自動車ローンで後悔しないためには？ローンのリスクを減らすポイントをご紹介
自動車ローンは手元にまとまった金額がなくても車を購入できるため、多くの人に利用されている支払い方法です。
しかし、なかには自動車ローンを組むことで月々の返済に追われ、契約したことを後悔してしまう人もいます。そのような事態にならないためにも、ローンを使って車を購入する際は、返済プランをしっかりと練りましょう。
この記事では、自動車ローンで後悔しないための方法とローンのリスクを減らすポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※目次※
・ほかにローンが重なっていたり、身の丈に合っていない車を購入したりした場合、自動車ローンを組んで後悔してしまうことがある。
・自動車ローンには金利が安い銀行系マイカーローン・審査が緩い傾向にあるディーラーローン・数年後に車を下取りに出すことが税亭の残価設定ローンの3つがあり、それぞれにリスクがある。
・ローンを組んだ後で後悔しないためには、返済シミュレーションを活用し、無理なく返済できる返済プランを立てることが大切。中古車の購入も検討し、後悔しない自動車購入を目指そう。
自動車ローンを組む時は後悔しないように気を付けよう！
自動車ローンは手元にまとまった資金がなくても車を購入できる便利な支払い方法です。しかし、ローン＝借金であるため、数年にわたり返済する義務があることを忘れてはなりません。
まずは、ローンを組んで後悔してしまう一般的なパターンについて知りましょう。
ほかにローンが重なっている
自動車ローンを組んで後悔するケースには、ローンが重なっている場合に多く見られます。なかでも、住宅ローンは借入れ年数が長くなるため、ローンが重なりやすい傾向にあります。
住宅ローンは、自動車ローンを組んでいても返済負担率が30％~35％以内であれば、基本的に組むことが可能です。そのため、このふたつのローンが重なることは珍しいことではありません。
しかし、病気やライフスタイルの変化によって収入が減ってしまった場合、収支のバランスが崩れる恐れがあります。当初の返済計画と異なった流れになり、返済が苦しいと感じてしまうこともあるでしょう。そのような事態に陥った場合、ローンを組んだことを後悔してしまうでしょう。
車が身の丈に合っていない
身の丈に合っていない車を購入することで、後悔する場合もあります。特に、独身時代に高級車の長期ローンを組んで購入した場合に多いケースです。
20代から30代という時期は、結婚や住宅購入などライフスタイルが大きく変化する時期でもあります。また、貯蓄への意識も変わる時期です。このような場合に先に残るローンが負担となり、後悔してしまうことがあります。
既婚・未婚に関わらず、転職などで収入が変わった場合も同様です。生活が圧迫されることにより、後悔の念が生まれてしまうことが多いようです。
後悔する前に自動車ローン滞納のリスクを知っておこう
ローンを組むうえで、避けなければならないことが「滞納」です。滞納を避けるために生活費を削る方法もありますが、長く続けられないこともあるでしょう。その結果、滞納をしてしまうのでは本末転倒です。
ローン滞納にはどれほどのリスクがあるのでしょうか。ここでは、最悪のケースを想定したリスク管理として、滞納のペナルティを解説します。
車が引き上げられる
自動車ローンを滞納した結果、車が引き上げられてしまうことがあります。ディーラーで自動車ローンを組んだ場合、完済するまでは車の所有権はディーラーです。支払いが滞ると、最終的に車が引き上げられてしまいます。督促状が送られてから引き上げられるまでの流れは以下の通りです。
・督促状が送られる
・再引き落とし日を過ぎると督促の電話連絡がくる。
・車が引き上げられる（約3週間から1ヶ月ほど）
銀行などの金融機関で自動車ローンを組んだ場合、所有権は購入者にあるため車の引き上げは行われません。しかし、期限の利益が喪失すると、ローンの残額を一括請求されるため注意が必要です。
期限の利益とは「債務履行までの猶予」のことで、期限の利益の損失はその猶予を失った状態です。これにより一括請求が可能となります。
ローンが組みにくくなる
ローンを滞納することで、個人信用情報機関に金融事故として登録されることがあります。俗にいう「ブラックリストに登録された」状態です。61日から3ヶ月以上の延滞もしくは滞納することで登録されます。
これによるデメリットは、各種ローンが組みにくくなることです。クレジットカードが作れない、賃貸契約への支障があります。また、携帯電話の割賦契約も利用できない可能性があるため注意が必要です。
ブラックリストの登録期間は、完済日を起点に約5年~10年です。すぐに登録情報を消すことはできないため注意しましょう。
後悔する前に自動車ローンの種類とリスクを理解しよう
銀行系・ディーラー系・残価型ローンなど、マイカーローンの種類は大きく3つに分けられます。ローンを組んでから後悔しないためにも、自動車ローンの種類と、各ローンの特徴とリスクについて理解しましょう。
銀行系マイカーローンの場合
銀行系のマイカーローンの場合、金利が安いというメリットがあります。なかには1%を切る金利もあるため、利息を抑えたい人は銀行系がおすすめです。銀行系マイカーローンは車の名義が自分の物になるほか、税金などの法定費用も対象になります。
デメリットは、審査が厳しい点です。借り入れを行う状態によっては審査に通らない可能性があります。審査を終えるまでのスピードも遅いため、銀行系マイカーローンを考える場合は早めに審査を受けるようにしましょう。
ディーラーローンの場合
銀行系とは反対に、ディーラーローンは審査が緩い傾向にあります。複雑なローン手続きの大半をディーラーが行ってくれるため審査を受ける際も簡単です。審査のスピードも早く、すぐに結果を知りたい人に向いています。
しかし、ローンを完済するまでは、所有者名義がディーラーになるため注意が必要です。返済中は車を自由に売却、譲渡できません。しかし、所有権解除をすることで可能となるため、あらかじめ確認しておく必要があります。
金利も銀行系より高い傾向があるため、ディーラーローンを組む場合は金利を含め、よく検討する必要があるといえるでしょう。
残価設定ローンの場合
残価設定ローンは、上記のローンと比べ少し特殊です。数年後に車を下取りに出すことを前提としてローンを組みます。
契約時に買取保証額を残価として設定し、その分を差し引いた金額を分割で支払うローンです。支払い期間が終了した後でも、設定した残価を支払うことで車に乗り続けられます。
手元にまとまった金額がなくても購入できるほか、月々の返済額も抑えられるローンです。
一方で、月間走行距離の制限があったり、車両の状態によっては追加費用が発生したりする特徴もあります。傷や事故、全損した場合は残価を支払う必要があるため、車を頻繁に使う人にはリスクが高い支払い方法といえるでしょう。
後悔したくない！知っておきたい自動車購入の知識
自動車を購入する際には、見積書などに書かれた「支払い総額」だけに目がいってしまうかもしれません。しかし、ローンを組んだ場合は、その後に続く支払いについても目を向ける必要があります。
ここでは、借入額の目安や返済期間と利息の関係、車両価格以外にかかる諸経費など、自動車購入に関する費用を解説します。
借入額の目安を知っておこう
借入額の目安を知ることで、自動車ローンを組むリスクを減らせます。自動車ローンは年収の50％まで借り入れを行うことが可能といわれますが、そこまで高い割合に設定してしまうと、後に返済が難しくなることが多いでしょう。
一般的に望ましいとされる返済額は年収の20％から25％です。例えば、手取り年収が320万円、想定する毎月の返済額は6万円とした場合、年間返済額は72万円です。
以下のように計算することで、借入額の目安を割り出します。
72万円（年間返済）÷320万円（手取り年収）×100＝22.5（％）
毎月の返済額の6万円は、返済比率25％以下のため、安定した返済が可能だと考えられます。返済比率が低いほどリスクも下がるため、自動車ローンを組む場合は無理のない返済プランを立てることが大切です。
返済期間と利息の関係を知っておこう
返済期間が長くなると、金利が安くても払う利息が増えるため注意が必要です。返済期間によってどれほど差が出るのか計算してみましょう。
3年契約で200万円のローンを組んだとします。金利は3％です。総返済額は209万3,847円となり、利息は9万3,847円発生します。
同じ条件で5年ローンを組んだ場合、総額が215万6,240円となり、利息は15万6,240円です。2年返済期間が違うだけで6万2,393円の差額が生まれます。
返済総額は返済期間が長いほど高くなりますが、月々の返済額は返済期間が長いほど安く済みます。同じ条件で計算すると、3年契約では月の返済額が5万8,162円になります。5年契約では3万5,937円です。
返済期間によっては総返済額と月の返済額が変わってくるため、ローンを組む場合は返済期間と利息の関係を考慮して検討しましょう。
車両価格以外の諸経費を知っておこう
車を購入すると、車両価格以外に諸経費がかかります。諸経費の内容は、大きく分けて「法定費用」と「代行費用」の2つです。法定費用は自動車税と重量税、自賠責保険料、ナンバー代、印紙代などが該当します。
代行費用は、販売店が購入者に代わって手続きを行う手数料です。車両登録代行費用、車庫証明手続き代行費用、希望ナンバー代行費用などが該当します。販売店より金額や内容、項目名称が異なる場合があるため、不明な項目はあらかじめ確認しましょう。
ローン以外の維持費を知っておこう
車にかかる費用は車両価格だけではありません。車を購入すると維持するための費用がかかります。車にかかる維持費には以下を参考にしてください。
・自動車税・自動車重量税などの税金
・自賠責保険・任意保険などの保険代
・メンテナンス費用・整備費用
・ガソリン代などの燃料費・高速道路利用費
維持費は車の車種によって変化するため、購入を考えている車の諸経費がいくらかかるのか、事前にシミュレーションしておくことが大切です。
ローンで後悔しない自動車購入のコツと方法
ローンで後悔しないためには、きちんと返済プランを立てることが大切です。ここでは、返済プランを立てるために役立つシミュレーションについてご紹介します。
また、ローンに不安を感じる場合、中古車を検討することもひとつの方法です。さまざまなシミュレーションを行い、後悔しない自動車購入を目指しましょう。
返済シミュレーションを活用する
ローンで後悔しないためには、月の返済額を無理なく返済できる範囲に納めることが重要です。いくらであれば無理なく返済できるのかを明確にしましょう。将来的に必要になる費用が予想できるのであれば、それを踏まえた予算がおすすめです。
返済額の計算は、返済シミュレーションを使いましょう。「総借入額、ボーナス返済割合、返済期間、適用金利」を入力することで、簡単に返済額を計算できます。
自分のイメージとシミュレーション結果のすり合わせは非常に大切です。大抵の銀行ではホームページにシミュレーションを設けているため、ぜひ活用しましょう。
価格の安い中古車にする
ローンで後悔したくない方だけでなく、ローン契約自体に戸惑いがある方は、一括購入も視野に入れられる中古車の購入がおすすめです。特に、いくらかの頭金を用意する予定だった方にとっては、その金額によってはローンを組まずに購入することもできるでしょう。
車を購入した後も返済を気にする必要はなく、維持費を考慮するだけで済みます。ローンを利用する場合でも、借入額自体を減らす効果もあるためおすすめです。
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まとめ
自動車ローンで後悔しないためには、ローンの知識と明確な返済プランが必要です。万が一滞納が起きたしまった場合、その先には重いペナルティが待っています。
ローンを組むことに心配がある方は、価格の安い中古車の購入がおすすめです。返済の心配はもちろん、購入費自体を抑えられます。
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