400万円の車をローンで購入する際の月々の返済額はどのくらい?
自動車の価格は種類によってさまざまですが、スペックの高い車や装備が充実した車を選ぶと400万円を超えてしまうこともあります。
400万円であってもその車が欲しいという場合は、ローンを利用することもひとつの選択肢です。金額が大きいだけに、月々どのくらい支払うのか気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、400万円の車をローンで購入した場合の月々の返済額、返済額を抑えるポイントを解説します。最後まで読むことで、無理のない返済計画が立てられるでしょう。
※目次※
1.400万円の車をローンで購入した場合の月々の返済額の目安
2.どのくらいの年収があれば400万円の車をローンで購入できる?
3.車両価格400万円の月々のローン返済額は初期費用にも影響を与える
7.400万円の車を買うときに月々のローン返済額を抑えるコツ
・400万円の車をローンで購入した場合、月々の支払いは「借り入れ年数」と「金利」で大きく変わる。
・車を購入する際は、車両本体価格に加え法定費用や諸費用などの初期費用が加わる。
・月々のローン返済額を抑えるには、金利の低いローンを選んだり頭金を用意したりするのが効果的。
400万円の車をローンで購入した場合の月々の返済額の目安
自動車ローンの月々の支払いは、購入する金額だけでなく利用するローンの金利、借り入れ年数(借入期間)によって変わります。
はじめに、400万円を3年・5年・7年で借り入れた場合の月々の返済額を、それぞれ金利設定3%と6%のに分けて見てみましょう。
借り入れ年数を3年にした場合
まずは、借り入れ年数を3年に設定した場合のシミュレーションです。シミュレーションは以下の条件で行います。
・借入金額:400万円(頭金なし)
・借り入れ年数:3年(36回払い)
・金利:3%と6%
・ボーナス払い:併用なし
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金利3% |
金利6% |
月々の返済額 |
11万6,324円 |
12万1,687円 |
1年間の返済額 |
139万5,898円 |
146万252円 |
総返済額 |
418万7,694円 |
438万756円 |
自動車ローンでは借入金額に利息が足されるため、400万円の借り入れであっても総支払額は400万円以上になります。
それ以上に注目したいのは、金利による支払額の違いです。たった2%しか変わらないものの、月々の支払いは5,363円、総支払額は19万3,062円も変わります。
借り入れ年数を5年にした場合
次は、借り入れ年数を5年に設定した場合のシミュレーションです。シミュレーションは以下の条件で行います。
・借入金額:400万円(頭金なし)
・借り入れ年数:5年(60回払い)
・金利:3%と6%
・ボーナス払い:併用なし
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金利3% |
金利6% |
月々の返済額 |
7万1,874円 |
7万7,331円 |
1年間の返済額 |
86万2,497円 |
92万7,974円 |
総返済額 |
431万2,485円 |
463万9,870円 |
借り入れ年数が長くなった分、月々の支払額は抑えられるものの、総支払額は3年よりも増えます。金利3%と6%の差は、月々の返済額が5,457円、総返済額は32万7,385円です。
借り入れ年数を7年にした場合
最後は、借り入れ年数を7年に設定した場合のシミュレーションです。シミュレーションは以下の条件で行います。
・借入金額:400万円(頭金なし)
・借り入れ年数:7年(84回払い)
・金利:3%と6%
・ボーナス払い:併用なし
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金利3% |
金利6% |
月々の返済額 |
5万2,853円 |
5万8,434円 |
1年間の返済額 |
63万4,238円 |
70万1,210円 |
総返済額 |
443万9,666円 |
490万8,470円 |
月々の返済額、1年間の返済額は、7年が最も低くなります。しかし、支払総額は3年・5年よりも多く、借り入れ年数3年との総支払額の差は金利3%で25万1,972円、金利6%で52万7,714円です。
どのくらいの年収があれば400万円の車をローンで購入できる?
400万円の車をローンを利用して購入するとなると、借入期間が長い7年であっても月々5万円以上の支払いが生じます。生活するには食費や光熱費が必要になり、車を持つ上ではガソリン代や駐車場代なども必要です。
これらを加味した場合、400万円の車を購入するにはどのくらいの年収が求められるのでしょうか。
年収の目安は800万円
ローンを組んで車を購入する場合、予算の目安は「年収の半分程度」とされています。
これは、どの金融機関でもローンの借り入れ上限が年収の半分と設定している場合が多いためです。年収比の半分以上でのローン設定では、審査に通らない可能性が非常に高くなります。
上場企業勤務や公務員のように、職種によって上限を上げてもらえるケースもありますが、審査内容が厳しいため現実的ではありません。そのため、400万円の車をローンで購入する場合は、800万円程度の年収が必要だと考えましょう。
ローンを併用する際は返済比率を確認しよう
自動車ローンと並んでよく利用されるのが、住宅購入を目的とした住宅ローンです。自動車ローンと住宅ローンの併用はできるものの、契約できるかは利用者の条件により変わります。
どちらのローンも年収に対する借入額を重視されますが、自動車ローンと住宅ローンを合算した際に年収に対する借入額が「返済比率」を超える場合、どちらかのローンが組めません。
返済比率は年収の25%~35%といわれており「年間の返済額÷年収(額面)×100」で求められます。ローンの併用を考えている場合は、併用した場合の返済比率を確認しておきましょう。
車両価格400万円の月々のローン返済額は初期費用にも影響を与える
車を購入する際は、車両本体の他に初期費用がかかってきます。実際に販売店へ払うのは、車両本体とその他の諸費用を合算した金額です。
車両価格が400万円であってもその金額では完結しないため、どのくらいの諸費用がかかってくるのかを確認しておきましょう。
初期費用の種類
現金一括払い、ローン利用関係なく、車を購入する際には車両本体とは別に以下の費用がかかります。
法定費用 |
諸費用 |
自動車税・軽自動車税種別割 |
自動車の登録・届出にかかる料金 |
自動車重量税 |
車庫証明書交付手数料 |
自動車環境性能割 |
納車費用 |
自賠責保険料 |
希望ナンバー交付手数料(希望者のみ) |
自動車リサイクル料金 |
洗車・クリーニング費用(店舗による) |
消費税 |
保証などのサービス料金(希望者のみ) |
初期費用の合計は、一般的に車両本体価格の10%~20%といわれています。しかし、諸費用に関しては販売店ごとに設定料金が変わるため、事前に確認しておきましょう。
維持費の種類
車を購入する上で、初期費用と並んで考慮しなくてはならないのが維持費です。初期費用は購入するときにしかかかりませんが、維持費は車を手放すまで継続的にかかります。
主な維持費は以下の通りです。
・ガソリン代(電気自動車の場合は電気代)
・自動車保険料
・駐車場代
・メンテナンス代(定期点検を含む)
・自動車税・軽自動車税種別割
・車検費用(自動車重量税・自賠責保険料を含む)
維持費は車の種類や居住環境によって変わりますが、軽自動車で年間35万円~45万円、小型自動車で45万円~55万円、普通自動車で55万円~60万円ほどかかります。
ローンを利用する場合は、月々の返済額に加え上記の費用がかかってくることも念頭に置きましょう。
400万円の負担を月々に分散できる車のローン審査の基準
ローンの魅力は、購入費用を数年に分けて支払えることです。しかし、ローンを利用するにはローン会社が行う審査に通過しなくてはなりません。返済比率に問題がなくても審査に通らないこともあるため、ローン審査の基準をしっかりと確認しておきましょう。
年収と借入額のバランス
年収に占めるローンの年間返済額の割合を、審査基準として定めていることが一般的です。これを「返済比率」と呼び、おおむね年収に対して25%~35%程度とされてます。
年収が800万円の人が12回払いを選択した場合、年間返済額は400万円で年間の返済比率は50%となり、審査通過が難しくなるでしょう。24回払いを選択すると年間返済額は200万円となり、返済比率は25%となるため基準値に収まります。
また、審査基準とは別に申し込みできる年収の下限を設定している自動車ローンもあります。この場合、申し込みの条件を「前年度の年収が200万円以上」などと明示しているため確認しておきましょう。
雇用形態や収入の安定性
年収だけではなく、安定した雇用形態であるかどうかも重要な要素となります。一般的に、パートやアルバイト、派遣社員、フリーランスよりも正社員や公務員のほうが、安定した収入を得ていると判断されるためです。
しかし、パートやアルバイトだからといって審査に落ちるわけではありません。「支払い能力があるか」を総合的に判断する中で、ひとつの指標とされていることを覚えておきましょう。
勤続年数の状況
正社員で働いているとはいえ、勤続1年目の新入社員や転職したばかりという場合は、審査が通りにくい可能性があります。自動車ローンは、数百万円単位で金額が組まれることも珍しくないため、返済期間が長期に及ぶことが予想されるためです。
申し込みや契約を始める段階で安定した職業であったとしても、長期的にそれが保障されないと判断されてしまった場合は、審査に落ちてしまうことも考えられます。
信用情報の状況
信用情報とは、過去に金融事故を起こしていないかといった情報です。信用情報は、CIC(指定信用情報機関)やJICC(日本信用情報機構)といった機関が管理しています。
例えば、クレジットカードの返済が滞っていたり、自己破産の経験があったりすると審査が通りにくくなるでしょう。
400万円台で狙える車種3選
購入予算を400万円に設定している方であれば、それなりの装備やスペックを求めるのではないでしょうか。ここでは、人気が高く申し分のない装備やスペックを持ちながら、400万円台で購入できる車を3車種紹介します。
新車価格に加え中古車価格も紹介しますので、借入金額を400万円以下にしたい方もぜひ参考にしてください。
トヨタ:クラウン クロスオーバー
クラウンクロスオーバーは、クロスオーバーSUVとしては珍しいセダンと組み合わせたモデルです。4つのバリエーションに分かれた新型クラウンのひとつとして、2022年に誕生しました。
これまでのクラウンの気品はそのままに、大胆かつダイナミックなエクステリアが特徴です。インテリアも、クラウンらしい上質で落ち着いた空間に仕上がっています。
メーカー希望小売価格は440万円~685万円(税込)、ネクステージの中古車相場は459万9,000円~649万9,000円(税込)です。
400万円台で購入できるのはエントリーモデルのみとなるため、中古車も視野に入れてみましょう。(2024年6月時点の情報です)
(参考:『クラウンクロスオーバー(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
スバル:レヴォーグ
レヴォーグは、スバルが販売するステーションワゴンです。平成のステーションワゴンブームをけん引したレガシィの意匠を継ぐモデルとして、2014年に初代がリリースされました。
2020年のフルモデルチェンジを果たした2代目レヴォーグには、ステレオカメラを搭載した運転支援システムである「アイサイトX」が採用され、渋滞時のハンズフリー走行やウインカー操作で自動車線変更を行うなど画期的な機能が搭載されています。
メーカー希望小売価格は363万円~502万7,000円(税込)、ネクステージの中古車相場は98万9,000円~447万9,000円(税込)です。
STIシリーズは新車だと400万円を超えてしまうため、STIシリーズが欲しい方は中古車を検討してみましょう。(2024年6月時点の情報です)
(参考:『レヴォーグ(スバル)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
日産:エクストレイル
エクストレイルは、日産が販売するクロスオーバーSUVです。現行モデルとなる4代目は2022年に発売され、このモデルチェンジを機にガソリン車が廃止されました。
現行モデルは全車「e-POWER」を搭載したハイブリッド車となり、4WDモデルには四輪制御技術「e-4ORCE」が搭載されています。
メーカー希望小売価格は360万1,400円~503万2,500円(税込)、ネクステージの中古車相場は39万8,000円~469万9,000円(税込)です。
中級モデル以上を購入するとなると400万円に少しだけ予算を足す必要がありますが、全車ハイブリッド車であることを考えるとお得だといえるでしょう。(2024年6月時点の情報です)
(参考:『エクストレイル(日産)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
400万円の車を購入する際に検討したいローンの種類
自動車ローンといっても、貸し付けを行う機関や返済方法など種類はさまざまです。主な自動車ローンの種類は「金融機関系ローン」「ディーラーローン」「残価設定型クレジット」の3つに分けられます。
ここでは、それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
金融機関系ローン
金融機関系ローンは、銀行や信用金庫をはじめとした金融機関が提供する自動車ローンを指します。金利が比較的低く設定される傾向にある一方で、審査基準が厳しく時間もかかることが特徴です。
金融機関によってはインターネット上で申し込みから契約まで完結させられますが、どの金融機関も審査には1週間ほどかかります。
しかし、借り入れられる金額が高く設定されていることに加え、車の所有権がローン支払い者にあるため、カスタマイズや売却に関する制限がありません。
ディーラーローン
ディーラーローンは、ディーラーと信販会社が提供するローンを指します。購入と同時にローンの契約ができるため、時間や手間がかからない点が大きなメリットです。
購入する車を担保にすることから、金融機関ほどローン審査が厳しくありません。一方で、金利が高く設定される傾向にあるため、同じ金額を借り入れても総支払額が銀行ローンを上回る場合があります。
残価設定型クレジット
残価設定型クレジットは、ディーラー系列店で行われるローンの一種です。しかし、通常のディーラーローンとは仕組みが大きく異なります。
残価設定型クレジットの大きな特徴は、あらかじめ設定される「残価」と呼ばれる下取り料金です。月々支払うのは残価を差し引いた金額のため、通常のローンに比べ月々の支払いが安く済みます。
契約期間が終わったら、残価を支払ってそのまま車を買取る、もしくは販売店へ返却する2つの方法が選択可能です。
「短期間でさまざまな車に乗り換えてみたい」と考えている方にとっては便利な返済方法ですが、月間や年間の走行距離が設定されていることから、利用状況によっては追加の支払いが発生することがあるため注意しましょう。
PR350~400万円の中古車
※価格は支払総額
400万円の車を買うときに月々のローン返済額を抑えるコツ
返済シミュレーションを見ても、400万円の車をローンで購入する際には月々5万円~12万円ほどの支払いが必要です。収入自体に問題がなくても、生活費や交際費、維持費などを考えると「厳しい」と感じる方もいるでしょう。
購入する車種を変えることもひとつの方法ですが、その前に3つのポイントを実行してみましょう。
金利の低いローンを利用する
金利の面だけでいうと、ディーラーローンよりも金融機関が提供する自動車ローンをおすすめします。ディーラーローンは8%以上の金利を設定しているケースがあるものの、金融機関系ローンは4%程度と比較的低金利で申し込みが可能です。
また、住宅ローンを同じ金融機関で契約している場合や、給与の受け取り、公共料金の支払いを口座振替にしている場合などは、金利をさらに下げるキャンペーンを実施している機関もあります。
頭金を事前に用意しておく
頭金は、ローンを組む際に購入金額の一部を購入者が販売店に支払うお金のことをいいます。頭金の用意は購入者の任意で決められますが、頭金を用意することで借入金額を減らし、月々の支払いの負担軽減が可能です。
一般的な頭金の金額は、本体価格の20%~30%といわれています。400万円であれば80万円~120万円となり、状況によっては厳しい場合もあるでしょう。本体価格の20%~30%はあくまでも一般的な目安のため、無理のない金額を設定することをおすすめします。
ローンによっては頭金が必須になる場合もあります。申し込みをする前に、検討しているローンの利用条件を確認しておきましょう。
返済期間を短めに設定する
400万円の買い物は、決して安い金額ではありません。「無理なく返済するために」と、ローンの返済期間を長く設定してしまうこともあるでしょう。返済期間が長いとその分利息が上乗せされるため、結果的に総返済額が大きく膨れ上がってしまいます。
特に、変動金利を採用している自動車ローンは先の景気や金利価格の上昇・下降のめどを立てづらいため、総支払額が予想を超える可能性も否めません。月々の支払い金額と総支払額を加味して、可能な範囲で返済期間を短く設定することをおすすめします。
まとめ
400万円の車をローンで購入した場合、利用するローンの種類、設定されている金利、設定する借り入れ年数によって月々の支払額が変わります。月々の支払額を減らすには借り入れ年数を長くする方法もありますが、総支払額が増える点には注意が必要です。
全体的な負担を減らすのであれば、金利の低いローンを選ぶ、頭金を用意して借入金額自体を減らしてみましょう。新車にこだわらない方であれば、価格の安い中古車を選ぶのもひとつです。
▼ライタープロフィール
中村浩紀 なかむらひろき
クルマ記事に特化したライター
現在4台の車を所有(アルファード・プリウス・レクサスUX・コペン)。クルマ系のメディアでさまざまなジャンルの記事を執筆し、2024年1月までに300記事以上の実績をもっている。
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