に行うべきことは予約だけであり、初めて試乗をする方にも戸惑う点はありません。試乗を正しく利用し、車の購入に役立てましょう。
試乗車に乗るマナーを確認しよう【用意するもの】
試乗をする際には予約の他にも、当日の持ち物に気を付ける必要があります。当日に用意ができていないと、思った通りの試乗にならなかった、ということあるでしょう。
試乗当日に必要なものは主に以下の3つです。特に運転免許証は忘れてしまうと運転ができません。たとえ試乗であっても携帯は必須となるため、注意しておきましょう。
運転免許証
試乗するにあたり、運転免許証は必要になります。試乗をする店舗まで車を運転していく方は忘れる可能性が低いでしょう。最寄りの店舗まで歩いていく方は、運転免許証を携帯しているか確認することをおすすめします。
運転免許証を忘れてしまった場合、運転することができません。しかし、スタッフに運転してもらい、助手席に座って試乗することは可能です。試乗自体が完全にできなくなるわけではありませんが、運転免許証は欠かせないものと言えるでしょう。
任意保険証
運転免許証と共に、任意保険証も持っているかを確認しましょう。試乗中にトラブルが起きてしまった場合に備えて、任意保険証の提示をディーラーから求められるかもしれません。
事故を起こしてしまった時の保証範囲を知るために、自賠責保険を確認しておきましょう。マイカー以外で起こした事故であっても、補償を受けられるか知っておくことが大切です。
試乗車の所有者は販売店であることから、基本的には販売店の保険を使います。しかし、一定額を越える規模の事故が起きた場合、試乗する側の保険で対処するケースもあるでしょう。
安全に運転できる履物
運転免許証や任意保険証のような持参するべきものとは異なりますが、運転のしやすい履物も試乗には欠かせません。普段車を運転する時と同じ環境を再現できるように、履物にも目を配りましょう。
運転しやすい履物を選ぶほかにも、運転しやすい服装で試乗することが大切です。運転時に眼鏡やコンタクトを着用する方は、試乗時にも忘れずに着用しましょう。
ヒールやサンダルのような履物は運転時の操作が難しくなることから、マナーとしてやめておく方が賢明です。道路交通法第70条に触れてしまうリスクも内包しています。
公安委員会規則が定める「交通規則」によって都道府県ごとにスリッパやサンダル、下駄などの指定された履物の着用には罰則金が課される可能性があることを覚えておきましょう。
マナーとして試乗車でやってはいけない行為とは?
続いて、マナーとして試乗中にしてはいけない行為について確認しましょう。試乗にはスタッフも同乗するため、事前に調べたマナーに則った行動をしていれば大きな問題はないでしょう。
以下のような状況で試乗をすることがないように、事前に自分の体調や精神状態を整えておくことが重要です。時間がないからといって、乱暴な運転をしないように心掛けましょう。
飲酒しての試乗
飲酒をした状態での試乗は業者側から断られます。もちろん試乗に限らず、飲酒状態での運転はどの車であっても許されていません。試乗ができないだけでなく、免許の取り消しや重い罪に問われることもあるでしょう。
命に関わる事故を起こす可能性もあることから、飲酒をした状態での試乗は控えなければなりません。飲酒をしてしまった場合、業者に連絡をして試乗の日程を再調整しましょう。予約をしたからと言ってそのまま試乗してはいけません。
乱暴な運転
試乗中の乱暴な運転も避けるべき行為です。借りている車であることを意識し、急発進や急ブレーキなどがないように安全運転を心掛けましょう。
試乗の時間は限られていますが、規定のコースを通るケースが一般的です。運転を慌てる必要もなく、急発進するほど急がねばならない状況下に追い込まれることもありません。
乱暴な運転をしてしまうと事故の発生率も上がってしまいます。普段と違う運転感覚だからこそ、慎重な運転が求められると言えるでしょう。
意外と聞けない試乗車に乗る時のマナーに関する疑問点
試乗するにあたり、自分の望む環境で運転したいと考える方もいるでしょう。試乗車を運転する時に、気になる点が頭に思い浮かんでも不思議ではありません。
試乗する際に気になりやすいポイントを以下にご紹介します。実際に試乗がどのように行われるか知ることで、より買い物に役立てられるでしょう。
一人で試乗するのはマナー違反?
疑問点のひとつに、試乗時の人数が挙げられます。人によってはより運転に集中するために1人で試乗したいと考えるケースもあるでしょう。
しかし、1人での試乗は現実的には難しいと言わざるを得ません。試乗ではスタッフが同乗することを踏まえたうえで、1人で試乗することができるか尋ねてみても良いでしょう。
家族やパートナーと2人で試乗したい場合は問題ありません。同乗することで他者からの意見を汲み取り、購入の参考にできるためおすすめです。
試乗時間はどのくらい?
試乗にはどれくらいの時間が必要なのか、自分の運転したいコースで運転できるのかも気になるポイントです。試乗のコースは決まっているため、自分の好きなコースを運転したり、どこに向かったら良いか分からないという状況には陥りません。
コースが決まっていることから時間も決まっています。どこで試乗しても15~20分ほどの運転時間が目安です。1泊2日ほどのモニター試乗を提供している店舗もあります。この場合は、より大掛かりな試乗です。アンケートへの回答が必要になることもありますが、そのぶんじっくり吟味できるでしょう。
中古車でも試乗可能?
試乗と聞くと新車を思い浮かべる方が多いかもしれません。中古車の場合にもこれまでの情報は当てはまるのか、気になるポイントと言えます。
中古車の試乗については販売会社や店舗により方針が異なり、希望する場合は事前に問合せるなど確認が必要です。
また、中古車の場合は車検が切れているケースも見られます。試乗サービスを提供している店舗であっても必ずしも試乗ができるとは限らないことを覚えておきましょう。
車購入前の試乗でマナー以外に確認すること
自分に合った車購入のためには試乗が大事ですが、試乗の際に「具体的にどこに気を付けたら良いか分からない」ということもあるでしょう。特に初めて車を買う方に当てはまる傾向があります。
試乗したら運転感覚の違いや車独自の性能に慌てずに、以下の3つの点を順に確認しましょう。車種が違っても確認すべきポイントは変わりません。乗り心地以外にも試乗時に気付けるポイントは多くあります。
視界
運転中の視界は大切です。良好な視界を運転中に確保できているか確認しましょう。ドライバーから見る前方と後方、またメーター計への視界は運転するうえでチェックする機会が多い場所です。
視界が見にくい場合、事故にも繋がりやすくなります。前方や後方を確認する時に、必要以上の負担がかかっている場合は注意しましょう。現在乗っている車と大きく車幅感覚が違う場合は、試乗中に適切な運転感覚を掴める否かもポイントになります。
操作性
操作性は車によって大きく異なります。同じ車種でも年式や消耗度が違うことで、運転中の感覚が全く違うこともあり得るでしょう。そのため、アクセル時の加速やブレーキ時のかかり具合には綿密なチェックが求められます。
試乗車を運転することで、強く踏み込んでいないのに急加速してしまったり、思った以上にブレーキの掛かりが強いなど、操作性の違いも確認可能です。試乗車の操作性に戸惑う場合は、購入後も悩まされるかもしれません。
室内装備
試乗する際は外観や内装、装備されている機能のチェックもできます。グレードによっては機能を追加するオプション装備が用意されているケースもあるでしょう。
それぞれの機能を確認し、オプション装備が用意されている場合は自分にとってどれが必要か、試乗時に区別できることがベストです。
必要なオプションを追加したり、または不必要なものを排除できるでしょう。収納スペースや便利機能がある車は、その容量や使用感覚も確認しておくことをおすすめします。
まとめ
試乗は手間も少なく、車をさらに詳しく知れる絶好の機会と言えます。予約をすることで当日希望の車種に乗れなくなったり、待たされるリスクを大きく減らせるでしょう。
視界や操作性、室内装備など試乗の際にはいくつか注意すべきポイントがあります。運転中の快適さはもちろんのこと、可能であれば同乗者にも乗り心地を確認しましょう。
※ネクステージグループでは、新車ディーラー各店舗にて設定された試乗車(デモカー)のご試乗が可能です。中古車店舗においては、敷地内限定で簡易的なご試乗が可能な店舗が一部ございますが、一般道での試乗サービスは提供しておりません。ご了承ください。詳しくは各店にお問い合わせください。
よくある質問
Q. 試乗は自分で運転しても良いですか?
A.車は実際に運転してみないと操作のしやすさや、機能性がわかりません。運転する本人が試乗するのが良いですが、試乗には運転免許が必要です。運転免許を携帯していない場合は、助手席で乗り心地を確認することになります。
Q. 車を買う時は試乗した方が良いいですか?
A. 試乗した方が実際に乗ってみた感覚がわかりやすいでしょう。頻繁に替えることのできない買い物だからこそ、購入後に後悔することのないよう乗り心地や操作性などを確認しておくことをおすすめします。
Q. 初心者でも試乗できますか?
A. 初心者でも試乗できます。運転免許証を取得したのであれば、適切に運転できると認められています。運転に自信がない場合は、初心者におすすめの車を相談してみるのもひとつです。