中古車購入時における委任状の書き方や役割・注意点・必要な書類を解説！
中古車を購入する際には、さまざまな手続き・書類が必要です。中には委任状が必要かどうか、調べている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、中古車購入時における、委任状の必要性や書き方について解説します。自分自身のケースでは、委任状が必要か不要か、分かるでしょう。委任状以外の必要書類もまとめています。二度手間にならないよう、書類一式をまとめて準備しましょう。
※目次※
・委任状は、移転登録手続きを代理人が行う場合に必要。中古車販売店で購入する場合は、基本的に必要となる
・委任状には、実印と印鑑証明書のセットが必要！
・委任状に記入する際には、使用用途を確認すること。不要な委任状は返却してもらうなど、委任状を悪用されないよう注意しよう！
中古車購入時における委任状の書き方
中古車購入時に、委任状を書く場面に遭遇するかもしれません。そこでここでは、委任状の書き方を解説します。委任状の入手方法についても触れているので、必要な方はダウンロードして使いましょう。
ただし、中古車販売店で購入する場合は、販売店側が用意するケースが一般的です。中古車販売店での購入を検討中の方は、心配しなくて大丈夫でしょう。
委任状の入手方法
中古車購入時には、名義変更の手続きをしなければなりません。その際に必要となるのが、委任状です。委任状があれば「名義変更をする本人の代わりに、手続きが行うこと」ができます。
ただし、委任状は、販売店側から渡されるケースがほとんどです。自分で入手するケースは少ないでしょう。自身で入手する場合は、国土交通省のホームページからダウンロードできます。「自動車」「登録手続き」のページにある「委任状」を使いましょう。
（参考：『自動車：登録手続き-国土交通省』）
委任状の書き方・記入方法
委任状を入手したら、記入欄に沿って記入しましょう。受任者の住所・名前、委任する内容（中古車購入の場合は移転登録）、自動車登録番号または車台番号、委任者の住所・名前を記入します。
中古車販売店で中古車を購入する場合、車の名義は販売店になっていることがほとんどでしょう。販売店は車の旧所有者となります。
旧所有者である販売店が名義変更手続きする場合は、新所有者の委任状を用意します。一方、自身（新所有者）が手続きする場合には、旧所有者の委任状が必要です。
書き方は、まず受任者の欄に、手続きを行う人の住所・名前を記入します。申請内容の欄には「移転登録」と書きましょう。次に、車検証を見ながら、自動車登録番号または車体番号を記入します。最後に、委任者の欄に委任する人の住所・名前を記入し、実印を押せば完成です。
一般的には、販売店が手続きを行うケースがほとんどでしょう。受任者・申請内容・自動車情報は販売店側が記入します。委任者の欄の住所・名前・実印だけは、購入者自身が記入しましょう。
中古車購入時における委任状の役割とは？
中古車購入時に必要となる委任状ですが、どのような役割があるのでしょうか。ここでは、委任状を用意する目的や必要性について解説します。また、委任状に押す実印に合わせて印鑑証明書も必要です。実印や捨印など、印鑑についての知識も身に付けておきましょう。
代理で手続きを行う際に使用する
中古車購入時には、車の名義変更を行う必要があります。ここで使用する委任状とは、移転登録手続きを代理で行う際に必要となる書類です。購入者の代わりに、販売店が手続きを行う場合や、新旧所有者のどちらでもない第3者が手続きする場合に使用します。
基本的に、名義変更には旧所有者・新所有者、両方の名前のある委任状が必要です。両者の了承を得ずに、名義変更を行うことはできません。
委任状さえあれば、本人が直接手続きに行く必要がなくなります。代理人が手続きを行えるため、時間や手間を省けるでしょう。
中古車購入時は基本的に委任状が必要
中古車を購入する場合は、基本的に委任状が必要です。中古車販売店で扱っている中古車の名義は、販売店になっています。そのため、販売店と購入者両方の名前が入った委任状が必要です。
中古車販売店で購入する場合、委任状の準備などは基本的に販売店側が行ってくれます。委任状の用意から手続きまですべて任せることができるでしょう。
自分自身で手続きする場合は、委任状を用意する必要はありません。旧所有者である販売店側の委任状を受け取りましょう。自身で行うことで手数料を抑えられるケースもありますが、元々料金に含まれている可能性もあります。気になる場合は、販売店に確認しましょう。
実印・印鑑証明書のセットが必須
委任状には実印を押す欄があります。実印とは、印鑑そのものです。市役所などで印鑑登録を行い、公的に認められることでその印鑑は「実印」となります。
実印用の印鑑を作っても、印鑑登録をしていなければ普通の印鑑と変わりません。中古車の購入までに、実印登録を済ませておきましょう。
また、実印には市区町村ごとにサイズ・陰影の形・刻印内容などの決まりがあります。新しく作る場合は注意しましょう。
基本的に、実印を使う場面では、印鑑証明書がセットで必要です。印鑑証明書があることで、実印を押したのが本人であること、押印された印鑑が実印であることが証明されます。実印と印鑑証明書の2つが揃って初めて、実印としての効力を発揮できると言えるでしょう。
委任状に捨印は必要？
委任状には念のため捨印を押しておきましょう。捨印とは、書類に訂正箇所があった場合に備えて押しておく印鑑のことです。書類の余白部分などに、予め押印しておきます。
代理人が委任状を持って陸運局へ行った際、万が一、書類に誤りがあったとしましょう。契約者本人に訂正して、訂正印を押してもらうには、再度書類を持ち帰らなければなりません。しかし、捨印があれば、第3者が代わりに訂正することも可能です。訂正にかかる時間や手間を考えれば、捨印を押したほうがよいでしょう。
ただし、捨印により訂正できる範囲は、基本的に委任者欄の名前と住所のみになるので悪用される心配はあまりないと言えます。反面、他の箇所に誤りがあった場合は書類の作り直しをするか、訂正印が必要になるので自身で旧所有者欄や手続き名も記入する場合は注意しましょう。
中古車購入時は委任状とあわせて譲渡証明書も必要
中古車購入時には、委任状以外に譲渡証明書が必要になります。車がいつ、誰に譲渡されたかを証明する書類が譲渡証明書です。譲渡証明書は、決められた書式でなければなりません。
書面には、車名・型式・車体番号・原動機の型式といった車の情報を記入します。また、譲渡年月日・譲渡人および譲受人の名前・住所の記入も必要です。
譲渡人の実印も忘れず押してもらいましょう。中古車販売店で購入する場合は、譲渡人は販売店、譲受人が購入者となります。委任状と同様に、捨印を押してもらうとよいでしょう。
移転登録時に必要な書類一覧
移転登録時に必要な書類を一覧表にしました。申請を自分自身でするか、代理人が行うかによっても、書類の内容が変わります。間違いのないよう、確認しましょう。
旧所有者側
|
申請書 |
ダウンロード可 |
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手数料納付書 |
自動車検査登録印紙を添付 |
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自動車検査証 |
車検の有効期間のあるもの |
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印鑑証明書 |
発行後3か月以内のもの |
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譲渡証明書 |
新旧所有者を記入し、旧所有者の実印を押印 |
|
実印 |
代理人が申請する場合は記名でよい |
|
委任状 |
本人が申請する場合は不要 代理人による申請の場合は実印を押印 |
※住所や氏名に変更がある場合は、あわせて事実を証明する書類も必要になります。
新所有者側
|
印鑑証明書 |
発行後3か月以内のもの |
|
実印 |
代理人が申請する場合は記名でよい |
|
委任状 |
本人が申請する場合は不要 代理人による申請の場合は実印を押印 |
|
自動車保管場所証明書 |
発行後1か月以内のもの |
委任状を用意する際の注意点
委任状を使う場面は、車の移転登録時だけとは限りません。市役所などでの手続き、不動産・財産の譲渡など、さまざまな目的で使用されます。名前・住所・実印という重要な個人情報が詰まった書類です。誤って悪用されないよう注意しましょう。
1.用途を明確にする
委任状は、車の名義変更以外にも、不動産や債券などの譲渡などさまざまな目的で使用されます。委任状さえあれば、市役所で戸籍や住民票などを発行することも可能です。それくらい、効力の大きい書類であることを覚えておきましょう。
そのため、委任状に記名・押印をする際には、用途を明確にすることが大切です。記入する前に、車の移転登録に使用する委任状だということを確認しましょう。
特に、白紙の委任状に記名する場合は注意が必要です。後付けで別の用途に使われるかもしれません。できれば、申請内容や自動車情報などが記入されているほうが安心でしょう。
2.不要な委任状は返却を求める
委任状を予備で用意していた場合や、車の購入をキャンセルした場合など、委任状が不要になるケースもあります。不要になった委任状は、返却してもらいましょう。
個人の名前や住所・実印など、委任状には重要な個人情報が記載されています。何かの手違いで流出すれば、悪用されるかもしれません。販売店側で破棄してもらうのではなく、自分自身の手で破棄することが大切です。シュレッダーにかける・細かく破るなどして、大切な個人情報を守りましょう。
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まとめ
中古車購入時、名義変更手続きを代理人が行う場合には、委任状が必要です。実印の押印と印鑑証明書も必要になるため、合わせて準備しましょう。委任状には、名前・住所・実印という重要な個人情報が詰まっています。悪用を防ぐためにも、用途を明確にし、不要になった場合は返却してもらうことが大切です。
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