車をローンで購入するメリット・デメリットは？利用時の選択肢も紹介
車の購入を検討する場合、現金一括での支払いが厳しいことがあります。そういった方はマイカーローンでの購入を考えてみましょう。ローンを利用するとなると、金利が発生して支払総額の増加に抵抗がある方もいると思いますが、ローンを利用することで得られるメリットもあります。
本稿ではマイカーローンの特徴や、利用するメリットとデメリットについて紹介します。金利の種類や返済方法によっては、支払総額の増加を抑えられるので、ぜひ参考にしてください。
※目次※
・ローンを利用して車を購入すると、初期費用を抑えられるメリットがある一方で、金利によって支払総額が増えるデメリットがある。
・マイカーローンにはいくつか種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあるため特徴を理解し、適切なタイプを選ぼう。
・返済金額は金利の種類や返済方法によって変わるため、それぞれの特徴を把握しておくことが大切。
ローンで車を購入するメリット
ローンで車を購入するメリットのひとつといえば、まとまった現金が用意できなくても車が購入できることではないでしょうか。
その他にも、マイカーローンは他のローン商品に比べて金利が低いことなどが大きなメリットといえます。
一括支払いできる現金がなくても購入できる
車を購入する際には、車両本体価格だけでなく整備費用や各種税金など、さまざまな経費がかかるため費用がかさむので、現金一括での支払いは厳しいと感じる方も少なくないでしょう。必要な資金に対して手持ちの現金が不足している場合でも、ローンを利用することによって車を購入できるので、うまく活用することをおすすめします。
車を購入するための費用を捻出すると現金がほとんどなくなってしまうという場合では、ローンで資金を調達すれば余裕をもって車を購入できるでしょう。
マイカーローンは低金利な傾向がある
マイカーローンは低金利のローン商品です。カードローンを利用すると15％~18％の金利がかかることが多い一方で、マイカーローンは低金利なものが多い傾向にあります。
マイカーローンにも「銀行系マイカーローン」や「ディーラーローン」、「残価設定ローン」などいくつか種類があり、金利の相場に違いがあるのも特徴です。それぞれの金利の相場は銀行系マイカーローンが1%~4%と最も低く、ディーラーローンは4%~9%、残価設定ローンは3％~6％といわれています。
車を購入する際に少しでも資金面に不安を感じたら、積極的にマイカーローンの利用を検討してみるのがおすすめです。
もしもに備えた特約があるローンも存在する
ローンの中には特典つきローンというものがあります。ローンに付帯している特典には、がん補償や傷害保険、ロードサービスなどがあるので大きなメリットといえるでしょう。
付帯している特典はローンを利用するだけで適用され、うまく活用すれば、リスクヘッジになります。複数のローン商品を比較検討していて迷っている場合は、付帯されている特典についても調べてみると良いでしょう。
ローンで車を購入するデメリット
ローンによる車の購入は、資金繰りの面で大きなメリットがあります。しかし同時にデメリットもあるので、あらかじめしっかりチェックしておくことが大切です。
主なデメリットは、金利によって支払総額が増えることや、完済するまで所有権が留保されることといえるでしょう。
利息が発生する
ローンはローン会社や金融機関からの借り入れの一種なので、金利が発生します。カードローンなどに比べて低金利ではあるものの、ゼロではないので注意が必要です。
車は高額な商品のため、借入金額も大きくなります。金利が低いとはいえ、実際に支払う金利の額が大きくなりがちなので、あらかじめしっかり計算しておくことが大切です。
支払う金利を可能な限り少なくしたいと考えている人は、できるだけ低金利のカーローンを利用することが大切です。
完済まで自分の所有物にならないケースがある
ディーラーローンを利用して車を購入した場合、所有権が留保されます。所有権の留保とは、完済するまで所有権の名義をローン会社にしておくというものです。
ローンを完済した後に所有権留保解除の手続きを行って初めて、車は自分の所有物になります。言い換えれば、ローンを完済するまでは自分の所有物になりません。所有権が金融機関にある以上、売買などの所有権が関係する手続きを自由に行えないなどの制約があるので不便に感じることもあるでしょう。
ただし、銀行が提供しているマイカーローンを利用した場合は最初から所有権が購入者のものになります。
利用前に審査がある
マイカーローンを利用して車を購入する場合、利用前に審査を受ける必要があります。審査とは、借り入れる金額に対して返済能力の有無を確認するもので、主に年収・職業・勤続年数と併せて信用情報などがチェックの対象です。
年収に占める年間返済額の割合を返済比率といいますが、一般的に年収に対して25％~35％程度が上限とされています。また雇用形態や勤続年数の長さによって、審査の通りやすさが変わってくるでしょう。
車の購入に利用できるローン方法の違い
車を購入する際に利用される方が多いマイカーローンには、「銀行ローン」「ディーラー系ローン」「残価設定ローン」の3種類が存在します。各ローンにはメリットとデメリットがあるため、自身に合ったローンを選択できるよう、それぞれの特徴を把握し契約後に後悔しないようにしましょう。
銀行ローンの特徴
銀行ローンとは、その名のとおり銀行や信用金庫が貸し出す自動車ローンです。マイカーローンと呼ばれているものは、銀行ローンを指していることが多いでしょう。
無担保ローンの一種のため、融資を受けても車を購入した時点で所有権は自分のものになります。金利も他のローンより低く設定されているので、コスト面を重視する人にもおすすめです。
一方で、銀行のマイカーローンは年収や職業などの融資条件が細かく設定されていることが多くなっています。審査も厳しいので、この点がデメリットだと感じる人もいるかもしれません。
また、ローンの申し込みをしてから審査結果が出るまでに、数日~1週間程度かかります。そのため車を購入することになったら、時間に余裕をもって申し込むよう意識すると良いでしょう。
ディーラー系ローンの特徴
ディーラー系ローンとは、自動車販売店（ディーラー）が取り扱うローンの総称です。ディーラーがローン会社と提携してローンを扱っています。販売店で契約し、購入した車を担保にして資金を借り入れるという仕組みのため、ローン契約中は提携しているローン会社が車の所有権を持つのが一般的です。
完済するまで自分の所有物にならない点や、金利が銀行のマイカーローンに比べると高めなところが、デメリットでしょう。
一方で、契約手続きが簡単なので手間がかからないことがメリットです。別途銀行で融資を申し込みが面倒だと感じている人や、融資にかかる時間が待てないという人に適しているでしょう。
残価設定ローンの特徴
残価設定ローンとは数年後の買取保証額を残価として設定し、車両価格から残価を差し引いた金額をローンとして借り入れるタイプのローンです。
例えば車両価格が300万円で残価が100万円の場合、差額の200万円を融資してもらうことになります。またローンの返済が終わったらその後の車をどうするか、次のような選択肢から選ぶことになるでしょう。
・同じディーラーで新車を購入する（残価の支払いは免除）
・車をディーラーに返却する（残価の支払いは免除）
・残価を一括で支払って精算する（所有権は自分のものになる）
・残価分のローンを再度組む（完済後に所有権が自分のものになる）
残価設定ローンはディーラーローンの一種なので、所有権は完済までローン会社のものになります。金利はディーラーごとに異なっていることが多いため、契約する前にしっかりチェックしましょう。
ローンで車を購入する場合の利用条件と審査基準
マイカーローンを利用して車を購入しようとする場合、さまざまな利用条件や審査基準が存在します。申し込む金融機関によって条件や基準が異なるため、事前に情報を集めて自身がその条件に当てはまっているか、審査に通る基準を満たしているか確認しておきましょう。
利用条件
マイカーローンを利用する際には、いくつかの条件があります。申込対象者の年齢は満18歳以上~完済時満70歳以下、最高融資額は1,000万円以内、融資期間は6か月以上~10年以内、保証人の有無は原則なしが一般的な例です。
金融機関によっては年収や勤続年数の条件が設けられるなど、条件が異なる場合もあるため、事前に申し込む金融機関のWebサイトを確認してみてください。
審査基準
前の項目でも紹介した通りマイカーローンを利用する際は、返済能力の有無を確認するための審査があります。マイカーローンの審査基準は公開されていませんが、一般的に考えられる基準は年齢や家族構成、勤務形態に勤続年数、年収などです。
勤続年数が長い方や収入が高い方は審査に通る可能性が高く、専業主婦や学生、無職の人は通る可能性が低いとされています。しかしアルバイトやパートで継続した収入がある場合は、審査が通る可能性もあるでしょう。
ローンで車を購入する場合の金利や返済方法の種類
マイカーローンを利用して車を購入する場合に、最終的な支払総額を少しでも抑えたいのであれば、金利の種類や返済方法にも気を配ることが大切です。金利や返済方法にはいくつか種類があるため、それぞれのメリットとデメリットを理解し、最適な方法を選択しましょう。
金利の種類
マイカーローンの金利には、「固定金利型」「変動金利型」の2種類があります。固定金利型は、利率が一定で月々の返済額が決まっているので、家計管理がしやすいというメリットがある一方で、変動金利よりも割高になりやすいという点がデメリットです。
変動金利型は市況によって利率が変わるため、金利市場次第でお得になる場合がありますが、利率の変動に合わせて月々の返済額が変わるので、家計の見通しが立てにくいといったデメリットがあります。
返済方法の種類
マイカーローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」があり、元利均等返済とは、利息と元金を合計した毎月の返済額が一定の返済方式です。毎月の返済額は変わらないため返済の計算がしやすいですが、元金均等返済に比べて総支払額が高くなるのが特徴です。
元金均等返済は毎月の元金が一定となっており、利息のみが変化します。返済開始当初は利息が多いため月々の返済額も高くなりますが、返済が進むにつれて月々の返済額は下がり、総支払額が元利均等返済より少ないのが特徴です。
まとめ
マイカーローンを利用することで、まとまった金額を用意するのが難しい方でも車を購入することが可能になります。また、ローンを使うと購入する際に自身の手元に貯金を残しておけるなどのメリットがありますが、金利が発生するので支払総額が多くなるというデメリットもあるでしょう。
マイカーローンや金利の種類、返済方法にはいくつか種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。選択の仕方によっては、支払総額を抑えることもできるので、それぞれの特徴を理解し、自身に合ったローンを選びましょう。
※ローンや金利の種類、各種取扱いは各販売会社によって異なります。ローンの利用をご検討の際は、販売店にお問い合わせください。
▼ライタープロフィール
真鍋裕行
出版社勤務を経て2008年にフリーランスのライター・エディターとして独立し、自動車雑誌、ウェブサイトなどに原稿を寄稿。編集者時代に培ったアフターマーケットの情報から各国のモーターショーで得た最新事情まで幅広くリポート。業務拡張につき2011年に会社を設立。自動車ジャーナリストとしての自動車メディアへの寄稿は続けつつ、メディアコンテンツの製作（雑誌、Web、アプリetc）に取り組んでいる。メディアコンテンツの製作ではオーナーや協力者のコミュニティを作ることを考えるなど、単純な製作で終わらないことを心掛ける。また、近年ではレースチームのディレクターや PRも積極的に携わる。
豊富なラインアップのネクステージ中古車情報をチェック！
いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
ネクステージでは、他店に負けない数多くの中古車をラインアップしていますので、中古車の購入を検討されている方は、ネクステージの公式Webサイト上で最新の在庫状況をチェックしてみてください。また中古車購入に際して、ネクステージ独自の保証もご準備しております。お気軽にお問い合わせください。
